小学生のお小遣いは月にいくらが適切?平均金額や渡し方についてもご紹介
小学生にお小遣いを渡す場合、どのように渡せばよいか迷う方もいるでしょう。この記事では、小学生がもらうお小遣いの平均額やもらう頻度、渡し方、渡す際の注意点などを紹介しています。お小遣いの渡し方を知りたいと感じている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
「子どもにお小遣いは、いくら渡せばよい?」
「お小遣いは、毎月渡す方がよいの、それとも1年分をまとめて渡した方がよいの?」
「小学生でもお小遣いは渡した方がよいの?」
小学生の子どもを持つ方のなかには、お小遣いの渡し方に疑問があるのではないでしょうか。
本記事では、小学生へのお小遣いの渡し方や渡す際に気をつけておきたいポイントをまとめています。このほか、小学生でお小遣いをもらう割合や平均金額、使い道も確認できます。
この記事を読むことで、お小遣いをいくら渡せばよいのか、どのように渡せばよいのかがわかるため、子どもにお小遣いを渡す際の参考にできるでしょう。
お小遣いの渡し方に迷いがある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
小学生でお小遣いをもらっている割合は約70%
小学生になると周りの友達に感化されて、お小遣いがほしいと訴える場合もあります。では、小学生の子どもは、どれぐらいの割合がお小遣いをもらっているのでしょう。
「子どものくらしとお金に関する調査(金融広報中央委員会:2015年度)」では、低学年で72.9%、中学年で73.0%、高学年で73.2%がお小遣いをもらっていると答えています。7割強の小学生が低学年から、お小遣いをもらっていることがわかります。
お小遣いをもらう相手としては、親が最も多く、祖父母からもらっていると回答している家庭もあります。
出典:「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査|金融広報中央委員会
小学生がもらうお小遣いの月平均金額は1,000~1,300円程度
「子どものくらしとお金に関する調査(金融広報中央委員会:2015年度)」では、お小遣いの月平均金額は月に1回渡す場合と、ときどき渡す場合で異なります。
低学年は両方の場合の平均は1,004円です。中学年のお小遣い平均額は月に1回の場合は864円、ときどき渡す場合は923円です。高学年は月に1回の場合は1,085円、ときどき渡す場合は1,246円です。
この調査結果から、小学生全体の平均額は1,000~1,300円程度といえます。
出典:「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査|金融広報中央委員会
お小遣いをもらう頻度は学年によって変化する
低学年では、「ときどき」と答えた子どもが57.3%、「月1回」と答えた子どもは13.4%でした。
中学年では、「ときどき」と答えた子どもが47.8%、「月1回」と答えた子どもは32.1%です。「月1回」と答えた子どもが低学年よりも増えています。
高学年では、「ときどき」と答えた子どもが38.3%、「月1回」と答えた子どもは45.0%です
。
学年が上がると子どもだけでお金を使う機会が増えてくるため、定期的にお小遣いを渡す必要性が出てきます。
出典:「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査|金融広報中央委員会
お小遣いの使い方・使い道は?
お小遣いをもらっている小学生は、どのような使い方をしているのでしょう。
低学年、中学年、高学年のいずれも使い道で多いのは、「お菓子やジュース」です。次いで、低学年は「おもちゃなど」となっており、中学年と高学年はこれに高額な「ゲームソフト」が加わります。
学年が上がるにつれて、「休みの日に遊びにいくときの交通費」「友達との食事代」にお小遣いを使っているという回答が目立ちはじめます。
低学年は自分のものへ使う傾向があり、学年が上がるにつれて、友達づき合いにお小遣いを使う機会が増えてくるようです。
出典:「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査|金融広報中央委員会
小学生へのお小遣いの渡し方
小学生へのお小遣いの渡し方は、家庭によりさまざまな方法があります。
以下では、渡し方の詳細に加え、それぞれの方法のメリットとデメリットを併せて紹介しますので、子どもの性格や家庭の事情にあった方法で渡すようにしましょう。
月ごとに決まった額を渡す月額制
この方法は、一定金額を一定期間内でやり繰りする金銭感覚を身に付けられるというメリットがあります。将来、お金をやり繰りするときに役立つでしょう。
ただし、この方法は、子どもは何もしなくても一定額がもらえるため、お金のありがたみを感じなくなる危険性があります。
お手伝いをすることで、お小遣いが上がるルールを設けるなど、お金は何かの対価として与えられるものであるということを学ぶ機会を作るとよいでしょう。
ほしいものがあるときなどに渡す都度制
この方法は、渡す前からお小遣いの使い道が決まっているため、無駄遣いをしないというメリットがあります。
また、お小遣いをもらうためには、その使い道と必要な金額を親に説明しなければなりません。そのため、コミュニケーション能力を育めるでしょう。
ただし、安易にお小遣いを渡すと、お金をやり繰りする術やお金の価値を理解できずに大人になる可能性があります。お小遣いを渡したあとに、レシートを回収するなど、お金の使い道を確認する必要があるでしょう。
家事やお手伝いをしたときに渡す報酬制
この方法は、「働いてお金を得ることを学べる」「勉強を頑張るきっかけにもなる」といったメリットがあります。
しかし、報酬がなければ、何も手伝わない子どもに育つ可能性があるでしょう。報酬制を用いる場合、親子で話し合い、しっかりとしたルールや基準を設ける必要があります。
1年分をまとめて渡す一括制
長期に渡って、お金をやり繰りしていかなくてはいけないため、月額制よりも高い金銭管理能力が育まれます。一方で、まとめて大きなお金を子どもに渡すため、1か月ですべて使ってしまうなど無駄遣いの心配があるでしょう。
一括制でお小遣いを渡す場合、親が子どもにお金の使い方を指導する必要があります。
小学生にお小遣いを渡すときに親が気をつけること
小学生はお金に関する感覚が育っていないため、お小遣いを渡すタイミングで金銭管理について教えることが大切です。ここからは、小学生にお小遣いを渡す際に親が気をつけておきたいことを紹介していきます。
以下で紹介することを参考に、親子でお金について話す機会を持つようにしましょう。
お金の重要性と適切な使い方を教える
金銭管理が上手にできない子どもは、お金を渡すと無計画に使ってしまう場合があります。それを防ぐため、お金の使い方のルールを決め、計画的に使うこと、ほしいもののために貯蓄することの大切さを具体的に伝えましょう。
たとえば、お小遣いが月500円の場合、200円は使って300円を貯めるといった、貯蓄に関するルールを決めます。一定額を使って、それ以外は貯蓄すると決めておくと、無駄遣いを防ぎ、貯蓄する力が身に付くでしょう。
労働の対価として得られるものだと教える
労働の対価として得られるものだと教えるためには、報酬制を用いるのがおすすめです。
「お皿洗いをしたらいくら渡す」など、お手伝い項目ごとに金額のルールをあらかじめ決めておきましょう。その上で、お手伝い項目を達成したときに報酬を渡すことで、働くことでお金が得られると実感してもらいましょう。
お小遣い帳をつけてもらう
子どもにお小遣いの出入金の記録をつけてもらいましょう。お小遣い帳をつけることで、使い道だけでなく、無駄遣いの有無を子ども自身が確認できます。
また、ほしいものがある場合、「今いくら貯まっているのか」記入しておくことで、計画的に貯蓄できるでしょう。お小遣い帳は、将来の金銭管理や資産形成の練習として役立ちます。
お小遣いを利用してお金の使い方を学ばせよう
ここまで、小学生のお小遣いの平均額や渡し方、気をつけたいことなどを見てきました。
お小遣いを渡すことで、子どもに金銭管理の仕方や貯蓄の重要性を学ばせることができます。お小遣いを渡す前に、お金の重要性と適切な使い方を教え、お小遣い帳をつけることを促すようにしましょう。
また、お金は労働の対価として得られるものだということを教えるなど、お小遣いをきっかけにお金の使い方について親子で学びましょう。