子どもが家に帰ってこないときに親はどうすればいいの?家出の原因と対処法を解説
子どもが夜になっても帰ってこない、そんなときはどうすればよいのでしょうか。この記事では子どもが帰ってこないときの理由や対処法、警察への捜索願や相談のタイミングなどを紹介します。子どもが心配な方、子どもの家出で悩んでいる方は、こちらを参考にしてください。
「子どもが家に帰ってこない。どうしたらいいの?」
「子どもが家出したかも。警察に相談するのはいつくらい?」
「子どもが帰ってこないときにしてはいけないことって何かある?」
子どもが家に帰ってこないとき、親は心配でどうしたらよいかわからなくなってしまうことがあるでしょう。
本記事では、子どもが家に帰ってこないときに親はどうしたらよいか、そのときにしない方がよいことや、捜索願をいつ出せばよいか紹介します。この記事を読むことで、子どもの行方がわからなくなったときに親がすべきことがわかり、適切に対応していけるでしょう。
なぜ子どもが家にかえってこなくなってしまったのか、考えられる原因についても紹介しているため、子どもを探すときの参考にもなります。
子どもの帰りが遅くて不安な方はぜひ、こちらの記事をチェックしてみてください。
記事のまとめ
- 子どもが帰らない理由を考察し、親ができる対処法を解説する記事である。捜索願や相談のタイミングも重要だ。
- 子どもが帰らない場合は、本人に連絡や行きそうな場所の確認、友達への連絡、部屋の手掛かり探しが有効である。
- 1日以上経過した場合や連絡が取れない場合は、警察に捜索願を出すべきである。家出の原因を理解し、適切に対処することが求められる。
子どもが家に帰ってこないときに親ができる4つの対処法
普段ならもう帰宅しているはずの時間に、子どもが帰ってこないことがあります。ただ帰りが遅くなっているのであればよいのですが、どこかで事故や事件に巻き込まれている可能性もあるため、親は不安になってしまうでしょう。
子どもの帰りが遅いときに、親が取れる手段は主に4つあります。子どもが帰ってこないことが不安な方は、これらの対処法を参考にしてみてください。
本人との連絡を試みる
子どもがスマートフォンなどの連絡手段を持っている場合は、本人に連絡を入れてみましょう。
このとき、一度で連絡が取れなかったとしても諦めず、何度も繰り返し連絡を入れることが大切です。子どもが遊びに夢中になって、着信の音に気づけていない可能性があるためです。
電話で連絡が取れなかった場合は、メールなどで連絡を入れてみましょう。既読表示がつけば、子どもの無事を確認できます。
帰りが遅れて怒られるのが怖くなり、帰れなくなっている可能性もあるため、優しいメッセージを入れるようにしましょう。
子どもが行きそうな場所を探す
子どもがどこかに寄り道をしていると考え、子どもがよく行く場所や、好きな場所を探してみましょう。
子どもが帰宅途中に特に理由はなく、親といつも出掛けている場所に1人で向かってしまった可能性があります。よく訪れる公園や量販店、ゲームセンターなどに行っていることもあるため、探してみてください。
親が探しに行くのと入れ替わりで子どもが帰ってくる可能性もあるため、自宅に1人は残るようにしましょう。
子どもを知っている人に連絡を取る
子どもと連絡が取れないときは、子どもと仲のよい友達や、学校に連絡しましょう。
自宅に帰らずまだ学校にいる、という場合があります。学校にいることがわかれば、あんしんできるでしょう。
学校からはすでに下校していても、親が把握できていない交友関係を、学校や友達であれば知っている可能性があります。子どもの行方を探すための情報を得て、その情報をもとに探すようにしましょう。
持ちものや部屋から手掛かりを探す
子ども自身が何か手掛かりを残していないか、子どもの部屋や私物を調べてみましょう。いつもあるものがなくなってはいないか確認することで、子どもが家出したのか、トラブルに巻き込まれたのかを判断しやすくなります。
普段使っているゲーム機だけが見当たらない場合は、そのゲーム機を持って遊びに行っている可能性があるでしょう。
置き手紙があったり、洋服や貯金を持ち出したりしている場合は、子どもの意思で家出した可能性が高くなります。スマートフォンや財布などが部屋に残されていた場合は、子どもの意思に反して帰宅できなくなっている可能性があります。
1日以上経過した場合警察に捜索願を出す
子どもが家に帰ってこない上に連絡も取れない場合や、子どもがいなくなって1日以上経過しているような場合は、警察に捜索願を出してください。
ただし、子どもが小学生以下の場合や、トラブルに巻き込まれている可能性が高いときは、すぐに警察に連絡するようにしましょう。子どもの部屋や私物から、自殺をほのめかすようなものが見つかった場合も同様です。
子どもの捜索願は、自分の意思で家出したと見なされあまり捜索されない「一般家出人」と、事件や事故に巻き込まれている可能性が高い「特異行方不明者」の2つにわけられます。
13歳以下の子どもや、自殺する可能性が高い場合、犯罪や事故にあっている可能性がある場合などは、特異行方不明者になります。より積極的に捜索されるため、すぐに発見してもらえる可能性が高いでしょう。
出典:行方不明者発見活動に関する規則の運用上の留意事項等について(通達)|警察庁
親ができることを行った上で相談しよう
警察に相談したとしても、すぐに捜索がはじまるわけではないため、親ができることをした上で相談することがおすすめです。
特に、普段からよく帰りが遅れる子どもの場合は、心あたりのある場所を探したり学校へ連絡を入れたりして、親が捜索した上で相談するとよいでしょう。
逆に、普段同じ時間帯に帰ってくる子どもが遅くなっている場合は、早い段階で警察に相談します。
ただし、子どものことが本当に心配である場合は、すぐに相談しても構いません。それが誤った対応だったとしても、後で謝罪すればよいでしょう。
SNSで捜索することはやめておいた方がよい
子どもが帰ってこないからといって、SNSを使って捜索することはおすすめできません。
SNSを見る人は、よい人ばかりではありません。なかには、家出した子どもを犯罪に利用しようと狙っている大人もいるためです。
子どもが帰ってきた後も、子どもが家出したという情報はSNSで拡散されています。自身の投稿を削除しても、すべての情報を削除することはできません。SNSで捜索することで、子どもの個人情報や家出情報が、ネット上に残り続けるリスクがあります。
子どもが家に帰ってこないことで生じるリスクと危険
子どもが家に帰ってこないと、事故や事件に巻き込まれるリスクがあります。
特に、年齢の低い子どもは危険でしょう。小学生以下の子どもは、好奇心のままに行動することで、迷子になってしまうリスクがあります。誘拐されたり、普段人が立ち入らないような場所に入ってしまい、事故にあったりすることもあるでしょう。
年齢が高い子どもの場合は、家出をしたあと、不良グループと付きあうようになり犯罪の加害者となってしまうリスクもあります。
子どもが家出をしてしまう原因
子どもが家出をする理由は、年齢によって変わってきます。年齢の低い子どもであれば、意図的に家出をすることは少ないでしょう。しかし年齢が高くなると、自分の意思で家出をする場合が増えてきます。
ここからは、子どもがなぜ家出をしてしまうのか、考えられる原因を紹介します。家出の原因がわかれば、子どもの行方を探す際に役立つため、参考にしてみてください。
小学生は好奇心で家出する場合もある
小学生の子どもの場合、気になるものを見つけた、行きたい場所ができたといった理由で家出することがあるため、意図的に家出をしたわけではありません。
しかし、好奇心のおもむくままに行動しているため、知らない場所まで行ってしまい迷子になったり、事故にあったりする可能性があるでしょう。
親への不満が限界に達した
思春期や反抗期を迎えた子どもであれば、親への不満から家出してしまうことがあります。
親への不満としては、勉強するよう強要されたりやりたいことをやらせてもらえない、意思を否定されたり暴力をふるわれたりしていることなどが原因になるでしょう。
常日頃から日常生活のなかで不満をためていて、ある日限界に達すると、家出する可能性があります。家出ではなく、非行に走ってしまうこともあるでしょう。
悪い友達と一緒にいるのが楽しい
夜も家に帰らず遊んでいるような仲間ができてしまうと、非行グループと遊びたいからと家出してしまうことがあります。
子どもが普段から夜遅くまで家に帰らないでいると、同じようなことをしている子どもと出会うでしょう。一緒に過ごすうちに連帯感が生まれ、集団で行動するようになります。
人は、周囲の人から影響を受けるといわれています。勉強をよくする真面目な人が周囲にいれば本人もよい影響を受け、勉強をするようになる可能性があるでしょう。しかし周囲に非行グループがいた場合は、悪影響を受ける可能性が高くなります。
ルールを破ることが楽しい
夜は家に帰らなければならないというルールを破ることを、子どもが楽しいと感じるようになると、家出してしまうでしょう。
子どもも、ルールを破ってはいけないということはわかっています。その悪いことをあえてすることで、自分は悪い人間だから悪いことをしようと考えるようになり、ルールを破ることが快感になってしまうでしょう。人にとがめられても、自分は悪いからと開き直ってしまいます。
これを止めさせるには、子ども自身が悪いのではなく、行っていることが悪いのだと知らせる必要があります。
事態が悪化しないよう適切に対処しよう
子どもの家出にはいくつかの理由が考えられ、理由によって子どもの居場所が変わってきます。子どもが帰ってこない場合は、焦らずに落ち着いて本人と連絡を取ったり、思い当たる場所を探してみてください。
また、子どもが心配な場合や、13歳以下の場合、自殺をほのめかしていたような場合は、速やかに警察に連絡してください。連絡が誤りだった場合は、後で謝ればよいでしょう。
子どもが家に帰ってこないときは、子どもの普段の様子や子どもの私物、部屋の状況などから焦らずに適切な行動をとることが大切です。子どものあんぜんを第一に考えて、行動しましょう。