中学生の夏休みはどう過ごす?勉強やスケジュール・保護者が押さえるポイントも紹介

中学生の夏休みはどう過ごす?勉強やスケジュール・保護者が押さえるポイントも紹介

中学生の子どもの夏休みをどう過ごさせればよいのか、悩んでいる方は多いでしょう。この記事では、中学生の夏休みのスケジュールの立て方や、夏休みに必要な勉強時間などを紹介します。中学生の子どもの夏休みのことで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

「中学生の夏休みはどう過ごせばよいの?」

 「中学生の夏休みのスケジュールの立て方は?」

 「中学生の夏休みに必要な勉強時間はどのくらい?」

 子どもの夏休みの過ごし方について、不安や疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、中学生の夏休みの過ごし方を紹介しています。この記事を読むことで、夏休みのスケジュールの立て方や、どのくらいの時間を勉強にあてればよいかがわかります。

また、夏休みの過ごし方で、保護者が気をつけることなどにもふれているため、その知識をもとにあらかじめ準備しておけば、子どもの夏休みをより有意義なものにできるでしょう。

子どもが充実した夏休みを過ごせるよう、ぜひ、この記事をチェックしてみてください。

中学生の夏休みのスケジュールはどう立てる?

中学生の夏休みは7月下旬〜8月末まで、日数にすると35~40日続くのが一般的です。期間が長く、普段とは違う時間の使い方ができます。

学校の授業も休みになるため、スポーツや旅行、短期留学など、普段はできないさまざまなことに挑戦する、絶好の機会になるでしょう。また、学習の後れを取り戻したり、先取り学習をしたり、学習面を強化するチャンスでもあります。

ここでは、中学生の夏休みのスケジュールの立て方を紹介します。

夏休み全体のスケジュールの立て方

夏休み全体のスケジュールを作成します。7月と8月のカレンダーを用意して、登校日や部活、夏期講習、家族旅行など、すでに決まっている予定を書き込みましょう。

次に、「英単語を〇個覚える」「数学の問題集を終わらせる」など、夏休み期間中の目標をリストアップします。リストアップしたら日割り計算し、どのくらいのペースで進めれば期間内に終わるか予測しましょう。

夏休み1日単位のスケジュールの立て方

大まかに、「午前」「午後」「夜」の3コマにわけるのがおすすめです。分刻みのスケジュールを組むと、実行するのが難しくなる可能性があります。

一覧表で見られるようにスケジュール表を作ったら、「午前」「午後」「夜」のコマに、すでに決まっている予定を書き込みましょう。このとき、部活・勉強・遊びなど、ジャンルによって色わけすると、より見やすくなります。

中学生の夏休みのスケジュールを立てるポイント

子どもによっては、部活や習いごとなどでスケジュールが埋まっている場合もあるでしょう。

しかし、日中に学校の授業を受けることがない分、自由時間が増えます。そのため、総復習や苦手克服のための勉強時間をしっかり確保できるでしょう。

ここからは、中学生が夏休みにスケジュールを立てるときのポイントを紹介します。

夏休み中の宿題や夏休み明けテストから逆算する

1日をコマ割りして、すべてのコマに予定を書き込んだら、勉強のコマが全体の何%くらいになっているか確認しましょう。

1・2年生なら20%〜30%、3年生なら60%以上、理想は70%~80%以上を目安とするとよいでしょう。

夏休みに必要な学習は、宿題と夏休み明けテストのための勉強です。宿題の提出日やテストの実施日に向けて、逆算して終わらせる必要があります。

自由研究など、夏休み後半までかかる宿題を除き、7月中には終わらせましょう。夏休み明けテストは、宿題から出題されることが多いため、8月20日前後から宿題を復習しておくのがおすすめです。

勉強時間は1教科につき1時間が理想

勉強時間は、1教科につき1時間をあてるのが理想です。

1時間より短い学習時間では、1回あたりの学習量が十分とはいえませんが、逆に1時間より長ければ、集中力は続かないでしょう。学習効率をよくするために、1時間経ったら次の教科に進むのがおすすめです。

勉強は、時間だけでなく、内容も重要です。1・2年生の場合は、これまでに習った範囲の復習に重点を置きましょう。

ただし、新たに参考書や問題集を用意する必要はありません。学校で使用している教材などを使って、効率的に復習しましょう。

リフレッシュの時間も確保する

長時間勉強を続けていると疲れてしまい、集中できなくなることも多くあります。勉強の合間に適度に休憩時間を入れて、疲れた脳を回復させましょう。

休憩中に軽い運動などでリフレッシュすると、再び勉強に集中しやすくなります。

「1時間勉強したら10分休憩する」「30分勉強したら5分休憩する」といったように、休憩時間をスケジュールに組み込んでおきましょう。

【学年別】中学生の夏休みに必要な勉強時間

勉強時間を確保しやすい夏休みは、前学年や1学期の総復習をしたり、苦手科目を克服したりできるチャンスです。

ただし、そのために必要な勉強時間は子どもによって違います。学年や志望校のレベル、成績などに合わせて、1日の勉強時間を設定しましょう。

ここからは、夏休みに必要な勉強時間の目安を、学年別に紹介します。

【 中学1年生~中学2年生】合計3~4時間が目安

1・2年生の場合、夏休みの課題を出されることが多いでしょう。そのため、1日約1時間は宿題にあてる必要があります。

ただし、それだけでは勉強が十分とはいえないため、宿題のほかに復習の時間をプラスしたものを、勉強時間の目安にしましょう。

なお、復習にあてる時間は、学年に応じて変えるのがおすすめです。1年生は1日約1時間、2年生は1日2~3時間、復習の時間を確保しましょう。

宿題時間と復習時間の合計で、1年生は1日2時間程度、2年生は1日3~4時間程度が目安になります。

【 中学3年生】合計6~8時間を目指そう

高校受験を控えている3年生は、夏休みを「勝負のわかれ目」と認識する必要があります。部活を引退して、時間が空いた分を勉強に回しましょう。

自分の偏差値が志望校のレベルと同程度であれば、1日約6時間が目安です。現在の自分の偏差値よりレベルが高い学校を志望している場合には、さらに勉強時間を増やす必要があるでしょう。

1日6~8時間以上の勉強時間を確保するようにしましょう。

中学生の夏休みの勉強のポイント

部活などで勉強時間が確保しにくい子どもや、勉強が苦手な子どもの場合、集中を切らさずに、毎日勉強するのは難しいでしょう。

学習効率を上げるためには、いくつかのポイントを意識して取組む必要があります。

ここでは、中学生の夏休みの勉強のポイントを紹介しましょう。

  • 苦手な分野を中心に勉強する
  • 自分のレベルに合った勉強をする
  • 長時間勉強できるための体力をつける
  • 休憩時間を決めておく
  • 睡眠時間はしっかりとる

苦手な分野を中心に勉強する

夏休みには、苦手な分野を重点的に勉強するのがおすすめです。苦手な分野を早めに克服しておけば、受験で合格を勝ち取りやすくなるでしょう。苦手な分野の勉強を放置しておくのは得策ではありません。

苦手な分野を避け続ければ、いつまでも点数が伸びず、ますますその分野に対する苦手意識が強くなる可能性があります。

自分のレベルに合った勉強をする

勉強をするときは、自分のレベルに合った問題を解くことが大切です。

問題が難しすぎて答えがわからなければ、勉強が進まず、やる気が失われる可能性があります。また、簡単すぎる問題ばかりを解くことも、学力の向上にはつながらないため、おすすめできません。

参考書や問題集を購入するときには、わかる問題とわからない問題が、同じぐらい混ざっているものを選ぶようにしましょう。

長時間勉強できるための体力をつける

ここでの「体力」とは、長時間勉強し続けるための「勉強体力」のことです。

夏休みの時期を利用して、10分の勉強から、15分、30分、45分、60分と、少しずつ長い時間勉強できる体力をつけて行きましょう。

はじめは短い時間しか集中できなくても、続けて行くうちに勉強が軌道に乗れば、モチベーションも上がって、勉強を継続しやすくなります。自宅では集中しにくいという場合は、夏期講習を利用するのもおすすめです。

休憩時間を決めておく

集中力の持続時間は個人差があるため、自分のタイミングに合わせて休憩をとりましょう。

1日に長時間勉強する必要があっても、何時間も続けて勉強するのではなく、こまめに休憩をはさむのがおすすめです。

学校の時間割のように、「50分勉強したら10分休憩する」「30分勉強したら5分休憩する」など、あらかじめ決めておきましょう。

休憩なしで勉強すると、集中力が続かず、学習効率が悪くなります。成果にもつながりにくいため、適度な休憩をとるようにしましょう。

睡眠時間はしっかりとる

勉強時間を増やすために、睡眠時間を削るのはやめましょう。

厚生労働省では、中学生に8~10時間の睡眠時間を推奨しています。

睡眠時間を削ると集中力や判断力、記憶力などのパフォーマンスが低下することもあります。

部活などが忙しく、勉強時間が確保できない場合には、睡眠時間を削るのではなく勉強効率を上げましょう。

たとえば、問題集などで、できなかった問題に印をつけておくのもよい方法です。やり直しが必要な問題が一目でわかるため、復習の効率を上げられます。

出典:健康づくりのための睡眠指針の改訂について(案)|厚生労働省

【勉強だけじゃない!】中学生の夏休みにおすすめの過ごし方

中学生の夏休みは、部活動や学校の行事以外で登校する必要がないため、時間にゆとりのある期間といえるでしょう。

自由に使える時間を活用して、勉強以外のさまざまなことにチャレンジするなど、夏休みを有意義に過ごしましょう。

ここでは、中学生の夏休みにおすすめの過ごし方を紹介します。

  • 将来どんなことをしたいか考えてみる
  • 自分がやりたいことをやってみる
  • 家族や友達と過ごす時間を大事にする
  • 部活に打ち込む
  • 海外留学を考えてみる

将来どんなことをしたいか考えてみる

将来の目標が決まっていない場合は、行きたい大学や就きたい職業を考えてみましょう。

中学生にとって、近い将来の目標は高校受験に合格することでしょう。しかし、その後の進路が決まっていなければ、最低でもどの高校に進めばよいか、基準がわかりません。

行きたい大学や就きたい職業によっては、進学校に入ることが必須になる場合があります。

高校の先の進路を想定して、進学先を絞り込むことが重要です。

自分がやりたいことをやってみる

挑戦してみたいことがある場合は、夏休みを有効活用しましょう。中学生になると、小学生の頃より行動範囲が広がります。

また、部活や勉強が本格化する高校生より、時間の余裕を持てる時期でもあるため、やりたいことに取組むのによい時期といえるでしょう。

家族や友達と過ごす時間を大事にする

中学生になると、部活や塾で家にいる時間が減り、家族と過ごす時間が少なくなります。必然的に家族との会話も少なくなるため、家にいるときは、家族と積極的に会話してみましょう。

また、友達と過ごす時間も大事にする必要があります。中学卒業をきっかけに、離ればなれになる可能性もあるため、たくさんの思い出を作りましょう。

部活に打ち込む

中学生の夏休みは、部活動に打ち込むのもよいでしょう。

部活を通じて全力で何かに取組んだり、目標に向かって頑張ったりする経験は、子どもの自信になることもあり、プラスに働くといえます。

また、その部活の強豪校へ進みたいと考える人は、中学生のうちから実力を伸ばしておきましょう。

入試の際に、部活での実績の提示を求められるケースもあるため、時間のある夏休みに一生懸命打ち込むことをおすすめします。

海外留学を考えてみる

いつか海外留学をしたいと考えているのであれば、中学生のうちにチャレンジしてみるのもおすすめです。

海外留学は、高校生や大学生でも可能ですが、中学生のうちに経験することで、英語でのコミュニケーションに抵抗が減るなどのメリットもあります。留学を通して外国人の友達ができれば、英語や異文化にふれる機会も多くなるでしょう。

保護者が気をつけたい子どもの夏休みの過ごし方

夏休みはスケジュールを立てて実行することが大切ですが、実際にスケジュールどおりに過ごせないケースもあります。

たとえ、スケジュールどおり実行できなくても、深刻に受止めないことが大切です。

保護者も一緒にスケジュールを確認しながら、進め方をアドバイスするなど、子どもをサポートしましょう。

  • 保護者が望む子どもの姿とのギャップを知っておく
  • 家庭内で夏休みのルールを子どもと一緒に決めておく
  • 規則正しい生活を送れるようにする
  • 子どものストレスの対処方法を知っておく

保護者が望む子どもの姿とのギャップを知っておく

中学生の保護者は、夏休みは子どもに1日2時間以上勉強してほしいと考える人が多いでしょう。しかし、実際の中学生の夏休みの平均学習時間は、1時間以上2時間未満となっています。

このギャップを埋めるためには、子どもとしっかりコミュニケーションをとり、原因や解決策を探ることが大切です。勉強時間を増やすために、通塾を選択するのも一つの方法でしょう。

家庭内で夏休みのルールを子どもと一緒に決めておく

勉強時間を確保するために、夏休みのルールを決めておくのもおすすめです。ゲームのプレイ時間・スマホの利用時間・門限など、家庭内のルールを設定しましょう。

ルールを守れるように、子どもと一緒に話し合って、お互いが納得できるルールにすることが大切です。

規則正しい生活を送れるようにする

暑い気候から体調を崩すこともある夏休みは、子どもの健康に気を配る必要があります。

夏休み中に生活リズムが乱れないように、規則正しい生活を送ることを心がけましょう。

普段と同じ時間に起きて寝る、朝に日光を浴びる、規則正しい時間に食事をとるなどの習慣を身に付けることで、健康的に夏休みを過ごせるでしょう。

子どものストレスの対処方法を知っておく

中学生の保護者は、夏休み中に子どもに対して、ストレスを感じることもあるでしょう。

これは、いつもとは違う時間に子どもの食事を用意したり、話し相手になったりするなど、自分のやるべきことができなくなるためです。

子どもの過ごし方にもよりますが、学校があるときの過ごし方と大きく違う場合などは、保護者のストレスも大きくなるでしょう。

このようなストレスを軽減するためには、子どもと一緒に夏休みの過ごし方を考える時間を作るのがおすすめです。

中学生の夏休みを有意義に過ごそう

本記事では、中学生の夏休みのスケジュールの立て方や勉強のポイント、勉強以外のおすすめの過ごし方などを紹介しました。

夏休みは期間が長いため、勉強に限らず、いろいろなことに挑戦するチャンスといえます。

夏休みの早い段階で課題を終わらせ、自由な時間を確保できるように、計画をしっかり立てて、有意義な夏休みを過ごしましょう。

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