子どものお手伝いにお小遣いはよくない?お小遣い以外のお金の教育を紹介!
子どもへのお金の教育としてお手伝いとお小遣いを紐付ける方法にはリスクがあることをご存じでしょうか。本記事では、報酬制の危険性と、子どもの成長に合わせたお金の教育のポイントを解説します。ご家庭でのお金の教育方法について悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
「子どもへどのようにお金のことを教えたらよいかわからない。」
「お手伝いをしたらお小遣いを渡しているけれど、これでお金の大切さは伝わる?」
小さい子どもに対して、お金の仕組みをどのように教えたらよいか悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。
よく聞く例が、お手伝いをしたらお小遣いを渡すという方法です。しかし、この方法はお金の教育においてよくない点もあることを忘れてはいけません。
本記事では、お手伝いの見返りにお小遣いを渡すことのリスクと、子どもの年代別に具体的なお金の教育方法について解説します。この記事を読むことで、報酬制でのお金の教育の危うさと、子どもの成長に合わせた効果的なお金の教育方法が理解できます。
お子さまへのお金の教育について悩んでいる保護者の方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
お手伝いと労働はわける
本来、お手伝いとは、一緒に暮らす家族の一員として当たり前に行う行動です。金銭を目的とした労働とは別ものであることを理解しなければいけません。
子どもにとって家庭は、はじめて自分以外の人と出会い、生活をともにする、社会生活の原点ともいえる場所です。家族という最小単位の集団のなかで、自分の役割を学びます。
お手伝いもその一環であり、結果として、人に対する思いやりの心や自立心・自制心を育むことにつながるのです。対価を目的とした家事代行などの労働とは大きく異なる役割を持ちます。
お手伝いには感謝を忘れずに
お手伝いをしてくれたときは、感謝の気持ちを伝えると子どもの責任感を育めます。
お手伝いは、家族の一員として当然の行為です。しかし、するのが当たり前という態度は、子どものやる気をそいでしまう可能性があります。
感謝の気持ちを伝えるときは、手伝ってくれたことでどのようなよい変化があったか具体的に表現すると、より効果的です。そうすることで、お手伝いが家族にとってよい影響をもたらすことを理解し、家族の役に立てたという満足感を得ることにもつながります。
お手伝いごとにお小遣いを渡すことのリスク
お金の大切さを教えようと、お手伝いのたびにお小遣いを渡す方法はよく見られます。しかし、この方法は、逆に子どもにとってよくない影響を与える恐れがあります。
リスクを理解しないまま続けてしまうと、お手伝いの本来の目的が失われたり、家族としての役割が希薄になったりする可能性があるので、注意が必要です。
報酬をあげないと行動しなくなる
お手伝いのたびにお小遣いを渡すと、見返りを求めるようになってしまう恐れがあります。
たとえば、「ゲームがほしいからお手伝いをする」や「お手伝いしてもよいけれど、いくらくれるか?」などという、対価を目的としたお手伝いしか行わないという姿勢を育ててしまいかねません。
お手伝いとお金を結びつけることで、労働の大変さ・お金を稼ぐことの難しさを教えるという側面もあるでしょう。
しかし、お金の教育とは、本来、世の中とお金の仕組みを知り、自分で管理できるようにすることです。お金の管理という点においては、毎月決まったお小遣いを設定し、そのなかでやりくりをする流れを教える方法が効果的でしょう。
家族としての役割を忘れてしまう
お手伝いは、家族の一員として当たり前にする行動です。しかし、お小遣いと紐付けることで、「稼ぐ」ことが目的となってしまう恐れがあります。
子どもには、お手伝いの目的を明確に伝えましょう。家族が困っていたら助け、家族の一員として家事をするのは当たり前であるということを理解させることが大切です。
そのうえで、お金を稼ぐプロセスとして、限定的にお手伝いを活用するとよいでしょう。たとえば、家事のうちいくつかをお仕事として設定し、その家事を行った場合報酬が発生するという方法はおすすめです。
子どもにできるお金の教育とは
家庭での子どもに対するお金の教育は、年代や成長に応じて教える内容を徐々に変化させると、理解度が向上するためおすすめです。
なお、3歳頃~小学校低学年にかけては、直接的なお金の教育というより、ものを大切にし、周囲の人へ感謝する気持ちを育てることがお金の教育の基礎となります。
お金の流れを見せる
小学校低学年からは、お金の流れを理解してもらうとよいでしょう。
昨今のキャッシュレス化で、現金を扱う機会が減り、子どもたちの金銭感覚が希薄化することが心配されています。保護者世代の金銭感覚の常識で考えてしまうと、思いもよらないトラブルに発展する可能性も否定できません。
まずは、子どもに大人が現金を支払う場面を見せる機会を設けましょう。そのうえで、以下のことを段階的に伝えると効果的です。
1.親が働いた対価として給料というお金が銀行に振り込まれること
2.ものやサービスを受けるためにお金を支払う意味
3.現金とクレジットカードなどのキャッシュレス決済の違い
小さい子どもにお金について話すのをためらう保護者の方も多いでしょう。しかし、核家族化・共働き世帯の増加により、お金を扱う機会が低年齢化しているのも事実です。早いうちからお金の価値を理解させることが、大きなトラブルを回避することにつながります。
毎月定額のお小遣い制にして自分で管理させる
小学校中学年以降は、毎月、一定額のお小遣いを渡して、お金の管理を体験させましょう。定額のお小遣いにすることによって、お金には限りがあることが体感できます。
お金を計画的に使う方法としておすすめなのが、以下の4つにお金を分類することです。
・貯めるお金
・使うお金
・人のために使うお金
・増やすお金
このように、お金を管理することで、お金の大切さとともに、使うことで得られる達成感や充実感を感じられるようになるでしょう。
その際、おこづかい帳を活用して、どのようなものにお金を使ったか保護者が一緒に月末に振り返ると、より管理能力が身に付きやすくなります。
「comotto」では、ご家庭でお金の教育に取組んでいただく際に役立つアプリを提供しています。
「comottoウォレット」は、おうちで気軽にお金のはたらきを学べるアプリです。ご家庭でのお手伝いやおこづかい管理を通じて、お金の教育をはじめることができます。詳細や利用条件等は下記リンク先よりご確認ください。
お手伝い以外でお金の教育をしよう
お金の教育として、お手伝いをするたびにお小遣いを渡すという方法は、子どもにとってよくない影響を与える恐れがあります。
子どもに効果的なお金の教育は、年代や成長に応じて教える内容を変化させていくことです。
「comottoウォレット」では、お金の流れから管理の方法までを気軽に体験できます。ご家庭でのお金の教育の第一段階として、取入れてみてはいかがでしょうか。