【即実践】家庭でのモンテッソーリ教育のやり方は?ポイントや教育方法などを解説
「モンテッソーリ教育」を家庭で実践できるかわからず迷っている方もいるでしょう。この記事では、すぐに実践できる家庭でのモンテッソーリ教育のやり方やポイント、教育方法などを紹介しています。モンテッソーリ教育について気になる方はチェックしてみてください。
「子どものために、充実した教育をしたいけれど、どうすればいいの?」
「モンテッソーリ教育を行いたいが、やり方はどうする?」
「幼稚園や保育園以外に、家庭でもモンテッソーリ教育ができるの?」
モンテッソーリ教育を実践したいと考えていても、上記のような悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、すぐに実践できる家庭でのモンテッソーリ教育のやり方や、そのポイントと教育方法などを紹介しています。本記事を読むことでモンテッソーリ教育への理解が深まり、家庭ですぐにはじめられるでしょう。
今まで諦めていた家庭でのモンテッソーリ教育のやり方を、この記事で理解できる可能性があります。モンテッソーリ教育が気になる人は、ぜひチェックしてみてください。
モンテッソーリ教育は家庭でもできる
モンテッソーリ教育は、メソッドを実践している幼児教室や保育所、幼稚園などに通うことで学べます。しかし、教室がない、時間・金銭的に余裕がない場合もあるでしょう。
そういった場合は、環境や教具を作ることで家庭でもモンテッソーリ教育を行えます。
自宅でモンテッソーリ教育の実施を検討している人は、この記事を読んで取入れ方を知っておきましょう。
【年齢別】家庭でできるモンテッソーリ教育のやり方
モンテッソーリ教育を行うにあたって、まずは教具を用意しましょう。
専用の教具でなくとも、自分で作成できるものもあるのでおすすめです。ただ、教具を揃えて準備することや作成する時間がない場合もあるでしょう。
家庭で実践できるモンテッソーリ教育のやり方の一つに、スマートフォンやタブレットで学びのコンテンツを教具として使用することで、手軽に取り入れられます。
「comotto」では、さまざまなコンテンツが用意されています。例えば、お金の扱いや自然・環境などについて未就学児から学べます。また、実際に参加して学ぶイベントも多数開催されているのも魅力の一つです。
このようなコンテンツを利用すると、手軽にモンテッソーリ教育に近いものを実践できるでしょう。教具を自作する場合は、子どもの年齢別にどのようなものがあるのか、ここから詳しく説明していきます。
1歳のモンテッソーリ教育
子どもが1歳を迎える頃になると、物を掴んだり引っ張ったりと、手を使った遊びを行えるようになるでしょう。
モンテッソーリ教育では、タッパーやボトルなどに開けた穴に、ストローをさして落とす、「ストロー落とし」を1歳の教育として推奨しています。
「ストロー落とし」ではストローを使って物を握る方法や、色のついたストローを使用することでさまざまな色が存在するのを学べます。さらにストローを穴に落とす必要があるため、ストローをいれるときに指の動きが発達します。
容器に穴を開けるだけで簡単に教材を作成でき、子どもの集中力や手先の器用さを養える教育方法の一つです。
2歳のモンテッソーリ教育
モンテッソーリ教育では、2歳の子どもにはシール貼りを推奨しています。2歳になると指先がよく動くようになり、自分が貼りたいと思った場所にシールを貼れるようになるでしょう。
シール貼りのやり方は、まずシールを貼る場所を指定した台紙と丸型のシールを用意します。子どもはシールをはがして決まった場所に貼る作業を行います。
シール貼りは、集中力を養い、自己達成感を得られるでしょう。
3歳のモンテッソーリ教育
洗濯バサミを挟む行為は、指に力をいれる作業を必要とするので、指の力がついてくる3歳ごろから「洗濯バサミでライオンを作る」のを推奨しています。
洗濯バサミでライオン作りを行う際は、まず顔の部分を作成します。厚紙に手書きでライオンの顔を描いたり、インターネットなどで提供されている型紙を印刷して用意しましょう。その後、洗濯バサミを型紙に挟んでいくことでライオンのたてがみを作っていきます。
洗濯ばさみを開いたり挟んだりするには、親指と人差し指、中指の3本の指を使わせるようにしましょう。この3本の指に筋力が付くと、箸を持つ力や鉛筆を握る力が養われます。
また、洗濯バサミを台紙に挟んでライオンのたてがみを作る行為は、指先の力を鍛えるのと同時に集中力が養われます。
【遊び方別】家庭でのモンテッソーリ教育のやり方
モンテッソーリ教育を家庭で実践する際、どのような遊び方があるか詳しく解説していきます。
はじめ方として教具を購入したり、100円ショップなどで素材を集めて手作りの教具を作ったりする方法があります。
ここからは遊び方別に紹介していきます。子どもがどのような遊び方に興味を持つか考えながら遊び方を選ぶとよいでしょう。
切手遊び
「切手遊び」は、引き算・足し算、掛け算・割り算の算数教育に適しています。
1、10、100、1000の切手を模した木片を使い、木片を足したり引いたりするのを遊びながら繰り返すと、徐々に算数の知識が養われていきます。四桁の大きな数字も扱うため、数字への苦手意識を和らげてくれる可能性があるでしょう。
実際に木片に触れることで数という概念を体験でき、遊びのなかで学ぶことができる教育方法です。
縫いさし
「縫いさし」は、目と指先を一緒に動かす力が付き、文字を書くことやスポーツをするのに役立ちます。
「縫いさし」は、穴が開いた台紙に針と糸を通して絵を完成させる教育方法です。針を使うため子どもには危険だと思う場合は、指にあたっても痛くない刺繍用のとじ針などを使うとよいでしょう。注意深く作業をする必要があるため、集中力の向上も期待できます。
また、簡単なものから複雑なものもあるので、成長の段階に合わせた知育を行えるのが特徴です。
シール貼り
「シール貼り」は、シールをどこに貼るか、どう貼るかなど考える力を鍛えられ、指先の器用さ、集中力や想像力を養うのを目的としています。
色とりどりの丸いシールを、台紙の指定された場所に貼っていく遊びですが、子どもはどこに何色のシールを貼ろうかと考えるため、想像する力が養われるでしょう。また、狙った場所にシールを貼るには集中して指先を動かす作業が必要になります。
シールを台紙からはがして貼り、台紙を捨てるという一連の流れを何度も繰り返すことで、手先の器用さが培われていきます。
モンテッソーリ教育を家庭で行う際のポイント
モンテッソーリ教育を家庭で行う場合、子どもの成長に合わせた環境づくりが必要になります。
モンテッソーリ教育を行うために、子どもの成長に合わせて教具を用意したり、手作りしたりする必要があります。子どもが集中して取組める環境を整えましょう。
また、モンテッソーリ教師の実践上の心得12条といった、子どもを見守ってサポートする大人が、心に留めておかなければならない心得が存在します。
環境の整備をはじめ、子どもへの教具の使い方についての伝え方や、どのように子どもに向き合わなければならないのかなどの心得となっているのが特徴です。
モンテッソーリ教育の主な目的
モンテッソーリ教育は、子どもたちがこれから先の人生を生きていくうえで、充実し幸せに生きるために必要な、人格形成の基礎部分を育むのを目的としています。
例えば順番や約束の遵守や、責任感や集中力、正しい言葉遣いなどをモンテッソーリ教育で学んでいくため、より豊かに生活できる可能性が高くなります。
モンテッソーリ教育における5つの敏感期とそれぞれの特徴
モンテッソーリは、子どもには大きく分けると5つの敏感期があると説いています。
敏感期とは、子どもがある時期を迎えると、特定の物に対して強い興味や感受性を示すようになるといわれています。
子どもの成長に応じてそれぞれ敏感期の特徴があり、これから詳しく解説していきますので、チェックしてみてください。なお、年齢については個人差があるため目安としてください。
言語の敏感期
子どもが0歳~6歳頃に、言語の敏感期がおとずれ、言葉の力が発達します。
0歳頃には周囲の音に興味を持つようになり、2歳ごろになると自分で話せるようになります。さらに3歳ごろになると、読み書きの能力が一段と伸びていくでしょう。
このように言語の敏感期では、子どもたちは母国語を理解し、さらに自分で言葉を使いこなす力を付けていきます。
感覚の敏感期
子どもが0歳~6歳頃に、感覚の敏感期がおとずれ、五感をもとに脳が発達するといわれています。五感とは視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚のことです。
上記の器官がしっかり発達することにより、感覚が豊かになることが期待できます。感覚が豊かになると、子どもの世界はより広がることになるでしょう。
運動の敏感期
運動の敏感期はどのようにすると体がどう動くのか学ぶ時期になります。
0~6歳の間に、自分の体を使ってさまざまな動きを行い、体を動かす能力を伸ばします。脳からの指令を、体に伝える練習をするのに適しています。
この期に自分の体の動かし方を知ると、自分の体の制御方法を知る力が付くでしょう。
秩序の敏感期
子どもが生後6か月~3歳頃に、秩序の敏感期がおとずれ、物を置く場所や並ぶ順番、習慣、自分の持ち物などに興味やこだわりを持つようになります。
何か物を並べるときにこの順番でなければいけなかったり、特定の場所に興味を強く持ったりするのが特徴です。
秩序の敏感期を大切にすると、論理的な思考や落ち着きを得るといわれています。
数の敏感期
子どもが4歳~6歳頃に、数の敏感期がおとずれ、何かを数えたり書かれた数字を読んだりするようになります。
今車が何台停まっているのか、お菓子が何個あるのかなど、数に対して興味を強く持つのが特徴です。数の敏感期に、数に対して興味を持たせると、数の力を付けることができるでしょう。
教育機関でもモンテッソーリ教育を受けることができる
家庭だけでなく、教育機関でもモンテッソーリ教育を受けられます。
この教育方法でいいか悩んだり迷ったりする場合、モンテッソーリの教育法を取り入れている保育所、幼稚園や学校に頼るのも一つの手です。
専門機関で、的確に指導してくれる大人がそばで教えてくれると、子どもの能力を大きく伸ばすきっかけになる場合があります。
保育所でのモンテッソーリ教育
保育所は、0歳から小学校に入学する前までの保育を必要とする子どものための施設です。
モンテッソーリ教育を取り入れた保育所では、子どもの成長の一助となる学びの機会を提供しています。
異なる年齢の子どもたちが一緒に生活したり、子どもが自らやりたいと思うものに取り組ませる「おしごと」の時間があったりします。また、一年を通して行事が少ないのも特徴で、子どもたちは、モンテッソーリ教育で使用される教具を使って、学びを深めていきます。
幼稚園でのモンテッソーリ教育
幼稚園は小学校や中学校と同じ「学校」に分類され、3歳から小学校入学前までの子どもたちが在籍しています。
モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園も、日本には多々存在しています。
幼稚園では、小学校入学前までに身に付けてほしい姿をめざして指導していくのが特徴です。モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園では、縦割りのクラスでさまざまな年齢の子どもたちと一緒に生活をしたり、自主的に学ぶ環境を整えています。
小学校でのモンテッソーリ教育
現在、日本でモンテッソーリ教育を取り入れている小学校はごく少数です。
小学校のモンテッソーリ教育では、子どもが自ら学び、興味をさらに掘り下げていく勉強法となり、普通の小学校のような科目ごとの時間割は存在せず、宿題もあまりないのが特徴です。
ただし、異なる年齢が集まるクラスの場合、リーダーシップや、お互いを思いやる心、さらにコミュニケーション能力を育むことができるメリットもあります。
モンテッソーリ教育のやり方を家庭でも実践しよう
モンテッソーリ教育とは、子どもの自発的な学びや興味を探求していくための教育法です。この記事では、モンテッソーリ教育の家庭での実践方法を詳しく解説しました。
モンテッソーリ教育は、環境や教具を用意することにより、家庭でも気軽に取り入れることが可能です。教具は手作りできるものもあるため、取り入れやすいでしょう。
年齢ごとに教育方法も異なっていますので、子どもの年齢に合わせて実施しましょう。
また教育機関によって、モンテッソーリ教育の教育方法も異なるため、子どもの意見も取り入れながら、どうするか決めるとよいでしょう。ぜひこの記事を参考にして、モンテッソーリ教育のやり方について理解を深めて実践してみましょう。