高校生の反抗期の特徴は?接するときのポイントや解決するための手順を紹介
高校生の子どもの反抗期はどのように対応したらよいのでしょうか。この記事では反抗期の高校生への接し方や、反抗期を解決するための手順などを紹介しています。反抗期の子どもへの上手な接し方を知りたい場合や、反抗期を解決したい場合は、ぜひ、こちらを読んでみてください。
「高校生の子どもの反抗期を対処方法は何かないの?」
「反抗期の子どもがいるけど、保護者として気をつけることはある?」
このように、高校生の子どもの反抗期について、疑問や不安がある方も多いでしょう。
この記事では反抗期の子どもへの接し方や、反抗期を解決するときの手順を紹介しています。反抗期の子どもに、上手く接していくにはどうしたらよいのか、どうすれば反抗期を解決していけるのかがわかるでしょう。
また、反抗期の子どもを持つ保護者が気をつけることについても紹介しています。すでに反抗期に入った子どもがいる保護者も、これから反抗期に入りそうな子どもがいる保護者にも、参考になるでしょう。
反抗期の高校生について不安がある方や、上手く接する方法を知りたい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
高校生の反抗期の特徴
高校生は反抗期になると、保護者とのコミュニケーションを拒んだり、ものにあたったりするようになることがあります。反抗期は自己主張の意欲が高まり、自分自身のアイデンティティを確立しようとするなかで、保護者との対立を選ぶ傾向にあるのです。
これにより家庭内のコミュニケーションが著しく悪化するケースも見受けられるでしょう。
- 保護者とのコミュニケーションを拒む
- 引きこもってしまう
- 保護者に対して挨拶をしなくなる
- ものにあたる
- 攻撃的な態度をとるようになる
保護者とのコミュニケーションを拒む
反抗期の高校生は、保護者とのコミュニケーションを拒む傾向にあります。高校生にもなると自立心が芽生え、独自の価値観を築こうとするため、保護者の意見や指示に反発するようになるでしょう。
また、「保護者にも負けない」という心理の現れも要因の一つです。この時期は、理解と対話が不可欠です。保護者は冷静に対処し、子どもに理解を示せるようにしましょう。
引きこもってしまう
高校生は、ストレスにより劣等感を抱きやすくなります。友達と比べてしまうことから生まれる孤立感が原因で、引きこもりやすい傾向にあります。これは心理的な問題の兆候ともいえるでしょう。
保護者は子どもの感情を尊重し、心のケアを行えるようにしましょう。
保護者に対して挨拶をしなくなる
高校生は友達関係を重視する傾向が強まるため、保護者に対して無関心になり、挨拶を怠ることがあります。挨拶をしなくなることで、口数も減っていき、コミュニケーションも徐々に拒むようになるでしょう。
これは反抗期の一環であり、子どもが自己表現するための結果ともいえます。そのため、保護者は無視されたとしても、挨拶は継続して行うようにしましょう。
ものにあたる
高校生はストレスをより受けやすくなるため、小さなことからイライラし、ものにあたることがあります。ときには壁やドア、ものを破損してしまう場合もあるでしょう。
この行動は、ストレス発散の手段として起こるため、保護者は子どもとのコミュニケーションを通じて、ストレス解消をサポートしましょう。
攻撃的な態度をとるようになる
高校生は過度なストレスを抱えてしまうと、保護者や先生などに対し、攻撃的な態度・発言が目立つようになるでしょう。男女どちらにもこの傾向は見られます。
これは溜まったストレスを発散するために引き起こされる行動の一つです。
高校生になってから反抗期になる子どもの特徴
中学生まで全く反抗期が見られなかったのに、高校生になった途端に反抗期が現れたというケースも多々あります。これは、個人の経験や家庭・周囲の環境によるものと考えられるでしょう。
ここでは、高校生になってから、いきなり反抗期が訪れる子どもの特徴について解説していきます。
- 保護者からほったらかしにされていた
- 子どもの我慢が限界になった
保護者からほったらかしにされていた
高校生の反抗期において、兄弟・姉妹関係が影響を与えることもあります。下の子に問題が発生すると、保護者はそのことに集中してしまい、上の子に対し配慮できない場合があるでしょう。
この状況が上の子の甘えたい気持ちを満たせずに、不満が蓄積され高校に進学したタイミングで爆発することがあります。
子どもの我慢が限界になった
高校生が反抗期に入る要因として、保護者による進路や趣味についての制約が挙げられます。保護者が勝手に進路を決めたり、やりたい趣味に反対されたりすることがあると、子どもの我慢も限界に達するでしょう。
高校に入ったタイミングと重なり、友達や環境が変化することで反抗期になるケースも十分に考えられます。
高校生が反抗期になる背景
高校生が反抗期に入ってしまう理由としては、大人社会への直前準備の時期であることが影響を与えています。
文部科学省によれば、青年中期(高等学校)は、男女ともに身体的・心理的に大きな変化が起こる時期であり、これが反抗期を引き起こす背景となっています。
また、進学や進路選択について、重要な決断を迫られる時期でもあるため、学業や進路に対するプレッシャーも大きくなるでしょう。
大人社会への適応に向けた準備を進めますが、その過程で社会のルールや期待に対してギャップを感じることもあります。これらが高校の反抗期を引き起こす要因といえるでしょう。
出典:3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題|文部科学省
反抗期の高校生に対する接し方のポイント
ここまで高校生の反抗期の特徴や、反抗期になる原因を解説してきました。では、子どもが反抗期になってしまった場合、保護者はどのように接することが求められるのでしょうか。
高校生にもなると、自分のことは自分で考えられるようになっているため、保護者としてはあまり干渉しすぎない方がよいでしょう。子どもの価値観や趣味を尊重して、陰ながらサポートできるように準備しておきましょう。
子どもにとって重要な選択は子ども自身に考えさせる
子どもの将来については、保護者が決定に関わりたいと思うものですが、子ども自身で決めさせることが大切です。
もしも、保護者が決定してしまうと、子どもは何か嫌なことがあるたびに、「保護者のいうとおりにしたせい」と不満や反抗を溜めてしまうでしょう。重要な選択は自分で決めた方が、どんな結果でも納得でき、満足度も高くなります。
将来のことを決めるのは子ども自身だということを念頭に置いて、子どもを見守ることが大切です。
子どもから話すまで待つ
反抗期を迎えた高校生に対しては、保護者の側から話を聞こうと質問を繰り返したりせず、子どもが話してくれるまで待つようにしましょう。
子どもは心のなかで葛藤している可能性があるため、それを理解せずに問い詰めてしまうと、余計にイライラさせてしまうでしょう。
保護者が適切な距離を保っていれば、子どもから相談してくることがあります。そのときは、きちんと耳を傾けましょう。
子どもの価値観や趣味を尊重する
反抗期の子どもの価値観や趣味を否定すると、子どもが余計に反抗するようになってしまうため、尊重することを心がけましょう。
保護者にとって好ましくない趣味や価値観でも、いきなり頭ごなしに否定してはいけません。まずは、子どもの話を聞きましょう。
また、子どもの意思を尊重することも大切です。子どもの意思を無視した場合、反抗期の子どもの反抗心をあおってしまうでしょう。
保護者の立場で考えるのではなく、子どもの立場に立ち、考えてあげることが大切です。
子どもを誰かと比べないようにする
反抗期の子どもを誰かと比べてしまうと、傷つけてしまうため、誰かと比べた上での話はしないようにしましょう。
すでに何か悩みがある状態で、保護者にほかの誰かと比べて劣るようにいわれてしまうと、余計に傷つけてしまいます。兄弟や姉妹と比べることも同様です。
保護者がそう思っていたとしても、口に出さないようにしましょう。
子どもが落ち着いているときに話しかけるようにする
子どもが怒っているときは無理に話しかけようとはせず、子どもが落ち着いた頃や、子どもが話したそうなそぶりを見せたときに、話しかけるようにしましょう。
その場で話を聞こうとするのではなく、時間を置いて、子どもを落ち着かせることが大切です。急いで解決しようとせず、子どもに落ち着いて考える時間を与えましょう。
子どもに干渉しすぎないようにする
反抗期の高校生に対しては、無理に干渉するようなことはせず、適度な距離を保つことも大切です。
反抗期になると、これまでのように子どもが話しかけてくれなくなることがあります。保護者としては不安になるでしょう。しかし、子どもが一人になりたいのだと考えて、そっとしておきましょう。
干渉しすぎると、さらに子どもの反発を招く可能性があります。
高校生の反抗期を解決するときの手順
反抗期は、子どもが大人へと成長していく過程で起こるものです。保護者に反抗し、反発するような態度をとることがありますが、やがてそれらはおさまっていくでしょう。
高校生の反抗期をより早く解決するためにはどうしたらよいのか、方法を紹介していきます。
出典:思春期外来(中学生、高校生)|花と緑のこころのクリニック
愛情のバロメータを上げる
保護者の愛情がしっかりと子どもに届いていれば、問題行動を起こさなくなる可能性があるため、愛情のバロメータを上げて子どもに対応するようにしましょう。
具体的には、子どもにきちんと向き合い、可能な要求は聞いてあげることや、子どもの意思を尊重するなどです。干渉することは愛情のバロメータを上げる行動ではないため、過干渉にならないように注意しましょう。
毅然とした態度で子どもに向き合う
もし子どもが度を越したた要求をしたり、わがままをいってきたりするようなら、毅然とした態度で向き合うことが大切です。
反抗期の子どもがいっているからといって、何でもいうことを聞く必要はないでしょう。子どもに「保護者は何でもいうことを聞いてくれる」と勘違いを招いてしまう恐れもあります。
保護者が事前に話し合い、どこまでなら許してもよいのかラインを決めて、ラインを越えたことはできないと子どもに伝えましょう。
子どもが高校生であることを意識させる
高校生になると、これまでのように義務教育ではなくなることを子どもに意識させましょう。
小学校や中学校の義務教育であれば、通学しなかったとしても、今までは自動的に進級してこられました。しかし、高校は義務教育ではないため、そうではありません。これまでの学校との違いを、しっかり子どもに認識させる必要があります。
また保護者の方でも、子どもがもう高校生であることを意識しなければなりません。小学生や中学生だった頃のような対応をとらないように、気をつけましょう。
反抗期の高校生の子どもがいる保護者が気をつけること
子どもに反抗や反発されてしまうと、保護者も疲れてしまうでしょう。
反抗期は成長の過程で起こるもので、保護者の問題で起こっている訳ではないと理解することが大切です。いずれはおさまるものでもあるため、あまり悩みすぎる必要はありません。
保護者の方は、反抗期の子どもとは適度な距離をとりつつ、定期的にストレス解消するようにしましょう。
出典:思春期外来(中学生、高校生)|花と緑のこころのクリニック
高校生の反抗期の特徴を知っておこう
子どもは大人へ成長していく途中で保護者に反発する時期があり、反抗期と呼ばれています。反抗期の時期には、保護者は子どもに愛情を伝えたり、子どもの意見を尊重したりすることを心がけましょう。
ぜひ、この記事を参考に、高校生の反抗期の特徴を知って、子どもへの接し方を実践してみましょう。