3パターンある「年子」とは?よかったことや大変だったこと、乗り切るポイントをご紹介
「年子」とはどういうものかご存じでしょうか。この記事では、年子の学年差による3つのパターンや、年子育児のメリット・デメリット、育児を乗り切るためのポイントなどを紹介しています。年子について知りたい方や、年子育児に悩んでいる方は、ぜひこちらをご一読ください。
「年子ってなに?」
「年子って、必ず1歳差になるの?」
「年子で子どもを育てることにメリットはあるの?デメリットは?」
など、年子について疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「年子」とはどういうものかについて詳しく解説します。この記事を読めば、年子には3つのパターンがあることや、年子で育児することのメリットが把握できるでしょう。
また、年子育児にあたっての母体へのリスクや、デメリットに加え、年子育児を乗り切るポイントについても紹介しているため、年子育児に不安を抱えている方も参考にできます。
「年子」についてよく知りたい方や、子どもが年子になる予定の方は、ぜひこちらの記事をチェックしてみてください。
パターンが3つある「年子」とは?
「年子」とは、同じ母親から生まれた、1歳違いの兄弟・姉妹のことです。
上の子どもが2歳以上になってから下の子どもが生まれた場合は、年子にはあたりません。兄弟・姉妹が年子になるのは、上の子どもが2歳を迎える前までに、下の子どもが生まれた場合です。
年子の子どもたちには、約1年の年齢差がありますが、学年も1学年違いになるというわけではありません。
以下で詳しくみていきましょう。
1学年差の年子
1学年差の年子とは、上の子どもがその年の4月2日~翌年の4月1日までに生まれ、下の子どもが翌年~翌々年の同時期に生まれた場合になります。
たとえば、上の子どもが4月2日生まれで、下の子どもが翌々年3月末に生まれた場合、年齢的には約2年離れていますが、学年は1学年差です。このケースでは、上の子どもが1歳11カ月の頃に下の子どもが生まれています。
2学年差の年子
子どもの生まれた月によっては、学年が2つ離れた年子になることがあります。
たとえば、上の子どもが3月の早生まれで、下の子どもが翌年の4月2日以降に生まれた場合です。
このケースでは、下の子どもが1年生として入学するときに、上の子どもは3年生になります。子どもの年齢差は1歳1か月ですが、学年は4月~3月で区切るため、2学年差となります。
学年は2つ離れますが、成長はあまり変わらないでしょう。
同学年の年子
同学年の年子になるケースもあります。たとえば上の子どもが生まれてすぐに妊娠し、翌年の4月1日までに下の子どもが生まれた場合、同学年の年子となります。
上の子どもが4月2日以降に生まれており、下の子どもが翌年の4月1日までに生まれていれば、こちらのケースになるでしょう。年齢はほぼ1年の差で年子ですが、学年でわけると同学年になります。
これは小学校の学年が4月1日~3月31日までであることと、小学校に入学する時期が、満6歳になった日の翌日以降の、最初の学年のはじめからと決められているためです。
なお、下の子が4月2日生まれの場合は、翌々年の入学になります。
出典:4. 4月1日生まれの児童生徒の学年について|文部科学省
年子育児の5つのメリット・よかったこと
学校生活で考えれば、年子には同学年から2学年差までの学年の違いがあります。
しかし、年齢でいえば2歳も離れていないため、年の近い兄弟姉妹となり、育児期間もほぼ同じでしょう。では、年子育児にはどのような特徴があるのでしょうか。ここからは、年齢差がない年子育児のメリットを紹介します。
以下に5つのメリットを挙げるので、ぜひ参考にしてください。
子育て期間が短くて済む
年子育児の大きなメリットは、子育て期間が短く済むことです。
もし年子でない兄弟姉妹を生んだ場合、上の子どもからはじまった育児は、下の子が大きくなるまで続くでしょう。しかし、年子であれば子どもたちの年が近く、子育て期間自体が短くなります。
また、妊娠・出産に備えて産休や育休をとる人は多いでしょうが、年子であれば何度も産休・育休をとる必要はありません。そのため、早めに仕事に復帰できる点もメリットといえるでしょう。
ベビー用品やおもちゃを共有できる
年齢が近い年子の場合、上の子どもが使ったベビー用品やおもちゃを、そのまま下の子どもと共有できるというメリットがあります。
子どもの年が離れている場合、使わなくなったベビー用品やおもちゃを片付けたり、処分したりする必要が出てきます。次の子が生まれる頃に、新たに買い揃えることもあるでしょう。
しかし年子であれば、上の子どもが使わなくなったものを、そのまま下の子どもに使えるため、無駄にはなりません。
子ども同士で一緒に遊んでくれる
年子の兄弟姉妹は年が近く、興味の対象も同じになりやすいため、子ども同士で一緒に遊びやすいことがメリットです。
子どもたちの年が離れていると、それぞれに興味の対象が違うために、あまり一緒には遊ばないといったことが起きるでしょう。上の子が下の子と遊ばなければ、親が相手をする必要があります。
上記のことから、子ども同士の年が近いことで親の負担が減るといえるでしょう。
上の子どもの赤ちゃん返りがない
年子の場合、上の子どもが赤ちゃん返りすることは少ないでしょう。
赤ちゃん返りは、上の子どもが大きくなって、手がかからなくなったタイミングで起こります。親が、まだ小さい下の子どもにばかり構ってしまうことに、やきもちを焼いてしまうためです。
しかし、年子の場合、上の子どももまだまだ手がかかる時期のため、親の関わり方は変わりません。そのため、上の子どもが赤ちゃん返りする可能性は低いでしょう。
イベントを一度に済ませることもできる
年子育児の場合、イベントを一度に行うことで、かかる費用を抑えられるというメリットがあります。
たとえば、七五三やお祝いごとのなかには、年子で一緒に済ませられるものもあるでしょう。衣裳を用意したり、写真撮影したりすることも一緒にできます。
年が離れている場合は、お祝いごとの度に用意する必要がありますが、年子の場合は、その都度用意する必要がありません。
年子育児の4つのデメリット・大変だったこと
ここからは、年子育児のデメリットを具体的に紹介します。
年子育児にはメリットがあるのは確かでしょう。しかし、年子で子どもを産むことには、デメリットも存在します。短い期間で子どもを産むことの負担や、年の近い子どもを育てることの大変さなどがそれにあたります。
年子で子どもを産むことを検討している方は、デメリットについても把握しておきましょう。
出産に負担がかかる
年子育児の場合、母親は上の子どもを出産してから約1年という、母体が回復しきっていない時期に妊娠します。そのため、通常時の出産と比べて負担が大きくなるでしょう。
上の子どもを生んでから約1年で次の子どもを妊娠すると、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。周産期合併症が起こってしまうリスクもあるでしょう。
年子での出産を希望する場合は、母体のダメージも考えて検討する必要があります。
出典:次の妊娠までどれくらい間隔をあけたらいいの?|亀田IVFクリニック幕張のブログ
マタニティ期間も休めない
年子の場合、上の子どもの子育てに手間がかかる時期に下の子どもを妊娠するため、妊娠中のつらい時期であっても、ゆっくり休む時間をとることは難しいでしょう。
年子の場合、妊娠中でも上の子どもにミルクや離乳食をあげたり、おむつを変えたりする必要があるため、体力的・精神的にきつくなる可能性があるでしょう。
同時期に子育ての出費がかさむ
年子の場合、同時期に子育ての出費が重なることに注意が必要です。
年子で出産する場合、あまり期間をあけずに再び妊娠・出産するため、出産費用がかさみます。子どもを産んだあとも、ミルクやおむつ代などが同時期に2人分必要になるでしょう。
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育児の体力的な負担が大きい
年子育児では、育児の大変な時期が重なるため、子どもの世話で体力的な負担が増えるリスクがあります。
たとえば、買い物や散歩のときなど、1人はおんぶで、もう1人は抱っこして出かけるといったように、体力的な負担がかかる場面が多くなります。
また、子どもはそれぞれに生活リズムがあるため、同時に世話ができるとは限りません。1人が寝てくれても、もう1人が起きて夜泣きしてしまうといったようなことがあるでしょう。
年子妊娠は母体へのリスクがあるため注意が必要
年子に該当するのは、上の子どもが2歳になるまでに下の子どもが生まれたケースです。年子で妊娠・出産するには、上の子どもを出産後、約1年で下の子どもを妊娠する必要があるでしょう。
しかし、短期間で妊娠・出産を繰り返すことには、母体へのリスクがあります。以下で、具体的なリスクを紹介するので、ぜひ参考にしてみましょう。
早産のリスク
年子妊娠で、上の子どもの出産後12か月以内に妊娠した場合、下の子どもを早産するリスクが高まるでしょう。
高齢出産の場合、早産のリスクが増すことが知られていますが、年子妊娠の場合は、妊婦の年齢が低くても、早産のリスクが増すことを知っておきましょう。
早産のリスクを避けたいのであれば、前回の出産から18か月程度おくことで、早産のリスクを下げられます。
出典:多胎妊娠、年子で母体にかかる負担とは?【医師監修】|ヒロクリニック
母親の死亡率・危害リスク
年子妊娠すると、母親の死亡率や危害リスクを約2倍以上高めるといわれています。
こちらの研究によると、出産後、次の妊娠まで6か月しかあけなかった場合、母親の死亡率・危害リスクは約1.2%となっています。
しかし、妊娠から出産まで18か月あけた場合は、母親の死亡率・危害リスクが約0.5%に低下するという結果が出ています。
母親の死亡率や危害リスクを考えると、出産から次の妊娠まで、18か月以上あけた方がいいでしょう。
出典:多胎妊娠、年子で母体にかかる負担とは?【医師監修】|ヒロクリニック
帝王切開経験者や高齢出産の場合のリスク
前回までの出産で帝王切開を経験している方や、高齢出産になる方の場合は、年子妊娠でのリスクが高まります。高齢出産とは、35歳以上での初産や40歳以上の出産のことです。
帝王切開経験者の場合、間をおかずに年子を妊娠してしまうと、子宮が増大したときや陣痛時に、子宮破裂する可能性があるでしょう。もし子宮破裂した場合、高確率で赤ちゃんが亡くなり、母体にもダメージを与えてしまいます。
高齢出産の場合は、通常よりも出産後の回復に時間がかかるでしょう。その回復も、上の子どもの育児があるため、思うようにいかない可能性があります。
出典:多胎妊娠、年子で母体にかかる負担とは?【医師監修】|ヒロクリニック
年子育児を乗り切る4つのポイント
年子育児には、メリットがある反面、体力面や精神面できつくなるというデメリットがあります。1人だけなら対応できても、2人の子どもを同時に世話するのが難しいケースもあるでしょう。
ここでは、年子育児をうまく乗り切って行くにはどのようにすればよいのか、4つのポイントを紹介します。
抱っこは無理しない
小さな子どもは親に抱っこをせがんできますが、母親が1人で対応するのは難しいでしょう。
特に下の子の妊娠中は、おなかに負担がかかります。また、下の子どもが生まれたあとは、2人同時に抱っこをせがまれることも多くなるでしょうが、無理は禁物です。
子どもの気持ちにこたえようと無理をしてしまえば、腕や腰、首や足など、体に大きな負担がかかるでしょう。抱っこをねだられたら、体の負担が少ない、座った状態で抱っこしましょう。
育児に完璧を求めない
子育てにおいて、完璧な親になるのは難しいことを知っておきましょう。
年子育児の特徴は、なにをするのも同時ということです。年齢の近い子どもは、行動のペースや内容もほぼ同じになります。
一度に2人を相手にしながら、完璧に育児することは簡単ではありません。
食事を作るのが難しいようなら、総菜を買ったり出前をとったりする、掃除も楽なときにすればOKというようにして、自分の育児のペースを作ることをおすすめします。
子育て環境はそれぞれの家庭で違うため、他人と比べる必要はないでしょう。
周りのサポートをうまく活用する
年子育児が大変な場合は、家族や親せき、子育て支援事業やサービスを利用することも検討してみましょう。家族や親せきであれば、時間があれば年子育児をサポートしてくれるでしょう。
それが難しい場合でも、子育て支援事業やサービスの利用は可能です。保育園の一時保育やベビー・シッターサービス、ファミリー・サポート・センターなどを利用して、息抜きできるようにしましょう。
出典:ファミリー・サポート・センター|社会福祉法人渋谷区社会福祉協議会
少しでも落ち着ける時間を持つ
年子育児は大変なため、パートナーや家族に協力してもらい、少しの時間でも1人で落ち着いて過ごせる時間を持つようにしましょう。
たとえば、土日だけでもパートナーや家族に育児をお願いできれば、その間に好きな場所に出かけたり、美容院に行ったりしてリフレッシュできます。
そのような時間を持てないか、家族やパートナーに相談したり、リフレッシュ目的で一時保育を利用したりしてみましょう。
年子育児で楽になるタイミングとは
年子育児は大変ですが、下の子どもが育って行くに従って、どんどん楽になるでしょう。
たとえば、下の子どもが3か月を超えた時期は、授乳回数が減るため少し楽になります。下の子どもが6か月を過ぎれば、お座りができるようになり、上の子どもと遊んだり長く眠ったりできるようにもなるため、手がかからなくなるでしょう。
そのあとも、下の子どもの夜泣きが減ったり、子ども自身でできることが増えたり、お手伝いしてくれるようになったりと、年子育児は徐々に楽になっていきます。
年子の特徴や育児のポイントを理解しよう
年子とは、上の子どもが2歳になるまでに下の子どもが生まれた兄弟姉妹のことです。同学年の年子から2学年差のある年子まで、子どもの生まれた月によって学年差が生まれるでしょう。
年子で子育てすることには、2人の子どもを育てても育児期間が短くなることや、親の負担が軽減する可能性があるといったメリットがあります。
しかし、子育てのため短期間の出費が増えたり、母体に負担がかかったりするデメリットがあることには、注意が必要です。
年子育児について興味がある方は、本記事で紹介したメリットやデメリット、育児を乗り切るポイントを把握しておきましょう。