【近年増加中】一人っ子のメリットやデメリットは?子ども目線・親目線にわけて解説
「子どもが一人しかいないのは悪いことなのか」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。本記事では、一人っ子のよい面と悪い面について、子どもと親それぞれから見た場合を紹介します。また、おすすめの教育法についても紹介するため、興味がある方は参考にしてください。
「一人っ子って今多いのかな?」
「世間的に見て一人っ子の印象はよくないの?」
「一人っ子だと、兄弟姉妹がいるよりも子育てに余裕はある?」
など、一人っ子についての不安や疑問を見聞きすることも多いでしょう。
また、現在一人っ子であることに悩みを感じている方や、あえて一人っ子世帯にしようと考えている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、「一人っ子」について、現在どれくらいの割合なのかをはじめ、一人っ子の場合のメリット・デメリットまで、子どもと親それぞれの視点から紹介しています。
この記事を読むことで、一人っ子であることの利点や、逆にマイナスになりやすい点がわかるため、何人子どもがほしいか検討する際に役立つでしょう。
現在一人っ子を育てている方や、弟や妹がほしいと考えている方はもちろん、いつか子どもがほしいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
「一人っ子」はどのくらいいる?
現在、日本における「一人っ子」の割合は増加傾向にあるといわれています。
そのようななかで、「子どもは一人っ子にしたい」と考えている方は、世間から見た「一人っ子家庭」の印象はどうなのか興味もあるでしょう。
ここでは、現在の「一人っ子家庭」の詳細について取上げています。「一人っ子」が増えている背景が知りたい方は、ぜひご覧ください。
子どもの数の分布
内閣府男女共同参画局が公表している「夫婦の出生子ども数分布」のデータを見ると、2002年から2015年にかけて、一人っ子の割合が上昇傾向にあることがわかります。
実際の数字では、2002年時点の一人っ子の家庭の割合が全体の約10%を占めていましたが、2015年になると18.6%まで増加しています。
一人っ子の家庭とは逆に、子どもが3人いる家庭の割合は下降傾向です。2002年では全体の約30%でしたが2015年になると17.9%まで下がっています。
そのほか、子どもが2人いる家庭の割合を見ると、1977年から2015年まで全体の50%以上の割合を保ち、大きな変化はありません。
子どもが4人以上いる家庭の割合は、1977年では5.1%、2015年は3.3%とやや下降傾向になっています。
一人っ子の割合が増えている理由
一人っ子の割合が増えている理由としては、養育費など経済的な問題や、仕事やキャリアとの両立、晩婚化や高齢出産などが挙げられています。
経済的な面では、子どもを一人育てあげるまでに、それなりの費用がかかることが問題といえます。子どもの人数が増えれば、その分負担も大きくなることから、「経済的余裕がないと子どもは産めない」と考える人が増えているでしょう。
また、女性が社会進出したことにより晩婚化が進んでいることも、一人っ子の割合が増えていることに関係しているでしょう。
1995年の時点で26.3歳だった女性の平均初婚年齢は、2019年では29.6歳と上昇しています。結婚が遅いことで第一子を産む年齢も遅くなり、結果的に子どもが一人しか産めない状況が起きやすいといえるでしょう。
【子ども目線】一人っ子のメリット
「一人っ子」という環境は、子ども自身が満足できる要素が豊富です。
特に、親の気持ちを自分だけに集中してもらえることで、子どものメンタル面によい影響がある点は、大きなメリットといえるでしょう。
ここでは、「一人っ子」の具体的なメリットについて、子どもの視点から紹介します。ぜひ、参考にしてください。
愛情を独り占めできる
兄弟姉妹の数が多い家庭では、親がどんなに子ども一人ひとりに愛情をかけようとしても、平等に接する時点で、その愛情は分散してしまいます。
その点、一人っ子は愛情を一身に受けられるため、「自分は愛されている」「自分の存在が認められている」という自信がつき、自己肯定感が高くなりやすいでしょう。
自己肯定感が高い人は、自分に自信を持っている傾向があります。つらいことがあっても「自分なら乗り越えられる」と前向きな思考で乗り切り、幸せな人生を歩む可能性が高くなるでしょう。
たくさんのサポートを受けられる
一人っ子家庭の場合、子育て費用も育児の時間も、その子のみに使うことが可能です。習いごとの費用を工面してもらったり、勉強を教えてもらったりなど、親からたくさんのサポートをしてもらいやすいでしょう。
また、一人っ子は、普段から一対一で親に寄り添ってもらえる環境で過ごしているため、体調が悪いときや精神面で不安定になっているときも、気づいてもらいやすくなります。
常に「パパ・ママはいつも自分のことを気にしてくれる」という、あんしん感がある状態で生活できるでしょう。
【子ども目線】一人っ子のデメリット
親からの愛情を集中的に受けやすく、多くのサポートを得やすい反面、一人っ子にはデメリットも存在しています。
家庭のなかで子どもは自分一人だけのため、孤独感を感じやすいという点は、一人っ子ならではものといえるでしょう。
ここでは、一人っ子の子どもにとって、どのようなことがデメリットになるのかを紹介します。ぜひ、参考にしてください。
遊び相手がいないため、つまらなく感じてしまう
兄弟姉妹がいれば一緒に遊ぶこともできますが、一人っ子は家に同じ年代の遊び相手がいないことで、つまらなく感じてしまうことがあるでしょう。
親がどんなにていねいに子どもと遊んだとしても、同年代の感覚で共感することは難しい部分があります。そこに対して、「もの足りない」と子どもが不満に感じる可能性があるでしょう。
「遊び相手がいなくてつまらない」と子どもがいった場合は、近所で同じ年頃の友達を探しましょう。
ほかにも、同年代の子どもたちの集団で行う習いごとをはじめるなど、子ども同士で交流する機会を増やすことがおすすめです。
寂しさを考えることもある
一人っ子は、兄弟姉妹がいないことで寂しさを感じることがあります。
たとえば、親子で公園に行ったとき、兄弟姉妹で遊んでいる家庭を羨ましく思うことがあるでしょう。一人っ子の家庭は、兄弟姉妹がいないことで子どもが寂しい思いをしていないか、普段から気にかける必要があります。
仕事が終わったあとや休日は、子どもが心から楽しめるように、たくさんの時間を使い過ごしましょう。
【親目線】一人っ子育児のメリット
親から見た一人っ子育児は、子育てにかかる負担が兄弟姉妹のいる家庭より少ないことが予想されます。
そのため、育児への時間的・経済的負担が少ないことで、子どもと向きあう時間を十分に取れる点がメリットといえるでしょう。
ここからは、親目線での一人っ子育児のメリットを紹介します。ぜひ、参考にしてください。
愛情をたくさん注ぐことができる
一人っ子の場合、その子だけと一緒に過ごす時間が確保しやすいことから、愛情をたくさん注げるという利点があります。
愛情をたくさん注ぐことで、子どもは自信を持てるようになるため、親子関係が良好になるケースも多いでしょう。また、余裕を持った子育てができるため、精神的にも負担が少ない点もメリットです。
キャリアへの負担が少ない
共働き世帯は、出産では産休や育休の制度を使うことになるでしょう。一人っ子の場合、産休・育休などを取る回数は一度で済みます。産休や育休を使う期間も、兄弟姉妹がいる家庭よりも少なく済むでしょう。
これまで自分が築いてきたキャリアへの復帰がしやすいことは、親にとって大きなメリットです。
外出や旅行のストレスが少ない
一人っ子の場合、外出や旅行のために準備する荷物が少なく済むため、子どもを連れて外へ出ることへのストレスもかかりにくいでしょう。
兄弟姉妹がいる家庭では外出先や旅行先で、子ども同士の希望があわず、喧嘩になることもあります。しかし、一人っ子の場合は、その子の興味に合わせて行き先を選べます。
経済的に余裕ができる
子育てには、おもちゃや服、食事、習いごとなど、さまざまな種類の費用がかかります。子どもの人数が多ければ、経済的な負担も大きくなるでしょう。
一人っ子の場合、教育費は、その子の分だけ確保できればよいため、経済的な負担が軽くなります。経済的に余裕ができれば、塾や習いごと、進学についても、子どもの意志を尊重しやすくなるため、将来の可能性も広げやすいでしょう。
【親目線】一人っ子育児のデメリット
親から見た一人っ子育児のデメリットとしては、育てる子どもが一人しかいないという点で「子育てが楽そう」と世間で思われてしまうことが挙げられるでしょう。
一人っ子育児にはメリットもありますが、デメリットも存在しています。
以下に挙げる項目を参考に、一人っ子のデメリット面を把握し、ポジティブな育児ができるように、あらかじめ対策を考えておきましょう。
周囲の偏見がプレッシャーになる
一人っ子の場合、「兄弟姉妹がいなくてかわいそう」などの偏見や、不必要なプレッシャーを周囲から与えられることもあります。
子どもだけでなく、親も自分にかけられるお金や時間が多く、まじめに子育てに取組んでいないと誤解されることもあるでしょう。
しかし、一人っ子であっても、仕事や家庭状況によって「子育てはしんどい、限界寸前」と感じるケースも少なくありません。周囲の意見に捉われるのではなく、「親としてどうしたいか」を重視するようにしましょう。
休日も自由になる時間が少ない
兄弟姉妹がいれば、親がいなくても兄弟姉妹同士で遊ぶ機会は多いでしょう。しかし、一人っ子の場合は、親が子どもの遊び相手になるケースが多くなります。
休日なども、子どもの希望を優先することが増えるため、親が自由に使える時間が少ない場合もあります。
そのような状態が続けば、子どもに対して一人で遊んでいてほしいと感じることも出てくるでしょう。
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出典:dキッズ|comotto
一人っ子の子どもの上手な伸ばし方
一人っ子の子どもを、上手に伸ばすのに大切なことは「親が子離れできるか」ということです。
あまり親が構いすぎると、自分と親以外のことに興味を示しにくくなるでしょう。そうなってしまった場合、学校や社会に出たときに、他者とのコミュニケーションで苦労する可能性があるため、子どもと適度な距離を保つようにしましょう。
また、兄弟姉妹がいない分、友だちとの関わり方を学ぶことが重要になります。できるだけ多くの人とかかわることで、一人っ子であっても、スムーズに社会性を身に付けられるでしょう。
たとえば、地域のスポーツチームに入るなど、学年が違う子との関わりを持つことがおすすめです。年齢が上の子に対して尊敬の念を持ったり、年下の子を護るなどの感情が生まれたりする可能性もあります。
また、犬や猫、爬虫類など、何か動物を飼うこともおすすめです。ペットの存在により、寂しいという気持ちが薄れるでしょう。
一人っ子のメリットとデメリットを知った上で育児をしよう
一人っ子を育てていると、「一人っ子はわがままな性格になりやすい」「子どもからすれば兄弟姉妹がいないのは寂しいのでは?」など、周囲からのネガティブな声をきくこともあるでしょう。
一人っ子の場合、遊び相手が家にいないことで孤独感を抱える可能性があるのは事実です。
しかし一人っ子には、その子だけにかける時間がたくさん取れたり、経済的な余裕ができたりというメリットがあります。
ほかにも、愛情を集中的に注げるなどのメリットがあるため、一概に「一人っ子はよくない」とはいえないでしょう。
現在一人っ子を育てている方で、「一人っ子でよかったのかな」と不安や疑問を抱いている方は、ぜひ本記事で取上げた内容を参考にしてください。
一人っ子のメリットとデメリットをしっかりと把握しておけば、自信を持って子育てしていけるでしょう。