英才教育は意味ない?4つのメリットと3つのデメリットやおすすめの習いごとを紹介
英才教育には、メリットだけでなくデメリットもあることをご存知でしょうか。この記事では、英才教育が子どもに与える影響や、英才教育を長続きさせるためのコツなどを紹介しています。子どもに英才教育を受けさせたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
「英才教育とはどんなもの?」
「早期教育と英才教育は何が違うの?」
「英才教育は子どもの負担にならない?」
子どもに英才教育を受けさせたいと考える保護者のなかには、このような不安や疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
本記事では、英才教育の概要や早期教育との違いをはじめ、メリットやデメリットといった英才教育の基礎知識や、英才教育に役立つ習いごとなどを紹介しています。
この記事を読めば、英才教育とはどのようなものか、どのような習いごとが英才教育に向いているかなどが把握できます。
その知識を有効活用することで、子どもに英才教育を取入れるべきか判断できると同時に、子どもに合った習いごとが選択できるでしょう。
英才教育に興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
英才教育とは
英才教育とは、子どもが持つ才能を見つけ出し、十分に発揮できるようにするための教育のことです。学習能力が高い子どもを育てる教育だけでなく、芸術やスポーツなど勉強以外の才能を伸ばすための教育も英才教育に入ります。
また、自己教育力を伸ばす「モンテッソーリ教育」や、自由な自己決定ができる人間を育てる「シュタイナー教育」といった幼児教育も英才教育の一部です。
出典:モンテッソーリ教育とは | 日本モンテッソーリ教育綜合研究所
「英才教育」と「早期教育」の違い
「早期教育」とは、通常よりも早い時期から学習やスポーツ、芸術などの教育を行うことです。たとえば、ひらがな、足し算、引き算といった小学1年生で習う分野を、未就園児が勉強することは早期教育にあたります。
早期教育の根底には、「子どもは脳が柔軟なため、早期に教育を開始することで知識やスキルを吸収しやすい」という考えがあります。そのため、早期教育を受けるにあたって、才能の有無は問題になりません。
一方、英才教育は子どもの才能を見つけ伸ばすもので、才能がある子どもに対して行われるものです。その点では、才能を重視する英才教育と才能を問わない早期教育は別物といえるでしょう。
ただし、英才教育の一部として早期就学や飛び級といったことが行われることがあります。そのため、早期教育は英才教育の一部と捉えられる場合もあるでしょう。
出典:3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題|文部科学省
出典:第4章 分析結果3 認知的スキルや社会情緒的スキル等と保育歴、保育実践の質、
教師と子どもたちとの関係との関連|国立教育政策研究所 幼児教育研究センター
子どもへの「英才教育」は身近なものになっている
近年では、「英才教育」の捉え方が変わり、早期教育や未就学児向けの幼児教室も英才教育の一部と考える傾向があります。そのため、このような施設に通う子どもは、英才教育を受けているといえるでしょう。
保育園や幼稚園でも、英語教育やひらがなの書き取りなどの先取り学習のほか、体操など特別なカリキュラムを取入れているところが増えています。
上記のような理由から、子どもたちにとって、英才教育を受けやすい環境が身近になってきたといえるでしょう。
英才教育を受ける4つのメリット
子どもへの英才教育を考える際は、特別な教育を施すことで子どもに与える影響を考える必要があります。
ここからは、子どもが英才教育で得られるメリットを4つ紹介します。そのメリットをもとに、子どもが本来持っている力を伸ばせるような習いごとや、学校を選ぶための参考にしてください。
才能を伸ばせる
親の希望を押しつけるのではなく、子どもが興味を持ったことや好きなことに出会うことができれば、才能は大きく伸びるでしょう。子どもは、楽しみながら学ぶことで大きく成長します。
特に、幼児期は脳が柔軟でさまざまな物事を吸収しやすいため、早いうちから教育を受けさせることで、持っている才能を引き出すためのきっかけが作れます。
出典:幼児教育の基本となる乳幼児の発達と遊びと学びの特徴|文部科学省
出典:3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題|文部科学省
出典:中央教育審議会 初等中等教育分科会幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会
自己肯定感を上げることができる
自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れ、肯定する感覚のことです。
自己肯定感があることで、失敗を恐れず前向きに行動できるようになります。そのため、子どもにとっても、人生の満足度や幸福感を上げるために必要なものといえるでしょう。
英才教育では、長く学べば学ぶほど成功体験が増えていきます。さまざまな学びのなかで、できなかったことができるようになる経験が積めれば、子どもの自信ややる気につながり、自己肯定感は自然に上がっていくでしょう。
学ぶことが習慣化できる
幼児を対象とした英才教育では、子どもが好奇心を高めながら無理なく学べるように、レッスンの なかに遊びを入れているものが多くなっています。
遊びの なかから学ぶことで、子どもの なかに勉強は楽しいものという認識が生まれます。その結果、楽しさを求めて、もっと学びたいと考えるようになれば、学ぶことが習慣化されていくでしょう。
技術や知識が身に付く可能性がある
英才教育を選ぶ際は、子どもが得意なことや興味を持っている分野がおすすめです。得意なことであれば、「楽しい」という気持ちで学んでいけるでしょう。
また、脳が柔軟な子どもの時期から学ばせることで、子どもが持っている才能が大きく伸びる可能性もあります。得意なことを1つ選んで英才教育をしていけば、その分野に触れる時間も長くなるため、より高度な技術や深い知識を習得できるでしょう。
出典:幼児教育の基本となる乳幼児の発達と遊びと学びの特徴|文部科学省
英才教育を受ける3つのデメリット
子どもへの英才教育を考えるにあたっては、デメリットを把握しておくことも大切です。
英才教育の場合、学習をはじめた年齢や継続する期間によっては、子どもへの負担になる可能性もあります。また、自発的なものか親からのすすめによるものかでも、効果は変わってくるでしょう。
ここでは、英才教育のデメリットを紹介します。子どもが楽しんで学べる教室を選ぶための参考にしてください。
主体性が育たない可能性がある
英才教育をはじめる場合、親の希望が強く反映されることも少なくありません。しかし、親が子どもの意思を無視して進めてしまうと、子どものなかで「親にいわれたから続けている」という気持ちが強くなってしまう場合があります。
主体性がない状態で英才教育を続けても、モチベーションを保つことは難しいでしょう。また、そのまま続けていくことで、自分で決断することが難しい大人に育ってしまう可能性もあります。
このようなことを防ぐためには、子どもの気持ちを第一に考えて選ぶことが大切です。意思決定が難しい年齢の子どもの場合は、いくつか体験させ、興味関心が高いものに決めるといいでしょう。
費用が高額になる場合がある
英才教育を受けさせるにあたって、費用は大きな問題でしょう。英才教育には、月数千円ではじめられるものもあれば、費用が高額になる習いごともあります。
英才教育の費用が家計を圧迫することがないように、事前にいくら出せるのか計算してから、子どもに習わせるものを決めましょう。
教育環境が合わないとストレスにつながる
英才教育を成功させるためには、環境が大切です。子どもによっては、教室の雰囲気が合わなかったり、一緒に学ぶ友達に馴染めなかったりすることもあります。
ほかにも、指導方法や先生との相性が悪いなど、教育環境が合わなければ、子どもはストレスを抱えてしまうでしょう。また、過度のプレッシャーも子どものストレスにつながります。
子どもはストレスを抱えると、感情の起伏が激しくなったり、今までしなかった行動をしたりするようになります。さらには体調不良を起こすなど、普段と違う様子を見せることも少なくありません。
このような兆候が現れたら、子どもと話す機会を作りましょう。英才教育がストレスになってはいないか、これからも続けるのかなどを話し合い、子どもの意思を尊重することが大切です。
英才教育を受ける時期は子どものタイミングで
一般的に、脳の発達の過程から3歳頃までに英才教育をはじめる人が多いとされていますが、この時期がベストタイミングというわけではありません。英才教育で才能を開花させるためには、子どもが主体となって興味や関心を持つことが大切です。
そのため、子どもが興味・関心を持ち「〇〇をやりたい」という意思を見せたときがベストタイミングといえるでしょう。
【2選】子どもと一緒にすぐできる英才教育
子どもの英才教育には、さまざまな種類があります。
英才教育を受けられる保育園や幼稚園、また、そのほかの教室などに通うのも方法の1つです。
しかし、料金が割高になってしまうなどの問題から英才教育を行うことについて検討している場合、日々の生活のなかで、できることから挑戦してみるのはいかがでしょうか。
ここからは、親子で一緒にできる英才教育を2つ紹介します。どちらの方法も、遊びとしてすぐに取入れられるため、おすすめです。
絵本の読み聞かせ
乳幼児期の絵本の読み聞かせは、言語能力の発達やコミュニケーション能力の獲得に大きな影響を与えます。絵本を通じて「うれしい」「悲しい」などの感情を想像することで、感性や表現力、創造力も磨かれるでしょう。
また、小さい頃から本に親しむことで、読書習慣が身に付きます。小学校以降の国語力の向上も期待できるでしょう。
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折り紙を折る
折り紙を折ることも、家庭でできる英才教育の一つです。折り紙を折ることで、子どもの論理的思考を養えます。
論理的思考とは、矛盾がないように物事を順序立てて考える力のことです。全体像を捉えながら折り進めていく折り紙は、論理的思考を自然に身に付けるのに役立つ遊びでしょう。
折り紙を折るためには、忍耐力や集中力が必要です。また、完成形を想像しながら折り進めていく必要があるため、想像力も身に付きます。子どもの年齢や発達具合に合わせて、親子で折り紙を楽しみながら、いろいろな能力を養いましょう。
【5選】英才教育に役立つ習いごと
子どもの才能を伸ばす習いごとには、さまざまなものがあります。
興味を持っている分野を習わせるのもよいですが、子どもが何に興味があって、何が得意なのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
ここからは、英才教育に役立つ習いごとを、学習系、芸術系、運動系から5つ紹介していきます。
それぞれの概要や特徴、身に付くスキルなどを紹介しているため、習いごとを選ぶ際の参考にしてください。
ピアノ教室
子どもの英才教育として、ピアノ教室はおすすめです。
ピアノ教室のメリットは、演奏スキルや音感、リズム感を身に付けられるだけでなく、たくさんの音楽に触れることで感性が磨かれることです。
また、楽譜を覚えて、間違えないように繰り返し練習することで、注意力や集中力、忍耐力のほか、記憶力も鍛えられます。
さらに、発表会などで間違えずに難しい曲を弾けるようになれば、自己肯定感も高まり、大きな自信がつくでしょう。
学習塾
学習の基礎を定着させ、思考力を養える学習塾も人気です。学習塾には、お受験塾や幼児教室などがあります。お受験塾とは、ペーパー試験や面接、行動観察など、小学校受験時に役立つ内容の指導が行われている塾です。
幼児教室とは、未就学児を対象とした教室です。
読み書きや計算など、小学校入学以降に役立つ基礎学力の習得を中心とした教室から、表現力や思考力などを育む教室、英語に特化した教室まで、多種多様な幼児教室があります。
教室によって、方向性や目的が異なるため、子どもが何に興味を持ち、何をめざしているのか考えながら塾を選びましょう。
通信教育
さまざまな事情で教室への送迎が難しい方には、通信教育がおすすめです。
通信教育には、0歳児向けのベビー教材から、小学校入学準備に役立つ基礎学力を身に付けられるものまで、さまざまなサービスがあります。
子どもの発達段階に合わせて教材を選べるため、子どもが楽しめて、親が無理なくサポートできるような内容のものを選ぶようにしましょう。
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英語教室
近年では、小学校でも英語が必修化になるなど、英語教育の需要が増えています。その流れを受け、英才教育として英語教室を取入れたいと考える方も多いのではないでしょうか。
幼児のうちから英語教室に通うことは、英語力の向上が期待できるためおすすめです。また、英語学習への抵抗感も軽減できるため、学校での勉強にもついていきやすくなるしょう。
さらには、幼いうちから異文化に触れておけば、多様な価値観を受け入れやすくなり、視野も広がるでしょう。
体操教室
幼児期に、日常生活では行わない動きを繰り返すことができる体操教室は、スポーツ系の習いごととしておすすめです。
近年では、神経系統が大人と同程度まで発達する12歳頃までに経験する運動が、子どもの将来の運動能力に影響するといわれています。逆に、この時期に運動を経験する機会が少ないと、体を思うように動かすことが難しくなる可能性もあるでしょう。
つまり、幼児期にさまざまな動作を経験させることは、子どもの運動能力を引き出すためのステップになるということです。教室のなかで、できないことができたときには、大きな自己肯定感が得られるでしょう。
ほかに、友達との交流でコミュニケーション能力が、身に付けられるというメリットもあります。
英才教育が長続きする「4つ」のコツ
英才教育は、子どもの才能を見つけて伸ばすためのものですが、やり方次第では子どもがストレスを抱えたり、主体性を失ったりする恐れがあります。
このようなことが起こらないように、周囲の大人はコツを理解して、英才教育を長続きするようにサポートしましょう。ここからは、子どもがのびのびと学習するためのコツを4つ紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
子どもへの期待を大きくかけない
時間や費用をかけて行う英才教育では、いつの間にか親の期待が大きくなっていることがあります。過度な期待は子どものプレッシャーになり、可能性の芽をつむことにつながりかねないため、注意が必要です。
成長が人より遅かったり、失敗が多かったりしても、子どもの頑張りを尊重し、穏やかな心で見守るようにしましょう。
子どものペースに合わせる
子どもの成長スピードには個人差があり、周囲と比べて早い子もいれば遅い子もいます。また、子どもの得意・不得意によっても成長のスピードは変わるでしょう。
周りに比べて成長が遅いからとペースを無視して学習を進めてしまうと、子どもがプレッシャーを感じ、学習を嫌いになってしまうこともあります。子どもの可能性を信じて、気づいたときにサポートできるような距離感を保ちましょう。
積極的に体験させる
英才教育をするにあたって、五感を刺激するような体験を積極的に取入れることをおすすめします。
五感を刺激する体験としては、自然と触れ合う外遊びがおすすめでしょう。自然のなかでさまざまなものに触れることで感覚が鋭くなります。
ふれあいのなかで「なぜ」「どうして」という疑問がわかれば、好奇心が刺激されて思考力の形成に役立つでしょう。
生き物や植物を身近に感じることで、いのちの豊かさや大切さを学べます。体験から得た知識や感覚は生きるための基礎となり、人生の大きな財産になるでしょう。
「comotto」のイベントは、子どものための自然体験や、金融教育、キャリア教育、創造力を養う教育など、学校だけでは学べない、将来にとって大切なことを学べます。
現在、募集中・開催予定のイベントは下記よりご確認ください。
詳細や利用条件等は下記リンク先よりご確認ください。
出典:子どもと遊び|日出町
学ぶことの楽しさを教える
「学ぶことは楽しい」ということを伝えるのも大切です。学ぶことに楽しさが加われば、「もっと知りたい」「もっとやってみよう」と考えるようになり学習意欲がわいてきます。
逆に、子どもに興味がないものを無理にやらせてしまうと、学ぶことが苦になる可能性があります。子どもが興味・関心を持てるものを習わせ、心から「学ぶことが楽しい」と感じられるような環境を作りましょう。
英才教育の内容を理解して子どもの才能を伸ばそう
「英才教育」とは、子どもの才能を伸ばし、十分に発揮できるようにするための学びです。才能を伸ばしたいからと親の希望を優先させてしまうと、子どもの主体性を奪うなどのデメリットが発生する恐れがあります。
まずは子どもの意思を尊重し、持っている才能を存分に伸ばすことができる環境を整えましょう。本記事で紹介した習いごとなどを参考に、お子さまが興味を持つ分野を体験させてみてください。