子どもに起こるSNSトラブルの事例、保護者ができる対策・知るべきこと!

子どもに起こるSNSトラブルの事例、保護者ができる対策・知るべきこと!

子どものSNS使用時に、トラブルが起こる可能性があることをご存じでしょうか。

 子どもにスマートフォンを持たせるべきか検討した際に、SNSトラブルという言葉を耳にした方もいるでしょう。

この記事でわかること

・子どもに起こる可能性があるSNSトラブル

・保護者が行えるトラブル対策

・子どもが行えるトラブル対策

子どもがSNSを使用することで、さまざまなトラブルに巻き込まれるリスクがあるとわかります。トラブル対策をするために、保護者と子どもが何をすればよいかもわかるでしょう。

子どもに起こりうる、SNSトラブルについて知りたい方は、ぜひ読んでみてください。

記事のまとめ

  • 子どもがSNSで巻き込まれるトラブルには、誹謗中傷、課金トラブル、性犯罪被害などがある。
  • 保護者は家庭内ルール作りやフィルタリング機能を活用し、子どもを守る対策が求められる。
  • 信頼関係を構築し、トラブル発生時に子どもが相談できる環境を整えることが重要である。
子どものスマホトラブル事例、防止するための対策や機能、相談先をご紹介

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子育てのヒント 2025.03.19

子どもが巻き込まれる可能性があるSNSトラブル事例

現代では、子どもにスマートフォンを持たせることが増えてきました。子どもがスマートフォンを持つことで、勉強に利用したり、防犯に利用したり、家族とコミュニケーションを取りやすくなるでしょう。

しかし一方で、スマートフォンを持つようになった子どもは「SNS」を使ったトラブルに巻き込まれる可能性があります。

SNSトラブルは、SNS上だけで起こるものから、普段の生活に影響を与えるものまでさまざまです。ここからは、子どもが巻き込まれやすいSNSトラブルを紹介します。

SNSによる仲間外れや誹謗中傷、いじめ

ささいなことが原因で、SNSのグループから仲間外れにする、悪口を書くなどするようになり、エスカレートしていくと学校でいじめが起こる可能性があります。

SNSでは口頭ではなく文章でやりとりするため、少しのミスで誤解が生じやすくなります。変換間違いや、うっかり疑問符をつけ忘れて送るなど、たいしたことのない内容でも相手を怒らせる可能性があるでしょう。

また、子どもが軽く考えて投稿したものが、相手を傷つけてしまうこともあります。

意図しないゲームの高額課金

子どもや保護者の気づかないうちに、高額課金が発生してしまう可能性があるでしょう。

たとえば、子どもが無料のゲームで遊んでいても、アイテムがほしいとなったときに有料サイトに案内されてしまう場合があります。保護者がパスワード入力後、自由に課金できる状態になっていたために、保護者の知らないうちに子どもが高額課金するといったトラブルも発生しています。

出典:インターネットトラブル事例集(平成29年度版)|総務省

ワンクリック詐欺やフィッシング詐欺

子どもがSNSを利用しているうちに、画面をクリックすることでトラブルに巻き込まれるリスクがあります。

ワンクリック詐欺は、リンクをクリックしただけで料金が発生したかのように装い、料金の支払いを求めてくる詐欺です。

またフィッシング詐欺は、届いたメールのリンクをクリックさせることで個人情報を抜き取ります。パソコンには問題がない状態でも、パソコンの画面に「ウイルスに感染した」と警告を表示させる詐欺を行う場合もあります。

子どもが保護者に知られたくないサイトを見ていて、詐欺に合ったことに気づいても、なかなか相談できないことがあるため、注意しましょう。

SNSで知り合った人による性犯罪被害

相手の素性を知ることが難しいSNSを利用して性犯罪者が子どもを騙し、性犯罪の被害に合うリスクがあるでしょう。

性犯罪者は子どもと同年代を装ったり、同じ趣味や同じ芸能人のファンであるといった事情で騙したりして、子どもに近付づいてくることがあります。子どもが嘘に気づかず1人で出かけ、外で会うことで、性犯罪被害に合ってしまうでしょう。

また、SNSでしか関わりのない人に性的な写真を要求され、子どもが写真を送信するといった被害に合う可能性もあります。

個人情報の特定によるストーカー被害

子どもが日常や友達との写真をSNSに投稿することで、子どもの住所が特定されてしまい、ストーカー被害が発生するリスクがあります。

子ども自身が投稿しても問題ないと判断した写真でも、住所特定の手掛かりになってしまうでしょう。たとえば、写真に住所を特定できる文字が合った場合、肉眼で読めなくても注意が必要です。近年の技術では細かな文字も読めるため、住所を特定される可能性があります。

また、子どものなにげない「〇〇というお店が好き」や「明日は運動会」といった情報も、個人情報特定のヒントになってしまいます。

違法アップロードによる著作権の侵害

子どもが自由にSNSへのアップロードをしてしまうと、他者の著作権を侵害する可能性があります。

これは子どもが、勝手に人気キャラクターや芸能人などの画像をアップロードすることは、いけないことだと知らない場合が多いためです。子ども自身がカラオケで歌っている動画でも、権利侵害が発生することがあります。

子どもに悪意がなくても、著作権侵害によって、訴えられるリスクがあるでしょう。

SNSアカウントの乗っ取り

子どもが有害なWebサイトを訪問してアカウントの情報を入力することで、子どものSNSアカウントが乗っ取られてしまう可能性があります。

また知人を装い、子どもから直接アカウントの情報を聞き出し、SNSアカウントを乗っ取る手口もあります。

SNSアカウントが乗っ取られると、本人に成りすまして犯罪を行われたり、高額請求を送ってきたりするでしょう。

「闇バイト」に関わり犯罪に加担

子どもが闇バイトに誘われ、犯罪と気づかないうちに、あるいは気づいたとしても脅されて、罪を犯すことがあります。

闇バイトはバイトではなく、犯罪実行者を募集しているものです。子どもが危険を見わける能力に欠けていると、闇バイト主催者の「簡単に大金が稼げる」などの甘い言葉に、簡単に騙されてしまうでしょう。

保護者ができる子どものSNSトラブル対策

子どもがスマートフォンを持ち、SNSを使う上で、さまざまなトラブルに巻き込まれるリスクがあります。

子どもがSNSトラブルに巻き込まれないようにするには、保護者がしっかり対策することが大切です。

ここからは、子どもをSNSトラブルから守る対策方法を紹介しています。スマートフォンを使わせる前に子どもとルールを作ったり、危険性をいい聞かせたり、使える機能を確認しておきましょう。

SNSの危険性やトラブル事例を話しておく

子どもにスマートフォンを使わせる前に、SNSを使う上で巻き込まれる可能性のある危険や、トラブルについての知識を与えましょう。

子どもがSNSで危険なことや違法なことを知っていれば、SNSに書き込む内容やアップロードする写真などに注意できるようになります。

子どものネットリテラシーを高めるために、SNSで起こった実際のトラブル事例を話し合っておくことが大切です。

家庭内でスマホ利用のルールを決める

スマートフォンを子どもが利用する際には、ルールを決めておくことで、子どもにルールを守る習慣を身に付けさせましょう。

決めておきたいルールは、たとえば何のためにスマートフォンを使うのか、使用する時間や場所などです。

子どもがSNSを利用する際には、友達に対してSNSでコミュニケーションを取ることを強要しないように、ルールを決めておきましょう。それに加えて、名前や学校など、個人を特定できる情報を書き込まないというルールも必要です。

いつでも保護者に相談できる環境作りをする

子どもがSNSで何か気になることが合ったときに、気軽に保護者に相談できるようにしておくことが大切です。

子どもが、保護者に相談することで怒られるのではないかと考えてしまうと、なかなか相談してくれなくなる可能性があるでしょう。普段から子どもとコミュニケーションを取り、なんでも相談しやすい環境作りを心がけましょう。

フィルタリング機能を設定する

子どもが有害なサイトや危険な情報にふれないように、フィルタリング機能を活用しましょう。

フィルタリング機能を設定すると、子どもが有害なサイトに訪れたり、不適切な情報へアクセスしたりすることを防ぐことが可能です。

18歳未満の子どものスマートフォンの利用にあたって、スマートフォン会社はフィルタリングサービスの説明を行っています。説明を聞き、子どもの年齢に合わせて、サイトやSNSを制限しておきましょう。

ペアレンタルコントロール機能で利用状況を把握する

保護者がペアレンタルコントロール機能を利用し、子どものスマートフォンの利用に制限をかけましょう。

ペアレンタルコントロール機能では、子どものスマートフォンの利用状況を確認でき、利用可能な時間や課金の制限などを設定できます。子どもが利用可能な機能を保護者が設定することで、あんしんして、子どもにスマートフォンを使わせられるようになるでしょう。

子どもができるSNSトラブル対策

SNSを実際に使うのは子どもであるため、子ども自身がSNSトラブル対策をしておくことも大切です。

ここからは、SNSでトラブルが起きないように、子どもが気をつけておくとよいことを紹介します。SNSを使うときに、あらかじめやりとりする相手を限定しておくことや、トラブルを起こさないための方法を把握しておきましょう。

会ったことがある友達以外とやりとりをしない

SNSを使うにあたって、顔や名前をあらかじめ知っている友達以外とは、コミュニケーションを取らないように気をつけましょう。

SNSでは、実際に会ったことのない人と知り合う機会があります。知らない人に最初は警戒していても、何度も接するうちに気を許してしまい、トラブルが起こる可能性があるでしょう。

SNSで知り合った人は、本人のいっていることが本当なのか確証がなく、悪意を抱いて近づいてきている場合もあるため、関わらないことが大切です。

送信前に文章を読み返す

SNSに文章を送信する前に、本当に送信しても問題のない文章かどうか、子ども自身が読み返して確認する習慣をつけましょう。

SNSを通じた文章だけのやりとりでは、ささいなことで誤解が発生します。また、SNSは不特定多数に見られるものです。本人たち同士は問題のないやりとりをしたつもりでも、公になった際に問題が起きる場合もあるでしょう。

SNSトラブルを防ぐために、誤解されそうな文章や、強い言葉を使った文章は送信しないようにしましょう。

アカウントや投稿を限定公開設定にする

子どもが使うSNSのアカウント自体や、投稿内容を限定公開にしておきましょう。

もしも子どものアカウントや投稿が誰でも閲覧できる状態になっていると、不特定多数の知らない人も閲覧できてしまいます。子どもの投稿やアカウントの情報から個人や自宅住所などを特定される危険性が増すでしょう。

子ども自身のSNSアカウントを持つ場合は、家族や友達のみの限定公開にしておくと、あんしんです。

十分な対策を実施して子どもをSNSトラブルから守ろう

子どもがスマートフォンを所持することが増えてきました。しかしそれに伴い、子どもが巻き込まれてしまうSNSトラブルも増えてきています。SNSトラブルが起こると、子どもが被害を受けたり、ほかの人に被害を与えて加害者になったりする可能性があります。

子どもにスマートフォンを持たせるときは、しっかりとSNSトラブルの対策をしておくことが大切です。

SNSトラブルの対策には、保護者ができるものと子ども自身ができることがあるため、親子で取り組んでいきましょう。

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