5歳児の発達の特徴とは?中間反抗期の特徴や接し方で気をつけることを解説
子どもが5歳になったため、身体・能力の発達について詳しく理解しておきたいという方もいるでしょう。この記事では5歳児の特徴や中間反抗期、親の接し方について解説します。5歳児への接し方などについて知りたい方はぜひ、ご覧ください。
「5歳児の社会性やコミュニケーション能力はどれくらいなの?」
「5歳の子どもに反抗期はあるの?」
「親として5歳児の子どもへの接し方を知りたい!」
このように、5歳児の発達や接し方について理解しておきたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では5歳児の発達の特徴、中間反抗期の特徴と乗り越え方、親が接する際に注意するポイントについて解説します。この記事を読むことで、5歳児の特徴への理解が深まり、子どもの成長のためによりよい育児ができるようになるでしょう。
また、5歳児にどのような学びや機会を提供すればよいのかについても知ることができます。
親として5歳児への接し方について悩みを抱えている方は、ぜひ、チェックしてみましょう。
5歳児の発達の特徴
5歳児の子どもは体重の増加に伴い、筋力や運動能力も飛躍的に向上するのが特徴です。また、コミュニケーション能力や理解力も目に見えて向上するため、彼らの特徴を理解して接することが求められます。
ここでは、5歳児の一般的な発達の特徴についてご紹介します。
身長や体重が増加する
5歳児になると身長が100cmを超え、体重も一気に増えます。平成22年厚生労働省の乳幼児身体発育調査によると5歳児の男の子の平均は、身長108~111cm、体重17~18kgです。
一方、5歳児の女の子の平均は、身長107~110cm、体重17~18kgという結果でした。
5歳児の時点では、男女の身長、体重に大きな差は見られないでしょう。
出典:平成22年乳幼児身体発育調査の概況について|厚生労働省
社会的スキルが発達する
5歳児は相手の立場にたって物事を考えたり、自分で解決策を考えられたりするようになります。また、社会的スキルの発達により、自己の欲求を抑えることもできるようになるでしょう。
今まではルールやマナーを守るのが苦手だったものの、道徳への理解が進み、感情のコントロールが効くようになります。
その結果、友達と遊ぶ際は自分たちでルールや内容を決めたり、トラブルが起きたときは子どもだけで解決したりと変化が見られるでしょう。
記憶力と理解力の向上
5歳児は日々の出来事やルールを理解して、学んだことを記憶できるようになります。具体的には、本の読み書き、時間や曜日の理解、大小関係の理解ができるようになるでしょう。
特に、論理的思考力や判断力が成長する傾向にあり、今までよりも複雑な指示が理解できたりお手伝いができるようになったりします。
今まで何となく覚えていたものが、明確な理解へとつながりやすいため、5歳児の時点でなるべく多くの経験や学習を積むことがおすすめです。
コミュニケーション能力の向上
5歳児は保育園や幼稚園など、集団のなかで生活を送るためコミュニケーション能力が向上すると考えられています。自分の考えを人に伝えたり、大人の問いかけに対して反抗したりしはじめるでしょう。
自分の考えを伝えられるようになる一方で、友達と意見がぶつかってトラブルになる回数も多くなります。ただし、コミュニケーション能力が発達している証拠でもあるため、子ども同士でトラブルを解決させるよう促すのもよいでしょう。
運動能力の向上
身長や体重が発達してきた5歳児は、運動能力も飛躍的に向上します。「バランスをとる運動」「用具を使った運動」「移動しながら行う運動」などができるようになるでしょう。
具体的には、ブランコ、自転車の運転、鉄棒、縄跳びなどです。また、5歳児の時点で歩く速度も大人と同じくらいになります。
身の回りのことがほとんどできるようになる
5歳児になると運動面だけではなく、生活面でも成長を見せます。食器の跡片付け、排せつ、着替え、歯磨き、掃除など身の回りのことは一通りできるようになるでしょう。
生活習慣も安定し、大人の補助がなくても自立した生活を送りはじめます。また、一人でできることに楽しみを見出す子どももいるため、すべて親が手助けするのではなく、自分でできることは積極的にやらせてみましょう。
5歳児には「中間反抗期」がある
自分でできることが増えるようになると、大人からの指示に対して反抗的な態度をとりはじめます。中間反抗期の特徴としては、きょうだいに急に意地悪をする、指示しても無視する、好きな食べ物以外食べないなどです。
親からすれば悩むべきポイントですが、子どもがしっかり成長している証でもあります。以下では、5歳児の中間反抗期を乗り越える方法を解説します。
5歳児の中間反抗期を乗り越えるためにできること
中間反抗期の子どもは、「何でも一人でやりたい」傾向が強いため、子どもの意思を尊重してあげることが大切です。時にはそっと見守り、時にはしっかりと会話をして大人として接することが求められます。
また、反抗的な態度をとってしまうのは、甘えたい気持ちの裏返しでもあるため、定期的に甘やかしてあげる時間を作ることがおすすめです。
反抗的な態度に対して、つい怒ってしまうこともあるかもしれませんが、子どもへの愛情も同時に伝え続けましょう。
親が5歳児と接するときに気をつけること
心も体も大きく成長するこの期間に、親はどのような心構えで接すればよいのでしょうか。具体的には人との交流を促したり、物事への興味関心を引き出したりしてあげましょう。
ここでは親の接し方について詳しくご紹介します。
さまざまな人と交流するきっかけ作りをする
社会的に大きく成長する5歳児にとって、さまざまな年齢の人と会ったり、友達を作ったりすることは今後の財産になります。同学年の友達や大人と交流することで、その場に応じた振る舞いやマナーを学ぶことができるでしょう。
多くの人と交流を繰り返すなかで、より思考力が鍛えられます。親は、子どもが積極的に人と交流できるようきっかけ作りをしてあげましょう。
勉強の楽しさに気づく環境を作る
5歳児は小学校に上がる準備期間でもあります。小学校に進学すれば毎日勉強をするため、今のうちから勉強の楽しさに自ら気づけるよう促してみましょう。
無理に勉強を強いたり、いきなり完璧を目指して指導したりしてしまうと逆効果になるため、少しずつ勉強の楽しさに触れていくことがおすすめです。子どもが自ら「勉強したい!」と意欲的になる環境作りを行ってみましょう。
主体性を持たせるような質問をする
ルールやマナーを理解して守ってもらうためには、子どもに自ら考えさせる機会を与えることが重要です。これにより子どもが主体性を持ち、場面を考えた発言や自ら進んで行動する力が育まれるようになります。
親がすべて指示するのではなく、「どうしたらいいと思う?」「〇〇はどう考える?」と、子どもに意見させるように促しましょう。
親がルールを守る重要性を示す
5歳児はルールやマナーを理解し、自身も守ろうとするため、親が率先してルールを守る必要があります。親が間違った行動をとると、子どもは親の行動がルールだと間違って覚えてしまうこともあるので注意が必要です。
「大人は特別なの」と自分勝手なルールを子どもに示してしまうと、子どもの発達や社会性に影響を与える可能性があるため、おすすめできません。
5歳児の発達の特徴を知って柔軟に対応しよう
5歳児は子どもによって急に大人っぽく成長する場合もあります。コミュニケーション能力の発達や反抗的な態度はきちんと成長している証でもあるため、さらに子どもの成長を促せるように工夫しましょう。
大体6歳から小学校に通うことになるため、今のうちに社会性や主体性を育てておくことをおすすめします。5歳児は心も体も大きく成長するため、親はなるべくたくさんの経験を子どもに積ませるように意識してみましょう。