自尊心を高める方法とは?自尊心が低い原因や高い人の特徴と併せてご紹介

自尊心を高める方法とは?自尊心が低い原因や高い人の特徴と併せてご紹介

子どもには自分らしい人生を、ポジティブに楽しんでほしいと思う保護者の方も多いでしょう。この記事では、自分らしく前向きに生きるためには、自尊心が非常に大切である理由を解説しています。自尊心を高めるための方法も紹介しているため、ぜひチェックしてみてください。

「自尊心を高める方法ってあるのかな?」

「もう少し子どもに自信を持ってほしいけど、一体どうしたらいいのだろう」

 近年、教育現場では自尊心を高める環境づくりが重要視されているといわれています。そのため、子どもの自尊心を高める方法について、お困りの保護者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、自尊心の意味や自尊心が高い人と低い人の特徴を説明しています。加えて、自尊心を高めるための具体的な方法の紹介もしています。

この記事を読むことで、自尊心についての知識を持って子育てができるため、子どもは自分を大切にして物事に積極的に取り組めるようになるでしょう。また、保護者自身の自尊心を高めるきっかけにもなります。

自尊心について詳しく知りたいと思っている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

記事のまとめ

  • 自尊心は自分を肯定する感情であり、前向きな人生を送るために重要である。
  • 自尊心を高める方法には、成功体験を書き出すことや小さな目標を設定することが含まれる。
  • 自尊心が高いことで、自信を持って挑戦でき、ポジティブな思考を促進できる。

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自尊心とは「自分を肯定する感情」のこと

「自尊心」とは「自分の人格を大切にする気持ち・自分のことを尊いと思う心」のことです。心理学で長らく研究されている概念のことで、「self-esteem(セルフ・エスティーム)」という言葉の訳語です。

自尊心には、思考や言動に現れるため自覚できる「顕在的自尊心」と、心の底にあるため自覚できない「潜在的自尊心」の2つの側面があるといわれています。

そのため、自分では「自尊心が高い」と思っていても、無意識下では「自尊心が低い」という場合もあるでしょう。

「プライド」とはニュアンスが違う

プライドは英語の「pride」からきている言葉です。「pride」は「誇り・うぬぼれ・高慢・自尊心」などと訳されるため、プライドが自尊心と同じ言葉だと認識している方も多いでしょう。

しかし、プライドには「他人と比べて自分の方が優れていると感じる」というニュアンスが含まれていますが、自尊心には他者と比較する気持ちはありません。

そのため、自尊心とプライドは、場面や状況によって使いわける必要があるでしょう。

自尊心が高い人の特徴

「自尊心が高い」とは、欠点も含めて自分のことをすべて受け入れ、認めている状態のことをいいます。

自分のことを尊重して言動や能力に自信を持っているため、自尊心が高い人のことは魅力的に見える場合が多いでしょう。

ここからは、自尊心が高い人の特徴をわかりやすく説明していきます。

自分の軸を持ち振り回されない

自尊心が高い人は、他者からの評価に振り回されることはあまりありません。

自分の軸がしっかりしているため、相手からのよい評価は自信につなげ、指摘は成長の糧となるよう前向きに受け取ることができます。

ただし、自尊心が高すぎる場合は、他者からの干渉や評価を受け入れられないこともあるでしょう。

物事をポジティブに捉えられる

自尊心が高い人は、自分に価値があると認めているためポジティブに生きることができます。

また、他者に対しての劣等感が少ない傾向もあるといわれています。

相手よりも劣っている部分に気づいたり、他者から自身に対してネガティブな評価や意見がでたりしても、自尊心が高ければ成長の機会にして、ポジティブに捉えることができるでしょう。

失敗を恐れずに挑戦できる

自尊心が高い人は、自分に自信があるため、未経験のことにも前向きに挑戦できます。

失敗してしまった場合は、落ち込むことはあっても長く引きずることはありません。失敗から学びを得られることはないかとプラスに捉えて、早く気持ちを切り替えることができるでしょう。

積極的に多くのことにチャレンジしてさまざまな経験を積めるという点は、高い自尊心を持つことの強みです。

自分の失敗から逃げない

困難な状況に対して上手く適応する能力のことを「レジリエンス」といいます。

自分の失敗を認めたり、他者からの注意や指摘を素直に受け止めたりすることはストレスがかかる行為です。しかし、自尊心が高い人はレジリエンスも高いため、失敗に前向きになれます。

失敗の原因を突き詰めて物事をよりよい方向に進めることは、自分を成長させることにもつながるでしょう。

自尊心が低い人の特徴

日本人は、諸外国の人々に比べて自尊心が低い傾向があるといわれています。

「自尊心が低い」とは、ありのままの自分を受け入れられなかったり、自分のことを低く評価していたりする状態のことです。

自尊心が低いことには、さまざまなデメリットがあるといわれています。ここからは、自尊心が低い人の特徴とその問題点を説明していきます。

自分のことを過小評価する

自尊心が低い人は、自分のことがあまり好きではありません。なぜならば、短所だけを気にしすぎるあまり、自分のことを「何もできない人間だ」と過少評価してしまうためです。

自信がなく物事に対して前向きに取り組めないため、やる気のない人に見えてしまうこともあるでしょう。

感情を素直に出せないため会話が苦手になる

自尊心が低い人は、自分には誇れることがなく人の役に立てないと感じています。そのため、自分の感情や意見に自信を持つことができません。

そのようなマインドでは、自分の感情や意見を主張しづらくなり、周りの人とコミュニケーションを取ることが苦手になってしまうでしょう。

また、他者からの批判に敏感で周りを気にしすぎたり、嫌われないよう周囲に合わせたりして我慢しているため、自尊心が低い人は不満を感じやすいという傾向もあります。

ネガティブ思考になる

自尊心が低い人は、自分の欠点やミスにばかり焦点をあてるため、常にネガティブな思考に捉われています。

そのせいで、ほんの小さな間違いも大きな失敗だと感じたり、自身に対する賞賛を素直に受け取れなかったりして自己嫌悪に陥り、自尊心が低い状態に拍車をかけることになります。

また、注意や指摘を受けると、自分の人格を否定されたと感じてしまい、ますます自己評価をさげることになるでしょう。

他人の目を気にしすぎてしまう

自尊心が低い人は、他者からの評価を求める傾向があります。

そのため、周りの目を気にしすぎて不安になったり、自分より周りの意見を尊重して後悔したりすることも多いでしょう。

また、周囲から賛辞を浴びている人に対して嫉妬心をいだくこともあり、常に他人と自分を比べて劣等感を感じやすいといわれています。

新しいことへ挑戦できない

ネガティブな情報の方がポジティブなものより注意を向けやすく、記憶にも残りやすい現象のことを「ネガティビティバイアス」とよびます。

自尊心が低い人はこのバイアスが強くはたらくことで、過去の失敗がいつまでも記憶に残ってしまいます。どうせまた失敗するからと、物事に消極的な姿勢になることが多いでしょう。

その結果、新しいことに挑戦して成功体験を積むことができず、自尊心を高めることが難しくなっていきます。

自尊心が低いことは必ずしも悪いことではない

自尊心が高い人・低い人のそれぞれの特徴を見ていくと、人生をより豊かに送るためには「自尊心は高い方がよい」と感じる方も多いでしょう。

しかし、自尊心が低いことは決して悪い面ばかりとはいえません。

ここからは、自尊心が低いことにはどのような利点があるのかを説明します。

慎重に物事を進めることができる

自尊心が高い人のなかには、自分を過大評価していたり思い違いをしていたりする人がいることもあります。

そういう場合には、失敗を恐れない態度が必ずしもよい結果につながるとは限りません。能力に見合わない無謀なチャレンジに、周りが振り回されてしまうこともあるでしょう。

自尊心が低い人であれば、周りから低評価を受けることや失敗を恐れているため、慎重に物事を進めることができます。

リスクを考えて行動できる

自尊心の低い人が失敗を恐れるのは、自分の能力を過小評価していたり、過去の失敗を引きずったりすることに起因しているため、無用な心配であることも多いでしょう。

しかし、失敗を恐れているれいうことは、リスクヘッジしやすいと捉えることができます。リスクヘッジをとりやすいということに転換できます。

失敗するリスクを想定して準備や対策をとることができるため、スムーズな行動につながるでしょう。

謙虚な姿で物事に取り組むことができる

程度の差はありますが、自分の能力を実際のもの以上だと思い行動してしまう人は多く、これは「うぬぼれ・思い上がり」とよばれる状態をさします。

自尊心が低い人は、この状態になることはあまりないため、謙虚な姿勢で物事に取り組めるでしょう。

日本人に自尊心が低い人が多い傾向があるのは、「謙虚が美徳である」とする日本特有の文化が原因だといわれています。また、同調圧力が強くあまり自己主張しない方がよいという風潮も大きく影響しているでしょう。

自尊心を高める5つの方法

自尊心が高すぎると、周りの意見や評価を聞き入れられない高慢な人に見えたり、自己中心的な人になったりする場合があります。

また、先ほど説明したように、自尊心が低いことには利点もあるため、必ずしも「自尊心が高い人にならなければならない」というわけではないでしょう。

しかし、自尊心が低いことが理由で周囲との関係に悩んでいる場合や、自分に自信を持てないことで学習や仕事などに意欲的に取り組めていない場合には、これから紹介する自尊心を高める方法を試してみましょう。

頑張ったことを書き出す

自尊心が低い人は、ネガティビティバイアスが強くはたらくため、失敗した記憶ばかりが残りやすい状態になっています。

まずはバイアスを排除するために、成功体験や頑張ったことを紙に書き出してみましょう。内容は些細なことで構いません。自分で「頑張れた」「できた」と思えたことを書き出すようにするとよいでしょう。

そうすることで、自分の価値を再評価できるため自尊心を高められます。

自分の強みを書き出す

成功体験や頑張ったこと以外にも、自分の長所や得意なことをできるだけ紙に書き出すようにするとよいでしょう。

自尊心が低い人は、自分の悪い面ばかりに目を向けています。自分のよい面を可視化することで、自分の強みを認識して自信につなげられます。

もし自分で長所を見つけ出せない場合は、周囲の人から聞き出してみるのもよいでしょう。

比較対象は他人ではなく過去の自分

自分自身にフォーカスして、自分を大切にする気持ちを醸成することで自尊心を高めることができます。

そのためには、比較対象を「他人」ではなく「過去の自分」にしましょう。

他人より自分が劣っていると感じて、ネガティブな思考に陥ることを阻止できます。加えて、過去の自分より少しでも成長している部分を自覚できれば、そのことが自信につながるでしょう。

小さな目標を一つずつクリアしていく

目標を達成するために、自分は最適な方法を選択できると信じていることを「自己効力感」とよび、自尊心の一部だとされています。自己効力感を高い状態にできれば、自分に自信を持つことができるでしょう。

そのためには、目標達成に向けて努力している自分を実感することや、成功体験を積み重ねることが重要です。

目標がクリアできないと逆に自尊心をさげてしまう可能性があるため、達成することを前提にした小さな目標を立てることがポイントです。

自分の居やすい環境に身を置く

自分の好きな場所や好きなものに囲まれている状況は、非常に居心地がよいでしょう。

そういう環境に身を置くことで、自己肯定感が高まります。「自己肯定感」とは、自分のことを積極的に肯定する感情のことです。

自尊心が低い人は、自分自身のマイナス面だけに注目してしまう状態に陥っています。自己肯定感を高めると、自分のプラス面にも意識を向けられるようになるため、自尊心を高めることができるでしょう。

考えや行動を変えて自尊心を高めていこう!

自尊心が高い大人が周りにいない環境で育ったり、褒められた経験が少なかったりすることで自尊心が低くなるともいわれています。また、社会人になるとさまざまな面で他人と自分を比較しやすい状況が生まれ、自尊心が傷つく場面も増えるでしょう。

しかし、自尊心は考え方や行動を変えればいつでも高めることが可能です。

できることから少しずつ試して自尊心を高め、これからの生活をより豊かなものにしましょう。

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