小学校3年生の読書感想文におすすめの本17選!選び方や書き方のポイントも解説
小学3年生の読書感想文をスムーズに書く方法についてご存じでしょうか。本記事では、小学校3年生の読書感想文におすすめの本を中心に、感想文の書き方についても紹介しています。読書感想文をこれから書く方や、小学3年生の子どもがいる方は、ぜひ、参考にしてみてください。
「読書感想文の宿題に子どもがなかなか取組まない」
「普段、本を読まない子にどんな本をおすすめしたらよいか、わからない」
「読書感想文の書き方に迷っているようだけど、どうアドバイスしようか」
長期休みの宿題に出された読書感想文が進まず、困っているお子さんも多いのではないでしょうか。
読書感想文は、ドリルや自由研究などと並んで、宿題の定番となっています。書き方や本の選び方など、普段、本を読まない子どもはなかなか手をつけないかもしれません。
本記事では、小学3年生向けに読書感想文の書き方のコツや、本の選び方を紹介しています。この記事を読むことで、本選びや書き方に悩んでいるお子さんへの、アドバイスができるでしょう。
小学3年生の読書感想文をスムーズに完成させてあげたいと考えている方は、ぜひ最後まで記事をチェックしてみてください。
小学3年生の読書感想文用の本を選ぶポイント
読書感想文の本は、なるべく子どもが興味を持てるような内容を選ぶとよいでしょう。普段から本にふれることが多ければ、そのなかから選ぶのがおすすめです。
活字に興味がなく、読書感想文に悩んでいる場合は、感想文が書きやすい本を選んであげるのもポイントです。短く読みやすい本や、広く親しまれているものなどをおすすめしてください。
では、子どもに選んであげる本として、どのようなものがよいか、考えてみましょう。
子どもが興味のあるジャンルから選ぶ
子どもの興味や好きなものがはっきりしている場合、それに合った内容の本を選んであげましょう。
本のジャンルとして、歴史や科学などに興味を持っているのであれば、選んであげやすいでしょう。また乗り物が好きならパイロットの本、特撮ヒーローが好きならアクションものなど、近しいジャンルの本を選んであげてください。
好きなジャンルの本であれば、途中で投げ出す可能性も低く、読書感想文に取組むきっかけを作りやすくなります。
世界の名作として読みつがれている本から選ぶ
誰もがタイトルを知っている世界の名作は、小学3年生の読書感想文にぴったりです。
昔から親しまれている内容で、明快なストーリーや単純に面白いものが多いため、子どもの興味に合わせて選んであげてください。
こうした名作には、映像化されているものも多く、本以外でふれている作品もあります。小学生向けに簡略化された本もあるため、積極的に活用しましょう。
課題図書に選ばれているものから選ぶ
課題図書とは「青少年読書感想文全国コンクール」に応募する際に読む本のことです。主催者が、開催年ごとに本を指定しています。
小学3年生であれば、課題図書の小学校・中学年向けから選んであげると読みやすいかもしれません。図書館でも貸出を行っている場所が多いので、手に取りやすいのもポイントです。
100ページ程度の物語から選ぶ
小学3年生の場合、ある程度きちんとした物語の本がおすすめです。100ページ程度の童話や児童文学など、2~3日かけて、じっくり読める本だとよいでしょう。
読書が得意な子どもには、骨太な物語を選ぶなど、個性に合わせた本を選んであげることも大切です。子どもの意見を聞きながら、読書感想文の本を選定してみましょう。
小学3年生の読書感想文におすすめの本17選
ここでは、小学3年生向けに、具体的な本のおすすめを17個紹介します。
本によって読みやすいものや、読書が得意な子向けの長編など、いろいろなジャンルの本があります。題材にしているタイトルも多岐に渡りますので、興味のありそうなものをピックアップしてみましょう。
「レンタルロボット」
「レンタルロボット」は、主人公の健太が弟ロボットをお小遣いで借りるお話です。弟が欲しかった健太は、最初は楽しい日々を送ります。しかし、段々不満が出てきて、ある日けんかをしてしまいます。
本作は、健太と弟ロボットのツトム、両親とのやりとりを通じて、家族やきょうだいのあり方について考えている作品です。AIやロボットが身近になった現代にぴったりな本になっています。
「海底二万マイル」
不朽の名作「海底二万マイル」は、古くから親しまれている海洋冒険譚です。
謎の巨大海洋生物の調査として出向いたアロンナクス教授は、その先で出会ったネモ船長の潜水艦ノーチラス号とともに深海へ行くことになります。そこでは、海底火山の噴火、サメの襲撃や巨大タコとの激戦といった大冒険を繰り広げます。
テーマパークのアトラクションや映画としても有名な作品です。冒険談が好きな小学生におすすめしてあげましょう。
「チイの花たば」
お花屋さんのおばあちゃんに憧れているチイは、自分もお花屋さんになりたいと一生懸命に頑張ります。おばあちゃんも受けたという「花屋になるためのテスト」の話を聞いたチイは、ある日、大きな花畑でふしぎな夢を見ます。
挿絵もきれいで美しいため、花が好きな子や、将来の夢がお花屋さんという子どもにおすすめです。
「AIロボット、ひと月貸します!」
自分そっくりのAIロボットとの心の交流を描いた作品です。
主人公の栄太は、最初は面倒くさいことを全部押し付けていたのですが、だんだんロボットに乗っ取られるのではないかと心配になります。人とロボットがどんな風にかかわっていくのか、心の成長が感じ取れます。
SF作品の導入として小学3年生にもおすすめです。
「消えた図書室」
小学校を舞台にした「消えた」シリーズの一冊です。お話自体は独立しているため、この作品から読みはじめても問題ありません。
主人公は、ひいおばあちゃんから、学校の図書室がなくなったという話を聞きます。数日前に利用したから、そんなことはないと思うも、実際に図書室を訪れると、たくさんの本が運び出されているのです。
ふしぎな体験や、ハラハラドキドキした展開が魅力です。挿絵も多く、楽しく読み進められるでしょう。
「ハチ公物語 −待ちつづけた犬−」
駅前の銅像などで知られる、有名な犬ハチの生涯を描いた作品です。ハチと飼い主の出会いと交流、別れの侘しさなど、ノンフィクションとは思えない感動の作品といえます。
心の交流や絆といった、大切なものを考えるきっかけになる本といえるでしょう。
「そうなんだ!しごとのお話」
「そうなんだ!しごとのお話」は、42話に渡って、仕事のぎもんに答える一冊です。
Q&A方式で働く意義や、なりたい職業のなり方などを解説しています。1話約10分で読み終えることができるので、少しずつ読み進めることもできます。
いろいろな職業が知りたい子どもや、なりたい職業が決まっている子におすすめです。
「ぼくとキキとアトリエで」
絵が大好きな主人公が通う、アトリエキキには違う学校、違う学年の子が一緒になって絵を描いたり、見たりします。どこよりも大切な場所であるアトリエが、ある日なくなってしまうかも、といった作品です。
学校以外の出会いや、自分の好きなことを通じて、別の世界が広がる体験ができるでしょう。
「北極と南極のへぇ~ くらべてわかる地球のこと」
北極や南極に、何度も取材に訪れている新聞記者のお話です。私たちが持つ、極地のイメージを覆すお話から、二つの極地の歴史や環境について描かれています。
北極や南極を見て、未来の地球を想像したり、これからの暮らしについて考えることができるでしょう。
出典:北極と南極のへぇ~ くらべてわかる地球のこと|株式会社Gakken
「家なき子」
世界の名作「家なき子」は少年が、旅を通じて多くの出会いを経験する物語です。
作品自体は古いものですが、アニメ化や映画化、多くの翻訳をされた作品です。シンプルなストーリーですので、すらすらと読み進められるでしょう。
出典:家なき子|角川つばさ文庫
「四年ザシキワラシ組 夏がきた!」
学級文庫の本棚についている座敷わらしと、主人公のお話です。学校を舞台にいろいろな事件が発生し、クラスメイトや座敷わらしとの交流を経て、さまざまな経験をしていきます。
軽快な文章で読みやすく、読書があまり得意ではない子でも、楽しく読み進められるでしょう。
「この世界からサイがいなくなってしまう アフリカでサイを守る人たち」
動物園でも身近な、サイの密猟問題を書いた作品です。サイの特性や習性といった最新の研究から、サイの取り巻く環境や問題をノンフィクションで書いています。
サイのことをよく知ることができ、社会問題についての知見も深めることができます。
出典:この世界からサイがいなくなってしまう アフリカでサイを守る人たち|株式会社Gakken
「しゅくだいドッジボール」
苦手を克服するために頑張る「しゅくだい」シリーズの一冊です。
ドッジボールが苦手な主人公は、近所のお兄ちゃんやクラスメイトの協力を得て、来るべきドッジボール大会に向けて、奮闘していきます。
運動が苦手な子どもも、共感しやすい内容となっています。
「青空モーオー!」
都会に住む小学4年生の主人公が、夏休みにいとこが働く牧場に行くお話です。家族と離れ、非日常的な環境で過ごす姿が描かれています。
さまざまな体験を通じて、悩みを解消する成長を知ることができるでしょう。
「はっぴょう会への道」
学校で発表会をすることになった主人公は、目立たない役を希望していましたが、台詞が多い役に決まってしまいました。役を変えようと決心しますが、友だちもやりたくない役を頑張っていることを知り、主人公の考え方が変わっていくお話です。
毎日怒られてばかりで、気持ちが沈んでいる主人公の変化を見ることができるでしょう。
「へんくつさんのお茶会 おいしい山のパン屋さんの物語」
小人や動物たちが訪れる、山のふもとの小さなパン屋さんがありました。パン屋の店主は気難しい人で、屁理屈ばかりいっているおばあさんです。
屁理屈ばかりをいい、1人を好むおばあさんですが、小さな少女や泥棒の青年などいろいろな人とで出会うなかで、気持ちが少しずつ変わっていく物語です。
他人とコミュニケーションを取ることを苦手とするおばあさんが、人との出会いを通して、徐々に変化していくところに注目してみましょう。
出典:へんくつさんのお茶会 おいしい山のパン屋さんの物語|株式会社Gakken
「登り続ける、ということ。 山を登る 学校を建てる 災害とたたかう」
世界7大陸にある最高峰の山々を当時最年少で登頂した方の書籍です。なぜこれほど困難なことに挑戦できたのか、なぜそれを継続できたのかなど、作者からのメッセージが書かれています。
作者の信念、現在世界で問題視されていることについて知ることができます。困難に立ち向かい、周りを巻き込んで進んでいける人になりたい方におすすめです。
出典:登り続ける、ということ。山を登る 学校を建てる 災害とたたかう|株式会社Gakken
小学校3年生が読書感想文を書く際のポイント
小学3年生にとって、読書感想文の課題は、なかなか手が付けづらい宿題の1つです。
あらかじめ読書感想文を書く際のポイントを知っておくことで、スムーズに書き進めることができます。子どもに自主的に取組んでもらうためにも、読書感想文のメリットや効果を伝えてあげることも大切です。
ポイントを押さえて、読み手の印象に強く残る感想文を、スラスラと書けるようになりましょう。ここでは、読書感想文の書き方のポイントをご紹介します。
- 読書感想文のよいところを子どもに伝えるようにする
- 読書感想文を意識しながら本を読むようにする
- 題名を工夫する
- 「はじめ」「なか」「まとめ」の三部構成を意識する
- 書き出しを印象的にする
- 文体を工夫する
読書感想文のよいところを子どもに伝えるようにする
小学三年生は、あまり長文を書く作業に慣れていません。難しく途中で手が止まったり、諦めたりしてしまうこともあるでしょう。そんなときは、子どもに読書感想文を書くメリットを教えてあげてください。
読書感想文は、自分の好きな話の面白さを他人に伝えることが目的です。また感想を通して、自分の考えを他人に伝えることもできます。感想文を読む人に、どうしらた本のよさが伝わるか、自分の感情が伝わるかを考えると、より物語に深く入り込むことができます。
読書感想文を意識しながら本を読むようにする
本を読み切ったあとに、「何を書けばよいのかな?」と困らないように、読みはじめから読書感想文を書くことを意識して本を読みましょう。
本を読む前の印象、内容、選んだ理由、読み終えた感想、感動したところ、疑問点、印象に残った場面など意識するポイントをあらかじめリストに書き出します。また読んでいる途中でも、感じたことを付箋に記入して、該当箇所に貼っておくのもおすすめです。
題名を工夫する
読書感想文を書く上で、題名は読み手に影響を与える重要な項目です。読み手が題名を一目見て、「読んでみたい!」「面白そう!」と思えるような、題名を考えましょう。
よい題名が浮かばないときは、読書感想文を書いている際に気づいたことやメモを書き出し、振り返ってみましょう。よい題名を思いつく、ヒントになるかもしれません。
たとえば「〇〇を読んで」のような題名では少しインパクトが弱いです。本を読んで自分が感じたことを一言で表現したり、印象に残ったシーンを振り返り、題名を付けてみましょう。
「はじめ」「なか」「まとめ」の三部構成を意識する
読書感想文を書くときは、三部構成を意識して書き進めてください。「はじめ」では、本の簡単な概要や本を読む前の印象を書いてみましょう。
メインとなる「なか」は2つにわけて、「なか1」では読んでいて心に残ったこと、「なか2」では本を読んで自分が感じたこと・体験を書くのがおすすめです。
最後に「まとめ」では、読書感想文全体を総括してまとめましょう。起承転結を意識することで、読みやすい読書感想文を書くことができます。
書き出しを印象的にする
書き出しは「はじめ」よりも前に記述される、本の冒頭部分です。読み手にとって印象的な書き出しを書くことで、一気にそのあとの感想文に引き込むことができます。
書き出しの例としては、言いたいことから書きはじめる方法があります。「私は〇〇と感じました」と結論から書きはじめ、自分の意見を強く主張する方法です。
また、本文の引用からはじめる方法もあります。冒頭に引用を持ってくることで、読む人を本の世界に引き込むことができるでしょう。
文体を工夫する
読書感想文を書くときは、子どもが書きやすい文体で書いていきましょう。たとえば「独り言文体」では、「自分なら〇〇する」と、本の内容に対して、自分の意見を書いていく文体です。
「なりきり文体」では、「このとき、僕はこう思った」「こうしたかった」と主人公の気持ちになりきって、書いていく文体です。
「手紙文体」では、登場人物や本の作者に対して、手紙を書くつもりで感想文を書いていく文体です。
小学校3年生の読書感想文をスムーズに進めよう
ここまで読書感想文の本を選ぶポイント、おすすめの本、読書感想文を書く際のコツなどをご紹介してきました。読書感想文を書くためには、その内容を理解するためのアプローチや感想文をスムーズに進めるためのコツが重要です。
子どもたちがキーワードやポイントをメモし、自由に表現できるような言葉を選びながら、自信を持って感想文を書くことができるようサポートしましょう。