2歳で言葉が遅い子どもの特徴とは?主な4つの原因や発達促進のためにできることをご紹介
2歳になると、どのくらい言葉を話せるようになってくるかご存じでしょうか。この記事では2歳で言葉が遅い子どもの特徴や、遅くなる原因や改善方法などを紹介します。2歳の子の発達が気になる方や、言葉が遅いことが不安な方は、ぜひ、こちらを参考にしてみてください。
「子どもが2歳になったのに、あまり言葉を発しないから不安」
「2歳の子どもってどのくらい喋れるものなの?」
「子どもの言葉が遅いと、発達障害の可能性がある?」
このように、子どもの言葉の発達が順調であるか、疑問や不安がある方もいるでしょう。
本記事では、2歳児がどれだけの言葉を話せるようになるか、言葉を発するのが遅くなる原因などを紹介します。この記事を読むことで、2歳児の言葉の発達について把握でき、子どもに言葉が遅い特徴が現れているかどうかの、判断がつきます。
また、原因を改善する方法も紹介しているので、その情報をもとに、でき得る限りの対策を講じることも可能でしょう。
2歳になった子どもの言葉の遅さが気になる方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
記事のまとめ
- 2歳で言葉が遅い子どもは、性格や聴力、病気などが原因となっている可能性がある。
- 発達障害や言葉の遅れが心配な場合は、専門家に相談することが重要である。
- 子どもとのコミュニケーションを増やし、発達を促す工夫をして環境を整えることが大切である。
2歳児は「二語文」が話せるようになる
子どもは、年齢とともに言葉をスムーズに話せるようになっていきます。0歳の頃は「あー」「うー」といった、喃語と呼ばれる言葉しか話せないでしょう。しかし、1歳になれば「ママ」や「ワンワン」のように、意味のある言葉を話します。
2歳になった子どもは「ママ、あれがほしい」や「ジュースが飲みたい」といったように、簡単な二語文を話せるようになるのが一般的です。自分の意思をいくらかは言葉で表せるようになるでしょう。
2歳で言葉が遅い子どもの特徴
言葉の発達には個人差があり、2歳で二語文ではなく三語文を話せるようになる子どももいれば、なかなか話さず、言葉の遅れが心配になる子どももいるでしょう。
2歳で言葉が遅い子どもの特徴には「自分から喋ろうとしない」「年齢を踏まえると、話す言葉の種類が、かなり少なく感じる」といったものがあります。
もし、このような特徴が子どもにみられたら、言葉の発達に必要な知能や聴力、発声するための運動機能に問題があり、遅れている可能性があります。また、子ども自身が話したがっていない場合もあるでしょう。
2歳児の言葉が遅くなる原因とは?
2歳児の言葉が遅れていると感じる原因には、子どもが言葉を知らない場合や、性格的な部分が理由となる場合があります。そのほかに、子どもが親のいうことをよくわかっていなかったり、病気が原因になったりしている可能性もあります。
ここからは、2歳児の言葉が遅れる原因として考えられていることを紹介しますので、どの原因に当てはまるか、みていきましょう。
耳の聞こえが悪い
言葉が遅くなる原因として挙げられるのは、聴力に問題がある可能性です。他者の話す言葉が聞こえづらい状況に陥り、話すべき言葉がわからず、言葉が遅れてしまうでしょう。
子どもの背後から話しかけて、子どもが反応しないのであれば「難聴」になっている可能性があります。正面から話しかけず、背後からでも耳で言葉に反応できているかどうか、確かめてみましょう。もし反応がなければ、耳鼻科を受診してください。
もともと大人しい性格である
言葉が遅い子どものなかには、性格によってなかなか話すことができない子どももいます。
子どもの性格は、それぞれに違いがあります。日頃から控えめにふるまい、大人しい性格の子どもは、自分から必要以上に話すことがないでしょう。
ただし、このタイプの子どもは、周りの呼びかけにはきちんと反応します。他者が話したことを理解し、伝えたとおりの行動が取れていれば、あまり心配する必要はありません。
言葉にふれる機会が少なく理解できていない
子どもをとりまく環境によっては、子どもが言葉を知る機会が少なかったり、言葉を発する必要がなかったりして、言葉が遅れる可能性があります。
たとえば、家庭のなかで親もあまり会話がなかった場合、子どもが言葉にふれる機会や自分で話す機会が少なくなり、言葉が遅れてしまうでしょう。
また、親の過干渉によって、子どもの言葉が遅れる場合もあります。たとえば、子どもが意思を伝える前に、親がやってあげてしまうと、子どもが自分で話す機会や意思を奪うことになるでしょう。
先天的な病気の影響がある
子どもに知的遅れや言語発達障害、自閉的障害などの病気があった場合、言葉が遅れている可能性があります。
先天的な病気により、相手の言葉は理解できても自分で発するのは難しいことや、相手の言葉が理解できず、自分でも話せないなどが原因といえるでしょう。また、言葉は話せても、目が合わない、同じ言葉を繰り返して意思疎通が難しいといった場合もあります。
ほかには、唇や舌を上手く動かせない場合も、2歳の言葉が遅くなる原因として含まれるでしょう。
出典:乳幼児の言葉の遅れについてのQ&A|一般社団法人 大阪小児科医会
言葉の遅れから「発達障害」を疑う場合の対処法
言葉の遅れがみられる原因として代表的な発達障害に、自閉スペクトラム症や注意欠陥・多動症(ADHD)があります。
自閉スペクトラム症の子どもは、人と目が合わなかったり、指差しができなかったりするでしょう。また、後追いをせず、ほかの子どもがいても興味を示すことがありません。
一方、注意欠陥・多動症(ADHD)の子どもには、座っている間もじもじしている、落ち着きがないなどの様子がみられます。
もし、これらの様子や症状が子どもにみられた場合は、必要に応じて専門家に相談してみてください。
2歳児の言葉の発達を促すためにできること
ここからは、子どもの言葉の発達を促すために、大人が意識して取り組むとよいことを紹介します。
病気が関係している場合は、治療やケアをしていきましょう。しかし、病気が理由ではない場合、子どもとの接し方を工夫し、子どもが自ら話すように促す必要があります。
新しい経験をさせる
はじめての経験をさせることによって、子どもはさまざまなものに興味を持てるようになり、言葉を発してくれる可能性があるでしょう。
子どもは、新しく興味を持ったことに取り組むとき、集中力を発揮します。また、子どもが関心を示したものに対して、大人が説明してあげることで、子どもの言語力や語彙力が高まるでしょう。
友達との会話を増やしてみる
子どもが他者と接する機会を作るために、友達がいる公園や公民館などに出かけてみるのもよい案です。
子どもは2歳頃になると、同年代の子どもと積極的にコミュニケーションを取るようになるでしょう。ほかの子どもと遊ぶときは、自分の意思を言葉で伝える必要があるので、言語能力の向上が期待できます。
また、同年代の子どもと過ごすことで、言語能力以外に社会性も身に付けられるでしょう。
言葉が遅い場合は子どものペースに合わせよう
2歳頃になると、子どもは二語文を話せるようになるのが一般的ですが、言葉の発達には個人差があります。
子どもが病気にかかっているために言葉が遅くなっていることもあれば、病気以外の理由が発端となっている可能性もあります。そのようなときは、本記事の内容を参考にし、原因を探ってみてください。
子どもの言葉が遅いと気づいたときは、子どもの過ごす環境を見直し、子どものペースに合わせて話せるよう導いていきましょう。