作文の書き方を徹底解説!基本ルール・各工程でのポイント・注意点をご紹介
国語の授業で出題されることが多い作文をどのように書いたらいいかわからない、コツを知りたいと思っている方もいるでしょう。この記事では、作文の書き方を徹底解説し、基本ルールや各工程でのポイント、注意点を紹介しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。
「子どもが作文を書くのに苦労しているけど、どうしたらいい?」
「作文の書き方の、5つの基本ルールとは?」
「作文のテーマはどのように決めるべき?」
など、作文が苦手な子どもに対して、どのような指導をしたらいいかわからないと悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、子どもの作文の書き方について、文章を書くときの基本ルール、各工程でのポイントや注意点などを紹介しています。
また、作文を書くときに親ができるサポートについても触れているため、子どもも文章を書きやすくなるでしょう。
作文は、国語の授業はもちろん、大事なテストなどで出題される必須科目です。子どもの作文力を伸ばしたい方や、作文に対して苦手意識を持っている方は、ぜひ本記事をチェックしてみてください。
【作文の書き方】5つの基本ルール
作文を書くときには、自分が伝えたいことを、より正確に理解してもらえるような表現を心がけましょう。
作文が難しいと感じている場合、ルールの理解が足りなかったり、内容に合った適切な表現ができなかったりするのが原因の1つになっています。
ここからは、作文を書くときの基本ルール5つを詳しく解説します。
以下に挙げるルールを正しく理解することで、作文を書くのが楽しくなったり、苦手な感情を克服できたりする可能性が高まるでしょう。
作文の書き方に苦手意識がある方は、ぜひチェックしてみてください。
句読点・段落を正しく使う
作文では、句読点や段落を正しく使うことで、読みやすく意味が伝わりやすい文章になります。
作文を書くときは、読む人を意識して書くことが重要です。読みやすくするためには、句読点を適切な位置に打つ必要があります。
どこに句読点を打てばいいかわからないときには、文章を音読し、息継ぎをする場所に打つといいでしょう。
また、段落を正しく使うことも大事です。
「段落」とは、簡単に説明すると、意味や内容のかたまりです。1つの段落の中には、言いたいことや話題を1つだけ書くというルールを意識してください。話題が変わったら、段落を変えましょう。
句読点と段落を正しく使うことで、読みやすい作文を書けるようになります。
文体を統一する
作文を書く際には、「だ、である」か「です、ます」のどちらを使うか決めてから書きましょう。
作文の途中で文体が変化すると、読み手に違和感が生まれると同時に、文章の統一感が損なわれる恐れがあります。
どのような作文を書くかテーマを決めたら、その内容にふさわしい文体を選んでください。そして、作文を書きはじめたら、最後まで決めた文体を崩さずに書くことを心がけましょう。
書き言葉と話し言葉の違いに気をつける
作文を書く際には、「書き言葉」と「話し言葉」の違いを意識し、正しい日本語を使いましょう。
たとえば、「めっちゃ」という話し言葉は、書き言葉で「とても」に直せます。同じように、「たぶん」という話し言葉は「おそらく」と書き替えられます。
作文では、話し言葉で書くということはほとんどないため、しっかりと把握しておきましょう。
これらの言葉の違いや使い方を学んで使いこなせれば、国語以外の教科の学習でも活用できるでしょう。
著作権に注意する
作文を書いているときに、他の人の言葉や考えを引用する場合は、著作権に注意しましょう。
著作権とは、自分の創作物に対し、別の人が勝手にコピーしたりインターネットなどで使用したりできないようにする権利です。著作権を侵害した場合、罰則を受けることになります。
小説の一節などを使用して作文を書くときは、著作権に注意して出典を明らかにしてください。
引用ルールについては、学校の先生に確認するとよいでしょう。また、コンクールなどに応募する作品の場合は、主催者に確認することをおすすめします。
原稿用紙の使い方を知っておく
作文を書く際には、以下の10個のルールを意識して取組みましょう。
・作文のタイトルは、一番右の行の上から2~3マス空けて記入します。
・タイトルの次の行に、自分の名前を書きます。
・名前を書くときは、苗字と名前の間を1マス空け、行の一番下のマスが1~2マス空くように書きます。
・段落のはじめは、1マス空けて書きます。
・句読点は、1文字としてマスの右上に書きます。
・句読点が行頭にくるときは、直前の行の、最後のマスの中に文字と句読点を一緒に書き入れます。
・っ、ゃ、ゅ、ょの小さい文字の場合も、1文字としてマスの右上に書きます。
・誰かが話した会話文などを書くときは、改行して書きます。
・会話文を表す「」(かぎかっこ)は、1文字ずつ使用して書きます。「はマスの下、」はマスの上部に書きましょう。小学校では、会話文を目立たせるために、「の前に1マス空けて書きはじめるように習う場合があります。
・会話文の文末に書く、かぎかっこと句読点は、1マスの中に一緒に書きます。
これらを確認してから作文を書くと、スムーズに取組むことができるでしょう。
作文テーマの決め方・選び方
作文を書く前に、まずはどのようなテーマにするか決めてから書くのが大切です。
テーマは、作文の土台や基礎にあたる部分です。土台をしっかりと作ることで、作文で何を書きたいのか明確になり、文章に一貫性が生じるため、まとまりのある文章を書けるようになります。
このように、テーマを決めておくことは作文を書く上でとても重要なステップです。以下では、テーマの選び方や決め方を詳しく解説していきます。
決め方のコツ
作文のテーマを決める方法には、いくつかのコツがあります。
たとえば、学校で開催された運動会などのイベントや遠足、家族旅行など、自分が体験した事柄をテーマにするとよいでしょう。
うれしかったことや悲しかったことなど、自分が感じたことを交えて書くことでとでリアリティーが生まれます。
また、自分の家族や友達、先生など、交流のある人について書くのも、人柄についてイメージしやすく、書きやすいというメリットがあります。
まずは、身近なものを題材に作文を書いてみましょう。
タイトルは一番最後に決める
作文のタイトルは、本文をすべて書き終わった後に決めましょう。
テーマと一緒にタイトルも浮かんでくる場合がありますが、タイトルに思考がとらわれて自由な発想ができなくなり、文章が広がりづらくなる可能性もあります。
そのため、本文を書いた後に全体を読み返してから、内容に合ったタイトルをつけるのがおすすめです。
作文の構成を考えるときの5つのポイント
テーマが決まった後に、内容の構成を考えましょう。
読みやすい作文を書くためには、導入の部分、本論、結末などに構成をわけ、書く内容をあらかじめ決めておくことで全体が整理されます。
ここからは、どのような順番と内容で構成を決めるのか詳しく解説していきます。こちらの作文の書き方を、ぜひ参考にしてみてください。
序論では興味を引くはじまりにする
序論では、読者の興味を引くような文章を書くことがポイントです。
最後まで読んでもらえなければ、作文の意味がありません。まずは導入で簡潔にテーマを述べ、「最後まで読みたい」と思わせるような出だしにする必要があります。
どのようなものが興味を引く書き出しか迷う場合は、読者の目線に立って自分が書いた作文を読んでみましょう。
本論では考えや根拠を明確に書く
序論の後に続く本論では、自分の考えや意見の根拠について、明確に書くことを心がけてください。回りくどい文章や表現は、できるだけ避けましょう。
具体的な例を挙げたり、裏づけのある根拠をもとに理由を説明したりすることで、読者に対する説得力が増す文章となります。
また、作文のテクニックとして、論点の整理のために段落を使うのも効果的です。
結論では自分の考えをまとめる
作文の結論の部分では、本論で展開した自分の考えをまとめるように心がけましょう。
結論は、読みやすいように簡潔に書き、伝えたい物事を強調して書くようにすると、読者の意識や印象に残る作文になります。
書き方としては、まず結論となる自分の意見を述べ、その後に理由を書くとよいでしょう。
構成ごとに書く内容を決める
作文の構成をどのようにするか決めるときは、まず全体像を決め、構成ごとに書く内容を決めておくことが重要です。
序論、本論、結論と、書きたい内容を箇条書きにしたら、文章の流れがスムーズになるように並べ替えたり、不必要な内容を削除したりしてみましょう。
書きたいことを洗い出して構成を考えておくと、実際に作文を書く際にまとまりのある文章が書けるでしょう。
構成ごとに書く文字数を決める
作文は導入に10%、本論(理由・根拠)には70%、結末に20%の分量の文字数で作文を書くと、バランスが取れた文章になると言われています。
そのためには、提出する作文を何文字で作成する必要があるのか、おおよその量を把握しておくことが肝心です。
「書きたいことがあったのに、文字数が足りなかった」ということがないよう、構成ごとに文字数を決めておくとよいでしょう。
実際に作文を書くときの2つの注意点
実際に作文を書く際には、先に決めておいた構成に沿って書くことや、「5W1H」を意識するとよいでしょう。
構成に沿って書くことで、話題や流れが決まって、まとまりのある文章を書くことができます。また、5W1Hを利用して起こったことを書き出してみると、書くための準備になるでしょう。
ここからは、作文を書くときに気にしておきたい注意点について、細かく解説していきます。作文を書く際の参考にしてください。
5W1Hを使って実体験を書く
作文を書くときに、5W1Hを意識して自分が実際に体験したことを書くとスムーズに書けるでしょう。
「5W1H」は、いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、という意味です。この項目を埋めていくと、作文の内容が決まっていきます。
そのためには、実体験があるとより書きやすくなるでしょう。もし、書くネタや体験がないという場合には、実際に何かを体験してみるのもおすすめです。
もし、作文の書き方に不安がある場合は、キズキ共育塾の個別指導塾や家庭教師を利用してみましょう。オンラインでも受講できるため、場所を選ばずに学べるのが魅力です。
起承転結を意識する
作文を書く際には、起承転結を考えて書いてみましょう。
「起」では、導入となる話のあらすじを書きます。次に「承」で、起をもとにして自分が考えた疑問を提起させましょう。
そして「転」で、理由や根拠、その具体例や自分の考えをまとめ、最後の「結」では、作文を通しての結論やまとめを書いて締めくくります。
このような流れを意識して書くことで、まとまりがあり読みやすく、自分の考えを伝えやすい作文を書けるでしょう。
書いた作文を見直すときの3つのポイント
作文を書き終わったら、見直しをしてよりよい作文に仕上げましょう。
まずは、原稿用紙の基本的な使い方が間違っていないかチェックします。次に、句点や読点、かぎかっこの使い方など、表記に関する間違いがないか確認しましょう。
語句について間違っていないか判断するために、日ごろから、言葉の意味や使い方、ものの名前などに関心を持つことがおすすめです。
ここからは、具体的に見直しするときのポイントについて解説していきます。気になる方はチェックしてください。
誤字・脱字がないか
作文を書き上げたら、まずは誤字・脱字がないか確認しましょう。
送り仮名が抜けていたり、漢字が間違っていたりする場合があります。表現の仕方に相違はないか、語句は正しいか、しっかり考えてみるのが大切です。
もし同じような表現の繰り返しがあったり、わかりにくい言葉や、伝えたい言葉とは違うものを使っていたことに気づいたら、適切な言葉に書き換えます。
主語・述語はきちんと対応しているか
作文内で、主語と述語が正しく使われているか、しっかり確認しましょう。
主語と述語の関係が正確に使われていないと、文の意味が正しく伝わらない場合があります。さらには、自分が本当に伝えたいことが誤解される可能性もあるため、注意が必要です。
正しく伝えることを意識し、文章が下手に見えないように、主語と述語の関係を考えながら書くとよいでしょう。
一文が長くなりすぎていないか
主語や述語、同じ表現などを繰り返さない書き方を心がけましょう。
同じ主語や似通った表現が1つの文中に何度も出てくると、筆者が何を伝えたいのか、読者の理解が難しくなる場合があります。
場合によっては、意味を取り違えてしまう可能性もあるため、不要な言葉は削除し、まとめて表現することで文が短くなり、読みやすい文章になります。
作文では、1つの文の長さが20〜40文字のものが読みやすいとされています。それ以上の長さになった場合は、2つの文章にわけるとよいでしょう。
文章は簡潔に伝えるように意識し、長くなりすぎた文章は途中で分割するのがポイントです。
子どもが作文を書く際に親ができるフォロー
子どもの作文に対して親ができるフォローとしては、書き方のアドバイスをすることや正しい言葉を教えること、日記を書かせることなどがあります。
子どもが何を書いていいかわからないでいるときは、まず子どもと会話をしましょう。最近何があったのか、自分はどんな気持ちだったのかを聞き出してみると、作文のテーマが決まることがあります。
また、使う言葉が間違っているときには、正しい言葉遣いを教えてあげることも大切です。
小学校低学年
小学校低学年の子どもには、インタビューごっこを行いましょう。
小学校低学年の場合、「作文で何を書いていいのか、そもそもわからない」というケースがあります。その際は、今日は何があったのか、どこであったのか、それを体験して自分はどう思ったのかなどの5W1Hをインタビュー形式で尋ねましょう。
インタビューに答えることで、子どもの書きたいことがまとまります。テーマや内容が決まったら、小学校低学年のうちは好きなように書かせて、自由に楽しく書くことが作文だと伝えてあげることが大切です。
小学校中学年
小学校中学年では、作文の書き出しについてフォローしましょう。
この頃になると、多くの漢字を覚えてくるため、読書の幅も広がっていきます。読んだ本の中に、面白かったりインパクトがあったりするような書き出しを見つけたら、真似して使ってみるのもよいでしょう。
そのためには、親が子どもに読書の機会を与えることが大切です。
中学生
中学生になると一定の学力がつきますが、放置すると勉強しなくなる可能性があるため、親のサポートが必要になります。
勉強の時間帯や内容を一緒に決めたり、子どもが頑張っているようであれば褒めて認めたりして、自己肯定感を高めてあげましょう。
もし不安がある場合は、塾や知育サービスを受けるのもおすすめです。専門の先生に頼り、子どもの能力を伸ばすようにしましょう。
作文で自分の気持ちを上手に表現しよう
作文は、国語の授業以外にも、受験などで必要になる学問です。
保護者の中には、どのようなやり方で作文に取組ませたらいいかわからないと感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、作文を書くための基本ルールや各工程でのポイント、注意点を詳しく解説しました。作文の中で自分の気持ちを表現するためには、相手に伝わりやすい文章を、うまく整理して書くことが大切です。
子どもが作文に苦手意識を持っているという方は、本記事で紹介した作文の書き方を知り、子どもの作文に役立ててみましょう。