てるてる坊主のやってはいけない「3つ」のこととは?怖いとされる由来についても解説
てるてる坊主を作って晴れを願いたいけれど、間違った方法で作っていないか心配だと感じている方もいるでしょう。この記事では、てるてる坊主のやってはいけない3つのことや、怖いとされる由来についても解説しています。ぜひチェックしてみてください。
「楽しみにしているお出かけがあるから、どうしても晴れてほしい」
「てるてる坊主を作りたいけど、間違えないように作りたい」
「てるてる坊主の由来が怖いって本当?」
大事なイベントや試験があるときに、楽しく過ごしたい、試験会場にスムーズに到着したいなどの願いから晴れを願って、てるてる坊主を作ったことがある方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、てるてる坊主のやってはいけない3つのことや、怖いとされる由来についても解説しています。この記事を読むと、てるてる坊主を作る際にやってはいけないことが理解できるでしょう。
てるてる坊主を間違えた方法で作ってしまうと、本来の願いとは逆の結果になってしまう可能性があります。記事をチェックして、正しい作り方を知った上で、てるてる坊主を作ってみましょう。
てるてる坊主を作る際にやってはいけないこと
てるてる坊主を作る際に、いくつか注意しなければいけないことがあります。
やってはいけないことをしっかりと理解してから作らないと逆の意味となり、晴れではなく雨になってしまう可能性があります。ここから詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
てるてる坊主の顔はのっぺらぼう
てるてる坊主の正しい作法は、てるてる坊主は顔を描かずにのっぺらぼうの状態で吊るして、叶ったら顔を描くといわれています。
これは、江戸時代の風習を紹介した「嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)」という随筆のなかで、「てるてる法師月に目が明(あき)」という句を紹介しています。これは、「願いが叶ったので墨で目睛(ひとみ)を描いた」という意味です。
古くからの風習にならって、てるてる坊主は顔を描かずに吊るし、願いが叶ったら顔を描くようにしましょう。
ふれふれ坊主にしてはいけない
てるてる坊主を逆さに吊るしたり、黒い布や紙で作ったりすると、ふれふれ坊主と呼ばれる雨を願う人形になってしまうため、やってはいけないことです。
逆さまに吊るしたり、白とは真逆の色を使うと、反対の効果を願う方法になります。そのため、晴れを願うときには頭が下にならないように工夫して吊るし、てるてる坊主は白い布や紙で作るようにしましょう。
もし雨が降ってほしいと願うときには、逆さに吊るしてふれふれ坊主を作り、雨を願うとよいでしょう。
役目を終えたら感謝して片付ける
江戸時代では、てるてる坊主が役目を終えたらひとみを書き入れて酒をお供えし、川に流して供養するとされてきました。
しかし、現代ではセロハンテープや食品用ラップなどの自然に還りにくい素材を使用して、てるてる坊主を作ることもあります。環境保護の観点から、そのようなものを川に流すのは望ましくないでしょう。
そのため、しっかりとてるてる坊主に感謝をして、燃えるゴミとして処分するのをおすすめします。
「てるてる坊主」の由来は怖い?
それではここから、てるてる坊主の由来となった話をご紹介します。意外な発見があったり、興味を掻き立てられたりするような3つの話です。
由来を知ることで、てるてる坊主についてさらに理解できるでしょう。どのような話があるのか、ぜひチェックしてみてください。
「てるてる坊主」はお坊さん説
てるてる坊主は、中国に伝わる少女の話が日本へ伝わったときに、僧侶へと姿を変えたと考えられています。
童謡の「てるてる坊主」の3番には、「そなたの首をチョンと切るぞ」という怖い表現の歌詞があります。この歌詞のもとになったお話をご紹介します。
ある殿様がお坊さんに、雨をやませてほしいと頼みました。しかし雨はやむことはなく、激怒した殿様はお坊さんの首を切り落とし、白い布にくるんで吊るしました。
すると、翌朝から長く降り続いた雨がやんで青空が広がった、という怖い逸話が3番の歌詞になったといわれています。
「てるてる坊主」は中国の少女説
「てるてる坊主」は、中国の伝説の少女である掃晴娘(そうせいじよう・サオチンニャン)が、由来であるといわれています。
長雨が続く村に住む掃晴娘は、雨の神である龍神に雨がやむようにお願いしました。すると「龍神の妃になれば雨を止めよう」という不思議な声が聞こえたのです。
掃晴娘がその提案を受け入れて天に昇ると、人々を苦しめてきた長雨がぴたりとやんだ、という伝説です。
そのあと、人々は長雨が続くと、切り紙で雲をはらう箒を持つ掃晴娘を作って門に飾り、それが日本に伝来して「てるてる坊主」になったという説です。
「てるてる坊主」は日本由来の妖怪説
掃晴娘伝説のほかに、日本の妖怪である「日和坊(ひよりぼう)」もしくは「日和坊主」も、てるてる坊主の由来とされています。
江戸時代の画家である、鳥山石燕の著書「今昔画図続百鬼」のなかで登場するのは、雨が降ると姿を見せず、晴れた日に現れる妖怪の日和坊です。
鳥山石燕は、女性や子どもがてるてる坊主を作って晴れるように祈っているが、これは日和坊を祀っているのでは、と語っています。このように、てるてる坊主は日本由来の妖怪だという説もあります。
「てるてる坊主の歌」で広まったとされている
てるてる坊主は、照々法師やてりてり坊主、てり雛、日和坊主などと、地域ごとにさまざまな名前で呼ばれていました。しかし、1921年に登場した童謡「てるてる坊主の歌」が広がり、呼び方が統一されました。
この歌は、そのあとに小学校の国語の教科書で紹介され、子どもたちに「てるてる坊主」という名前が浸透し、日本全体に広がったといわれています。
晴れのおまじない「てるてる坊主」に願いを込めよう
てるてる坊主は、晴れを願うおまじないとして、古くから生活の一部として親しまれてきました。ただ、正しい作り方や飾り方をしないと逆の意味になり、晴れではなく雨となってしまう場合もあります。
この記事では、てるてる坊主のやってはいけない3つのことや、てるてる坊主が怖いとされる由来についても解説しました。てるてる坊主について理解を深め、やってはいけないことに注意しながら、楽しく晴れのおまじないを行いましょう。