子どもの創造力を伸ばすには経験が大事!トレーニング方法や親の関わり方もご紹介

子どもの創造力を向上させたいけれど、何をすればいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、「創造力」の言葉の意味、創造力を伸ばすためにおすすめのトレーニング方法、創造力がなぜ社会で求められるのかなどを紹介します。気になる方はぜひチェックしてください。

「創造力とは具体的にどのような能力?」
「子どもの創造力ってどうやって伸ばすといいの?」
「創造力が高いことで得られるメリットにはどんなことがあるかな?」
このように、子どもの創造力について疑問や関心を持っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、創造力の意味や社会で創造力が必要とされている理由、子どもの創造性を伸ばす利点、創造力を高めるためにおすすめのトレーニングなどを紹介します。

そのほか、「想像力」や「発想力」など、似たような意味を持つものについても取上げていきます。

この記事を読むことで、創造力の大切さがわかり、子どもの教育を考えるうえで役立つでしょう。子どもの創造力を高めていきたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

「創造力」とは?

「創造力」とは、何もない状態からものをつくり出す、という意味の言葉です。ここでは「創造力」という言葉について詳しく紹介します。また、同じ音の「想像力」という言葉や、似たような意味を持つ「発想力」についても見ておきましょう。

「創造力」の言葉の意味

「創造力」とは、自身の考えで、ゼロから新しいものをつくり出す能力という意味の言葉です。新規で何かをつくり出せる能力になるため、単純に知能が高いことで獲得できる能力ではなく、思考力も関係しています。

「創造力」と「想像力」、「発想力」の違い

「創造力」と同じような言葉に「想像力」と「発想力」があります。「想像力」とは、物事について頭の中で思い浮かべる力、「発想力」は新しい考えやアイデアをひらめく力です。

創造力には、物事について頭の中で考えた内容を実際に形にする行動力が含まれています。

創造力が社会で求められる2つの理由

創造力が社会で求められる理由としては、近年の社会において、ビジネススタイルの変化が大きいことが要因として考えられるでしょう。

創造力を持っていることで、将来の選択肢を増やすことにもつながってきます。創造力のニーズが高まっている理由を知り、必要性をきちんと把握しておきましょう。

急速な社会の変化に対応するため

現代ではさまざまな情報が飛び交いやすく、情報を得る手段が多いことから消費者のニーズも多様化し、変化も速い傾向があります。

ヒット商品を生み出せるかは、新しい目線を持って商品企画できるか、効果的な広告宣伝活動ができるかなどが重要になるでしょう。

このときに活躍する能力が創造力です。急速に社会が変化する中で、物事を多角的に捉えたり、組み合わせたりする創造力が問われます。

AIと共存するため

文部科学省が発表している「Society5.0 に向けた人材育成」でも、新たな社会を牽引する人材として、創造力を持った人材が求められていくと記載されています。「Society 5.0」とは、今よりも科学技術が進んだ日本がめざすべき未来社会のことです。

現在、AI技術が普及したことにより、人間の仕事が奪われるのではないかという懸念も浮上してきました。しかし、AIの欠点には、創造力の再現があります。

創造力があれば、社会に新しい価値を生み出したり、生産性をあげたり、ビジネス面の発展が見込めるでしょう。AIとの共存も十分可能です。

出典:Society 5.0 に向けた人材育成~ 社会が変わる、学びが変わる ~|学校における働き方改革特別部会・文部科学省

創造力が高い人の特徴

創造力が高い人は、何もないところから何かをつくり出せる力を持っている人といわれています。そのような人は、具体的にどういった特徴を持っているか気になる方も多いのではないでしょうか。

ここでは創造力が高い人の特徴を具体的に紹介するため、創造力がある人のイメージ像を膨らませながら、チェックしていきましょう。

物事に対して関心を抱き追求できる

創造力が高い人は、物事に対して「これはどういうことなのだろう」「なぜこうなるのかな」「似ているものがあるかな」など、さまざまな疑問を持ち、深く調べようとする傾向があります。

関心を抱き追及する姿勢は、新しい発見や独特の発想、アイデアを生み出しやすい点にもなっているでしょう。

目標に向かって積極的に行動を起こせる

創造力が高い人は、「目標を達成するためにどのようにするとよいのか」を考えて、積極的に行動を起こせる特徴があります。

自分が思いついたことが実行できる内容か、自分に必要な行動は何かなどを考えるだけではなく、チャレンジ精神も豊富です。アイデアが思いつけば、すぐに実現をめざすように行動を起こすなど、常に創造力を高めていける姿勢を持っているでしょう。

物事をさまざまな視点で捉えることができる

創造力が高い人は、柔軟性があり物事をさまざまな視点で捉える能力にも優れています。さまざまな視点から考え、あらゆる可能性を思案するでしょう。

そのため、これまで見つけられなかった切り口を見つけて、新しいものを生み出す能力も高くなりやすいです。

人と積極的にかかわる

創造力が高い人は「自分以外の人がどう考えるか」と、他者に興味を持つことも多く、積極的に人とかかわろうとすることも少なくありません。

クリエイティブな仕事では、よいものをつくりあげるために、幅広い分野の人たちと力を合わせて、多角的な視点を持った意見交換を望むことも多いでしょう。出てきた意見をうまくすり合わせて、形にしていくことが得意な傾向があります。

創造力の育成に必要なのはセンスよりも経験

創造力を育成していくためには、天才的なひらめきの有無ではなく、経験の積み重ねが重要といわれています。

万有引力を見つけた数学者も、最初から引力をひらめた天才だったわけではありません。引力について執着し、考えた結果、万有引力を発見したといわれています。

このことから、ひらめきは突然出てくるものではなく、蓄積した知識、試行錯誤した経験が生み出したものでもあるということです。

創造力の育成では、まずは多くのものに触れることがポイントになるでしょう。そして出会った物事に対して「こうやってみたらいいんじゃないか」「こうすればもっと面白いかも」というように、考える癖がついてくると創造力が養われていきます。

子どもの創造力を高めるトレーニング方法例

子どもの創造力を高めるには、子どもが達成感を味わえるもの、好奇心をくすぐるもの、感覚を刺激できるものなどが効果的なトレーニング方法になります。

さまざまな経験を積むことが重要になるため、以下で紹介している内容を参考に子どもが関心をしめしそうなものからはじめてみるとよいでしょう。普段遊んでいる内容の延長線上でもできることがあるため、ぜひ参考にしてください。

日常的に行う遊びを工夫する

創造力を伸ばすために何か特別なことをしなければ、と不安になる方も多いのではないでしょうか。実際は、砂場遊びや粘土遊び、絵を描くといった気軽にできる日常的な遊びで十分に創造力を伸ばすことも可能です。

子どもに「なぜ?」と疑問を持ってもらえるような遊びになれば問題ありません。好奇心を持つ機会を与えられるように、「こういう形を作れる?」「どうすればこれと同じ形になるかな」「○○を描いてみて」など、普段の遊びに質問などを入れてみるとよいでしょう。

知育玩具で遊ぶ

知育玩具は、問題解決や論理的思考、創造力を育てるうえで効果的です。おもちゃを通じて、楽しみながらさまざまな能力を鍛えられるでしょう。

たとえばブロックなど、組み合わせ次第で自由に形を形成できるものがおすすめです。オリジナリティがあふれる形を作成でき、自由な発想が生まれやすいでしょう。

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ピアノやプログラミングなどの習いごとをする

ピアノは音を聞いて考えて指先を動かすプロセスから、プログラミングは条件や手順を考えて形にする点から、創造力を養うことが可能です。

ピアノは楽譜どおりに演奏するだけではなく、どのような表現で演奏をするかによって創造力を鍛えられます。プログラミングは、ルートもゴールも自分で決めることができます。

完成までの過程でも、自由に試行錯誤できるため、柔軟な創造力を養えるでしょう。

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アプリを活用して勉強する

アプリを活用して楽しく勉強し、創造力を鍛えるというのもおすすめのトレーニング方法です。早いうちからアプリを使ってデジタルなものを使いこなせるようにしておく意味でも利点があるでしょう。

おすすめは、「comotto」のアプリ教材「ワンダーボックス」です。

五感を使って、手を動かして試行錯誤ができるアナログの良さと、デジタルの良さを掛け合わせた新感覚の学びをSTEAM領域のバラエティ豊かなテーマでお届けします。(※対象年齢4歳〜10歳)

詳細や利用条件等は下記リンク先よりご確認ください。

出典:ワンダーボックス for docomo|comotto

ものづくりを体験する

ものづくり体験は、子どもが作りたいものをアウトプットする経験にもなります。ものづくり体験は、折り紙や粘土など簡単なものでも問題ありません。手先と脳を鍛えて、創造力を養っていきましょう。

自分がイメージしたものを形にする達成感を得る機会にもなります。このとき、子どもの成果物に対して、感想を伝えてあげることをおすすめします。

子どもは親から意見をもらえたことで「また作ってみようかな」と考えて、意欲的にものづくりをするようになるでしょう。

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五感を使うダンスなどに取組む

五感を使うダンスなどに取組むことで、音に合わせた体の動かし方などを覚えたり、体を動かしたり自由に表現する機会になります。視覚や聴覚を開放させて、音楽に合わせて踊ることは、瞬発的な創造力を刺激することにもつながるでしょう。

積極的に自然に触れる

積極的に自然に触れることで、天候や気温、光、香りなどを知る機会になり、室内で遊ぶ環境とは違った雰囲気を楽しめます。

特に、公園ほど遊び道具が整っていない自然の中では遊び方も自由です。どうやったら楽しめるかなど考えを巡らせる機会にもなり、創造性が刺激されるでしょう。

子どもの創造力を高める親の関わり方

子どもの創造力を効果的に伸ばしていくには、親の関わり方も大きく関係しています。子どもに対しては、ネガティブなことはいわず、子どもが理解しやすいように言葉を選ぶなどの態度で接することが望ましいでしょう。

具体的には以下のような方法があります。うまく子どもの創造力を育むサポートができるように参考にしてみてください。

失敗を肯定する

創造力を伸ばすには、失敗体験も必要です。子どもの行動から失敗しそうだと思ったとき、親は失敗しないように止めてしまうこともありますが、我慢して見守ってあげてください。

失敗したことにより、「どうして失敗したのだろう」という疑問が子どものなかで生まれ、解決策を練る創造力が子どものなかに育っていきます。

感想は具体的に伝える

子どもが作ったものに対して「すごい」「うまいね」だけでは、どこが良かったのか伝わりにくくなってしまいます。

たとえば「この部分が凝っているね」「すごい仕組みを考えたね」「たくさん色が使われているね」など、具体的に感想を伝えると子どもの気持ちが満たされるでしょう。

また、結果だけでなく努力の過程まで含めて見てあげてください。「毎日練習してすごいね」「時間をかけて作ったんだね」など、頑張りを認めることが大切です。

子どもが夢中になれる時間を作る

何かに集中し、自分だけで考えたことを表現できる時間は、その子にとって創造の時間になります。

親が口出ししてしまうと、自主性が失われてしまう可能性があります。一緒に遊んでいて子どもが1人で夢中になっていれば、少し離れて頑張っている様子を見守りましょう。

子どもの創造性を伸ばすメリット

具体的に、子どもの創造性を伸ばすことでどんなメリットがあるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

創造性が高いことによるメリットには、多角的なイメージを頭の中に描けたり、考えたことを実現する方法を思いつけたりすることで、チャレンジ精神や自主性が身に付くことなどが挙げられます。

以下では創造性が高いことのメリットを3つ紹介します。

新しい発見ができる

創造力が高ければ、物事を考えることを楽しみ、普通では考えられないようなアイデアが思いつくこともあるでしょう。「こうしてみればどうかな」「こんなものを使うと変わってくるかも?」など、斬新な発想をもとに行動できます。

斬新な発想はこれまでの考え方、常識を大きく変えるアイデアを生み出すために必要な能力でもあるでしょう。社会に出たとき、新商品・新サービスの企画や開発で大きく活躍できる可能性が出てきます。

積極的に行動できる

創造力が高いことによって、頭の中でアイデアを巡らせ「こういう結果につなげるためにこんな行動をとってみよう」と積極的に動けるようになります。

失敗しても「イメージできたことをどんどん試していけばいい」という発想になりやすいでしょう。自分なりに計画、挑戦、結果、改善というサイクルを楽しめます。

社会人として活躍する基礎力になる

創造力は、生産性の向上、業務の効率化、新商品、サービスの開発などを考える際に必要とされる能力です。さまざまな視点を持って案を出し、実現していく力は社会人として活躍する基礎力になるでしょう。

また、創造力はゼロから何かを生み出すクリエイティブ関連の職種や企画職などで求められる能力でもあります。創造力が高いことによって将来選べる職種の幅を広げられるでしょう。

楽しみながら子どもの創造力を伸ばしてみよう

高い創造力は、多角的な視点を獲得し、目標にも積極的に取組んでいく原動力も得ることが可能です。仕事においては、AI技術との共存や今後の社会変化への対応力にも関係していく能力でしょう。将来的に強い武器になる要素を秘めています。

今回、「子どもの創造力をさらに向上させたい」という気持ちになった方は、この記事で紹介したトレーニング方法などを参考にしてください。親も一緒に楽しみながら、子どもの創造力を伸ばしていきましょう。