なぜイヤイヤ期があるの?必要な理由と乗り越える対処法を紹介!
なぜ、2歳前後の子どもに「イヤイヤ期」があるかご存じでしょうか。本記事では、子どもにイヤイヤ期が起こる理由を説明し、大変な時期の乗り越え方について紹介しています。イヤイヤ期の対処法にお困りになっている保護者の方は、ぜひご覧ください。
「なぜイヤイヤ期があるの?」
「子どものわがままや気分に振り回されて大変だ」
「何をしても泣きわめく子どもにどう接してよいかわからない」
2歳前後の子どもに起きるイヤイヤ期について、困っている保護者の方は多いのではないでしょうか。
本記事では、「魔の2歳児」と呼ばれる時期がある理由や、どのような意味を持つかについて、わかりやすく説明します。また、大変な時期をイライラせずに乗り越えるポイントも紹介しています。
この記事を読むことで、イヤイヤ期が起きる根本的な理由を知り、子どもにとっての重要性を理解することができるでしょう。
イヤイヤ期の子どもへの接し方に悩まれている方や、少しでも楽に、この時期を乗り越えたいと思っている方はぜひ、この記事を確認してみてください。
子どもにイヤイヤ期がある理由
一般的な2歳前後の子どもに起きやすい「イヤイヤ期」ですが、保護者の方にとってはストレスがかかる時期でしょう。そのため、できれば来ない方がよいと思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、イヤイヤ期は子どもの成長において、重要な役割を持っています。
ここでは、なぜイヤイヤ期があるのかについて説明します。
チャレンジ精神が育ったから
子どもは1歳半くらいから、1人でできることが徐々に増えます。自立心が高まり、さまざまなことにチャレンジして「大人の手を借りなくてもできる」ということを証明したくなる時期です。
しかし、保護者は赤ちゃんが時間がかかっていたり失敗したりすると、つい手伝ってしまうことがあるでしょう。
しかし、そのようなときに子どもが「イヤ!」と反応するようであれば「自分でしたい!」という、自己主張の表れといえます。
できない自分が不満だから
2歳は1歳の頃よりできることが増えても、スムーズに対応することがまだ難しい時期です。そのため、時間がかかることや上手くできずに失敗することも多いでしょう。
子どもは思いどおりにできないことに対し、ストレスや不満を感じ、その気持ちを表現するために、泣いたり怒ったりする傾向があるといわれています。
マイナスの感情の言語化が難しいから
イヤイヤ期の子どもは、まだ言葉がつたなく、自分の感情を上手く説明することができません。そのため、したいことが上手くできなくて悲しい、悔しいといった感情を、適切に言語化することが難しいでしょう。
2歳が使える「イヤ」という言葉を繰り返したり、泣きわめいて癇癪を起こしたりして、自分の気持ちを伝えようとしていると考えられます。
感情を制御する脳の部位の発達が遅いから
思考力や感情の制御、判断力などを司る前頭前野は、脳のなかでも特に成長が遅い部位といわれます。
前頭前野が未発達である2歳前後は、我慢することや感情をコントロールすることが難しい状況です。そのため、自分の欲求が通らないことや思いどおりにならないことにイライラが募り、癇癪を起してしまいます。
多くの保護者を困らせるイヤイヤ期ですが、子どもの成長のためには避けた方がよい対応もあるので、注意しましょう。
出典:イヤイヤ期はいつから?イヤイヤ期の対処法や接し方を解説|札幌・石狩の産婦人科エナレディースクリニック
子どものイヤイヤ期が大切な理由
イヤイヤ期は、子どもが順調に育っている証であり、成長過程でとても重要な時期です。
この時期の子どもの「主張」を大人が適切に受け止めてあげると、自己肯定感が高まり、自分に自信をもてるようになるといわれています。そのため、強く叱りすぎたり突き放したりしないよう注意が必要です。
ただし、危険なことや守ってほしいことは、根気強くいい聞かせ続けることも大切です。
多くの子どもはイヤイヤ期を乗り越えることで、体や脳の成長だけではなく、人として過ごすためのルールを保護者から学びます。
出典:イヤイヤ期はいつから?イヤイヤ期の対処法や接し方を解説|札幌・石狩の産婦人科エナレディースクリニック
イヤイヤ期をイライラせず乗り越えるポイント
イヤイヤ期は「魔の2歳児」「第一次反抗期」とも呼ばれ、多くの保護者にとって子育ての大変さを感じる時期でしょう。
イヤイヤ期が発生する理由を理解できたとしても、泣きわめいている子どもに接すると、保護者もイライラが募り、心のゆとりがなくなってしまう可能性もあります。
ここからはストレスを回避し、イヤイヤ期を乗り越えるためのポイントを紹介するので、参考にしてみてください。
記念に動画を撮っておく
終わりが見えないように思えるイヤイヤ期ですが、一般的に半年~1年半ほどの期間であるといわれています。
貴重な時期だとプラスに捉え、成長記念として泣いたり怒ったりしている子どもの動画を撮ってみましょう。
動画を撮ることで、保護者が状況を客観視でき、気持ちを落ち着かせることもできます。
ゲーム感覚で行動を促す
子どもが自分のやりたいことに夢中になっているときに、ほかの行動を促すと「今はやりたくない」と、反発されることが多いでしょう。
そのようなときは、かくれんぼなどのシンプルな遊びやおもちゃの片づけ競争をしてみることがおすすめです。
ゲーム感覚で行動を促すことで、子どもが自然に気持ちを切り替えてくれるでしょう。
子どもの行動を見守る
時間がないときなど、子どものやりたいことをさせることは難しい場合もあります。しかし、子どものやりたい気持ちを否定してばかりいると、自立心を養う機会を奪う可能性があるので、注意が必要です。
まずは子どもの主張を受け入れて、気の済むまでやらせてあげましょう。
子どもの行動を根気強く見守ることが大切です。保護者が手伝う場合には、子どもが上手くできずにイライラしているタイミングを見計らって、声かけをするようにしましょう。
子どもに自分で選ばせる
イヤイヤ期は自我が芽生えることで、行動を「自分で決めたい」という気持ちが強い時期です。
子どもにしてほしいことがある場合には、「AとBどちらにするか」「自分でやるか、それとも保護者にやってもらうか」などと選択肢を提示しましょう。子ども自身が、選択肢から行動を選ぶことが大切です。
自分で決めたという満足感により、スムーズに行動してくれるでしょう。
手が出そうになったら離れる
さまざまな対策を立てていても、泣きわめく子どもの対応には、どうしてもイライラが溜まります。心に余裕がなくなると、つい手が出そうになることもあるでしょう。
そのような場合は、保護者が気分転換を図ることが重要です。別の部屋に移動するなどして、5分ほど1人になる時間をとりましょう。
ただし、子どもに「見捨てられた」と絶望感を与えてしまう可能性もあるので、離れるタイミングには注意が必要です。可能であれば、お父さん・お母さんでお世話を交代したり、ほかの人の手を借りたりしましょう。
子どもの気持ちを言葉にしてあげる
気に入らないことがあって泣いているうちに、子ども自身もなぜ泣いているか、わからなくなっている場合もあります。
そのようなときには、保護者が子どもの気持ちを代弁したり、共感したりすると、子どもは「自分の気持ちをわかってくれた」とあんしんします。
また保護者も子どもと気持ちを共有することで、イライラを落ち着かせることができるでしょう。
悩みを1人で抱え込まない
子どもにイヤイヤ期が来た際に「起こるのは当たり前のことだから、何とか自己解決できるだろう」と、人に頼ることを躊躇してしまう保護者の方もいるでしょう。
しかし、イヤイヤ期は子どもによって程度や時期もさまざまです。悩みを自分だけで抱え込まずに、周囲の助けや公的なサービスを積極的に利用しましょう。
気長に構えてイヤイヤ期を乗り越えよう
子どもから毎日のように癇癪を起されると、辟易する保護者も多いでしょう。しかし、イヤイヤ期は一般的に、3歳を過ぎた頃から落ち着いてくるといわれ、永遠に続くものではありません。
完璧に対応しようと無理に気負わず、適度なガス抜きや諦めも大切です。
ここで紹介したポイントを参考にして、周囲と協力しながら、大変なイヤイヤ期を乗り越えましょう。