イヤイヤ期ってなに?はじまる年齢や終わるときの兆候についてご紹介!
子どもがイヤイヤ期に突入して対応に困っている親も多いのではないでしょうか。本記事では、親を悩ませるイヤイヤ期について原因や年齢による違い、男の子と女の子で差があるのか、などを解説します。適切な対応に関しても取り上げているので、興味がある方は参考にしてください。
「子どもがイヤイヤ期に入ったかもしれない…」
「イヤイヤ期は大体何歳くらいまで続くの?」
「男の子と女の子でイヤイヤ期の特徴に違いはある?」
このようにイヤイヤ期について疑問を感じているパパ、ママも多いのではないでしょうか。イヤイヤ期に突入した子どもに癇癪(かんしゃく)を起こされ、対応に疲れ果てるパパやママは少なくありません。
本記事では、親を困らせるイヤイヤ期について、発生する理由や年齢の違いによる現れ方、効果的な対処法、避けるべき対応などを紹介します。
この記事を読むことでイヤイヤ期を迎えた子どもへの理解が深まります。イヤイヤ期との向き合い方がわかれば、子どもとも接しやすくなるでしょう。
イヤイヤ期を迎えた子どもとの付き合い方に悩んでいるパパ、ママはぜひ参考にしてみてください。
イヤイヤ期の由来と特徴
イヤイヤ期とは、子どもに自我が芽生え、自己主張が増す時期をいいます。この時期には「イヤ」「自分でやる」などの言葉が頻繁に出てくるようになり、大人のいうことを聞かなくなるのが特徴です。
自分の意にそぐわないと「イヤイヤ」と拒否の言葉を発して駄々をこねることから、「イヤイヤ期」と呼ばれるようになったといわれています。
思いどおりにいかないと癇癪を起こすなど、本能的な行動が目立ってきます。幼児は欲求や感情のコントロールが未熟なので、トラブルが増えて親が疲弊する時期でもあるでしょう。
イヤイヤ期がはじまる年齢
イヤイヤ期がはじまる年齢は、子どもがいうことを聞かなくなる2歳頃からになるでしょう。文部科学省が発表しているデータによると、子育ての悩みとして「子どもがいうことを聞かない」を挙げている親の割合は、2歳から現れはじめていることがわかります。
出典:子どもの育ちをめぐる現状等に関するデータ集|文部科学省
年齢ごとのイヤイヤ期の理由
イヤイヤ期は、脳の成長のなかでも、感情や行動の制御を司る前頭前野が未発達であることが理由で発生するといわれています。
前頭前野が完成していない時期は、感情や行動を抑制する力が備わっていないことから、自分の欲求を抑えることが難しくなります。「イヤイヤ」と拒否の言葉を続ける発言や、駄々をこねる行動が出てくるでしょう。
イヤイヤ期の理由は年齢ごとに違うので、成長段階に合わせて適切な対応をすることが大切です。ここでは、年齢ごとにイヤイヤ期がどういった様子なのか紹介します。
出典:イヤイヤ期はいつから?イヤイヤ期の対処法や接し方を解説|札幌・石狩市の産婦人科エナレディースクリニック
出典:いやいや期の正体とは?|医療法人社団健尚会千葉市認可保育園幕張本郷ナーサリー
【0歳児】一過性の欲求不満
0歳の期間は、まだ言葉で自分の気持ちを伝えられないので、身体を動かして自分の状態を伝えようとします。お腹が空いた、なかなか眠れないなど自分の欲求が満たされないと、イヤイヤが発生するでしょう。
0歳のイヤイヤ期は、一過性の欲求不満が理由になっているケースが多く、その不満が解消されればおさまります。機嫌の直りも早いため、「こうしたかったんだね」「上手くできなかったよね」など気持ちを代弁してあげて優しく見守るようにしましょう。
原因がわからず、ぐずっていることもあります。その場合は、時間の経過によって自然と機嫌が直るのを待ちましょう。
【1歳児】理想と現実のギャップ
1歳になると、さまざまなことに興味を持ち、自分で「こうしたい」と思うことが増えてきます。しかし、やりたいことが上手くできないこともあります。やりたいことができずに不満を感じて、癇癪を起こすのが1歳頃のイヤイヤ期です。
1歳のイヤイヤ期では、子どもの希望を必ず叶える必要はありません。別のものに興味を向けられるように「あれはどう?」「違うものも見てみよう」と声がけして意識をそらすことも効果的です。
また、理想と現実のギャップに納得できずに癇癪を起こしていることも多いので、子どもの悲しい気持ちに共感してあげることも効果的です。気持ちを代弁してあげるだけで落ち着くこともあります。
【2歳児】自分ルールへの固執
2歳児のイヤイヤ期は、「魔の2歳児」と表現されることもあり、イヤイヤ期のピークといわれています。子どもが自分なりのルールを作りはじめる時期で、自分でやりたい意思に反して、できないことに癇癪を起こすこともあるでしょう。
また、癇癪を起しているときに疲労や眠気が重なり、なにに対してイヤイヤしているのかわからなくなることもあります。
2歳児のイヤイヤ期として、重要になってくることは「見守ること」です。子どもが自分で納得するまで手を出さず、安全を確保しながらそばにいてあげましょう。
子どものイヤイヤによって親も苛立ってしまうと、子どもは混乱し、さらに癇癪が増してしまう可能性があるため注意してください。
【3歳児】自我を押し通す
3歳児は自我が芽生えて「自分の要求が通ったか」を気にすることが多くなります。たとえば、お店のおもちゃ売り場で「どうしても買ってほしい」と駄々をこねるようなこともあるでしょう。
3歳になると自分の要望が通らないことがあることも理解しはじめるので、要求に応えられない場合は、はっきりと伝えるようにしてください。
また、3歳児のイヤイヤ期は自分の気持ちを上手く言葉にできないストレスから、手が出てしまうこともあります。
叩いたことはよくないと伝えて、要求を言葉にできるようにアシストを行うとよいでしょう。「こうしたかったの?」「それともこっち?」など、選択させるようにすると子どもも答えやすくなります。
出典:お母さんと子どものコミュニケーションのために|厚生労働省
もう少しイヤイヤ期の対応について詳しく知りたい場合は、こちらの記事も参考にしてみてください。
イヤイヤ期が終わるときの兆候
イヤイヤ期は、自分の気持ちを正しく伝える力が不足していることから「イヤ」と否定の言葉を使ったり、泣いて癇癪を起したりするものです。毎日「イヤイヤ」といわれていると、一体いつこの状態が終わるのだろうと憂鬱になってしまうパパ、ママは多いのではないでしょうか。
しかし、そのようなイヤイヤ期も終わる日が来ます。イヤイヤ期は、自制心が身に付くことで終わりが来るといわれています。具体的には、以下のような兆候が見られるとイヤイヤ期の終息が近いと考えてよいでしょう。
気持ちのコントロールができるようになる
気持ちのコントロールができるようになると、「イヤ」と突発的にいい出して癇癪を起こすことが少なくなります。
「○○することを諦めた」と、できなかったことをそのまま認める発言が出てくることもあるでしょう。これは、気持ちの切り替えが上手になっている証拠です。
遊びでは、積み木で作りたい形ができなくても、静かに絵本を読み出す、絵を描きはじめるなど、自分で遊びの内容を変えられるとイヤイヤ期の終わりが近いでしょう。
自分の気持ちを言語化できるようになる
自分の気持ちを言語化できる時期に入ると、なにが「イヤ」なのか理由を伝えられるようになり、イヤイヤ期の終わりが見えてくるといわれています。子どもの言葉の発達に注目してみてください。
一般的に発達の目安として、2歳前後で2語文を、3歳前後で3語文を話す子が多い傾向があります。
ただ、ある程度言葉を話せても癇癪を起こしていると、感情に引きずられて冷静な受け答えができないことがあります。そのようなときは、子どもが落ち着くのを待ってゆっくり気持ちを聞き出してあげてください。
人を思いやるようになる
パパやママがなにをすると喜び、どのようなことを嫌がるのか、子どもがそういったことを察知するようになってきているとイヤイヤ期も終わりに近づいているでしょう。相手のことを思いやれるようになると、自分の主張を優先して癇癪を起こすことも減ってきます。
イヤイヤ期に男女差はない
女の子は男の子と比べて、情緒面や言葉の発達が早い傾向があるといわれています。会話でのコミュニケーションがとりやすいことから「女の子はイヤイヤ期がない」と感じる方も多いでしょう。
しかし、女の子でも成長がゆっくりの子もいれば、男の子で言葉の発達が早い子もいます。そのため、イヤイヤ期は、子どもの個性に影響される面が大きく、性別の関係を結びつけることができないと言われています。
出典:初語の意味内容と表出時期について |新潟医療福祉大学 言語聴覚学科・吉岡豊
出典:イヤイヤ期はいつから?イヤイヤ期の対処法や接し方を解説|札幌・石狩市の産婦人科エナレディースクリニック
焦らずイヤイヤ期を乗り越えよう
イヤイヤ期はある日突然はじまることもあります。いざそうなったとき、困ってしまうこともあるでしょう。
イヤイヤ期は個人差があり、ある程度長い期間続いてしまうこともあります。しかし、成長過程の1つです。いつか終わるものと考えてよいでしょう。
子どものイヤイヤ期と向き合うためにも、本記事の内容を参考にして、イヤイヤ期に対する適切な行動をとり、上手く乗り切っていってください。