【中学生向け】自由研究の実験テーマ15選!目的やテーマを決めるポイントもご紹介
中学生に適した自由研究の実験テーマが思い浮かばず、悩んでいる方もいるでしょう。この記事では、中学生向けの自由研究の実験テーマ15選と、自由研究を行う目的やテーマを決めるポイントを紹介しています。ぜひ、チェックしてみてください。
「中学生になったから、小学生の頃よりも難しいテーマの自由研究に取組んでみたい」
「中学生に適した自由研究の実験ってどんなテーマ?」
「自由研究に取組むことで、どんな力が身に付くの?」
など、中学生に適した自由研究にはどのようなものがあるかわからず、テーマの選び方に悩んでいるお子さまも多いのではないでしょうか。
この記事では、中学生向けの自由研究の実験テーマ15選と、自由研究の目的やテーマを決めるポイントを紹介しています。
また、それぞれの実験テーマについて、用意するものや手順なども詳しく紹介しているので、この記事を読めば、自宅でできる中学生向けの実験テーマが見つかるでしょう。
自由研究では、自分の興味があることや好きなことをテーマに学ぶことができます。ぜひ、本記事を参考に、楽しみながら自由研究の実験に取組んでみましょう。
自由研究の目的とは
自由研究の目的は、「仮説構築力」や「課題解決力」を身に付けることです。
自由研究における「仮説構築力」とは、実験や研究のなかで、「この方法を試したら、このように変わるのではないか」など、さまざまな角度から仮説を立てて考える力です。
そして、立てた仮説に沿って実験や体験を重ねながら、問題を解決することで、「課題解決力」が養われます。
これらは、単に問題を解くだけでは身に付きにくい能力ですが、将来的に役立つものでもあります。
夏休みのような長期休暇を活用し、積極的に自由研究に取組みながら、これらの能力を伸ばしていきましょう。
中学生が自由研究の実験テーマを決めるポイント
宿題として出されることもある「自由研究」ですが、テーマに困ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
自由研究のテーマは、好きな分野や興味がある分野から探すことがポイントです。好きな科目や、趣味、スポーツなどで自分が気になることをテーマに選ぶと、熱中して取組める可能性が高まります。
長期休暇などに自由研究の課題が出された際には、テーマの選び方の参考にしてみましょう。
中学生の自由研究の実験テーマ15選
自由研究を進める際には、具体的なテーマや研究内容をイメージできた方が進めやすいでしょう。ここからは、自由研究のテーマ例を15個紹介します。
自宅で手軽にできるものが多いため、自分が興味を持てるテーマを探しましょう。
温泉卵で白身と黄身の固まる温度を調べよう
温泉卵と普通のゆで卵をゆでる時間を比べて、白身と黄身が、それぞれ何度で固まるのかを調べてみましょう。
実験の結果をもとに、白身と黄身が固まる温度と湯の温度の関係をまとめて、たんぱく質と熱の関係を調べるのがおすすめです。
- 卵2〜4個
- 蓋つきの鍋
- 温度計
- おたま
- 鍋に1Lの水を入れて沸騰させたら火を止め、温度計を入れる。
- 温度を測りながら少しずつ水を加え、80℃になったら卵をおたまにのせて鍋の底に置く。
- 鍋に蓋をして、15分待つ。
- 15分経ったら蓋を外し、湯の温度を測る。おたまで卵を取出して水で冷やす。
- 卵を割って、白身と黄身がどのようになっているか調べる。
- 比較対象のゆで卵を作るために、鍋に1Lの湯を沸かす。
- 沸騰したら中火にし、卵を8分茹でる。
- 8分経ったら水に入れて冷まして割り、白身と黄身の固まりを確認し、温泉卵と比較する。
大きいシャボン玉を作ろう
小さいシャボン玉ではなく、大きなシャボン玉を作るためにはどうすればよいか、考えて実験してみましょう。
シャボン液の濃度を変えて測定するとともに、シャボン液に調味料などの添加物を加えたらどのような結果になるか実験します。
シャボン玉はなぜ丸く膨らむのかや、割れる理由なども調べてみましょう。
- 台所用の液体洗剤
- ストロー
- 無地の下敷き
- 定規
- コップ5個
- 小さじ
- 文具用のり
- 砂糖
- 塩
- みりん
- ベーキングパウダー
- 液体洗剤に水を混ぜ、20%、40%、60%、80%、原液のままの100%のシャボン液を作成する。
- ストローにシャボン液をつけ、水で濡らした下敷きの上で膨らませる。
- シャボン玉が割れたら、残った痕の直径を測る。それぞれ5回ずつ測定し、一番大きい数値を記録しておく。
- 一番大きいシャボン玉ができた濃度のシャボン液を、20mLずつ5個のコップに入れる。
- 砂糖、塩、みりん、ベーキングパウダーをそれぞれのコップに小さじ1/3杯ずつ入れ、文具用のりは小さじ1杯入れる。
- 同じ手順でシャボン玉の直径を測る。
鏡のくもりを防ごう
脱衣所や浴室の鏡がなぜくもるのか原因を調べ、くもりを防ぐ方法を実験してみましょう。
石けん水、アルコール、食用油を鏡に塗り、それぞれのくもり方を比較します。塗った場所と塗っていない場所とを、ルーペで観察してみるのもおすすめです。
湯気を当てると鏡がくもる理由と、それを防げる理由の両方を、実験で調べてみましょう。
- 鏡
- 洗面器
- ルーペ
- 石けん
- 食用油
- アルコール
- 石けん水を作り、指につけて鏡に絵を描く。
- 1で描いた絵に重ならないように、食用油、アルコールでも絵を描く。
- 洗面器に熱い湯を入れて、絵を描いた鏡を被せるように置き、1分ほど湯気を当てる。
- 1分経ったら鏡を裏返し、くもりがあるところとないところを観察する。
- 石けん水、食用油、アルコールで絵を描いた場所と、くもりの境目をルーペで観察する。
輪ゴムエンジンを作ろう
熱を加えると縮む性質がある輪ゴムを使って、回転する力を生み出す実験です。輪ゴムの特性を活かして、エンジンを作ってみましょう。
実際に作ってみて、なぜ輪ゴムエンジンが動くのか考えてみましょう。熱を上げたり下げたりすると、動力にどのような変化があるのかも調べられます。
- 輪ゴム
- セロハンテープ
- つまようじ
- カッターナイフ
- 接着剤
- ねん土
- 小さめのフォーク2本
- ドライヤー
- セロハンテープの輪の部分に、輪ゴム6本を等間隔でかける。
- つまようじの尖っていない方を、カッターナイフで削って尖らせる。
- 輪ゴムが集まっている中心に、つまようじを刺して貫通させて、接着剤で固定する。
- ねん土に小さめのフォークを立てて、つまようじの両端をフォークの隙間に軽くのせる。
- 輪の片側にドライヤーの冷風を当て、風で回らない角度を決めたら温風に変える。
野菜の細胞からDNAを取出そう
大部分の生物の体は、小さな細胞が集まってできており、その細胞のなかには体の設計図であるDNAが入っています。
さまざまな野菜から、DNAを取り出して観察してみましょう。
この実験では、室温に注意が必要です。DNAが抽出できるよう、涼しい場所で実験しましょう。
注意点としては、「野菜をよく冷やしておく」「新鮮な野菜を使う」「時間をかけすぎない」ということが挙げられますが、特にこの作業に必要なのは、ていねいに行うことです。
雑に作業してしまうと、DNAの抽出が難しい場合があるため、注意が必要です。
- ブロッコリー 1/4個~1/2個
- タマネギ 1/4個~1/2個
- トマト 1/4個~1/2個
- 台所用洗剤
- 食塩
- 水
- エタノール
- コップ
- すり鉢
- 小さじスプーン
- ふきん
- 包丁
- まな板
- 材料をよく冷やしておく。
- ブロッコリーは、花芽の部分を削ぐように切り、冷凍する。
- トマトとたまねぎは、皮を剥き、きざんで冷凍する。
- 170gの水を測り、食塩を30g入れ、冷蔵庫で冷やす。
- エタノールは冷凍庫で冷やす。
- 凍ったブロッコリーをすり鉢ですりつぶす。(※あまり時間をかけないこと)
- 6のなかに台所用洗剤を小さじ1/2と、冷やしておいた食塩水小さじ1を入れてよくすり混ぜて、ふきんでこす。
- 冷やしたエタノールをコップに2cmほど入れる。
- 7で作った液を、コップの内側に割りばしを当てて伝わせて8のなかに入れる。(かき混ぜない)
- しばらく置き、糸状のものが出現する様子を観察する。(玉ねぎ、トマトも同じ手順でDNAを抽出する)
金属イオンの色を調べよう
原子は、物質を作っている最小単位です。原子が電気を持つとイオンとなり、金属のイオンには色が付いているものがあります。
色つきのイオンを観察し、イオンが溶け出す様子を調べてみましょう。
- 粉寒天
- 水
- 食塩
- 計量カップ
- わりばし
- はかり
- 鍋
- コンロ
- 透明のプラスチックの耐熱容器
- 乾電池(9V)
- 9V電池用スナップ
- ミノムシクリップ2本
- 銅板・鉄板・ニッケル板(3cm×3cmをそれぞれ2枚)
- 軍手
- 鍋のなかに水と粉寒天を入れて、かき混ぜながら煮る。
- 沸騰後3~4分加熱したら食塩を入れ、溶けたら火を止める。
- 2の液を、約2cmの高さまでプラスチック容器に入れ、そのまま冷やして固め、寒天を作る。
- 3cm×3cmくらいの銅板を用意し、銅板の間を6cmあけて寒天に平行にさし込む。
- 銅板に、乾電池、スナップ、ミノムシクリップをつなげると電流が流れる。
- 銅板や寒天の様子を1分、10分、30分、60分と区切りながら観察する。
- 同様に鉄板、ニッケル版も作って観察する。
一円玉を水に浮かせよう
硬貨のなかでも、一円玉は水に浮きます。
なぜ水に浮くのか、浮いているときにどのような力が水面で働いているのか、実際に一円玉を水に浮かべる実験を行って、確かめてみましょう。
- コップ
- 水
- 一円玉
- コップに水を入れる。
- 一円玉を水面に対して水平にのせる。
- 一円玉を水面に対して垂直にのせる。
- 一円玉を水面に対して水平にして、水中に沈めて手を離す。
- 一円玉が浮くのは、どの状態のときか確かめる。
- 一円玉が浮いているとき、水面がどのようになっているか確かめる。
- 一円玉を水面から取り出す際に、水面がどのような状態になっているか観察する。
ドップラー効果を体感しよう
同じ高さの音でも、近づいてくる音は高く聞こえ、遠ざかるときには低く聞こえます。
このようなドップラー効果を、実際に再現して体感してみましょう。ドップラー効果とは、「救急車が向かってくるときと通り過ぎたときでサイレンの音色が違う」例で有名な効果で、音の周波数が変化することで生じます。
なぜドップラー効果が起こるのか考察し、音の高さが変わるのはなぜか考えてみましょう。
- 音が連続して鳴る目覚まし時計
- 紐(1.5m、太さは5mm)
- レジ袋
- 目覚まし時計を鳴らした状態で、レジ袋に入れる。
- レジ袋の持ち手に紐を通してしっかり結ぶ。
- 1人が紐をしっかり握って時計をぐるぐる回す。
- もう1人が約2m離れて立ち、音がどのように聞こえるか確認する。
備長炭電池を作ろう
キャンプなどで使用する備長炭を使って電池を作り、モーターを回してみましょう。
備長炭だけでは電池にはなりません。しかし、アルミホイルと塩水を使うことで、電池を作ることができ、モーターが回るようになります。
なぜ動力が生まれるのか考察して、実験してみましょう。
- 備長炭(細長くて固いもの)
- アルミホイル
- キッチンペーパー
- 塩水(水100mlに対して、塩大さじ1杯)
- モーター
- プロペラ
- キッチンペーパーに塩水を染み込ませる。
- 備長炭に空気が入らないようにしながら、1で片方の先以外を覆うようにぴったりと巻く。
- キッチンペーパーが少し出るようにアルミホイルを巻く。(備長炭には触らないように巻く)
- モーターの先にプロペラをつける。
- モーターの導線の先を、備長炭とアルミホイルにそれぞれつける。
たい肥を家庭の生ごみから作ろう
家庭から出る生ごみを使って、たい肥を作ってみましょう。生ごみがたい肥になっていく様子を毎日観察し、写真を撮ったり絵を描いたりして調べます。
たい肥を使うことで、作物にどのような影響を与えられるかなど、環境問題について考えてみましょう。実際に作ったたい肥を使って、野菜を作ってみるのもおすすめです。
- 2Lのペットボトル1本
- ホース(魚の飼育用のエアーチューブなど)
- カッター
- キリ
- バケツ
- スコップ
- 腐葉土
- 野菜やくだものの切れはしなどの生ごみ(動物性のものは不可)。
- 2Lペットボトルの上をカッターで切り取り、下の方にキリで穴をあけたら、ホースが合う大きさまで穴を広げる。
- ホースの端を斜めに切り、切った方を1であけた穴に入れる。
- 用意した生ごみをバケツに入れ、同量の腐葉土を入れて混ぜる。
- ペットボトルのなかに土、3で作った生ごみと腐葉土を入れ、その上にさらに腐葉土を入れる。
- 屋外に置いて観察する。土が乾いたら水を入れる。
- 生ごみと土が一体化したら、バケツに出してよくかき混ぜる。
氷を早く溶かす素材を調べよう
氷は、接している素材によって溶けるスピードが変化します。さまざまなものを使って、氷の溶けるスピードを比較してみましょう。
早く氷が溶けるのはどの素材か考察し、実験の結果と比較するのも面白い研究です。その結果をもとに、早く溶けた理由を探ってみてもよいでしょう。
さらに、氷がどの部分から溶けていくのかなど、氷の溶け方や動きについて一緒に調べるのもおすすめです。
- 鍋やフライパン(鉄・銅・アルミなど比較できるものをいくつか用意する)
- 皿やタッパー(陶器・プラスチック・ガラス、紙など材質の違うものをいくつか用意する)
- 木の板(かまぼこ板やまな板など)
- 発泡スチロール(食品トレーなど)
- 氷
- ストップウォッチ
- 記録できるもの(メモやノートなど)
- どの材質が一番早く氷が溶けるか予想を立てる。
- 鍋やフライパンなどを用意し、似た大きさの氷をその上に置く。
- ストップウォッチで、氷が溶け切るまでの時間を測る。
氷と塩でアイスクリームを作ろう
氷に塩を加えて、アイスクリームを作ってみましょう。
塩を加えると、なぜ温度が下がってアイスクリームができるのか考察したら、実際に作ってみましょう。
塩を入れる前と入れたあとで、どのような温度変化があるのか、触って確かめてみるのをおすすめします。
- 牛乳 100mL
- 練乳 大さじ1
- 塩 200g
- 氷 300g以上
- ジップつき袋 Mサイズ
- スーパーの袋(またはジップつき袋Lサイズ)2枚
- ジップつきのMサイズの袋のなかに、牛乳と練乳を入れる。
- 練乳が溶けるまで袋をよく揉んだら、平らにしておく。
- スーパーの袋、もしくはジップつきのLサイズの袋を2重にする。
- 3のなかに塩と氷を入れ、2の袋を氷で挟むようにする。
- 4のスーパーの袋の口をしっかり持って、3分間激しく振る。
- 激しく振った袋をタオルで包んで、さらに3分待ったら完成。
色の変化で性質を調べよう
スーパーマーケットなどで手に入る紫キャベツを使って、酸性、中性、アルカリ性の水溶液の性質について実験してみましょう。
色が変化するのでわかりやすく、写真に撮ってまとめると見栄えがよいことでもおすすめです。
また、どの液体が酸性、中性、アルカリ性の性質を持つのか調べてまとめるのも、面白い学習になるでしょう。
- 紫キャベツ
- 鍋
- 水
- ネット(生ごみ用など)
- 輪ゴム
- ガスコンロ
- レモン(レモン汁でも可)
- 化粧水
- 酢
- 重曹
- 透明カップ 4つ
- 鍋に水を入れて、お湯を沸かす。
- 紫キャベツを細かく切る。
- ネットに切ったキャベツを入れて輪ゴムで留めておく。
- 3をお湯に浸し、色素を煮出して透明カップに入れる。
- 酢、化粧水、レモン、重曹をそれぞれのカップに入れ、色の変化を観察する。
野菜の鮮度を保つ方法を調べよう
ビニール袋や新聞紙などを使って、野菜の鮮度を保つ方法を調べてみましょう。
一番長持ちした方法や、逆に傷みが早かった方法などをまとめます。そして、それぞれの理由を考察してみましょう。
野菜の鮮度を保つ方法を調べておけば、フードロスにつながったり、将来役立つ知識になったりする可能性があるのでおすすめです。
- 新鮮な野菜(小松菜、大根、レタスなど)
- 包丁
- まな板
- 新聞紙
- ビニール袋
- ラップ
- 試す方法の数に合わせて、野菜を切りわけておく。
- 新聞紙やビニール袋、野菜保存用の袋などにそれぞれ野菜を入れ、冷蔵庫に入れる。
- 毎日1回、すべての野菜を取出し、見た目や触った感触、匂いなどを観察してまとめる。
コップで台風に似た渦を作ろう
コップと茶がらを使って渦を発生させると、台風ができるときの上昇気流に似た動きを観察できます。
コップと茶がらという家にある材料で台風の原理が理解できます。台風ができる理由や発生方法、台風が地上に与える影響についても考察してみましょう。
- 背の高い透明なコップ
- 茶がら
- 水
- 洗面器
- コップに茶がらを入れ、半分くらいまで水を注ぐ。
- コップをゆっくりと円を描くように回し、茶がらの動きを観察する。
- 回転をやめても、水面に渦ができるのを確認する。
中学生の自由研究の実験テーマを決めよう!
中学生の自由研究には、小学生の頃よりも複雑で難しいテーマが求められます。そのため、どのような実験がよいかわからず、実験テーマの選択に悩むこともあるでしょう。
自由研究に大切なのは、一つのテーマについて仮説を立て、それを証明するために試行錯誤を重ねることです。
一つの研究を最後までやり遂げるために、好きなことや気になることを選ぶようにしましょう。
自由研究のテーマを探している方は、本記事を参考に、楽しく取組める自由研究を選んでみてはいかがでしょうか。