ベネッセの「プログラミング講座」や「漢字計算くりかえしドリル」が小学生に人気の理由とは

ベネッセの「プログラミング講座」や「漢字計算くりかえしドリル」が小学生に人気の理由とは

小学校でプログラミングの授業が必修化され、大学入試では「情報Ⅰ」が新たに導入されるなど、現代の教育は年々変化を遂げています。変化が激しいなかで、子どもの教育に対して不安を抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか?また、コロナの影響で漢字や計算など、書いて学ぶ時間が少なかったお子さまもいらっしゃるかと思います。

そういった背景から、今回はベネッセコーポレーションで教材の作成を担当されている、村越さん、西村さんに小学校におけるプログラミング教育の現状や、ベネッセの教材でプログラミングや漢字計算を学ぶ意義をうかがいしました。

インタビューをさせていただいた方

●西村裕子さん(写真左):ベネッセコーポレーションにて、「進研ゼミ小学講座」を中心にオプション教材を6年間担当。「進研ゼミ小学講座」の「プログラミング講座」の立ち上げにも携わり、「漢字計算くりかえしドリル」をはじめ数多くの教材を開発。
●村越直子さん(お写真右):ベネッセコーポレーションにて、「進研ゼミ」の理科教材開発に長年携わる。現在、大学入試に導入された「情報Ⅰ」の内容が小学生でもわかりやすく学習できる「情報レッスン」(プログラミング講座)などを担当。

プログラミングが大学受験に必要になる

インタビュアー(※以下、イと表記):大学入試に新たに、プログラミングが含まれる「情報Ⅰ」が導入されることになりました。これはどういった背景からなのでしょうか?

ベネッセ村越さん(※以下、村と表記):これまでの入試や学校のテストは、知識を問う問題が中心でした。しかし、実社会の課題解決をできるようになるために、知識に加えて「どのように学ぶか」や「何ができるようになるか」といった学びの姿勢や資質・能力面が重視されるようになってきています。

そういった背景もあり、プログラミングが含まれる「情報Ⅰ」を大学入試に導入することにより、学校教育が変わることを期待されていると受け止めています。

小学校でのプログラミング教育は?

イ:実際に小学校では、プログラミング教育の導入は進んでいるのでしょうか?

村:コロナの影響もあり、小学校でICT機器を使う機会も増えました。そのため、デジタル学習がしやすい環境は整ってきていますが、地域や自治体、学校の状況によって、プログラミング教育の内容や方法はさまざまです。

例えば、「従来の算数の問題を、ICT機器を使って配信して家庭で学習をする」というように、「学習内容」というよりも「学び方」が変わるケースがあります。また、先生のお考えによっては、プログラミング言語Scratch(スクラッチ)を使って、さまざまなプログラムを組む体験をしているとうかがっています。

イ:小学校のプログラミング教育では、どのようなことを教えているのでしょうか?

村:小学校の学習指導要領でいわれているのは、「学習指導要領に例示された教科・学年・単元等に限定することなく、適切なカリキュラム・マネジメントの下で、各学校の創意工夫を生かしたプログラミング教育が展開されることが期待されます。」ということです。学習指導要領に例示された教科・単元の中で学ぶ事例としてば、算数で図形の書き方を学習する際に、「3cm進んで90度曲がる、という動きを4回繰り返すことで正方形が書ける」というように、手順を細かく分解して組み合わせることでプログラミング的な思考を養っていきます。

ベネッセの「プログラミング講座」はリリース4年目でどのように進化したのか

イ:ベネッセとしては、通信教育の「プログラミング講座」を通して、どのような学びを提供していきたいとお考えですか?

村:プログラミングに限らず、通信教育では「主体的に学ぶ」ことを大切にしています。この主体的に学ぶスタイルは、プログラミングの学び方と親和性があるのではないかと、受講いただいている会員様の状況から感じています。プログラミングは、単に言われたことをやるのではなく、「これはどうなっているんだろう?」と考える力や、自分ごと化できる姿勢が育っていく学習だと感じています。

イ:通信教育でプログラミングを学んでいく際、保護者のかかわり方について、どうお考えですか?

村:ベネッセの「プログラミング講座」は「お子さまが自分で、楽しく試行しながら取り組める」をモットーに作成しています。お子さまが「初めて」に挑戦するということ自体が大切ですので、保護者の方のプログラミング学習経験によらず、お子さまの「やってみたい」「こうするとどうなるだろう」という気持ちを後押しいただけたら、と思っています。

このように、考えるのは、お子さまの取り組み状況を見ながら、教材を改訂し続けてきたという背景があります。

ベネッセ西村さん(※以下、西と表記):2021年度リリース当初、「プログラミング」という新しい領域において、特に低学年のお子さまの学びには、想定した以上のつまずきや理解しにくさなどが発生しました。開発にあたり、多くのお子さまに教材を使っていただきながら、レベルやステップ、内容を調整してきたにもかかわらず、です。

村:そのため、初年度のリリースを受けての子どもたちの反応を基に、例えば、つまずきやすいところにはフォローのヒントを入れたり、問い方がわかりにくい部分は噛み砕いてよりわかりやすくしたりと、楽しく取り組めるように改定を重ねて精度を上げてきました。

西:苦労をしましたが、2024年度にはリリースから4年目を迎えて、ようやく安定してきたと思います。また、小学生に「楽しい」と思ってもらわないと学習の意欲は続かないため、最初の導入レベルでは、「順次」の概念を理解しやすいように、順番に物事が進んでいく物語、とりわけ子どもたちがよく知っている昔話を使ってプログラムを学びます。

桃太郎の話などを用いて、ブロックを1個つなぐだけでも大きな変化が見られるような演出を施して、達成感を感じられるプログラムにしています。

学習のレベルが2・3になると、お子さまが自分ですべてのプログラムを組めるようにするなど、学習の進み具合に合わせた設計をしています。さらに、信号機や自動販売機など身近な題材を用いることで、小学生にもわかるテーマに落とし込んでいるので、小学生でも学びやすくなっています。

村:また、各レッスンの最後には、確認問題を用意しています。すべてデジタルで自動採点ができるようになっています。そのため、保護者の方に採点していただく必要なく、お子さまが一人でも学べるつくりになっています。

身近な生活とひもづけて学べる!レストランの配膳ロボットのプログラミングの学び

イ:小学校でもプログラミング教育は行われていますが、それに加えて、ベネッセのプログラミング講座を学ぶことには、どのようなメリットがあるのでしょか?

村:「進研ゼミ」の「プログラミング講座」は、学校での学びをさらに広げる他の教科にも役立つ学習ができます。例えば、レストランなどには最近配膳ロボットがいますよね。

実は「その動きのプログラムは座標の考え方を使っている、間違いなく配膳ができる」ということを学びます。こうした身近なものを通して学ぶことで、算数の座標の学習がお子さまのなかでより活きたものになります。

また、座標のマイナスの概念は中学校の負の数で学ぶことですが、小学生のうちから、実学面から体験しておくことで中学校や高校の学習でも役立ちます。

村:また、教材をつくる際は、「社会課題の解決につながるかどうか」という観点も大切にしています。例えば、現代の日本では労働力人口の減少が予測される中で、デジタル技術を活用して生産性を上げることで、より豊かな社会を実現できるかが問われています。

小学生のうちから、社会課題に触れておくことで見えるものも変わってくると思いますし、子どもたちが将来社会に出たときのことも見据えて、テーマを選定して教材を作っています。

イ:プログラミングのスキルだけではなく、多様な学びが得られる教材になっているんですね。

紙の教材だからこそできることもある。紙の教材が改めて注目される理由

イ:新しい学びのジャンルとして、プログラミングが注目される一方で、ベネッセでは昔ながら学びのジャンルである漢字や計算に関しても、オプション教材として「漢字計算くりかえしドリル」を提供されていますよね。どうして幅広い教材を扱っているのでしょうか?

西:デジタルの学習が増えてきたなかで、実は「書いて覚える」ということが改めて注目されるようになっています。特に、現在小学4〜6年生の子どもたちは、コロナの影響で低学年の時に学校でしっかりと書いて学ぶことが難しい環境でした。そのため、基礎の定着に対して不安を抱いている保護者が多いという背景もあります。

また、学童など家庭外での学習の場も増えてきていることから、持ち運べる紙教材への評価も高まっています。こうした理由から、「漢字計算くりかえしドリル」が改めて注目を浴びています。

「漢字計算くりかえしドリル」は時期に合わせて購入できる

イ:「漢字計算くりかえしドリル」では、ベネッセならではのどのような工夫がされているのでしょうか?

西:学校の教科書の学習進度に合わせて作成しており、年に4号ご用意しています。お使いの教科書の進度に近いものを、ご購入いただくことができます。また、ひたすら書くだけではなく用語を組み合わせたり、隠れた文字を書いたりとゲーム性を持たせた出題をしていることも特徴です。

「漢字計算くりかえしドリル」というネーミングの通り、以前学習した内容をわざと再度出題して「くりかえしの学習」ができるようにしています。

例えば、小学校一年生で「正」の字を習う際に、最初は「正しい」という語句が出てきて、次は「正月」という語句が出てくるといったように、学べる語句を増やしていけるようにしています。漢字を学習しながら語彙の習得にも繋がる、一度で二度おいしいような仕掛けです。

イ:ゲーム性を持たせて楽しく学べて、くりかえしの学習で語句の習得もできるのは魅力的ですね。

西:ありがとうございます。お子さまが気軽にドリルに取り組めるように、1回約5分で完了できる設計にもしています。さらに、一般的な算数の計算ドリルには、答えしか書かれていないことが多いですが、「漢字計算くりかえしドリル」では解答に計算の過程も載せています。

そのため、単に答えがあっているかを確かめるだけでなく、「どのように計算して答えにたどり着くのか」、「どこで間違えたのか」なども確認することができ、答え合わせのなかでも多くの学びを得られるようになっています。

「プログラミング講座」や「漢字計算くりかえしドリル」は「進研ゼミ」の受講に関わらず利用できる!

イ:「進研ゼミ」を受講されていない方でも、「プログラミング講座」や「漢字計算くりかえしドリル」で学ぶことはできるのでしょうか?

村:もちろんです。「進研ゼミ」を受講していなくても、ご利用いただけます。また、「プログラミング講座」はご自身のパソコンで学習いただくことができます。※進研ゼミの「チャレンジタッチ」専用タブレットでも学習いただくことができます。

また、現在開始したばかりですが、塾や教室で進研ゼミの「プログラミング講座」を学べるようになりました。

西:「漢字計算くりかえしドリル」も、「進研ゼミ」を受講していない方でも購入いただけますし、4号にわかれているので、その時々のお子さまの課題をピンポイントで解決しやすい教材になっています。また、1号は税込980円と非常に手頃な価格になっているので、気軽にはじめていただけます。

インタビュー後記(まとめ)

今回はベネッセコーポレーションの西村さん、村越さんにお話をうかがいました。

ベネッセの教材は単なる知識の習得にとどまらない、他教科や将来にも活きる学びができます。また、お子さまが一人で楽しく学習に取組める仕掛けが随所に施されているので、お子さまの学習をサポートできるのか、という不安のある保護者の方にも最適です。

気になる方は詳細ページをぜひチェックしてみてください。

<プログラミング講座の詳細はこちらから>
https://comotto.docomo.ne.jp/benesse/programming/

<漢字計算くりかえしドリルの詳細はこちらから>
https://comotto.docomo.ne.jp/benesse/kanji_keisan/