小学生から金融教育を!お金に関する基本を学ぶメリットと学習方法を解説
小学生に必要な金融教育をご存知でしょうか。本記事では、小学生に効果的な金融教育についてご紹介します。お金に関する基本を学ぶメリットや、家庭で金融教育をする際に気をつける点を知りたい方はぜひこの記事をチェックしてみてください。
「小学生に金融教育は必要?」
「小学生からお金の学習をするメリットはある?」
「家庭で金融教育をする際の注意点はある?」
このように小学生の保護者にとって子どもの金融教育には、たくさんの不安や疑問があるのではないでしょうか。
本記事では、小学生からはじめる金融教育について紹介しています。小学生にお金の教育をするメリットや、家庭で教える際の注意点もチェックしましょう。
この記事を読むことで、小学生に効果的な金融教育のやり方について把握できます。また、アプリやインターネットを活用して、子どもが飽きることなくお金を学べる方法も知ることができます。
小学生にどのような金融教育をすればいいか迷っている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
小学生からお金の学習をするメリット
小学生からお金の学習をすることは、ゆくゆくは自立する能力につながり、将来のお金に関する不安を軽減できるメリットがあります。
子どもにほしいものをなんでも買い与えていると、金銭感覚がまひしてしまう可能性があるでしょう。そうならないためには、限られたお金のなかでやりくりして、ほしいものを買う経験をすることも大切です。
このようにお金を使って買物をしたり、お金を貯めたりするには、どうするかなどの知識を小学生のうちから身に付けておくことは、金融教育のはじまりとして有効です。
家計管理の能力が身につく
小学生がお金の学習をすることは、家計管理の能力を身に付けるのに役立ちます。
基本的に人は自分が持っているお金の範囲で、やりくりして生活をしていかなければいけません。お金が足りなくて、借金を背負ってしまうなどのリスクを減らすためには、家計管理の能力を早めに身に付けておくとあんしんです。
お小遣いをあげたそばから使い切ってしまう子どもの場合は、早急に金融教育をはじめるのがおすすめです。
資産形成に対する意識が高まる
お金の教育は「小学生にとっては高額なものでも、お小遣いを貯めれば買える」など、資産形成の意識を高めることができます。
お金をむやみに使いすぎないことと同じくらい大切なのは、お金を貯める能力です。しかし、全くお金を使わせない教育では、正しい金銭感覚が身に付かないおそれがあります。
使う・貯めるのバランスを整えて、資産形成への意識を高める教育をめざしましょう。
税金についての知識が得られる
小学生のうちから「税金」について正しい知識を身につけることは、金融教育上でも大切です。
子どもだからといって、税金は無関係な分野ではありません。たとえば、小学生に身近な税金として「消費税」があります。買物をしたことがある子どもなら、無意識のうちに支払っているでしょう。
税金をはじめとする、世のなかのお金の仕組みについて理解していくことは、社会のお金のめぐり方を知る機会につながります。
社会保障についての知識が得られる
小学生が社会でお金のめぐり方を学ぶことは、社会保障についての知識を得るきっかけになります。
大人になるまで、年金や公的医療保険などの社会保障について、きちんと知らなかったという方もいるのではないでしょうか。子どものうちから正しく社会保障について知識を得ることで、大人になってから税金や年金などのトラブルを避けやすくなるでしょう。
日本の金融教育の現状
日本で金融教育を受けたと認識している人は低水準にとどまっています。そして、金融教育を求める声は全体の7割以上という結果であることがわかりました。
現状、金融教育を受けた人は金融トラブル経験者の割合が低い傾向があります。また、金融教育の効果として、金融教育を受けた人の方が、望ましい金融行動をとる割合が高く、金融についての知識に関して、自己評価が高いということがわかっています。
そのため、今後、より金融教育が求められていくでしょう。
出典:金融リテラシー調査(2022 年)のポイント|金融広報中央委員会
日本の小学校の金融教育の特徴
小学生のうちから金融教育を受けることは、将来の自立に役立つメリットがあります。しかし、小学校で授業の科目として「金融」は存在していません。
ここからは、日本の小学校の金融教育の特徴を解説します。金融教育が必修となった高校との違いなど、具体的にチェックしておきましょう。
高校の金融教育との違い
小学校での金融教育は、総合的な学習で金融についての教育をする以外には、金融教育の時間は設けられておらず、金融に関連している社会などの教科、道徳、特別活動などを通して行われます。
一方、高校では2022年頃から家庭科のなかで「資産形成」が必修化されました。
小学校では、暮らしを通じてお金のさまざまな働きや役割、金利計算などを通じて、主な預金商品とその利息の違いを理解することを目的とします。将来を考え金銭を計画的に使うことの大切さを学び、貯蓄する態度を身に付けるための学習が行われます。
高校では、リスク管理の方法や定期的に貯蓄・運用し続けることの大切さを理解することを目的とし、これまでの消費中心だったお金の教育だけでなく、民間の保険や株式、債権など、より長期的な目線で取扱う金融について学ぶことができます。
中学の金融教育との違い
小学校は、社会のなかで生きていくための基礎力を養う時期であるため、お金の大切さや買物の仕組みなどを学びます。そして中学校に上がると、将来的に自立するための基本的な力を養う時期になるため、市場と経済の仕組みなどを学びます。
修学旅行や校外学習の際に、決められた金額のお小遣いを使って買物をする経験も金融教育の一つです。このほかにも、特別活動として、ものを作って売る活動で値段の決め方や流通について学習します。
世界との違いで知識格差が生まれる?
アメリカでは1960年代から地域や学校の裁量で違いはあるものの、金融教育を取入れていました。小切手やクレジットについての教育など、子どもの頃から学べる環境にあるのです。
一方日本では、お金の話は品がないこととしてタブーとされており、金融資産を現金や預貯金で保有することが一般的で、投資などには消極的であったため、金融に関する教育はあまり行われず、金融教育において他の国に後れをとってしまいました。
日本でも、2005年から学校における金融教育が重視されるようになりましたが、日本は海外よりも金融教育が遅れているといわれているため、知識格差が生まれてしまっている可能性は高いでしょう。
家庭での金融教育のポイント
小学生への金融教育においては、学校の授業で学ぶことも大事ですが、普段子どもが生活する家庭においても、お金について考える機会を設けることが重要になります。
普段の生活のなかでの消費活動などを通して、子どもの成長や興味関心に合わせて家庭でも金融に関して学べる環境を整えましょう。
ここからは、家庭で金融教育をはじめるポイントを紹介します。
小学校低学年頃から少しずつはじめる
金融教育が広がらない背景として、2005年以降に金融教育が重視されるようになり、金融教育を受けていない保護者は金融教育に疎い場合が多く、家庭での教育が難しいということがあげられます。
家庭での金融教育についてどうすればいいかわからない、難しいと感じている方のために、家庭での金融教育の方法を以下でご紹介します。
家庭での子どもへの金融教育は、お金の動きを理解したりお金を支払うことに興味を持ったりすることの多い小学校低学年頃からはじめるのがおすすめです。
低学年の場合は、ものやお金の価値を知って大切にしてもらうことや、ほしいものが手に入らない場合には我慢する必要があること、中学年からは、お金には限りがあることやほしいものと必要なものの区別をすることなどを教えるなど、簡単な内容から教えていきましょう。
高学年であれば、節制を心がけることや工夫して買物をすること、お金のよりよい使い方などを子どもに伝えていきましょう。
子どもの興味、理解度に合わせて少しずつ触れていくことがおすすめです。
子どもが能動的に学べることを大切にする
子どもにお金について教える際には、子どもが能動的に学べるようにすることも重要です。親から一方的に教えようとすると、子どもは興味を持たなかったり、教えられたことを素直に理解しきれないこともあるためです。
子どもからほしいものをねだられたときや、お金についての疑問を質問されたときなど、子どもが興味を持ったタイミングで教える方が理解してもらいやすくなります。
一緒にいく買物で商品や値段について教えるなど、子ども自身の身近なテーマで考えやすいように工夫するのもよいでしょう。
小学生向けの家庭での金融教育のやり方
小学生に家庭で金融教育をするなら、お小遣いやインターネット、アプリなどを活用して楽しく学びましょう。
お金はただ貯めるだけでなく、正しく使えるようにすることが大事です。小学生のうちから、少しずつ金融教育を取入れてみましょう。
現在はキャッシュレスが進んでいるため、家庭でも金融教育を行うことが重要です。家庭でしかできない方法もあるため、ぜひ参考にしてみてください。
お小遣い管理で金銭感覚を養う
小学生の金融教育でわかりやすいのは、お小遣い管理で金銭感覚を養うことです。
決められた範囲のお金を使ったり、貯めたりする経験は大人になってからも役立ちます。また、お手伝いをすればお金をもらえるなど労働の対価としてお金を得る体験をするのもよいでしょう。
そして、キャッシュレスの時代に対応できるよう、「comottoウォレット」などのアプリでお金の管理をするのもおすすめです。
「comottoウォレット」は、おうちで気軽にお金のはたらきを学べるアプリです。ご家庭でのお手伝いやおこづかい管理を通じて、お金の教育をはじめることができます。
詳細や利用条件等は下記リンク先よりご確認ください。
インターネットでお金の学習をする
より本格的な金融教育をするなら、インターネットを取入れてお金の学習をするのがおすすめです。
小学生にもわかりやすいクイズ形式で金融について学べるサイトや、最近のニュースで気になるワードを解説してくれているサイトを活用するとよいでしょう。
野村ホールディングスと日本経済新聞社が共同運営しているman@bowなら、マンガ形式で経済について学べるため小学生でも無理なく活用できます。
出典:会社概要|日本経済新聞社
ゲームやアプリでお金の学習をする
小学生に金融教育をする際は、ゲームやアプリを活用すると苦手意識を持つことなく取組めるでしょう。
たとえば、ニュースでよく聞くワードを文章だけでなく動画で説明しているサイトであれば、YouTubeなどの動画好きな子どもにとっては身近に感じられます。
「comotto」ではご自宅でできる 動画学習として、「学校だけでは学べない社会の表裏」を提供しています。
小学校高学年向けのクイズ動画。社会で起こるさまざまな出来事に関する、表(メリット)と裏(デメリット)を題材にしたクイズ動画に挑戦することで、社会について楽しく学べます。
下記よりお子さまと一緒にクイズ動画に挑戦いただけます。
小学生から金融教育をはじめよう!
子どもが自由にお金を使うようになったタイミングで金融教育をすれば、計画的にお金を管理する方法を自然に身につけることができるメリットがあります。子どもの成長に応じて、段階を踏んで金融教育を進めるのがよいでしょう。
特に小学生の場合は、アプリやインターネットを活用して、子どもが楽しく金融教育に取組めるようにするのがおすすめです。
お金の支払いなどに興味を持ったり、お小遣いを渡すようになったりする小学生のうちから金融教育をはじめてみましょう。