親子で楽しめる「しりとり」とは?5つのアレンジルールや身に付く力をご紹介
親子でしりとりを楽しむ方法をご存知でしょうか。この記事ではしりとりの発祥から基本的な遊び方、子どもが身に付けられる能力やしりとりのアレンジ方法を紹介しています。親子の時間をさらに楽しくしたいとお考えの方は本記事をぜひ、チェックしてください。
「しりとりは、何歳からはじめるのがよいの?」
「しりとりには、子どもの成長にどんな効果があるの?」
「しりとりを飽きずに楽しむためには、どんなアレンジがあるの?」
このような疑問を抱えるご家族は多いのではないでしょうか。
本記事では、しりとりの基本ルールや起源、子どものどのようなスキルが成長するかについて解説し、しりとりのさまざまなアレンジ方法を紹介します。
この記事を読むことで、しりとり遊びを通じて、子どものどのような能力が伸ばせるかがわかり、アレンジをすることで親子のコミュニケーションを活発にすることもできます。
家族での時間をより楽しく、そして有意義に過ごすためのポイントを紹介していますので、ぜひ、本記事をチェックしてみてください。
記事のまとめ
- しりとりは言葉の最後の文字を使って遊ぶゲームであり、緊張感と楽しさを提供する。子どもに語彙力や集中力を育む効果があるため、親子で楽しむのに最適である。
- しりとりは平安時代の貴族が楽しんだ言葉遊びに起源を持ち、江戸時代に庶民に広がった。現在でも日本の文化に根付いている遊びである。
- アレンジしりとりには、見えるものだけを使う、文字数を制限する、2文字ずつ繋げるなどの工夫がある。これらのアレンジで、子どもの思考力や創造力を刺激しながら楽しく遊ぶことができる。
「しりとり」とは「ん」が最後についたら負けのゲーム
しりとりは、言葉の最後の文字を使って新しい言葉をつなげる遊びです。言葉の最後に「ん」がつくと、負けです。このシンプルなルールが、子どもにささやかな緊張感と楽しさを与え、子どもの語彙力や集中力を高める効果が期待できます。
それでは、しりとり遊びが広まったとされる経緯について見ていきましょう。
「しりとり」の起源は平安時代
平安時代の貴族たちは、和歌や連歌を通じて言葉遊びを楽しんでいました。諸説ありますが、言葉遊びの一つに「文字ぐさり」という遊びがあり、しりとりの原型といわれています。これは、しりとりと同じように音を連ねる言葉遊びで、源氏物語の巻名を覚えるのに使われていました。
江戸時代になると、庶民の間でしりとりが広まったといわれています。現代でも、しりとりは日本の文化や歴史に根付いた遊びとして、多くの人に親しまれています。
しりとりができるようになるのは4~5歳が目安
しりとりは、子どもが、言葉の使い方を学ぶのに最適な遊びです。しかし、しりとりを楽しむためには、いくらかでも語彙力が必要です。一般的に4〜5歳の子どもは、友達との交流が増え、新しい言葉を覚えはじめるでしょう。
以下の内容を参考にし、子どもが語彙力を身に付けるために役立ててください。
しりとりには「音韻認識」という能力が必要
音韻認識とは、言葉を聞き取ったり、発音したりする際に、音の違いを正確に認識し、音を区別するスキルのことです。
しりとりをするためには、相手がいった言葉の最後の音を認識し、同じ音からはじまる言葉を探す必要があります。そのため、子どもがしりとりで正しく次の言葉をつなげるには、音韻を認識する能力が必要です。
また、音韻認識は文字を読む基礎となる重要なスキルなので、子どもの頃からしりとりを通じて自然に身に付けさせることがおすすめです。
しりとりで子どもに身に付く能力とは?
しりとりは、楽しみながら学べる遊びとして、子どもの発達に大きな影響を与えます。
なかでも、語彙力、リスニング能力、コミュニケーション能力が育てられるでしょう。また、次につなげる言葉を集中しながら考えるので、集中力の向上も期待できます。
ここでは、しりとりを通して身に付く各能力について解説します。
語彙力
遊びのなかでさまざまな言葉を使うことで、子どもは新しい単語やその使い方を学べます。しりとりの最中に知らない言葉が出てきた場合は、子どもと一緒に調べて言葉を覚える、よい機会といえます。
また、特定の文字からはじまる言葉を探すことで、すでに知っている言葉を思い出し、それを新しい言葉と結びつける能力も養われるでしょう。
人の発言を聞く力
しりとりをするためには、相手がいった言葉をしっかり聞き、その最後の文字を使って次の言葉を考える必要があります。この過程で子どもは他者の発言を待ち、理解し、記憶する力が鍛えられるでしょう。
そのため、しりとりは子どものコミュニケーション能力の向上にも役立つ遊びといえます。
集中力
しりとりをするためには、子どもは相手がいった言葉の最後の音を正確に聞き取り、それに続く言葉を瞬時に考える必要があります。この多重タスクによって、脳が活性化し、集中力が高まるでしょう。
このように、しりとりは集中力が鍛えられる言葉遊びといえます。どのくらい集中力が続くかを試してみたい方は、親子で楽しめる「絶対引っかかるクイズ」に挑戦してみてください。
工夫次第で楽しさが変わる「アレンジしりとり」5選!
しりとりは、基本ルールを守りつつ、少し工夫するとさらに楽しくできます。たとえば、テーマを決めたり文字数を制限したりといった、さまざまなアレンジが可能です。こうした工夫をすることで、子どもの思考力や創造力を刺激できるでしょう。
次に紹介するアレンジで、子どもと一緒にしりとりを楽しんでみるのはいかがでしょうか。
見えるものだけしりとり
周りに見えるものを使って行うしりとりです。ルールは簡単で、目の前に見えるものや風景のなかから言葉を選びます。
このゲームの楽しさは、普段意識しないものにも注目することで、身近な環境について気付かなかった事柄を再発見できる点です。ただし、見える範囲が限られているので、次の言葉を見つけるのが難しくなることもあり、集中力と観察力が試されます。
文字数しばりしりとり
3文字や4文字など、あらかじめ決められた文字数で言葉をつなげるしりとりです。参加者は制限された文字数内で、適切な単語を素早く見つけ出します。そのため、語彙力とともに瞬発的な思考力も養われるでしょう。
ただし、特定の文字数で言葉を見つけるのは難しく、ゲームが進行するにつれて選択肢が徐々に限られてくるので、幅広い語彙力が必要でしょう。
2文字ずつしりとり
前の人がいった言葉の最後の2文字を使って、次の言葉を考えるしりとりです。
最後に「ん」がついても負けにはなりませんが、最後から2文字目に「ん」がつくと負けになります。そのため、通常は使えない「ん」で終わる言葉も使える魅力があります。このバリエーションは、通常のしりとりよりも難易度が高く、言葉選びに工夫が必要です。
さかさましりとり
さかさましりとりとは、前の人がいった言葉の頭文字を、自分の言葉の最後に持ってくるしりとりです。たとえば「はさみ・このは・ねこ」のように、言葉をつなげていきます。頭文字をとっているので「あたまとり」とも呼ばれます。
このルールの面白さは、通常のしりとりとは逆の発想が求められる点です。しかし、最後につく文字から言葉を見つけるのは難しく、言葉を思い出す能力が試されるでしょう。
お話しりとり
お話しりとりとは、単語ではなく文章でしりとりをして物語を作ります。まず一人が短い文章をいい、その最後の文字を使って次の人が新しい文章をつなげていき、一つの物語を作ります。
はじめた段階ではどのような物語になるのか想像がつかないところが、この遊びの楽しさです。しかし、物語を考えながらしりとりを続けるため、創造力と即興力が求められるでしょう。
また、語彙力を鍛えるには、ダジャレも有効といわれています。ダジャレに興味がある方は、親子で楽しめる「ダジャレ」に関する記事もチェックしてみてください。
親子でしりとりを楽しもう!
しりとりは、親子で楽しみながら子どもの成長をサポートできる手軽な遊びです。「ん」が最後についたら負けというシンプルなしりとりを、子どもが4〜5歳になったら遊びはじめ、音韻認識が身に付くようフォローしましょう。
しりとりには、語彙力や聞く力、集中力を養う効果もあり、家族で遊ぶことでコミュニケーションも深まるメリットが期待できます。また。しりとりにアレンジを加えることで、飽きることなく楽しめます。
特に小さなお子さんを持つご家族にとって、しりとりは教育的なメリットが多く、親子の絆を深められるよい機会です。
親子でしりとりを通じて楽しい時間を過ごしながら、子どもの成長を見守りましょう。