新生児の体重はどれくらいが正常なの?平均値や増えない理由を解説
新生児の適正体重をご存じでしょうか。本記事では、新生児の平均体重の目安や体重の変化、体重が増えなかったり身長が伸びなかったりする原因などを紹介しています。新生児の成長がほかの子よりも遅れていると心配な方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
「新生児の体重があまり増えてない。適性体重ってどのくらい?」
「新生児の体重が増えないのはなぜ?何か理由があるの?」
「授乳は欠かしてないのに新生児が大きくなってないんじゃないかといわれて不安」
新生児は、日々成長していきますが、なかなか体重が増えない新生児もいるのではないでしょうか。
本記事では、新生児の平均体重についてや、体重がどう変化していくかを紹介しています。この記事を読むことで、新生児の平均的な体重の目安や、どのように変化することが一般的かが把握できるでしょう。
また新生児の体重が増えない原因や、身長が伸びない原因についても紹介しているので、新生児の成長に心配があれば、参考になるでしょう。
新生児の体重が順調に増えないことが気になっている方、成長過程に不安を感じている方は、ぜひ本記事をチェックしてみてください。
記事のまとめ
- 新生児の平均体重は、男子2.89kg、女子2.81kgで、生後30日で男子は4.13kg、女子は3.89kgである。成長に個人差があり、平均からずれても健康であれば問題ない。
- 体重が増えない原因は、母乳やミルクの摂取不足、消費カロリーの多さ、病気の可能性などが考えられるため、注意が必要である。
- 身長が伸びない原因には、栄養不足、成長ホルモンの分泌不足、遺伝的要因がある。成長の記録をつけて、気になることがあれば病院を受診すべきだ。
自宅で新生児の体重を測る方法
自宅で新生児の体重を測るには、大人が新生児を抱えて体重計に乗り、検出された体重から、大人の体重だけを引くことで測定できます。
ただし、大人用の体重計は1メモリが10~50gまであるので、詳細に測ることはできません。そのため、実際の新生児の体重よりも、数値に多少の誤差が出てしまう点には注意しましょう。
また、授乳した後や離乳食後は新生児の体重が変わります。体重を測るタイミングを決め、毎回そのタイミングで測れば、より正確な結果が出るでしょう。
新生児の平均体重の目安
ここでは新生児の体重について、平均的な目安を紹介します。
厚生労働省のデータを見ると、生後1日での体重の目安は男子が2.89kg、女子が2.81kgとなっています。生後5日目までの体重は、男女ともにほとんど変化していませんが、生後30日で男子は4.13kgになり、女子は3.89kgという結果が出ました。
新生児の体重の変化
新生児の場合、体重は1日あたり約40g程度増えるのが目安といわれています。
厚生労働省のデータによれば、生後1か月の赤ちゃんの体重は、男子で3.53~5.96kg、女子は3.39~5.54kgまで増えるという結果が出ました。生後1日目から比較すると、男子は約1.5~2.3kg、女子で約1.3~2kg増加していることになります。
出典:施設案内|くらしげ小児科
平均のずれは気にしなくてよい
1か月健診のときに赤ちゃんの身体測定をしますが、このときまでに1日約40gずつ体重が増加していればよいとされてます。しかし、個人差が生じるので、平均と多少ずれていても、あまり気にする必要はありません。
平均体重とは多少の差があっても、赤ちゃんが健康であれば問題ないでしょう。
出典:施設案内|くらしげ小児科
新生児の体重が増えない原因
ここからは、新生児の体重があまり増えていないときに、考えられる原因について紹介します。
新生児の体重が増えない場合は、単純に母乳やミルクを飲む量が足りていないという問題や、病気による症状などで、増えにくくなっている可能性があるでしょう。
新生児の体重が増えないことが心配な方は、上記に心あたりがないかを確認してください。
母乳やミルクなどの摂取量が足りない
母乳やミルクなどの哺乳量が少ないと、新生児の体重は増えにくいでしょう。
新生児の母乳やミルクなどの哺乳量の目安は、体重1kgあたり約100~200ml、平均約150mlです。1回の哺乳量は体重1kgあたり約20mlになります。たとえば体重3kgの新生児であれば、1日に約300~600mlが必要で、1回の哺乳で約60mlは飲んでいる必要があるでしょう。
もし1日の哺乳量が目安以下である場合は、母乳やミルクの量が足りずに体重が増えていない可能性があります。
出典:施設案内|くらしげ小児科
消費カロリーが大きい
よく動く新生児の場合は、摂取カロリーを消費カロリーが上回ってしまい、体重が増えにくくなることがあります。そのため、新生児が普段からよく動いているかどうかに注目してみてください。
ミルクや母乳を飲むときに特に変化はなく、いつも元気に過ごしているようであれば、体重が増えなくても問題はないでしょう。
体重以外の症状がある場合は病院へ
新生児の体重が増えないだけでなく、ほかにも気になる症状が出ている場合は、病院を受診することをおすすめします。
新生児の元気がなかったりよく吐いたりしているのであれば、何らかの病気である可能性があります。また、新生児が不機嫌な状態が長く続いたり、ぐったりしているような場合も同様に注意が必要です。
生後1か月未満の新生児であれば、出産した産婦人科へ行きましょう。それ以降の月齢の赤ちゃんは、小児科にかかっても問題ありません。
新生児の身長が伸びない原因
1か月健診の身体検査では、赤ちゃんの身長も測定します。
新生児の身長が伸びないのは、どうしようもない理由もあれば、これから改善できることが理由の場合もあります。
ここからは、新生児の身長が伸びないのはなぜか、考えられる理由3つを紹介します。伸び悩みの原因を知りたい方は、参考にしてください。
母乳やミルクなど栄養が足りていない
母乳やミルクが足りず栄養不足になると、体重が増えないだけでなく、身長も伸びなくなってしまうでしょう。また、栄養不足になることで、新生児に活気がなくなったり、表情が乏しかったりすることもあります。新生児の様子を確認してみてください。
離乳食がはじまるまでの赤ちゃんは、体重1kgにつき約100~200mlの母乳やミルクが、1日の哺乳量の目安になります。この数値を下回っていた場合、量が足りていない可能性があります。
出典:施設案内|くらしげ小児科
ホルモンの分泌が少ない
新生児の成長に必要な「成長ホルモン」が足りていないと、身長が伸びなくなってしまうことがあります。
成長ホルモンは、脳の下垂体という場所で作られています。しかし、何らかの原因で成長ホルモンの分泌が少なくなってしまうと、新生児の身長がなかなか伸びなくなるでしょう。
ホルモンが原因の場合は治療できる可能性があるので、早めに病院での受診をおすすめします。
遺伝的に身長が伸びにくい
新生児の両親からの遺伝によっては、身長が伸びにくい場合があります。両親がどちらも生まれた頃に小さかった場合、両者から生まれた新生児も、あまり大きくならない可能性があるでしょう。
ただし、必ずしも身長が低くなるとは限りません。あくまでも、そのような傾向があるとだけ認識しておきましょう。
赤ちゃんの成長を記録しながら見守ろう
新生児が順調に成長していると考えていても、1か月健診で平均より成長できていなかったというケースはあるでしょう。しかし、成長には個人差があるので、多少平均より多くても少なくても、あまり気にする必要はありません。
ただし、新生児の体重が増えないだけでなく、元気がなかったり常に不機嫌だったりといった様子が見られた場合は、ほかの原因により成長が遅れている可能性があります。もし気になることがあったときは、速やかに病院を受診してください。
新生児の体重や身長などの変遷を記録しておき、順調に変化しているか確認しながら、成長を見守りましょう。