新生児に縦抱きをしても大丈夫?ほかの抱っこ方法や注意事項も解説

新生児に縦抱きをしても大丈夫?ほかの抱っこ方法や注意事項も解説

新生児を抱っこする際、縦抱きにしてもよいのか不安を感じている人はいませんか。この記事では、新生児の抱っこの方法や効果を紹介するとともに、抱っこするときの注意点なども解説しています。新生児の抱っこの方法を知りたい人は、ぜひ、この記事を参考にしてみてください。

「新生児って、縦に抱っこしても大丈夫?」

「新生児の基本的な抱っこの種類を教えてほしい」

「抱っこするときの注意事項には、どのようなものがある?」

 など、新生児の抱き上げ方について、不安や疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。

本記事では、新生児の抱っこ方法について紹介しています。また新生児を抱っこするときの注意事項や、基本的な抱き上げ方・おろし方なども解説しています。

この記事を読むことで、新生児を縦抱きにしてよいのかという疑問を解消することが可能です。さらに、抱っこの方法や効果についても理解できるため、その知識をもとに適切な抱っこ方法を身に付けることができるでしょう。

新生児の抱っこの方法について知りたい人は、ぜひ、この記事をチェックしてみてください。

記事のまとめ

  • 新生児を抱っこする際の基本は、自然な姿勢を維持することである。縦抱きは首がすわっていない新生児には横抱きが望ましいが、自然な姿勢が維持できれば問題ない。
  • 新生児の抱っこの方法には、コアラ抱っこ、横抱き、コリック抱き、膝抱きの4種類がある。各方法は新生児に安心感を与え、親子の絆を深める効果も期待できる。
  • 抱っこする際は、頭と首をしっかり支えることが重要である。体の負担を減らすためには、片膝をついて抱き上げるとよい。抱っこは新生児の心身の成長を促進する大切な行為である。
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基本的な新生児の抱っこの仕方は4種類

新生児の抱っこの基本は、腕がW字型、足がM字型という自然な姿勢を保つことです。このことから、首がすわっていない新生児の抱っことしては、横抱きが望ましいとされています。

ただし、自然な姿勢が維持できていれば、縦抱きでも問題はありません。

ここからは、基本的な新生児の抱っこについて、4種類の方法を紹介します。自分の子どもに合う方法を見つけるための参考にしてください。

「コアラ抱っこ」とも呼ばれる縦抱き

縦抱きの一つとして知られているのが、「コアラ抱っこ」と呼ばれる種類です。新生児を正面から抱っこする方法で、新生児が足をM字型に維持した状態で、胸にしがみつく形になります。

コアラ抱っこのメリットは、新生児が自由に足を動かせることで、股関節脱臼を起こしにくいところです。また、正面から抱きしめる形になるため密着感が強く、新生児があんしんしやすいところもメリットといえるでしょう。

抱っこのやり方は、以下のとおりです。

・寝ている新生児と正面から向き合い、前傾姿勢になる。

・両手で新生児の頭と首を持ち上げる。その後、片方の手で頭と首を支え、もう一方の手でお尻を支える。

・頭と首を支えている手はそのままの位置で、新生児を胸元に寄りかからせる。

・新生児のお尻を支えていた手をスライドさせ、腕全体でお尻を支える。

ママパパの負担が少ない横抱き

横抱きは、日常的に新生児を抱っこするときに用いられている方法です。腕全体で輪をつくって包み込むように抱えるため、ママやパパの負担が少なく、疲れにくい方法といえるでしょう。

横抱きのやり方は、以下のとおりです。

・寝ている新生児の真横もしくは正面に座り、やや前傾姿勢になって新生児の頭を少し持ち上げる。

・頭を支える側の肘を新生児の首の下に差し込み、頭と首の支えを安定させる。

・もう一方の腕を膝下に入れ、優しくすくい上げるように自分の方へ引き寄せて抱き上げる。

・正面から抱っこする場合は、お尻を支える手を軸にして頭と首を支えている手を、反対の手に近づけるように回転させる。

・そのまま肘の内側に新生児の頭を乗せ、腕全体で輪をつくって体を支える。

新生児のゲップを出しやすい「コリック抱き」

「コリック」とは、原因不明で新生児が泣き続ける状態をさす言葉です。主に夕暮れどきに起きやすいため、「黄昏泣き」または「夕暮れ泣き」とも呼ばれます。

このような状態になった新生児を、あやすときに役立つとされているのが、「コリック抱き」です。

コリック抱きでは、抱っこする人の利き腕に新生児の体全体をうつぶせに乗せ、横抱きにします。その状態で背中を優しく叩くことで、ゲップ(ガス)が出やすくなるところがメリットです。

コリック抱きのやり方は、以下のとおりです。

・新生児の正面に座り、首の下に手を入れて頭と首を支える。

・もう片方の手はお尻の下に入れ、自分の腕をまたがせる形で、肘のところに新生児の顔が来るようにうつぶせに乗せる。

・新生児を乗せていない方の腕で、新生児が落ちないようにお尻と背中を支える。

出典:コリック(乳児疝痛、夕暮れ泣き)|つだ小児科クリニック

しっかりと顔を見られる「膝抱き」

前出の抱き方のほかに、しっかりと新生児の顔を見られる「膝抱き」という種類もあります。

ママやパパの膝に乗せるので、新生児との目線が合いやすく、コミュニケーションが取りやすいところがメリットです。

膝抱きは、ママやパパがソファや床などに座った状態でも行えます。そのため、疲れているときや、少し休みたいときにおすすめの抱っこ方法といえるでしょう。

膝抱きのやり方は、以下のとおりです。

・体育座りをする(ソファの場合はそのまま座る)

・新生児と向かい合わせになるように、太ももから膝の部分に新生児を乗せる。

・片手で新生児の頭や首を支える。

抱っこが赤ちゃんの成長におよぼす効果

新生児を抱っこする効果は、単純に新生児にあんしん感を与えるだけではありません。抱っこは、新生児の心身の成長を促す効果が期待できるといわれています。

具体的には、以下のような効果が期待できるでしょう。

・呼吸や心拍の安定や体温上昇による体重増加

・親子の絆の形成

・スムーズに授乳がスタートできる

・体に重力を感じて姿勢を維持することを覚える

親子の絆が形成できる理由には、オキシトシンと呼ばれるホルモンが影響しているといわれています。

オキシトシンは、「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」とも呼ばれるものです。新生児だけでなく、抱っこするママやパパの脳からも分泌されるため、お互いによい影響を受けられるでしょう。

出典:「オキシトシン」のこと|医療法人 あきもとこどもクリニック

抱っこの際は新生児にとっての自然な姿勢にすることが重要

新生児を抱っこするときには、新生児にとって自然な姿勢を維持することを意識しましょう。新生児にとっての自然な姿勢とは、以下のような状態をさします。

・背中がC型にカーブした状態

・腕はWの字に広がった状態

・足はM字で開脚した状態

上記のような姿勢を維持して抱っこできれば、新生児があんしんしやすくなり、脱臼などのリスクを避けることも可能になるでしょう。

M字姿勢を維持しないと「股関節脱臼」の危険がある

新生児の自然な姿勢を維持するうえで特に重要なのが、足のM字姿勢です。

抱っこやオムツ替えの際に、この姿勢が維持できない状態が続くと、股関節脱臼を起こしてしまう危険性があります。

股関節脱臼とは、太ももの付け根にある大きな骨頭が股の関節から外れてしまっている状態です。乳児検診などで発見されやすく、脱臼が進むと、手術が必要になるケースも出てきます。

そのようなことを防ぐためには、抱っこやオムツ替えの際に足を引っ張らないことや、足を伸ばしたままにしないことが大切です。

出典:赤ちゃんの股関節脱臼 ―正しい知識と早期発見のために―|一般社団法人日本小児整形外科学会

出典:股関節脱臼を予防しましょう|かわかみ整形外科小児科クリニック

頭と首はしっかり支えてあげよう

個人差はありますが、赤ちゃんは、生後2~4か月頃までは首がすわらない状態です。そのため、頭や首を支えずに抱っこしようとすると、ガクンと頭が落ちてしまう可能性があります。

どのような抱っこであっても、頭と首をしっかり支えることが重要です。特に、新生児を抱っこするときは、どちらかの腕にしっかりと首を乗せることを心がけてください。

出典:No.180 首のすわり|関野小児科内科クリニック

新生児の抱き上げ方と抱きおろし方

新生児の抱き上げ方も抱きおろし方も、基本的な動作は同じです。手順に関しても、それぞれ逆の動きをすれば問題ありません。

抱き上げるときは、両手で新生児の頭と首を少し持ち上げてから、片手で頭と首を支えます。そして反対の手でお尻を支え、胸元に引き寄せるように抱き上げましょう。

抱きおろすときは、お尻からおろします。お尻が床についたら支えていた手を離し、両手で新生児の頭と首を支えながら寝かせるという手順です。これらの手順は、横抱きでも縦抱きでも同じように行えます。

ポイントは、新生児の頭と首を支えるときの手の形です。親指と揃えた残りの指、そして手のひら全体で包み込むように支えることで、安全に対応できます。

ママパパの体の負担を減らすコツ

新生児を抱き上げたり、おろしたりする際には、できるだけ体に負担がかからないよう、片膝をついた状態からはじめるとよいでしょう。このようにすることで、背中や腰を痛めにくくなります。

また、新生児の抱っこでは、手のひらや手首、腕など、一部分だけに力がかからないようにすることも大切なポイントです。

これらの部分に大きな力がかかると、肩こりや手のしびれ、腱鞘炎などにつながることがあります。そのようなリスクを回避するために、手のひらから腕まで、全体を使って新生児を支えるようにしましょう。

また、抱っこしているあいだ、新生児のお尻が自分のへそよりも高い位置になるように意識すると、反り腰の予防になります。さらに、脇を閉めて肘を体につけると、新生児と密着する面積が増えて重さが分散されるのでおすすめです。

出典:育児ママの多くが経験する抱っこをする時、痛い腱鞘炎。なかなか治らない腱鞘炎を治す方法とは|亀有ひまわり整骨院

出典:【抱っこのやり方注意】育児中のママさんが腱鞘炎になりやすい理由と正しい治療法|小石川整骨院

いろいろな抱き方で負担を減らしながら育児しよう

新生児にとって、ママやパパに抱っこしてもらうことは、心身の成長やあんしん感を得るために大切なスキンシップです。

抱っこの基本は、自然な姿勢を維持しやすい横抱きですが、足のM字姿勢と頭と首の支持が維持できるのであれば、縦抱きでも問題はありません。

今回紹介した記事を参考に、体に負担がかからないポイントを押さえながら、いろいろな抱き方を試してみてはいかがでしょうか。

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