お宮参りでかかる初穂料ってなに?お祝い金の渡し方と併せて解説!

お宮参りでかかる初穂料ってなに?お祝い金の渡し方と併せて解説!

お宮参りで支払う初穂料について、よくわからないという方もいるでしょう。本記事では、初穂料の基礎知識に加え、初穂料を包む熨斗袋の書き方やマナーを紹介します。日本古来より大切にされてきたお宮参りで失敗をしないためにも、気になる方はぜひチェックしてみてください。

「お宮参りの初穂料は誰が払うの?」

 「初穂料の金額はいくら?」

 「初穂料を入れる熨斗袋はどう書けばよい?」

 お宮参りを控えている方には、こうした不安や疑問があるのではないでしょうか。

本記事では、お宮参りで支払う初穂料の相場などの基礎知識と併せて、初穂料と玉串料の違い、初穂料を包む熨斗袋の書き方を紹介します。

この記事を読むことで、お宮参りで初穂料を包むときに欠かせない知識や、熨斗袋を書く際の基本的なマナーや注意点を学ぶことができます。その知識をもとに、失礼のないよう初穂料の支払いができるので、お宮参りに不安がある方でも、あんしんして当日を迎えられるでしょう。

お宮参りの初穂料について知りたいと思っている方は、ぜひご覧ください。

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学齢別子育てガイド 2024.08.07

初穂料とはお宮参りのお金

赤ちゃんの誕生を神様に報告し、健やかな成長を願うお祝いをお宮参りといいます。地域差はありますが、男の子なら生後31日、女の子から生後33日目に行うのが一般的です。ただし近年では、生後1か月前後や体調がよい日など、参拝しやすい時期に行われることが多いでしょう。

お宮参りで祝詞をあげてもらう際に、神様へのお供えものとして渡すお金を「初穂料(はつほりょう)」といいます。まずは、初穂料について基礎的な知識を紹介します。

初穂料を支払う人について

お宮参りとは、もともと赤ちゃんと父親、父方の祖父母によって行われていた行事です。そのため、初穂料は父方の祖父母が支払うのが通例でした。

しかし現代ではそのような慣習は薄れ、お宮参りに母親や母方の祖父母が参加することも多いでしょう。そのため初穂料の支払いは、誰が行っても問題ありません。

初穂料の支払いを両家の祖父母が申出た場合は、折半したり、お祝いの気持ちとして受け取ったりし、甘えてもよいでしょう。食事会や写真撮影を控えていれば、両家どちらかの祖父母に初穂料、もう一方の祖父母に食事代あるいは撮影代をお願いする方法もあります。

初穂料の相場

初穂料の金額は、参拝する神社によって異なります。「初穂料はお気持ちで」と金額が明示されていない場合もあるので、事前に問い合わせたり、公式サイトに金額が記載されていないか、確認したりするとよいでしょう。

初穂料の相場は、5千~1万円程度とされているため、金額が決まっていない場合は参考にするとよいでしょう。また、双子の赤ちゃんが参拝する場合や、兄弟姉妹の七五三などで祈祷を併せて行う場合は、金額を上乗せすることをおすすめします。

用意するお金は新札にこだわる必要はありませんが、赤ちゃんの一生に一度の大切な行事であることを意識し、なるべくきれいなお札を選ぶとよいでしょう。

初穂料は熨斗袋に入れる

初穂料はそのままではなく、熨斗(のし)袋に入れて渡すのがマナーです。神社によっては、初穂料を封筒に入れるよう指定されている場合があるため、前もって確認しておくとあんしんでしょう。

また、熨斗袋を選ぶ際に注意したいことは水引の形です。大きくわけて、蝶結びのものと結びきりのものがあります。

蝶結びは何度ほどけても結び直せることから、お宮参りなど、何度あってもかまわないお祝いの際に使われます。一方、一度結ぶとなかなかほどけない「結びきり」や「あわじ結び」の水引は、結婚式や快気祝いなど、一度きりであってほしいお祝いに用いるため、注意しましょう。

初穂料を渡すタイミング

お宮参りの当日、受付窓口の社務所で御祈祷を申込む際に、初穂料を手渡すのが一般的です。ただし、神社によっては初穂料を渡すタイミングが異なるので、事前に問い合わせておくとよいでしょう。

初穂料を入れた熨斗袋は、傷まないように袱紗(ふくさ)に包んでおくことをおすすめします。

玉串料と初穂料の違い

初穂料と似た言葉に「玉串料(たまぐしりょう)」というものがあります。初穂料も玉串料も、ともに神社に納めるお金として扱われる言葉ですが、意味合いや用途は若干異なります。

ここからは、初穂料と玉串料の由来や使用するシーンなどを踏まえ、それぞれの違いと特徴をみていきましょう。

初穂料の特徴

初穂という言葉は、もともと「その年にはじめて収穫した稲穂」をさす言葉です。昔の日本では、神様へ初穂をお供えして、豊作への感謝を伝えていました。

しかし米農家でなければ初穂を供えられないことから、やがてその年にはじめて収穫された野菜やくだもの、魚なども含めて「初穂」と呼ばれるようになりました。そのあと、お供えする作物の代わりとして用意されたお金を初穂料、と呼ぶようになったといわれています。

神様への感謝を伝える初穂料は、お宮参りなどのお祝い事に使われます。一方、葬儀などの弔事で使用するのはマナー違反になるため、気をつけましょう。

玉串料の特徴

玉串とは、榊(さかき)などの木の枝に紙垂(しで)をつけたものです。神様が宿るといい伝えられている榊は、農作物や酒などとともに、古くから神様へのお供えものとして使われてきました。

玉串料は、玉串を用意できない人が代わりに、お金を供えるようになったのが、はじまりといわれています。慶事にのみ使われる初穂料と異なり、玉串料はお祝いの席だけでなく、神葬祭(お葬式)などの弔事にも使えるのが大きな特徴です。

熨斗袋の書き方

お宮参りの初穂料を包む熨斗袋は、文具店だけでなく、コンビニや100円ショップなどさまざまな場所で販売されていますので、手軽に用意しやすいでしょう。安価なものを選んでも、失礼にあたることはありません。

ここからは、熨斗袋を用意した後の書き方やマナーについて具体的に紹介しますので、参考にしてみてください。

正面上段

熨斗袋の正面は、水引によって上段と下段にわけられています。上段には「初穂料」あるいは「御玉串料」と記入しましょう。ほかにも「御礼」「御神饌料」などと記すこともあります。

神社でお宮参りをする場合は、熨斗袋に「御布施」と書かないようにしましょう。「御布施」とは僧侶に渡す謝礼をさすため、間違えないようにしてください。ただし、お寺でお宮参りを行う場合であれば「御布施」「祈祷料」などを熨斗袋の正面上段に記入できます。

下段

熨斗袋の正面下段、水引の下部分には、お宮参りの祈祷をしてもらう赤ちゃんの名前をフルネームで書きます。兄弟姉妹も一緒に祈祷してもらう場合は、年長者から順に連名で記入するとよいでしょう。

また、赤ちゃんの名前の横に父親の名前を記入する風習の地域もあります。その地域の詳しい人に、確認しておいてもよいでしょう。

中袋

熨斗袋には、中袋という白い封筒がセットになっていることが一般的です。この中袋の表面には包んだ金額、裏面には赤ちゃんの名前と住所を記します。

初穂料の金額は「一万円」などと記入しても問題ありませんが、伝統を重んじるのであれば、下記のような旧漢字の使用をおすすめします。

・一→壱

・二→弐

・三→参

・五→伍

・千→阡

・万→萬

・円→圓

中袋にお金を入れるときは、お札の肖像画が正面かつ上向きになるようにしましょう。

筆で書くのがマナー

熨斗袋への記入は、毛筆や筆ペンを使うようにしましょう。ボールペンの方が扱いに慣れている人が多いですが、簡易な筆記具は控えた方が無難です。

筆の扱いに自信がない場合も、ていねいに記入すれば問題ありません。また熨斗袋だけでなく、中袋の記入にも毛筆や筆ペンを使うのが一般的です。

正しい書き方で失礼のないようにしよう

神様に赤ちゃんの誕生を報告し、健康と成長を願うお宮参りは、一生に一度の大切な行事の一つです。お宮参りや初穂料のマナーを理解することで、失礼にあたらず不備もなく、初穂料を用意できるでしょう。

ただし、初穂料の包み方は神社によってルールが設けられていることがありますので、参拝する神社のルールも確認しておくとあんしんです。そして、初穂料は前もって準備しておけば、書き損じなどのトラブルを避けることにもつながります。

ここまでに紹介した知識やマナーを意識し、スムーズなお宮参りの計画に役立ててみてください。

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