ごっこ遊びで身に付く6つの力!年齢ごとの遊びの特徴や大人も一緒に楽しむ方法を紹介

ごっこ遊びで身に付く6つの力!年齢ごとの遊びの特徴や大人も一緒に楽しむ方法を紹介

子どものごっこ遊びのねらいや効果、身に付く力についてご存知でしょうか。本記事ではごっこ遊びの概要からねらい・効果・身に付く6つの力・年齢別の特徴について紹介しています。ごっこ遊びを子どもと一緒に楽しみたいと悩んでいる方は、ぜひ、参考にしてみてください。

「子どもとごっこ遊びをする際はどんな遊びをしたらよい?」

 「ごっこ遊びはどんな効果があっていつまで続くの?」

 「子どもが楽しめるごっこ遊びが知りたい」

 このように、ごっこ遊びの効果や具体的な遊び方について、疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、ごっこ遊びの概要やその効果、ごっこ遊びで身に付く力や具体的なごっこ遊び例を紹介しています。記事を読むことで、子どもとごっこ遊びをするメリットがわかるだけではなく、実際に遊びたい場合にどのようにしたらよいかがわかります。

また、ごっこ遊びで身に付く6つの力についても紹介していますので、子どもの成長過程や楽しみを感じる部分に合わせて遊びを選ぶこともできるでしょう。

子どもがいる方や、子どもがごっこ遊びをしはじめた方は、ぜひ、参考にしてみてください。

ごっこ遊びとは

「ごっこ遊び」とは、何かになりきって遊ぶことをいいます。たとえば、おままごとやお店屋さんごっこなどの遊びです。子どもの頃に多くの人が経験したことのある遊びですが、そのねらいや効果、種類について理解できていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここでは、ごっこ遊びのねらいと効果、何歳からはじまり何歳頃に終わるのかについて紹介しています。

ごっこ遊びのねらいは想像力や発想力の育成

ごっこ遊びは、子どもが大人の真似をしたり、何かになりきったりすることでイメージを膨らませながら遊ぶことで、創造力や思考力を育成するねらいがあります。

身の回りのおもちゃをごっこ遊びに必要なものに見立てたり、自分がこうしたいと考えることを実現したり、さまざまな場面を想像しながら遊ぶため、思考力が育まれます。

家事の真似をする「おままごと」や、お店屋さんごっこ・ヒーローごっこなど、ごっこ遊びにはさまざまな種類があります。年齢を重ねるにつれ、多岐にわたるごっこ遊びを楽しめるようになるでしょう。

ごっこ遊びの種類

ごっこ遊びには大きくわけて、「役割分担系ごっこ遊び」と「なりきり系ごっこ遊び」の2種類があります。

1つ目は、みんなで役割を決めて行う役割分担系ごっこ遊びです。代表的な遊びとして、おままごとやお店屋さんごっこなどがあります。

おままごとでは「家族」がテーマになることが多いため、お父さん役やお母さん役など、さまざまな役割を決めて楽しむことが多いでしょう。

店員さんとお客さんの役割を決めて行う「お店屋さんごっこ」や、お医者さんと患者さんにわかれて行う「お医者さんごっこ」といったように、身近な大人になりきるごっこ遊びもあります。

2つ目は、1人でもできるなりきり系ごっこ遊びです。子どもは成長過程に応じて、他者との遊びよりも1人遊びを好む時期があります。遊び相手がいないときでも、なりきり系ごっこ遊びなら1人でも遊べます。

なりきり系ごっこ遊びには、憧れのヒーローになりきるヒーローごっこや、お姫様になりきるお姫様ごっこ、人気キャラクターやアイドルになりきるごっこ遊びなどがあります。子どもの発想力次第で、たくさんのものになりきって遊べるでしょう。

ごっこ遊びは2歳頃から7歳頃まで続く

子どもの成長に影響をもたらすごっこ遊びですが、何歳から何歳までごっこ遊びをするのか、気になっている方もいるでしょう。

ごっこ遊びは一般的に2歳頃からはじまり、7歳頃まで続くとされています。ごっこ遊びが盛んになるのは4〜5歳といわれ、発想力をかき立てながら、思い思いのごっこ遊びを楽しむようになるでしょう。

ごっこ遊びの準備段階とされる「再現遊び」や「見立て遊び」は、1歳頃からはじまっているとされています。積み木を車に見立てて遊んだり、ブロックを電話に見立てて「もしもし」と電話ごっこをするなど、身近な大人の真似をすることで遊びの幅が広がるでしょう。

【年齢別】子どものごっこ遊びの特徴

ごっこ遊びは大人の真似をするところからはじまり、5〜6歳になると自分たちで物語を考えて行うごっこ遊びをするようになります。年齢や成長過程に応じて、遊び方が変化するのがごっこ遊びの特徴です。

ここでは、年齢別に子どものごっこ遊びの特徴について紹介します。各年齢ごとの遊び方の違いを知る際の参考にしましょう。

2歳児:大人を真似る遊び

2歳になると、身近な大人や他者の真似をして「〜のつもり」「〜のふり」をして、ごっこ遊びを楽しむようになります。積み木やブロックといったおもちゃを、日常で使うものに見立てて遊ぶため、想像力や発想力が養われます。

また、この時期は、おもちゃをほかのものに見立てて遊ぶ「見立て遊び」から、簡単な「おままごと」といったごっこ遊びを楽しめるようになります。自分の気持ちを言葉にできるようになる時期でもあるため、想像の世界のなかで、楽しみながら言葉も話すようになるでしょう。

3~4歳児:大人も加わるごっこ遊び

3〜4歳になると、本格的な「おままごと」や「ヒーローごっこ」「お姫様ごっこ」など、ごっこ遊びのピークを迎えます。

身近で働いている大人になりきるごっこ遊びも、子ども自身がものがたりを作り、楽しむようになります。独自のストーリーを考えながら遊ぶため、想像力だけでなく思考力も養うことが可能です。

この時期はまだ、友達同士のコミュニケーションが上手にできないため、同じ空間にいても、それぞれが別の遊びをしている「並行遊び」の時期であることが多いです。

おもちゃの取り合いや喧嘩に発展することもあるため、大人がサポートに入る必要もあります。社会性を学ぶためにも「順番を守る」ことや、「イライラしても叩かない」といった社会的なルールを教えていくことが大切です。

5~6歳児:子どもだけで行うごっこ遊び

5〜6歳になると、自分たちだけで独自のものがたりを作り、ごっこ遊びをスムーズに楽しめるようになります。友達と役割分担をして、ごっこ遊びのものがたりに必要な道具を準備するために、試行錯誤することが増えるでしょう。

また、友達と話し合って物語を決めていくため、考えを伝えることの大切さ・コミュニケーションの重要性・協調性も学んでいくことになります。

子どもの意見を尊重し、大人はごっこ遊びを見守りながら、子どもの希望が叶うようにヒントを与えていくことが大切です。

ごっこ遊びで身に付く6つの力

ごっこ遊びを通して、子どもはさまざまな力を身に付けられます。子どもの想像力・創造力を引き出すだけでなく、社会性や協調性など、社会で生きていく上で必要な能力も身に付けられるでしょう。

ここでは、ごっこ遊びで身に付く力を6つ紹介します。子どもの成長過程に合わせて、必要な力を身に付けられるようにしましょう。

相手の立場になって考える力

お母さんや店員さん・保育園の先生・お医者さんなど、自分の身近な大人になりきって遊ぶごっこ遊びは、相手の立場になって考える力が養われます。

子どもの精神的な発達においても、ごっこ遊びは役に立ちます。

自分以外の何かになりきることで「お母さんはやることがたくさんあるから、お手伝いをしてあげよう」「保育園の先生にはいつもありがとうと伝えよう」といったように、相手の気持ちに気づくきっかけになるでしょう。

想像力・創造力

子どもが独自の世界を思い描きながら楽しむごっこ遊びは、想像力や発想力を養えます。子どもなりの考えや世界観を作って進める必要があるため、想像力をたくさん働かせることができるでしょう。

また、積み木を電話に見立てたり、ブロックをおにぎりに見立てたりと、自分の思い描くものがたりに必要な道具を準備する創造力も養うことが可能です。自分がイメージするものを形にする創造力は、現実と想像の世界の差を感じながらも身に付けられるでしょう。

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表現力

自分以外の何かになりきって遊ぶごっこ遊びは、その役を演じることで表現力が身に付きます。

自分で想像する世界を現実で表現するために、話し方や行動・表情・仕草を考えて遊びを楽しむ必要があります。子どもなりに、なりきるものを想像しながら表現力を磨くことができるでしょう。

また、ごっこ遊びで表現するなかで、相手が理解できるときとできないときがあるため、その表現が適切かどうかも考えられるようになります。

コミュニケーション能力・協調性

子ども達が自ら物語を考えて、想像したものを相手と共有して遊ぶごっこ遊びでは、コミュニケーション能力や協調性を育むことができます。

子ども自身が想像しながら、一緒に遊ぶ相手に、自分の考えを言葉で伝える必要があります。どのような言葉で伝えるのかを考え、相手の考えも聞きながら遊ぶため、言語力も育めるでしょう。

考えを共有するほかにも、同じおもちゃを共有することで相手の気持ちを考えたり、相手が創造しようとするものを理解したり、心の交流を感じることができるでしょう。

観察能力・思考力

自分の好きなヒーローやお姫様、店員さんやお母さんといった身近な人物になりきるために、普段からどのような言葉や仕草をしているかよく観察する必要があります。ごっこ遊びを通じて、普段の生活から観察力も養えるでしょう。

自分でイメージを膨らませながら物語を展開していくため、思考力も育まれます。なりきるものの立場になって考えられるようになるため、相手の気持ちを考えつつ、ごっこ遊びを楽しめるようになるでしょう。

社会性・ルールを守る力

ごっこ遊びでは、子どもたちが身近で働く大人の真似をして、ものがたりを進めることもあるため、社会活動を体験できます。

お店屋さんごっこであれば「〜です」「ありがとうございます」「どうぞ」、お医者さんごっこであれば「どうしましたか?」「お薬出しますね」など、大人の真似をしてていねいな言葉でやりとりする必要があります。

商品を選んで、代金を支払う・診察を受けて薬をもらって帰るといったように、現実世界と同様、ルールに沿うことでごっこ遊びを楽しみます。ごっこ遊びを通して、社会性やルールを守る力が養われるでしょう。

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【5選】子どもが楽しめるごっこ遊び

ごっこ遊びのレパートリーがあまりないため、子どもとの遊び方に困っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ごっこ遊びには、さまざま種類がありますが、そのなかでも楽しめる5つを紹介します。それぞれのごっこ遊びに合った会話作りについても解説していますので、ぜひ、参考にしてみてください。

お店屋さんごっこ

お店屋さんごっこでは、商品を選んで代金を支払う社会のルール以外にも、商品を並べたりレジ打ちを経験したりと、社会活動を疑似的に体験できます。

「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」「いくらですか」といった言語力を培いながら、コミュニケーションを楽しめるでしょう。

また、商品や商品の値札・お札と小銭・買物かご・カート・看板といったように、必要な道具の製作にも打ち込めるため、準備段階から楽しめる遊びでもあります。

簡単な足し算引き算ができる年齢になれば、おままごとを通じて、単純なお金のやりとりにもチャレンジできます。「これとこれを買ったらいくらになりますか?」と問題を出して、大人がサポートしながら物語を展開していくのもおすすめです。

おままごと

おままごとでは、子どもにとって一番身近な家庭を再現するため、はじめる年齢が比較的早いごっこ遊びとされています。

お父さん役やお母さん役など、役割を分担してそれぞれの役柄に合った言葉づかいや行動をする必要があります。日頃の観察力はもちろん、会話を楽しむ言語力が鍛えられるでしょう。

「お野菜トントン切ってすごいね」「ご飯できたの、ありがとう」といったように、子どもの行動を褒めながらごっこ遊びを進めると、子どもも楽しみながらおままごとができるでしょう。

おままごとの道具は、家にあるもので作ってみるのもおすすめです。牛乳パックで作る包丁や、段ボールで作るフライパン、空き容器と割り箸でおたまなど、子どもと一緒に作り上げるとより楽しめるでしょう。

電車ごっこ

電車ごっこでは、切符を買って電車に乗りお出かけする社会活動を経験できます。電車以外にもバスごっこなど、乗りものの種類や交通ルールについても学べるごっこ遊びです。

「ガタンゴトン」「次は〇〇駅です」「右に曲がります」など、たくさんの言葉をかけて、子どもと想像の世界を共有すると、子どももより楽しめるでしょう。

段ボールで切符や簡易的な電車を作ったり、マスキングテープを線路に見立てて床に貼り付けたりすると、家のなかでも楽しめるため、おすすめです。

お世話ごっこ

ぬいぐるみやお人形にミルクをあげたり、お着替えや抱っこをしたりと、自分よりも小さい赤ちゃんへの優しさや愛着を育成できるのが「お世話ごっこ」です。

子どもが抱きやすいよう、30cm程度のぬいぐるみを使うと、お世話がしやすくなるでしょう。また、お世話で使うお洋服やお布団・哺乳瓶やおんぶひもを用意してあげると、よりお世話ごっこが楽しめます。

お世話ごっこの延長で、お店屋さんごっこや電車ごっこ・お医者さんごっこを楽しむこともできるでしょう。

なりきりごっこ

なりきりごっこには、ヒーローやお姫様・ゲームキャラクター・アイドルといった憧れの対象となるものから、動物や忍者までさまざまな種類があります。

子どもが好きなものになりきって、世界観を楽しむ「なりきりごっこ」では、役を演じる上で、身振りを真似た行動もするでしょう。

普段見ているアニメの主人公であれば、どのような動きをしているのかよく観察して覚える必要があります。覚えた動きを自分で表現する難しさを感じながら、役を演じる楽しさを感じられるでしょう。

役に合った衣装を作ったり、変身グッズや秘密基地を作ると、より世界観に入り込むことができるため、おすすめです。

ごっこ遊びを子どもと一緒に楽しむ方法

ここまで、ごっこ遊びの種類について、具体例を挙げながら紹介してきました。それぞれの遊び方に特徴があるため、子どもの要望ややりたいことに合わせて選ぶとよいでしょう。

ここからは、子どもがごっこ遊びをより楽しむために大人ができることについて紹介します。大人ができることを理解し、子どもの楽しみの幅を広げられるようにしましょう。

子どもが持つ世界観を尊重する

子どもは、そのときどきで物語を作り、独自の世界観を広げながらごっこ遊びを楽しみます。子どもだけだと、うまく物語を展開できず、ごっこ遊びを楽しめなくなる場合があります。

周りの大人が「〇〇がこうしたのかな?」「次はこうなるね!」といったように、ものがたりの展開をサポートする声かけをすることで、子どもがスムーズにごっこ遊びを続けられるでしょう。声をかける際は、自分も子どもが作り出している世界の登場人物として話しかけましょう。

子どもが持つ世界観を尊重しながらサポートすることで、より想像力や思考力が育まれます。

子どもの世界観に大人が同調する

子どもなりに想像しながら作り上げた世界観を、周りの大人が否定するようなことは避けましょう。

子どもの世界観に同調して、「そうだよね」「それでどうなるんだろう」といったように言葉をかけてあげましょう。子どもは自分の世界観に同調してくれる人がいるあんしん感で、さらに物語を想像して、ごっこ遊びを楽しめます。

遊びの広がりをサポートする

ごっこ遊びの延長で、別の遊びへと広げるサポートも大切です。

たとえば、商品を選ぶだけの「お店屋さんごっこ」から代金を支払う「お買物ごっこ」に、お人形の「お世話ごっこ」から「お医者さんごっこ」といったように、自然な流れで別の遊びへと誘導します。

子どもがものがたりの展開につまずきそうなときなど、タイミングを見計らって「お会計をお願いします」「今日はお医者さんにいくのかな?」など、適切な言葉をかけてサポートしましょう。

子どもも別の展開へと誘導してもらうことで、新たなごっこ遊びの楽しさを感じられるでしょう。子どもの遊びの広がりをサポートするためのアイディアが浮かばないときもあります。そのような時はドコモの子育て応援プログラム「comotto」サービスがおすすめです。

「comotto 子育て応援プログラム」は、0〜15歳以下のお子さまがいるご家族を対象に、「毎年お誕生月にdポイント1,000pt(期間・用途限定)のプレゼント∗※1」を含む、おトクな4つの特典をご用意しています。(∗「irumo」は進呈対象外です。)詳細は、下記よりご覧ください。

<※1>
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出典:comotto 子育て応援プログラム|comotto

年齢や子どもの興味に合わせてごっこ遊びをさせてみよう

この記事では、ごっこ遊びの概要やねらい、年齢別の特徴や身に付く6つの力について解説しました。

子どもがごっこ遊びを存分に楽しむことは、想像力や表現力・協調性や社会性、相手の立場になって考える力など、たくさんの力を身に付けることにつながります。

周りの大人は子どもの世界観を大切に、子どもの意思を尊重しながら、子どもと一緒にごっこ遊びを楽しみましょう。