上の子のよくある「ストレスサイン」とは?見逃さない工夫や親ができることをご紹介
子どもの場合、ストレスサインはどのように現れてくるのだろうと疑問に思っている方は多いのではないでしょうか。本記事では、上の子に多いストレスサインの症状、子どもがストレスを抱える原因について紹介します。子どもがいる方は、ぜひ、参考にしてみてください。
「子どものストレスサインってどう現れる?」
「上の子どもが最近、ストレスを強く感じているように見える」
「ストレスサインが出ているとき、親はどうすればよいの?」
このように、子どものストレスサインについて理解を深めたいと思っている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、「ストレスサイン」とはどのようなものか、上の子どもによくあるストレスサインの現れ方、子どものストレスの原因になりやすいこと、親ができる対応などを紹介します。
この記事を読むことで、子どものストレスサインに対する知識が深まるでしょう。ストレスを感じている子どもにしてはいけないことも取上げているため、親として気をつける行動を知る機会になります。
子どものストレスサインが気になっている方はぜひ、ご覧ください。
上の子どもによくある「ストレスサイン」とは
人は、ストレスを感じると、何かしらの症状として現れることがあります。これがストレスサインと呼ばれるものです。
上の子どもによくあるストレスサインとしては、怒りや悲しみが激しくなることがあります。ストレスを感情や行動として外に出せず溜め込んでしまう子は、体調を崩すこともあるでしょう。
ここでは、具体的なストレスサインを紹介します。以下のような症状が出ているときは、子どものストレスが溜まっている可能性があるため、見落とさないようにしましょう。
「感情」に現れるストレスサイン
感情の起伏が激しくなる、怒りっぽくなる、落ち着きがない、イライラしているなどは感情に現れるストレスサインです。
いつもどおりの生活をしているのに、「ちょっとしたことで苛立つ」など、攻撃的な様子がある際は注意が必要です。
怒りにつながる感情以外では、焦っている、気分の落ち込みが激しい、すぐに泣く、ぼんやりしていることが多い傾向になります。
「身体」に現れるストレスサイン
頭痛や腹痛を訴える、微熱がある、風邪を引きやすい、アレルギー症状の悪化などは「身体」に現れるストレスサインにあたります。ストレスが溜まると自律神経が乱れ、免疫力が低下することから体調不良を起こすことがあります。
風邪をひきやすくなった、学校で感染症が流行るとかかりやすいなどがあれば、ストレスの可能性を視野に入れていきましょう。そのほか、おねしょをするようになる、頻尿になるなど、これまでなかったような症状が出たときも注意が必要です。
出典:ストレスからくる病気・症状・体調不良でお悩みの方|うつ病治療の品川メンタルクリニック
「行動」に現れるストレスサイン
赤ちゃんの頃に返ったように甘えてくる、よくしゃべるようになる、同年代ではなく年下の子どもや年上の子ども、大人といたがる、などが「行動」に現れるストレスサインです。ストレスによって不安が大きくなり、あんしん感を得たいために出てくる行動でしょう。
対照的に、口数が減る、一人で過ごすようになる、好きだった遊びをしなくなる、という行動が出てくることもあります。心を閉ざしている様子でもあるため、早めに気づいてあげましょう。
「食欲」に現れるストレスサイン
食欲が低下する、食べものを見ると気持ち悪くなる、食べ過ぎてしまうなどが「食欲」に現れるストレスサインです。
ストレスを受けて気分が落ち込んだことによって食事を楽しむという感情が湧かず、食べなくなることがあります。逆に、ストレスを発散するために暴食する子どももいるでしょう。
食欲に対するストレスサインを見逃すと、体重が減る、体重が急に増える、などの影響が身体的に現れてくることもあります。
「睡眠」に現れるストレスサイン
なかなか寝つけない、途中で目が覚める、怖い夢を見ることが増えた、早い時間に起きてしまう、朝起きれなくなる、などの睡眠障がいが「睡眠」に現れるストレスサインです。
睡眠障がいは、ストレスを受けて自律神経のバランスが乱れたことが原因で起こりやすいといわれています。
子どもの不眠が数日続いたときは、体の不調としても現れてくることがあるため病院へいくようにしましょう。
ストレスの原因とは
ストレスを解消するには、原因から取り除くことが大切になるでしょう。そのため、原因となっていることやものを解明していく必要があります。
ストレスの原因としてよくあるものは外部からもたらされる刺激です。人は外部からの刺激を受けると頭のなかに何らかのイメージが浮かび、身体反応が起こるといわれています。イライラする、泣く、悲しい気持ちになるなどの反応があったときはストレス反応です。
ストレスにつながるイメージには、突発的に発生する自動思考(浅い認知)と、信念や思い込みから発生するスキーマ(深い認知)があります。スキーマは、その人の価値観であり「あたり前」と考えているものです。ストレスの多くはこのスキーマに関係しているといわれています。
人によってストレスの原因は変わってきます。上の子どもがストレスを抱えていそうなときは、何かを考える必要があるでしょう。以下では、上の子どもがストレスになるような内容を紹介しています。
家族のこと
子どもには一人で生きていく力はありません。家族関係や家庭環境が悪い場合、子どもの心に負担がかかりストレスになることがあるでしょう。
両親がいい争っていることが多いと、子どもは家庭であんしんして過ごせなくなります。不安な状態が続けば、日頃からストレスを感じやすくなる可能性があります。
そのほか、しつけが厳しすぎること、逆に親に関心を持ってもらえないこともストレスの原因になるでしょう。
親のしつけが厳しい子どもは「自分がだめだから注意されるんだ」と感じ、関心を持たれないと「親から愛されていない」と傷ついてしまう可能性があります。
環境のこと
自分を取り巻く環境が変わることも、変化に対応できずストレスの原因になることがあります。
たとえば、学校への入学や新学期のはじまりです。急に新しい先生や友達と慣れる必要や、授業の難易度が変わることも加わり、ストレスに感じてしまうことがあるでしょう。そのほか、転校や引っ越し、習いごとをはじめる、天災の被害に遭うなども含まれます。
新しく兄弟姉妹が増える場合も親の愛情が下の子どもにも注がれてしまうため、そのことに不満を抱き、ストレスに感じるケースもあるでしょう。
子どもからストレスサインが出た際に親がすべきこと
子どもからストレスサインが出た際に親は、環境の整備や子どもの心のケアなどをしていくことになるでしょう。ここでは、子どもがストレスを抱えている様子があったとき、親はどういう行動が必要か紹介します。
子どものストレスサインが出ているときに、親が適切な対応をすることで子どものストレスの蓄積を防ぐことにもつながります。
子どもとの時間を作る
上の子どもがストレスを感じやすい点として大きいのが、親が下の子どもの世話をすることで、下の子どもの方が優先されるように感じるときでしょう。これまで自分に向いていた親の愛情が下の子どもに取られてしまったように感じます。
下の子どもに構いがちにならないように上の子どもとの時間も作るようにしましょう。
しっかり親に甘える時間があれば、上の子どもは「自分は愛されている」という自覚が持てるでしょう。幸福感に満たされることで、ストレス軽減につながります。
たくさん褒める
親からたくさん褒められることで、子どもは「自分のことを見ててくれている」というあんしん感を得るでしょう。褒められることは能力などを認められることでもあり、子どもにとって自信をつけることにもつながります。成功体験にもなるでしょう。
ストレスサインが出ているときこそ「よくできたね」「がんばったね」「すごいよ」など、できるだけ褒めましょう。また、結果を褒めるのではなく、そこに行き着くまでの過程を認めてあげることで、子どもの向上心を伸ばすことにもつながります。
スキンシップを取る
スキンシップによって、脳からオキシトシンという愛情ホルモンが分泌されます。オキシトシンは幸福感を高め、情緒の安定やストレス軽減などの効果が現れるといわれています。
子どもにストレスサインが出ているときこそ、抱きしめる、抱っこするなどスキンシップを取るように意識していきましょう。手をつないだり、頭をなでたりすることでも効果があるとされていますので、ぜひ、実践してみましょう。
生活習慣を見直す
生活習慣を見直す上で大切なポイントは、朝に太陽の光を浴びることです。これは、太陽の光によって、精神を安定させてストレスの軽減に効果をもたらすセロトニンが分泌されるからです。
生活習慣の乱れによって、気力や体力の低下などが起こることもあります。ストレスサインが見えたときこそ、子どもの生活習慣を見直すように心がけましょう。
出典:セロトニン|厚生労働省
出典:セロトニンの増加が心身に及ぼす影響|医療法人社団 平成医会
育児サポートを受けることも選択肢に入れる
親が上の子どものストレスサインに気づいても、手を回す余裕がないときもあるでしょう。その場合は、ベビーシッターや保育園の一時預かりなど下の子どもの育児サポートを受けることも選択肢に入れてみてください。
育児サポートを活用すれば、親が上の子どもとの時間を作ることも可能です。親に甘えたい気持ちを我慢していた子どもは、ストレスが軽減するでしょう。
そのほかには、子育て世代の家族を応援するようなサービス利用も検討してみてください。おすすめは「comotto 子育て応援プログラム」です。
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ストレスサインが出た子どもにしてはいけないこと
ストレスサインが出ている子どもに対して親がすべきことがわかったところで、逆にしてはいけないことには何があるか気になる方もいるのではないでしょうか。
ストレスサインが出ている子どもに対しては、子どもの気持ちを汲みとろうとしない行動や発言は控えた方がよいでしょう。タブーとなる行動を親がとった場合、子どもは混乱してしまい、さらにストレスを与えてしまうことがあります。
ほかの子どもと比較する
「○○くんはできるのに、あなたはまだできないの?」と比較するようなことを子どもにいってしまうことはないでしょうか。
ほかの子どもと比較することによって、子どもは「自分は比較されている」という意識を持つようになり、苦痛に感じる可能性があります。特にストレスサインが出ているときは気をつけましょう。
兄弟姉妹の間では、「下の子どもは○○、上の子どもは○○」というような比較にも注意しましょう。比較され、否定されるようなことをいわれると、その子どもの自己肯定感が下がることがあります。
また、「お兄ちゃんだから下の子どもに譲ろうね」「お姉ちゃんになったからもう一人でできるよね」など上の子どもと下の子どもで違う扱いをすることも禁物です。
つい最近まで上の子どもは一人っ子だったため、ある日突然「お兄ちゃん(お姉ちゃん)」になるのは難しいことでしょう。親は都合のよいときだけ「お兄ちゃん(お姉ちゃん)」と呼ばないように注意が必要です。
放置する
赤ちゃんの育児で疲れているときでも、上の子どもの呼びかけを「あとにして」「ちょっと待ってて」といって後回しにしてしまうことはないでしょうか。「自分より下の子どもが大切なのかな」と、上の子どもが感じてしまう恐れがあります。
また、ストレスサインが出ていたときに放置していた場合、病気を発症している可能性も少なくありません。
子どもが体調不調を訴えてきたときは、学校で流行っている病気にかかっていないか、前後に食べたものは何だったかなど思い出してみましょう。何かしら症状が出ているときは放置せず、病院に連れていきましょう。
子どものストレスサインを見逃さないようにしよう
ストレスは大人だけではなく、子どもでも生じてくる問題です。その子どもによって何をストレスと感じるかはさまざまです。表面に現れてくることも、食欲不振、睡眠不足、微熱、普段よりも機嫌が悪いことが多いなど、その子どもによって違いがあります。
子どものストレスサインを見逃さないようにするためにも、親は日々子どもの様子をチェックしましょう。
特に、上の子どもの場合は、下の子どもが家に来た日からこれまでの自分の置かれていた環境が一変します。下の子どもができたことによる変化によって、大きなストレスを感じることがあるため親は注意していきましょう。