【子どもの可能性を伸ばす】幼児教育とは?年齢別実施方法や日本や海外のメソッドを紹介
「幼児教育」とはどういうものか、ご存じでしょうか。本記事では幼児教育の内容や行うことのメリット、行う際に意識するべきポイントなどをまとめました。幼児教育にご興味のある方や、子どもに実践しようと検討している方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。
「幼児教育って聞いたことがあるけれど、どんな教育なの?」
「幼児教育をした方がいい?」
「幼児教育にはメリットがあるの?」
このように、幼児教育について詳しく知らないという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、幼児教育の内容や行うことのメリットについて紹介しています。記事を読むことで、幼児教育とはどのような教育なのか、実施することで、子どもにどのような効果があるのかわかるようになるでしょう。
幼児教育の実践方法や、行う際に意識すべきポイントについても紹介しています。幼児教育をする際に、知っておくべきポイントをあらかじめ押さえておくことで、適切に行えるようになるでしょう。
子どもに幼児教育をするかどうか迷っている方、幼児教育にメリットがあるのか知りたい方は、ぜひこちらをチェックしてみてください。
幼児教育とはどのような教育なの?
「幼児教育」とは、幼児に対して行われているすべての教育のことです。文部科学省では、「幼児」を小学校就学前の子どもと定義しています。このため、小学校に入学する前の子どもに対して行われるすべての教育は幼児教育になります。
たとえば幼稚園や保育園、幼児が通う習い事などで受ける教育も、幼児教育です。ほかに、家庭や地域社会で行われる教育もあるでしょう。それらの幼児の生活全般における教育はすべて、幼児教育にあたります。
幼児教育と早期教育の違い
幼児教育と早期教育は、小学校入学前の未就学児に対して行われる教育という意味では共通しています。
しかし、早期教育は早いうちから知識や技術を子どもに習得させるのが目的なのに対して、幼児教育は幼児の持つ能力や可能性を育てることが目的である点に違いがあります。
たとえば英語やピアノ、バイオリンなど、特定の知識や技能の習得をめざすのは早期教育になるでしょう。一方、幼児教育は幼児に対するすべての教育であるため、早期教育よりも範囲が広くなります。
幼児教育をするメリット
・幼児が主体的にかかわることを覚える
・自分を表現する方法を学べる
・集中力や記憶力を養える
・好奇心・探求心を育てられる
・社会性を身に付けられる
・基礎体力を付けられる
幼児教育で得られるメリットは、主に以上の6つになるでしょう。
子どもの脳の神経ネットワークは、6歳頃までには約9割完成するといわれています。脳の成長が著しい幼児期に幼児教育を行うことで、将来に向け、学習意欲や学習態度といった基礎の能力を養うことができるでしょう。
幼児教育のやり方次第で子どもの自己肯定感は低くなる?
幼児教育を行うことには、さまざまなメリットがあります。しかしその一方で、やり方を間違ってしまうと、自己肯定感が低い子どもに育ってしまう可能性もあるでしょう。
保護者の愛情が必要な時期に保護者に無視されたり、無関心な態度をとったりされると、子どもが愛着障がいになってしまう可能性もあります。
幼児教育をするからといって子どもに過度な期待をかけたり、兄弟やほかの子と比べたり、急がせたり、上手くいかなかったからと怒ってはいけません。保護者のこういった行動は、子どもの自己肯定感を低くする原因になってしまいます。
幼児教育を行う際に意識するべき大切なこと
幼児教育を実践するうえで大切なことは、「幼児の可能性を伸ばせるように努力する」ということです。
幼児教育は、すぐに結果がでるようなものではありません。子どもへ生涯にわたって役立つ学習意欲や、学習態度の基礎を身に付けさせる教育だということを意識しましょう。目に見える結果がないからといって、焦らないようにすることが大切です。
ここでは、幼児教育を行う際のポイントをまとめています。参考にしてみましょう。
子どもが達成感を感じられるようにする
子どもが何かに挑戦してできるようになったら、そのことをしっかり褒めて、達成感を感じられるようにしましょう。
たとえば、子どもが一人で着替えられるようになったら褒めてあげましょう。保護者に褒められることで、子どもは「できた」と達成感を得ることができます。
達成感は子どもに成功体験を与え、自分に自信を持てるようになります。ほかのことに挑戦する際にも、自信を持って取組めるようになるでしょう。
子どもと一緒に取組む
子どもにとって、保護者とのかかわりは重要です。子どもと一緒に幼児教育に取組むことで、子どもは保護者からの愛情を感じ、信頼を確立させることができます。保護者との信頼があれば、子どもへのしつけも素直に受け入れてくれるようになるでしょう。
ただこのとき、子どもがやろうとしていることを保護者が先取りして教えるのは、過保護になる可能性があります。たとえ上手くいっていなくても、子どもが自分でできるように、気長に見守ることが大切です。
子どもの自主性を育てる
幼児教育をする際には、子どもがしたいこと、子どもが興味を持ったことを大切にし、優先してあげましょう。こうすることで、子どもの自主性を育てることができます。
保護者が学んでほしいことを子どもに押し付けるのではなく、子どもの自主性を重んじることが大切です。もし無理強いしてしまうと、子どもの意見への否定になります。さらに、嫌なことをさせられたと、子どもが苦手意識を持ってしまう可能性もあります。
幼児教育では子どもがしたいことを邪魔せず、楽しく学ばせるように意識しましょう。
就学後の生活に向けた準備をする
幼児教育では小学校に入学した後のことを見据えて、社会性を身に付けさせるよう、準備をしておきましょう。
就学後は集団行動することになるため、集団行動に慣れておく必要があるでしょう。ほかの子どもたちとの協力や、自分の意見をしっかり述べられるように能力を養っておく必要があります。
幼児教育は、小学校やその後の人生で役立つ基礎の能力を養う教育です。子どもが就学後もきちんと生活していけるよう、生活習慣や基本のマナーを身に付けさせておきましょう。
【年齢別】幼児教育の実施方法
幼児教育を実施する際には、子どもの年齢に合わせた教育を選ぶ必要があります。
これは幼児の定義が小学校入学前の子どもと、年齢層が広いためです。たとえば1歳も5歳も幼児教育の対象ですが、子どもが自分で行えることには大きな差があります。子どもが楽しく学ぶために、対象年齢に合った幼児教育を行うことが大切でしょう。
ここからは年齢別の幼児教育を紹介します。ただこれらは一例であって、ここまでできていないといけない、という到達点ではないことに注意してください。
1歳の場合
1歳の頃は、子どもが「見る」・「聞く」・「触れる」ことを優先しましょう。イラストの描かれたカードを使い、保護者のいったものを見つけ出すようにします。絵本を読んで、ものの名前を覚えさせるのもいいでしょう。
ほかに、子どもがイメージできるように積み木で遊ばせたり、ままごとをしたりします。外出した際は、土や砂、木や葉っぱなどの自然に触れる経験をすることも大切です。
また、子どもが理解しやすいように、保護者はゆっくり話すことを心掛けてください。
2歳の場合
ほかの友達と一緒に遊ぶなどの経験から、社会生活で必要なルールの重要性を教えましょう。
指先を使うと脳を刺激するため、それができる遊びを取入れるのがおすすめです。たとえばシールを使って貼るような遊びや、紙をちぎったり丸めたりする遊びがあります。
自分で活発に動けるようになり、身体のバランスもよくなっています。転ぶ心配が少なくなるため、体を使う遊びもしていきましょう。
3歳の場合
3歳になると「自分でやりたい」気持ちが強くなるため、身の回りのことから、少しずつ一人でできるように教えましょう。
さまざまなことに興味を持つようになるため、子どもが興味を持って質問をしてきたら教えてあげましょう。保護者が一方的に教えるのではなく、子どもと一緒に遊びながら、自発的に楽しく学ぶことを意識するのがポイントになります。
4歳の場合
4歳からは、友達と一緒に遊んだり、ときにはぶつかったりといった経験が大切になります。子どもが友達とかかわる機会を作りましょう。
友達と一緒に遊ぶ方法として、おすすめはあやとりやごっこ遊びなどです。あやとりをすると、指先を使うだけでなく、空間認識力や想像力などを育てることができます。また、ごっこ遊びでも想像力や発想力が育ち、友達と遊ぶことで社会性や協調性が身に付くでしょう。
5歳の場合
5歳になると、基本的な生活は自分だけで行えるようになります。このため、5歳からは子どもが興味を持つものを伸ばせるようサポートに努めましょう。
たとえば、子どもが興味を持ったことについて教える、やりたいことに取組めるよう環境を作るなどさまざまです。また、料理のお手伝いや、簡単な勉強を教えることもおすすめです。
日本の幼児教育のメソッドの例
メソッド名 | 向いている場合 |
---|---|
石井式教育法 | 日本語能力やコミュニケーション能力を向上させる |
ヨコミネ式教育法 | 基礎学習や運動などから自立性を育てる |
七田式教育法 | 右脳トレーニングや子どもの感性を育てる |
日本の幼児教育のメソッドはいくつかありますが、代表的なものとして3つの教育法を紹介します。
石井式教育法は、子どもの日本語能力やコミュニケーション能力を向上させたい場合に相性がよいでしょう。基礎学習や運動などから自立性を育てたいなら、ヨコミネ式教育法が向いています。
右脳トレーニングや子どもの感性を育てたい場合には七田式教育法が向いているでしょう。
外国の幼児教育のメソッドの例
メソッド名 | 向いている場合 |
---|---|
モンテッソーリ教育 | 子どもの自主性を育てる |
シュタイナー教育 | 子どもの意志や想像力を育てる |
ピラミッドメソッド | 解決力や判断力、創造力を養う |
幼児教育の多くのメソッドは海外で開発されているため、そのなかから代表的なものを紹介します。
モンテッソーリ教育は子どもが自分で自由に活動し学ぶ、自発性を重視した教育です。子どもの自主性を育てたい場合に向いています。
シュタイナー教育は健康な体を育てることをめざし、体を動かして遊ぶことや大人の真似をする教育で、子どもの意志や想像力を育てられるでしょう。
ピラミッドメソッドは、子どもとともに保護者の自主性も育てることを重視しています。解決力や判断力、創造力を養いたい場合に向いています。
幼児教育をする際に保護者が気を付けることとは?
保護者が一方的に、子どもに対して幼児教育を押し付けないことや子どもの自己肯定感を高めることが大切です。
幼児教育は子どもの自主性を育て、遊びながら学ばせるものです。保護者がこういう勉強をさせたいからと、子どもの意志を無視して押し付ける教育は自主性が育ちづらくなってしまうため、意味がなくなってしまうでしょう。
また、子どもが達成感を得られるように、ちゃんとできた時はきちんと褒めることを忘れないようにしましょう。達成感を得ることで、子どもの自己肯定感を高められます。
幼児教育をするメリットについて知っておこう
幼児教育を行うことには、子どもの主体性や自己表現を育てる、集中力や記憶力、好奇心や探求心などの能力を身に付けられるというメリットがあります。ほかにも就学後や生涯を通じて役に立つ、社会性や協調性も身に付くでしょう。
勉強のようにすぐに結果が見えるものではありませんが、子どもの学習意欲や、学習態度の基礎を育むことができるため、ぜひ実践してみましょう。
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