セミの幼虫は土のなかで5年も生きる!普段は見られない生態を解説!

セミの幼虫は土のなかで5年も生きる!普段は見られない生態を解説!

セミの幼虫がどのように過ごしているかご存じでしょうか。この記事では、セミの卵の特徴や幼虫の生態、成虫の寿命などを紹介しています。セミに興味のある方や、自由研究のテーマとして、セミの生態を検討している方はこちらの記事をご覧ください。

「セミって、夏にしか見かけない気がするけれど、幼虫の頃はどこにいるの?」

 「セミの幼虫ってどう育っているの?」

 「セミはすぐ死ぬって本当?」

 など、セミの生態について詳しく知りたいという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、セミの卵の特徴や、セミの幼虫期の過ごし方などを紹介します。この記事を読めば、セミの卵を見わけられるようになるほか、セミが成虫になるまでに、どのように変化していくかがわかるでしょう。

また、セミの食べ物事情や、成虫になってからの寿命にもふれているので、セミの生態について詳しくなれます。

セミの幼虫期の生態に興味がある人はもちろん、セミの一生について詳しく知りたいと思っている人は、ぜひ、こちらの記事をチェックしてみてください。

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セミの卵の特徴

日本では、夏になるとさまざまなセミの姿が見られます。なかでも、「アブラゼミ」「ニイニイゼミ」「ヒグラシ」「ミンミンゼミ」「クマゼミ」はよく知られている種類でしょう。

それぞれのセミが現れる時期に違いはありますが、基本的に7月~9月の暑い時期に見られるのが特徴です。

ここでは、セミの生態のなかでも、「卵の時期」に関するものをピックアップして紹介します。

セミの卵の形

セミの卵は細長く、約2mmの白い「米粒」のような形をしています。

メスのセミは、1つの場所に約10個の卵を産みますが、場所を変えて産卵を繰り返すので、全体では約300~800個の卵を産むことになります。

セミがこれだけ多くの卵を産むのは、無事に成虫まで成長することが難しいためです。

木の皮に産みつけられる

メスのセミが卵を産みつけるのは、樹皮の裏です。そのため、産卵時期のメスのセミは、木の幹の低い位置で見かけることが多くなるでしょう。

セミの産卵の特徴は、卵を産みつけるときに、木の皮や枯れ枝に穴を開けることです。お腹から出る鋭い産卵管を突き刺してできた小さな穴に、卵を押し込むようにして産みつけます。

なお、セミの生態について、より詳しく知りたい方は、以下の記事をご確認ください。

1年かけて卵からかえる

木の皮や枯れ木に産みつけられた卵は、そのまま冬を迎え、卵のまま約1年を過ごしてから孵化します。

7月下旬~9月にかけて活動するアブラゼミを例にとると、卵が産みつけられるのが8月中旬頃で、孵化するのは翌年の6月頃です。

ちょうど梅雨の頃に孵化し、そのまま地面に落ちて土のなかにもぐります。セミが雨の多い時期に孵化するのは、雨水で土が柔らかくなるためと考えられています。

セミの幼虫期の過ごし方

夏に鳴くセミは、成虫です。そのため、幼虫期のセミを見たことがあるという人は少ないでしょう。孵化した幼虫は土のなかで過ごすので、基本的に人目につくことはありません。

ここでは、セミの幼虫期の生態について詳しく紹介します。セミの幼虫がいる場所や、食べ物についての知識を深めましょう。

セミの幼虫の食べ物事情

セミの食べ物は、幼虫・成虫どちらも木の樹液です。

カブトムシやクワガタなども、木の樹液を主食とする昆虫ですが、染み出した樹液を食べるという点で、セミとは食べ方が異なります。

セミの場合は、木や木の根に口を刺して樹液を吸い上げます。セミへのエサやりが難しいといわれるのは、このためです。

土のなかで過ごす期間

セミの幼虫が土のなかで過ごす期間は、約1~5年です。

一般的に、セミの一生は「7年7日」といわれますが、これは「7年は土のなかで過ごし、外に出てからは、約7日で死んでしまう」という意味です。

しかし、土のなかで約7年も過ごすセミの幼虫は、日本にはいません。実際の期間は、ツクツクボウシで約1~2年、アブラゼミで約3~4年、クマゼミで約4~5年でしょう。

セミの幼虫は不完全変態で羽化をする

セミは卵から幼虫になったあと、そのまま成虫として羽化する不完全変態の昆虫です。

「不完全変態」とは、幼虫から成長まで一気に成長する昆虫のことです。不完全変態に対して、幼虫からさなぎの時期を経て成虫になるものは、「完全変態」と呼ばれます。

セミの羽化は18~20時頃にはじまり、約2~3時間かけて、幼虫から成虫として変化していきます。羽化直後のセミは、半透明の緑色をしているのが特徴です。翌朝になる頃には、硬化して黒くなります。

成虫になるとすぐに死んでしまう

セミの寿命は約10日~1か月とされています。

セミの一生は「7年7日」といわれていますが、実際は、土のなかに7年もいることはなく、地上に出てからも7日以上生きます。

しかし、土のなかにいる期間に比べ、地上に出て成虫になってからの期間が短いことは事実です。セミの一生の長さと、成虫になってからの期間を比較すれば、「成虫になるとすぐに死ぬ」というのも、間違いではないといえるでしょう。

家のまわりのセミを観察してみよう

セミは、7~9月頃にかけて、日本の多くの地域で見かける昆虫です。通常、体の小さな昆虫を見つけることは困難ですが、セミの場合、鳴き声がするので、比較的簡単に見つけられるという特徴があります。

しかし、セミの成虫の期間は短く、ずっとその姿を見ていることはできません。セミの一生のほとんどは、土のなかで幼虫のまま過ごしているためです。

本記事では、セミの幼虫期の過ごし方について詳しく紹介しました。

子どもの自由研究として、「セミの生態」を検討している保護者の方は、ぜひ、家のまわりのセミを観察してみましょう。

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