子どもが駄々をこねるのはなぜ?対処法と親がやってはいけないことを併せて解説

子どもが駄々をこねるのはなぜ?対処法と親がやってはいけないことを併せて解説

駄々をこねる子どもに手を焼き、対処に困った経験はありませんか。この記事では、子どもが駄々をこねる理由や対処法、やってはいけないことなどをまとめています。子どもが駄々をこねる理由や対処法を知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

「どうして子どもは駄々をこねるの?」

 「思いどおりにならないことがあるとすぐ駄々をこねる。どう対処したらいいの?」

 「駄々をこねた子どもにやってはいけないことってある?」

 駄々をこねる子どもに手を焼き、このような不安や疑問を持つ保護者も多いのではないでしょうか。

本記事では、子どもが駄々をこねる理由や対処法、駄々をこねる子どもにやってはいけないことを紹介しています。

この記事を読むことで、子どもが駄々をこねる理由と対処法を把握できます。その知識をもとに、子どもにあった対応方法をとることができるため、親子関係が円滑になり、子どもの成長にも役立つでしょう。親子のストレスが軽減され笑顔が増えるでしょう。

駄々をこねる子どもの気持ちを知りたいと思っている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

子どもが駄々をこねる理由

駄々をこねる子どもに手を焼いて、どうしてあげればよいのか迷ってしまう保護者は多いでしょう。

駄々をこねる子どもへの対処法を探る前に、理由を考えてみましょう。ここでは、子どもが駄々をこねる理由を紹介していきます。

自我が芽生えてくるから

1歳~2歳頃の「イヤイヤ期」と呼ばれる時期の子どもが駄々をこねるのは、自我が芽生え、自分の気持ちがはっきりするためです。

この時期の子どもは、まだ話せる言葉が限られており、自分の思いを正確に伝えられません。何とか自分の気持ちを伝えようとしている結果、わがままをいって駄々をこねるという行動が出てしまいます。

これは誰でも起こりうることで、親を困らせようという意図があってしているものではありません。駄々をこねる子どもの対応は大変ですが、子どもの気持ちをくみとり、見守ることが大切でしょう。

自分の気持ちをうまく表現できないから

大人であれば、嫌なことがあったときには、自分の気持ちを言語化してコミュニケーションをとろうとします。そのため、言葉では表せない感情も表現できるでしょう。

しかし、子どもの場合、使える語彙が少ないため、意思疎通を図る力が大人よりも劣ります。複雑な感情をうまく表現できない場合、駄々をこねるという行動でわかってもらおうとするのです。

体調が悪いから

頭が痛い、おなかが痛いなど明確な症状がある場合には、子どもでも体調の悪さを言葉で伝えることができます。しかし、発熱でだるい、何となく気持ち悪いなど表現しづらい症状の場合、駄々をこねるという行動が出てしまうことがあるでしょう。

また、体調が悪くなくても、疲れたときや眠いときなど不快な状態の場合に駄々をこねることもあります。駄々をこねる理由がわからない場合には、体調の変化がないか確認するとよいでしょう。

やりたいことが許されないから

自我が芽生えた子どもは、「やりたいこと」と「やりたくないこと」がはっきりとしてきます。やりたいことが許されないと、駄々をこねて抵抗しようとすることも少なくありません。

たとえば、夕食の時間になり遊びを中断されると「まだ、遊びたいのに」とかんしゃくを起こすというようなパターンです。

身に危険がおよぶようなことは、禁止しなくてはいけませんし、親の都合もあるため、子どもがやりたいことをすべて受け入れることは難しいです。要求を受け入れない親に対して、子どもが駄々をこねて抵抗するのは、成長過程でよくあることでしょう。

環境の変化による不安を解消したいから

子どもは複雑な感情を解消する術を知らないため、駄々をこねるという行動を出してしまうのです。

子どもが駄々をこねてしまう環境の変化には、入園や入学、進級、弟や妹の誕生などがあります。こういったタイミングで、激しく子どもが駄々をこねるようになった場合には、環境の変化がなかったか確かめてみましょう。

子どもが駄々をこねるときの対処法

子どもが駄々をこねはじめると、どうしたらよいかわからなくなってしまいます。ここでは、子どもが駄々をこねるときの対処法をいくつか紹介します。

駄々をこねる子どもにイライラして怒鳴りたくなることもありますが、それを回避するためにも、これから紹介することを試してみましょう。

原因を把握する

子どもが駄々をこねる理由や原因は一つではありません。気を引きたい場合や、体調が悪くどうしたらよいかわからない場合もあります。

駄々をこねる理由によって対処法は変わってくるため、まずは原因を把握しましょう。ただのわがままと決めつけ、頭ごなしに𠮟りつけるのではなく、「どうしたの?」などと優しく問いかけてみましょう。

気持ちを受け止める

子どもが駄々をこねたときに叱りつけてしまうと、子どもはますます駄々をこねるようになる可能性があります。叱る前に一度、気持ちを受け止めることが大切です。

たとえば、もっと遊びたいと駄々をこねられたら、「楽しかったから、もっと遊びたいよね」と気持ちを受け止めます。気持ちを受け止めることで子どもはあんしん感を得られ、ヒートアップした感情が落ちついていくでしょう。

ただし、気持ちを受け止めるために子どもの要求を無条件にのんでしまうと、わがままがエスカレートしてしまう可能性があるため、注意してください。

スキンシップをとる

駄々をこねたら抱きしめる、頭をなでるなどのスキンシップをとることで、子どもが自分は愛されていると感じ、高ぶった気持ちが少しずつ落ちつくでしょう。

ただし、普段スキンシップを疎かにして、駄々をこねたときにだけ抱きしめるというような行為は逆効果です。スキンシップをとってほしいからと、駄々をこねる回数が増えてしまう可能性があるでしょう。

また、駄々をこねているときにスキンシップをとると、嫌がって離れようとする子どももいます。このような子どもに対しては、有効な手段とはいえないため注意してください。

子どもの気をそらす

子どもは気移りしやすいため、別の興味があるものを提示することで気持ちを切り替えられる場合があります。子どもが駄々をこねはじめ、手をつけられなくなったら、違う話題を出して子どもの気をそらすのもよい方法でしょう。

好きなものや得意なことを提示して気をそらせることができれば、駄々をこねる子どもに対するストレスも軽減できるでしょう。

体調を確認する

発熱の症状はないか、ご飯はしっかり食べているか、昨晩はしっかり睡眠がとれていたかなどチェックしましょう。

駄々をこねはじめた段階で目立った症状がなくても、時間の経過とともに熱が出ることもあります。慎重に子どもの様子を見守るようにしましょう。

子どもが駄々をこねるときにやってはいけないこと

子どもが駄々をこねはじめると、早く機嫌を直してほしくて間違った対応をとってしまう方もいます。対応を間違うと子どもの機嫌がよくなるどころか、癇癪がエスカレートする可能性もあるため注意が必要です。

ここからは、子どもが駄々をこねるときにやってはいけないことを3つ紹介します。子どもが駄々をこねたときに、やってはいけない行動を取っていないか考えながら読んでみましょう。

大声で怒ったりイライラをぶつけたりすること

子どもが駄々をこねると親の気持ちも高ぶり、大声で怒ったりイライラした気持ちを直接ぶつけたりしたくなりますが、この行動は好ましくないでしょう。イライラをぶつける行為は子どもの不満の解消にはならず、機嫌の悪さをエスカレートさせる要因につながります。

また、怒ることで子どもに恐怖心を植え付けてコントロールしても、根本的な解決に至っていないため、不満が蓄積されるだけでしょう。親にわかってもらえないことで、親子仲に亀裂が入ることも考えられます。

子どもがヒートアップしているときこそ、大人は落ちついて対応することが大切です。

子どものわがままをすべて受け入れること

子どもの気持ちに共感することは大切ですが、わがままをすべて受け入れることは間違いです。わがままをすべて受け入れてしまうと、子どもは、「駄々をこねれば何でもいうことを聞いてくれる」と勘違いしてしまいます。

容認できることは受け入れても構いませんが、無理な要求に対してはダメな理由を説明しつつ、我慢するように諭すことが大切です。

意味のない脅しをすること

脅すことで子どもは恐怖を感じ、一時的にいうことを聞くようになるかもしれません。しかし、根本的な不満や不安の解消には至らないため、また同じことで駄々をこねることになるでしょう。

同じ状況が何度も続けば、子どもは次第に親の言葉に従わなくなるため、意味のない脅しは逆効果です。

【年代別】駄々をこねる子どもへの注意のポイント

最後に、駄々をこねる子どもに対して注意したいポイントを年代別に紹介していきます。

年代によって駄々をこねる理由は変化し、それに合わせて対処法も考えていく必要があるでしょう。ここでは、幼児と小学生(低学年・中学年・高学年)にわけて、効果的な言葉のかけ方などをまとめているため、ぜひ参考にしてください。

幼児の場合

幼児期は、自分の気持ちを上手に言葉で表すことが難しい時期です。要求を通したいときだけではなく、親にもっと甘えたいときなどにも駄々をこねることがあります。

親の心に余裕がある場合には、一度気持ちを受け止めてあげたり、子どもの気をそらしたりなどの対処法を実践するとよいでしょう。

もし、親の心に余裕がなく冷静に対処できないようであれば、子どもが落ちつくのを待つのも有効な手段です。子どもと一緒にヒートアップしてしまうのは避けましょう。

小学校低学年の場合

小学校低学年になると自我がより明確になりますが、まだ自分でできることが限られているため、駄々をこねてしまうこともあります。反抗の仕方も変化し、泣きわめく回数が減ってくる代わりに、文句が増えるようになるでしょう。

この時期は、頭ごなしに怒るのではなく、子どものいい分をしっかり聞くことが大切です。その上で、何をしたらよいのか、何がダメだったのかしっかり説明してあげましょう。子どもの意見に答えがあるとわかれば、気持ちが落ちつく可能性があります。

小学校中学年の場合

この時期は「やりたくない」ことに対し、駄々をこねる回数が増えます。子どもの口が達者になり、親の言葉に反論する回数が増えるでしょう。

子どもに反論されると、親もヒートアップしてしつこく叱ってしまうこともありますが、しつこく叱りつけると、しこりが残るだけで解決にはなりません。

小学校中学年の子どもが駄々をこねたら、自分で考えさせる時間を持たせるのが有効です。

また、外で自我を出せないために、家で駄々をこねているというパターンもあります。このような場合は、頭ごなしに叱りつけてしまうと、子どもはストレス発散の場所を失って、情緒不安定になってしまうでしょう。

外で問題行動が見られないのなら、家で思いっきり駄々をこねさせて、甘えさせるというのも一つの手段でしょう。

小学校高学年の場合

小学校高学年の子どもは、はっきりとした意見を持つようになります。自分が納得いかないことに反抗するようになるでしょう。友達と自分を比較するようにもなるため、自分だけできないことに対し「どうして?」と駄々をこねることもあります。

反抗期も重なる時期なため、親の考えを一方的に押し付けてしまうと反発心がより強くなってしまいます。妥協点を探り、お互いが納得できるような答えを提案できるとよいでしょう。

駄々をこねられても親子がストレスなく過ごせるようにしよう

子どもが駄々をこねる理由はさまざまで、年齢によっても変化します。子どもが駄々をこねはじめたら、気持ちを受け止めるのが一番でしょう。

しかし、毎日駄々をこねる子どもに付き合うのはストレスが溜まってしまうため、親が許容できる範囲で付き合うことが大切でしょう。どうしても心に余裕がない場合には、子どもが落ちつくのを待つのも有効です。

また、駄々をこねるのは成長過程の一部と捉えて、あまり悩みすぎないことも大切でしょう。

子どものわがままは親のせい?子どもが我慢できない理由や対応方法をご紹介

子どものわがままは親のせい?子どもが我慢できない理由や対応方法をご紹介

子育てのヒント・接し方 2024.03.25