小1プロブレムとは?起こりやすい原因と家庭や学校でできる解決策を解説!

小1プロブレムとは?起こりやすい原因と家庭や学校でできる解決策を解説!

近年増えている「小1プロブレム」とは何か、ご存じでしょうか。この記事では小1プロブレムが起こる原因や増えている理由、小1プロブレムの解決策などを紹介しています。子どもが小1プロブレムにならないか不安な方は、ぜひ、この記事を参考にしてみてください。

「小1プロブレムって何?」

 「小1プロブレムを防ぐ方法はないの?」

 このように、「小1プロブレム」に疑問や不安がある方もいるのではないでしょうか。

この記事では小1プロブレムとは何か、小学校1年生が小1プロブレムに直面してしまう原因について紹介しています。この記事を読むことで、小1プロブレムへの理解が深まるだけではなく、小学校に上がる子どもにはさまざまな変化が訪れることがわかるでしょう。

また、小1プロブレムになる子どもが増えてきていることや、家庭、教育現場に求められる解決策についても紹介しています。わが子が小1プロブレムになる可能性があること、もし小1プロブレムになってしまっても、解決策があることがわかるでしょう。

小学校に上がる子どもが心配な方、小1プロブレムやその解決策に興味・関心のある方は、ぜひ、こちらの記事をチェックしてみてください。

「小1プロブレム」とは

「小1プロブレム」とは、小学校に上がった子どもが小学校での生活に適応できず、精神的に不安になってしまったことで起こす行動のことです。

近年注目を集めている小1プロブレムですが、小1プロブレム自体は、1990年代後半頃にはすでに問題になっていました。

小1プロブレムを放っておくと子どもの自己肯定感が低下したり、学校に行きたがらなくなったりしてしまうため、早めの対策が必要でしょう。

親が注意すべき子どもの具体的な行動例

・授業や休憩の時間を守らない

 ・教師の話を聞かない

 ・授業中でも歩き回ってしまう

 ・教師に注意されても遊んでしまう

小学1年生の子どもにこれらの行動が見られた場合、小1プロブレムになっている可能性があるでしょう。

小1プロブレムの子どもは、無意識にこれらの行動を行っています。子どもに普段の授業中の様子を聞いたり、教師に話を聞いたりして、小1プロブレムの行動が現れていないか確認してみましょう。

小学校1年生が「小1プロブレム」に直面する原因

小学校に入学したあとの子どもが、小1プロブレムになるのはいくつか原因があります。

小学校に上がる前は、幼稚園や保育園に通っている子どもが多いでしょう。しかし小学校に上がると、これまでと違った行動を求められたり、環境が大きく変わったりすることがあります。そういった変化が、小1プロブレムの原因になってしまうでしょう。

集団内での自律的な行動が必要になる

小学校では幼稚園や保育園よりも集団行動が増え、教師とのかかわり方も変わるため、子どもがそれに適応できないと、小1プロブレムになってしまうでしょう。

幼稚園や保育園の頃は、子どもの自発的な行動が重視されてきました。教師たちも子ども一人一人に寄り添ってくれるため、普段は自分の興味があることをしても構わない環境でした。

しかし、小学校ではほとんどが集団行動となります。遊びよりも学ぶことが目的となり、時間割どおりにみんなで行動しなくてはいけません。保育園や幼稚園よりも教師とのかかわりが減るため、子どもが自律的に動かなければならない場面も増えます。

集団での行動や自律的な行動ができないと、小1プロブレムになってしまうでしょう。

新たな人間関係を構築する必要がある

小学校に上がったことで、これまで仲良かった子どもと離れたり、新しい友達と仲良くしなければならなかったりするストレスで、小1プロブレムが起こる可能性があります。

幼稚園や保育園では、限られた範囲内での友達が多かったでしょう。しかし小学校に上がると、別の幼稚園や保育園に通っていた子どもも入学してきます。これまでよりも、子どもがかかわる人の数が増えるのです。

小学校ではかかわる教師も変わります。こういった人間関係の変化に対応しなければならないことが、子どもにとってストレスになってしまうでしょう。

生活の中心が遊びから勉強へと変化する

小学校では勉強することが生活の中心となりますが、これまでの生活とのギャップで、小1プロブレムになる可能性があります。

幼稚園や保育園の頃は、教師や友達と一緒に遊ぶことをメインとして活動していました。しかし、小学校では勉強するための時間割が定められ、それに沿って行動することを求められます。

遊びがメインだった生活から、勉強がメインの生活に切り替わることにうまく対応できないと、子どもは状況の変化に戸惑ってしまうでしょう。

小1プロブレムは社会的な影響で増加傾向にある

小1プロブレムは、1980年代の後半から1990年代頃にかけて口にされるようになった言葉です。しかし近年になって注目される言葉になったのは、社会の変化や技術の発達などの影響で小1プロブレムになる子どもが増加傾向にあることが理由でしょう。

ここからは、小1プロブレムが増えてきている理由を紹介します。

学歴社会の圧力

学歴を重視する社会の圧力によって、子どもが学習に対してストレスやプレッシャーを感じてしまい、小1プロブレムを増加させていると考えられています。

日本は長年、学歴重視の社会でした。これを是正しようとした動きもありましたが、実を結ばず、再び学歴が重視される傾向になってきています。それを証明するかのように、子どもへの早期教育も普及してきました。

小学校に入学したばかりの子どもも、親から学習成果を求められます。その結果、子どもは学習にプレッシャーやストレスを感じるようになってしまうでしょう。

教育方針の多様化

現在は子どもへの教育方針が多様化していますが、その弊害として座学に慣れていない子どもが増えてしまい、小1プロブレムになる子どもを増やしているといわれています。

現代では画一的な教育から多様化し、子どもの自主性を重んじる教育方針に変化したためです。しかし、そのことが皮肉にも、座学に慣れていない子どもを増やしてしまいました。

デジタルデバイスの影響

デジタルデバイスが普及し、子どもたちが自然にデジタルにふれるようになったことにより、子どもの能力や成績が落ち、小1プロブレムを増加させていると考えられています。

たとえば、スマホやタブレットといったデジタルメディアが一般的になり、子どもたちがふれる機会が増えました。しかしこういったデジタルデバイスを使うと、SNSのやりとりで集中力が低下したり、ゲームに熱中して学習能力が低下してしまったりするでしょう。

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ストレス耐性の低下

小学校に入学すると、子どもはどうしてもさまざまなストレスにさらされるでしょう。現代では子どものストレス耐性が低下していることにより、これらのストレスに耐えられず、小1プロブレムが増加していると考えられています。

昔ならたいしたことでなくても、現代の子どもたちは必要以上に傷つき、ときには簡単に心が折れてしまうのです。これは近年注目されている「褒める子育て」や「叱らない子育て」が原因の1つでしょう。

褒められて育てられた子どもや叱られないで育った子どもは、傷つくことなく育ってきました。しかしそのために、傷つくこと(ストレス)に弱くなってしまっていると考えられています。

【家庭でできる】小1プロブレムの解決策

小1プロブレムを起こさないためには、幼少期から解決策に取組む必要があります。家庭でできる、子どもを小1プロブレムにさせないための解決策を紹介するため、参考にしてみてください。

同年代の子と積極的に交流させる

子どもが人間関係でつまずかないように、同年代の子どもと積極的に交流させる機会を作りましょう。

ほかの友達と一緒に遊ばせるようにしたり、グループ活動に積極的に参加したりするとよいでしょう。同年代の子どもたちと遊ぶことで、子どもはほかの子どもと仲良く遊ぶ、協力しながら遊ぶことを学べます。

子どものコミュニケーション能力を高めるため、親子で話す時間をとることも大切です。話をするときは、相手の話を聞くことや、自分の思っている内容をしっかり相手に伝えることを教えましょう。

子どもに時間を意識した生活をさせる

幼児のうちから、子どもが時間を守って生活するように意識させましょう。

夜は何時に寝て朝は何時に起きる、朝食は何時から食べるといったように、時間にあわせて行動することを意識した生活にします。何時から何時までは遊ぶ時間と決め、その時間を守って遊ばせましょう。

幼少期から時間を意識して生活させていれば、子どもは自分で時間を管理できるようになります。小学校の時間割にも、対応できるようになるでしょう。

子どもに生活習慣を確立させる

子どもが小さくてもだらだらと生活させるのではなく、基本的な生活習慣を確立させましょう。

たとえば、あいさつをしっかりする・時間を守る・食事をしっかりとる・椅子に座っていられるようにするなどです。大人は無意識に行っていますが、こういった生活習慣があることを子どもに教え、自分で考えて動けるようにしておきましょう。

子どもを褒める

子どもを小1プロブレムにさせないためには、子どもを褒めて、自己肯定感を高めてあげることが大切です。

このときのポイントは、子どものことを認めて褒めてあげることです。親や周囲の人に認められることで、子どもは親に認められていると感じられ、自分の行動に自信がもてるようになるでしょう。その自信があれば、新しい環境に飛び込むときにも役立ちます。

机上で学ぶ時間を増やしてあげる

小学校での生活にすぐに慣れるように、机上で楽しく学ぶ時間を増やしてあげましょう。楽しく学ばせるのが難しい場合は、「ワンダーボックス for docomo」がおすすめです。

五感を使って、手を動かして試行錯誤ができるアナログの良さと、デジタルの良さを掛け合わせた新感覚の学びをSTEAM領域のバラエティ豊かなテーマでお届けします。(※対象年齢4歳〜10歳)。

詳細や利用条件等は下記リンク先よりご確認ください。

出典:ワンダーボックス for docomo|comotto

【教育現場で求められる】小1プロブレムの解決策

小1プロブレムの対策のため、小学校入学前の教育現場に求められる解決策を紹介します。

小1プロブレムは近年増加傾向にあるため、小学校に上がる子どもがスムーズに小学校での生活を送れるように、さまざまな取組みを行うことが求められています。

入学前の子を小学生や教師と交流させる

小学生や小学校の教師を招いて、未就学児の子どもたちと交流させましょう。

たとえば、保育園に小学生や教師を招いて、園児と交流させます。園児たちが小学生や教師と仲良くなることで、小学校の生活になじめるきっかけ作りになるでしょう。

子どもの成長記録を共有する

未就学児の発達の状況を成長記録として、小学校と共有する取組みを行いましょう。

未就学児の子どもの発達状況を小学校側が知ることで、小学校に入学したあとの生活を見守ったり、勉強を教えたりするときに役立つでしょう。

子どもが環境の変化に上手く適応できるように対策しよう

小学校に上がると、子どもはこれまでとは違う環境に置かれるようになり、小1プロブレムになってしまうことがあります。

小1プロブレムを防ぐには、幼児のうちから時間どおりに行動するようにしたり、座って学習する習慣をつけたりして、入学後の生活に上手く適応できるようにしてあげることが大切です。

教育現場での取組みだけでなく、家庭でできる解決策もあるため、ぜひ、行っておきましょう。

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