0歳からできる「知育」とは?家庭でできる実践方法や年齢別の実践例をご紹介
「知育」とは何か、ご存じでしょうか。この記事では知育とはどういうものか、なぜ重要視されているのかをはじめ、0歳からはじめられる知育や実践例なども紹介しています。子どもへの知育に興味のある方や知育を行っていきたい方は、ぜひこちらを読んでみてください。
「知育って何歳からはじめられるの?」
「実際に家庭で知育をしたいけどどうすればいいの?」
このように「知育」をはじめる年齢ややり方、そもそも知育とはどういったものかわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では幼少期に行う知育とはどういうものか、幼児教育で重視される理由とともに紹介します。この記事を読むことで、知育について理解できるでしょう。
また、家庭で知育を行う方法や、実践する際に気をつけるべきポイントについてもまとめているため、注意点に気をつけながら、家庭で知育を行えるようになるでしょう。さらに、年齢別の実践例も紹介しているため、これから知育をはじめたいと考えている方も参考にできます。
知育について知りたい方、家庭で実践する方法を知りたい方は、ぜひこちらの記事をチェックしてみてください。
幼少期に行われるべき「知育」とは
「知育」とは、子どもの知的能力を育む教育のことです。
知育はイギリスの学者が1800年代に発表した、「Education ; Intellectual, Moral, and Physical」という著書のなかで、三育を唱えたのが始まりとされています。三育とは、「知育・徳育・体育」の3つの教育です。
「知育」と「遊び」は何が違うのか
知育と遊びの違いは、目的をもって行っているかどうかです。遊びは子どもがしたいように遊ばせますが、知育は子どもに明確な課題を用意しそれを達成させることが目的です。
知育も子どもの好奇心や意欲を優先するため、「子どものやりたいことをやらせる」という点では遊びと変わりませんが、試行錯誤して課題を達成する経験を積むことができます。
知育が幼児教育で重要視されている理由
幼児教育で知育が重要視されるのは、幼児期の子どもの脳は完成しておらず、この時期に知育を取入れることで効果的な能力アップにつながると考えられているためです。
脳のシナプスと呼ばれる神経のつなぎ目は、生後数か月で急速に形成されます。そして青年期の終わり頃までに使われるものは残り、使われないものはなくなってしまいます。そのためこの時期に経験したこと、学んだことが、子どものその後の脳を作るといえるでしょう。
また、4歳~5歳頃までは、脳の吸収力が高い時期でもあります。この時期に知育を行うことで、子どもはさまざまな能力を身に付けられるでしょう。
脳の発達によい影響を与えるから
幼児期における適切な教育が、脳の発達によい影響が期待できます。
ただし、この脳の発達は単なる特殊な技術や知識の獲得にとどまらず、思考力や判断力、体力なども含まれています。重要になるのがこれらの能力を支える土台となる「無意識で体の機能をコントロールできる力」や基本的な体の発達です。
知識や技術の習得よりも、幼児期においてはこの土台を強化することが重要であり、それによって脳と体の健全な発達が促進されるでしょう。
IQを伸ばすことにつながるから
「IQ(知能指数)」とは、その人の知能がどの程度あるのか、認知能力や問題解決力、論理的思考力といった臨機応変に対応する能力を測る指標です。
幼児教育の知育では、子どもが自ら考える力の育成を重視しています。幼児期は特に伸びやすい力であるため、知育によって自分で考え対応する力を養えば、IQを伸ばすことになるでしょう。
知育は0歳からはじめられる
子どもの脳は母親のお腹のなかにいる頃から発達しているため、知育をするのであれば、0歳から行っても問題ないでしょう。子どもが大きくなってから、と考えていた場合は、脳の成長期を過ぎてしまう可能性があります。
ただ、いきなり難しいことを0歳の子どもさせるのは難しいため、まずは絵本の読み聞かせを行ってみましょう。子どもの年齢に合わせて、知育の内容を変えていくようにします。
知育の代表的な実践方法
子どもに知育を取組ませるにはどのような方法があるのでしょうか。
子どもに知育を実践させる方法には、知育アイテムを使ったり知育教室を利用したりする方法などがあります。
子どもの年齢や家庭の状況に合わせて、どの方法で実践するか選んでみましょう。
知育玩具・おもちゃ・教材を活用する
お手軽に知育を実践したい場合には、知育玩具やおもちゃ、教材などを活用するのがおすすめです。
ただし、知育玩具などを使って知育する場合は対象年齢に合ったおもちゃを使うことが大切です。また、特に伸ばしたい能力がある場合はそれに対応した知育玩具や教材を選んでみましょう。
子どもが楽しく遊べるかどうかも重要です。使ってほしい知育玩具やおもちゃのなかから、子どもの性格に合ったものや、子どもが欲しがるものを選んでみましょう。
知育アプリ・ゲームを活用する
知育アプリやゲームなどを利用することで、デジタルに触れながら楽しく学べます。
「dキッズ」は、子どものデジタル時間が "学べる・遊べる・夢中になれる"時間になるように設計された知育アプリです。豊富なジャンルで、実績のあるコンテンツを、人気キャラクターと楽しく学べます。
詳細や利用条件等は下記リンク先よりご確認ください。
出典:dキッズ|comotto
知育教室に通う
知育が家庭だけで適切に行えているか心配だという場合は、知育教室に通うのもよいでしょう。
たいていの知育教室では、年齢によってカリキュラムが作られています。知育教室に通うことで、子どもに合った教育を受けられるでしょう。
家庭から出て知育教室に通うことで、ほかの子どもや先生との交流が生まれるため、コミュニケーション能力も育めます。
【年齢別】家庭でもできる知育の実践例
家庭でも知育を行うことは可能です。しかし適切に知育を行うためには、子どもの年齢に合った知育をしたり、必要なアイテムを用意したり、子どもが知育を学べる環境作りをする必要があります。
実際にどのような知育を行っているのか実践例を紹介するため、こちらを参考に家庭で実践してみましょう。
0歳児の知育実践例
0歳児は、屋外で落ち葉を使って遊ぶ知育を実践できます。子どもは落ち葉や地面といった自然に触れ、それらがどう変化するのかといったことを観察します。
子どもが安全に遊べるように知育玩具の素材にこだわったり、環境に気をつけたりする必要があります。知育玩具を使う場合はもちやすく原色でカラフルなもの、優しい音がするものを選んでみてください。
1歳児の知育実践例
1歳児はりんごを使った知育の実践例があります。1歳児にりんごを見せて、大人がりんごを剥いて、子どもに触らせて食べさせるという知育です。
子どもは最初にりんごの実物を見て、剥かれていくと姿が変わることを知るでしょう。剥いたりんごを触ることで甘いにおいを感じ、食べることでおいしさにも気づけます。五感を通した知育になっているのが特徴です。
1歳になると手や指を使えるようになるため、手や指を積極的に使った知育を行っていきましょう。
2歳児の知育実践例
2歳児の知育では、ままごと遊びや人形遊びを行っています。ままごと遊びを通して子どもは遊びに夢中になることを知り、意欲や好奇心、人とのかかわり方を学ぶことができます。
人形遊びでは主に一緒に遊ぶ子どもとのかかわりや、思いやり、自分の意見を提案する力などを身に付けられるでしょう。
2歳になると形や色をはっきり理解できるようになっているため、少し複雑なパズルや、文字や数字を記した積み木などでも遊べます。ままごとセットで、日常の疑似体験をするのもよいでしょう。
3歳児の知育実践例
3歳児の知育には外に出て、虫探しを行うことがあります。
自分から虫を探すことで、自立心や意欲、好奇心などが育つでしょう。虫に対して親しく接することで自然とのかかわり方や、命の大切さなどを学べます。虫が何を食べるのか、どういうところにいるのかなどを考えるため、思考力も育つでしょう。
身近な生きものに関心をもつように育てることで、子どもは自ら虫探しに出かけるようにもなるでしょう。
4歳児の知育実践例
4歳児の知育では、虫を捕まえて保護者に見せた後、逃がしてあげる一連の流れを実践するのが、よいでしょう。
上記のような知育を行う際は、自然と触れ合える環境や見つけた虫を飼育するための飼育ケースを用意しておきましょう。虫を大切にしなければならないと教えることで、変化していく子どもの気持ちを育てましょう。
5歳児の知育実践例
5歳ではカラスによって育てていた農作物を荒らされた結果、どうしたらカラスの被害から守れるかを考える知育を実践するのがよいでしょう。
実際に農作物を育てる経験を通して、子どもたちが自由に話し合い、考えたことを実践できるような環境作りをします。
カラスに農作物を食べられてしまうことで、大切に育てていたとしても何が起こるかわからないと子どもたちは知るでしょう。またカラスも食べなければ生きていけないことから、食べることや生きることの意味についても考えるようになります。
6歳児の知育実践例
6歳では、子どもたち同士で自然を使った遊びの計画を話しあい、実際に遊ぶために必要な準備を各自で行ってもらい、自然のなかで気づいたことを学ぶような知育がおすすめです。
普段は危険だからと大人から禁じられている遊びでも、子どもたちが自主的にルールを作ることを条件に、遊びを実施してもよいと大人から許可を出すことで、子どもたちの自立心や道徳性・行動規範などが養われるでしょう。
豊かな自然に触れる機会を与えることで、子どもたちは自然のなかから、さまざまな気づきを得られます。また、自然と触れあうことで新たな発見や自然の豊かさに対し感動するなどの体験ができます。さらに、生きているとはどういうことか、生命の大切さを学べます。
知育を実践する際に気をつけるべきポイント
実際に知育をする際、周りとの比較や結果を求めてしまうなど、気をつけておかなければならないポイントがいくつかあります。
知育は、子どもの知的能力を育むことを目的として行う教育です。適切でない知育を行ってしまうと、目的を達成することは難しいでしょう。知育をする際は、以下のポイントに気をつけて行ってみてください。
楽しみながら取組むことを大事にする
知育で大切なことは、子どもが楽しみながら取組めるような環境を作ることです。
子どもは興味をもったことに対して、大人よりも夢中になって取組みます。しかし周囲にあるさまざまなものに興味をひかれるため、次から次へと興味の対象が変わることもあるでしょう。
それをいけないことと考えるのではなく、子どもならあたり前のことだと受け止めます。子どもの主体性や自発的な行動を大切にする、環境作りを心がけてみてください。
子どもと一緒に親も楽しむ
親が子どもを褒めながら、一緒に知育を楽しむことで子どものやる気を長続きさせられる可能性があります。
知育をしながらスキンシップしたり、褒めたりすることで、子どもの自己肯定感も育つでしょう。自己肯定感は子どもが大きくなってから、学習やスポーツに取組む姿勢に影響します。子どもが何かに挑戦したときは、結果に関係なく褒めてあげることが大切です。
成果や成長を求めすぎない
知育は明確な課題があるため、親はついつい成果や成長を求めてしまいます。しかし、子どもはそれぞれに違った個性をもち、成長力も異なるため、同じように知育をしても同じことができるようになるとは限りません。
知育の成果や成長を求めるあまり、子どもに知育をするよう押しつけたり、叱ったりしては楽しんで取組めないでしょう。子どもが楽しめる知育を行っていくことが大切です。
五感を使うようにする
五感から伝わる情報によって子どもは成長していくため、五感をしっかり使える知育をするように気をつけてみてください。
ただし1歳以下の子どもは視力が0.1程度しかないため、触覚や嗅覚、味覚といったほかの五感を使うような知育がおすすめです。積み木で遊ばせたり、自然のにおいに触れさせたり、五感を刺激する体験をさせてあげましょう。
周りと比較しない
子どもの教育では、ついついほかの子どもたちと比べてしまうことがありますが、比較しないことが大切です。
知育は子どもの興味を大切にするため、興味のもち方によって、子ども同士で差が出てくることはあるでしょう。成長についても、早い子もいれば遅い子もいます。しかし知育は、ほかの子どもと同じようにできなければいけない、という訳ではありません。
子どもを比較するのではなく、子ども自身の成長や成果に目を向けてあげるようにしましょう。
知育を子どもの教育に取入れよう
知育を行うことによって、子どもの知的能力を伸ばせます。特に幼少期はまだ脳が完成していないため、さまざまなことを学んだり、体験したりすることに向いています。知育をすることで、子どもの自立心や好奇心、探求心やコミュニケーション能力などを育めるでしょう。
ただ、知育する際の注意点もあります。こちらの記事で紹介した気をつけるべきポイントや、実践方法を参考に、子どもへの知育を行っていってください。