自立心が高まる6歳児の発達の特徴とは?小学校入学に向けた準備や親の接し方について解説!
6歳の子どもを育てている保護者のなかには、小学校に入学するまでのあいだに、家庭でできることを知りたいという方も多いでしょう。本記事では、6歳児の身体的・精神的発達の詳細のほか、小学校入学前に身に付けておきたい習慣についても紹介しています。ぜひ、ご一読ください。
「6歳児の身体や精神的な成長について、詳しく知っておきたい」
「小学校に入学する前に、何をしておけばよいのだろう?」
「親が6歳児とかかわるときに、気をつけるべきことってなんだろう?」
など、6歳児のお子さまを育てている保護者の方には、このような不安を持っている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、6歳児の身体的・精神的な発達の特徴や、小学校に入学する前に何をしておけばよいかについて紹介しています。記事を読むことで、6歳児の特徴を理解した上で、子どもに接することができるようになるでしょう。
また、小学校入学前までに身に付けておきたい生活習慣についても紹介しているため、子どものしつけとして、どのようなことを取入れればよいかがわかります。
6歳児の発達や、学んでおくべきことについて知りたい方は、ぜひ、こちらの記事をチェックしてみてください。
6歳児の身体の成長・発達の特徴
6歳という年齢は、小学校入学を控えた時期にあたります。生活面でも、親と離れて過ごすことが増えるため、心身ともに変化が大きい時期といえるでしょう。
たとえば、小学生になると登下校の方法が変わります。これまでは親や園の送迎だったものが、子どもだけで登下校するようになるなど、精神的な自立が必要になるでしょう。
学校でも、体育の授業がはじまるため、これまで以上に、身体的な発達・成長が重要になります。
ここでは、6歳児の身体面の発達について詳しく見ていきましょう。6歳児の平均身長や体重、運動能力を具体的に解説するため、ぜひ、参考にしてみてください。
6歳児の平均身長・体重
6歳の子どもの身長・体重の平均は以下のとおりになります。
・男子:約115cm、約20kg
・女子:約114cm 、約19.7kg
子どもの身長・体重を同年代の子どもと比べる場合は、「SDスコア」や「ローレル指標」を参考にする場合があります。
SDスコアは(身長ー標準身長)÷標準偏差で求めることができ、-2.0以下の場合に低身長とされます。
ローレル指数は体重÷(身長×身長×身長)×10,000,000で求めることができます。
100未満だと痩せすぎ、100~115未満だと痩せぎみ、115~145未満だと普通、145~160未満だと太りぎみ、160以上で太りすぎという評価基準になっています。
子どもの成長には個人差があるため、平均を下回っているからといってネガティブになりすぎる必要はないでしょう。
ただし、SDスコアが-2.0より低い場合は低身長である可能性が高いため、専門の病院に一度受診することをおすすめします。
出典:7 ローレル指数|滋賀県
6歳児の運動能力
6歳児の運動能力は次のような目安です。
ボールを投げたり受けたりできる、両足で飛ぶ・ジグザグ走りができる、補助なしで自転車に乗れる、お手本に合わせて体操や動作ができる、体支持を60秒間続けられることがあります。
また、道具を使ったり体を移動させたりする運動やバランス感覚を必要とする動作が可能です。
6歳児の知能や精神面の成長・発達の特徴
ここまで6歳児の身体的成長や発達を見てきましたが、知能や精神面の成長・発達にはどのような特徴があるのでしょうか。
各項目別に詳しく解説していきます。
社会性や道徳性が芽生え人間関係が活発に
5歳頃から徐々に育ちはじめる社会性が6歳児になると大きく成長するといわれています。
幼稚園や保育園で、他者と多くかかわることによって、自己欲求を我慢できるようになったり、他人の気持ちを理解できるようになったりします。
そのほか、社会性が身に付くとともに、道徳性も成長してきます。公共マナーを守ることの重要性を理解できるようになるでしょう。
たとえば、お店で走り回ってはいけないなどが社会に必要なことだと自分で理解をして行動ができるようになります。
言語能力がアップし会話の受け答えがはっきりする
社会性や道徳性以外にも、言語化能力がアップし、会話の受け答えもはっきりするようになるでしょう。「です」「ます」調で会話できるようになり、使える言葉や表現も増えてきます。
ひらがなを読むことにも興味を持ちはじめるため、これまで読み聞かせてもらった絵本を、自分で読むようになる子どもも見られるでしょう。
客観的な思考ができる
最後に客観的な思考についても大きく成長する時期になります。6歳児は、自分で自分のことができるようになるだけでなく、他人と自分を比べるようにもなります。他人が自分とは違うことに気づきはじめ、相手の気持ちや立場を考えて行動するように成長していきます。
小学校入学前にできるようになっておきたいこと
6歳という年齢は、「小学校入学」という大きな社会の変化を迎える時期にあたります。心身ともに大きな変化を迎える時期でもあるため、体力をつけることが求められるでしょう。
新しくはじまる生活に慣れるために、大人が考えるよりも大きな労力を必要とする子どもは多いのではないでしょうか。
できるだけ早く小学校生活に慣れるよう、入学前に準備しておくことが大切です。
ここからは、小学校入学前にできるようにしておきたいことを紹介します。ぜひ、参考にしてください。
身の回りの基本的なことが自分でできる
まず1つ目は身の回りの基本的なことが自分でできるということです。小学生は、「自分のことは自分でやる」ということが基本になります。
たとえば、身支度やトイレが1人でできる、遊んだおもちゃを片付けられるなどが挙げられるでしょう。
自分の持ちものを管理できるようになることも大切ですが、最初は親の協力が必要です。忘れものがないかなど、一緒にチェックすることからはじめ、最終的に子どもが自分でできるようにサポートしてあげましょう。
公共の場や集団生活におけるマナーを覚える
2つ目に小学生に入る前にできるようになっておきたいことは、公共の場や集団生活におけるマナーを覚えることです。
小学生になると、登下校のほか、公園や友達の家に遊びに行くなど、家の外で活動する時間が増えます。マナーを身に付けておけば、時と場合に応じたふるまいができるでしょう。
公共の場でのマナーは、電車やバスなどで静かにしていられる、勝手にものを持ち帰らないなどです。
集団生活におけるマナーでは、挨拶をはじめ、「ありがとう」や「ごめんなさい」など、お礼や謝罪ができるようにしておくことが大切です。
授業に向けての勉強をする
3つ目は小学生に入る前にできるようになっておきたいことは、授業に向けての勉強をすることです。
文字や数字は小学生になってから学ぶものですが、事前にある程度の知識を身に付けて入学する子どもが増えてきています。
入学してすぐに、苦手意識や劣等感を感じないよう、ひらがなの読みを一通り覚えたり、1から10までの数字を数えたりできるよう、準備しておきましょう。
生活習慣を整える
最後4つ目に小学生に入る前にできるようになっておきたいことは、生活習慣を整えておくことです。
早寝早起きを心がけ、規則正しい生活やバランスのよい食事を取ることはとても大切です。そのほか、運動を習慣にして体力をつけるなど、規則正しい生活ができるようにしておきましょう。
6歳児の理想の生活習慣
ここでは、理想的な6歳児の生活習慣を見ていきましょう。
起床は7時頃までが目安といわれています。夕食は午後6:00頃を目安に食べます。夕食を食べたら、午後7:00~8:00頃に入浴をし、午後8:00~9:00頃までに就寝するとよいでしょう。
6歳児はお昼寝と合わせて11~13時間程度の睡眠をとるのが理想的とされているため、午後9:00には就寝し、午前7:00に起床することで、約10時間の睡眠がとれます。
また、夕食は就寝時間から約2時間前に終え、入浴は就寝の約1時間前までに済ませるのが理想です。
親が6歳児とかかわる際に気をつけるべき4つのこと
6歳児を持つ親が、子どもとかかわる際に気をつけておくことを知っておきましょう。
6歳児は目標に向けて自主性を育む重要な時期です。この時期に親がどのように接するかが重要です。
多様な体験や遊びを積極的にさせる
まず1つ目は多様な体験や遊びを積極的にさせることです。6歳児は論理的な思考や認識力が発達する時期と考えられているため、これらの力を伸ばすためには多様な体験が重要になります。
人や自然、ものとかかわりながら遊ぶことで思考力や認識力が向上するでしょう。
命令や否定をしない
2つ目は命令や否定をしないということです。
子どもの自主性を育むためにも、命令ではなく、依頼するように伝えることを心がけるとよいでしょう。
「靴を揃えなさい」などと命令が続くと、子どもはやる気をなくしてしまいます。「靴を揃えた方が次に使うときに気持ちよいよね」などと伝えると、子どもは自主的に行動するようになるでしょう。
また、子どもを否定するのも好ましくありません。自分自身が否定されたような気持ちになってしまい、あんしんして意見をいえなくなる恐れがあるため、注意が必要です。
子どもの意見を聞く
3つ目は子どもの意見を聞くということです。
いろいろな作業をできるだけ子どもに任せ、そのなかで感じたことなどを話してくれたときは、共感するようにしましょう。
そうすることで、子どもは「親が自分を認めてくれた」と感じるため、自尊心を育てることにつながります。
子どもと一緒に考える
最後4つ目は子どもと一緒に考えるということです。
子どもは好奇心旺盛で、さまざまなことを質問してきます。子どもが考えた疑問を、子どもと一緒に考えてあげることで、考えることに対してポジティブになったり、楽しいと思ったりできるようになります。
親が何でも知っている必要はないため、一緒に考え、答えを導くことができれば、子どもの成功体験にもつながり、自己肯定感を高められるでしょう。
6歳児の発達を理解して小学校入学に備えよう
6歳児の身体的・精神的な成長・発達や小学校入学する前にできるようになっておきたいことをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
親が6歳児にかかわる際に気をつけるべきこと4つも紹介しましたので、6歳児の発達を理解して小学校入学に備えましょう。