遊びは学びの宝庫!幼児の英語教育のヒントは五感のフル活用

遊びは学びの宝庫!幼児の英語教育のヒントは五感のフル活用

幼児教育は大事だとわかっていても、「子どものために何をすればいいのか」「この教育は本当に子どものためになるのか」など、お子さまの教育について悩まれている方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は、幼児・子どものための英会話スクール「STEAM English for kids」を運営されている小川さんに、幼児教育として何を行えばよいのかお話をうかがいました。  

<インタビューをさせていただいた方>

STEAM English for kids 代表 小川 みかさん。未就学児対象イベント運営3年間に1,000名以上の親子と交流。インターナショナルスクール講師・幼児教育サポートを経て「STEAM English for kids」を立ち上げる(名古屋市スタートアップ補助事業認定)。

幼児にとって遊びは学び!五感をフル活用しよう

インタビュアー(※以下、イと表記):なぜ幼児教育は大切なのでしょうか? 

小川(※以下、小と表記): 幼児教育とは脳の発達が最も著しく、人としての土台が作られる0歳〜6歳の未就学児を対象にした教育です。この時期の様々な経験や刺激が、後の学習能力や社会性、情緒の発達に大きく影響してくといわれています。

幼児教育はこれらの発達を促進し、子どもの可能性を最大限に引き出すために重要な役割を果たします。

そのため、遊びを通して学ぶことを大切にしています。五感をフルに働かせることでさまざまなことを学んでいきます。

幼児期は、とにかく思い切り遊ばせてあげることが大切なんです。

保護者の方は、子どもが何に興味や好奇心を抱くのかをよく観察して、適切な遊びを提供したり、一緒に遊んだりすることで、子どもの学びをサポートできるといいですね。

動画も時間や目的を決めて有効活用しましょう!

イ:「遊び」と一言でいってもさまざまな遊びがありますよね。特に、保護者の方が忙しいときは、幼児のお子さまに動画などのデジタルコンテンツを見せている方も多いかと思います。デジタルを活用した遊びはどのように取入れるとよいのでしょうか。

小:子どもの学びのツールとしてデジタルの活用も増えていますね。デジタルはあくまでも一つの手段ですので、長時間の使用にならないよう注意しながら活用することが必要です。

利用するのであれば、子どもたちの興味を引き出し、様々な知識や経験を与える有効な手段になるように目的を持って活用できるといいですね。

例えば、忙しい保護者にとって毎日読み聞かせをするのは難しい、そんな場合は読み聞かせのデジタル絵本を活用したり、英語を学んでいるのであれば、適切な理解度の英語の動画など取り入れてみてもいいと思います。

ネイティブのような発音と英語脳を育むためのヒント

イ:英語教育についてもうかがいたいのですが、幼少期から英語を学ぶことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

小:幼児期に英語を学ぶことによって、ネイティブに近い発音や表現力、そしてリズム感を自然に身に付けることが期待できます。 

イ:学校の英語教育では文法などから学んでいくのが一般的ですが、幼児期の英語学習はどのようにはじめればよいのでしょうか。

小:まずは日本語と同じようにたくさんの言葉のインプットをしていくことが大切です。そのお子さんに適切で十分なインプットがあれば、自然と話す力も身に付いていきます。音楽や本で「聞く」、絵本で「見る」などはおすすめです。

また、子どもは年齢によってできることに大きな差があります。その点も考慮しながら進めることが大切です。

子どもが英語を嫌いになった?!英語嫌いを克服するためには

イ:英語教育を受けるなかで、子どもが英語を嫌がるようになってしまったとうかがったこともあるのですが、このような場合はどうすればよいのでしょうか。

小:原因を探ることが重要です。原因が分かれば、それに応じた対処法を取ることができます。なかでも「できない」、「わからない」から嫌になってしまったというケースが非常に多いとみうけられます。そのような場合はお子さまが現在できることを見極めながら英語教育の取捨選択をすることが、英語嫌いをなくしていく一つの方法だと考えています。

日本語に置き換えて考えてもらうとわかりやすいと思うのですが、例えば、2〜3歳の子どもに「遊びに行くよ」と短い言葉で話しかけると、すぐに反応してくれるじゃないですか。

一方で、難しいニュースの話をしても、理解するのは難しいと思います。

日本語でも理解が難しいような内容を英語で淡々と話しても、子どもは全く理解できないため不快に感じてしまう。結果英語を嫌だと感じてしまうことにつながると考えます。

子どもの理解度を見極め、理解度に応じた英語を使うことが、英語を嫌いにさせない一つの効果的な方法ではないかと思います。

英語教育とSTEAM教育を組み合わせるメリットは大きい

イ:小川さんは英語にSTEAM教育を組み合わせた教育サービスを提供されていますが、なぜSTEAM教育に着目されたのでしょうか。

小:STEAM教育とは、科学・技術・工学・芸術・数学を横断的に学ぶ教育で、問題解決能力や創造性、理論的思考力などを育むといわれています。

幼児期は、子どもたちがさまざまなことに興味を持ち探求をする時期です。遊びや、子どもたちなりの実験などを通して、好奇心を育むことができると考えています。

そのため、英語を単なる言葉の学習ではなく未就学児に適した五感を使った体験を通して習得させることをめざしています。STEAM教育はまさに五感を活かした体験学習に最適なアプローチでした。英語を具体的な活動と結びつけることで、より深い理解と記憶に繋がります。

また、海外ではSTEAM教育が英語のレッスンのなかで積極的に取入れられていることも理由の一つです。

STEAM教育は難しい?実はご家庭でも気軽にできるんです!

イ:STEAM教育という字面だけ見てしまうと、取入れるのはハードルが高いと感じられる保護者の方もいらっしゃると思うのですが、ご家庭でも気軽にできるものなのでしょうか。

小:幼児期のSTEAM教育は、日常生活のなかでできることがたくさんあります。

例えば、料理や買い物、洗濯など、保護者の方が普段から行っている家事のなかでも、できることはたくさんあります。

料理であれば、「材料を混ぜ合わせることで何ができるのか」、洗濯であれば「濡れていた洗濯物を干すとなぜ乾くのか」といった、物事の変化や仕組みを知ることが学びにつながります。重要なのはお子さまに気づきを与えられるように、保護者の方が子どもの個性や発達段階に合わせた適切な声かけを行ってあげることです。

「なんで?」は学びのチャンス!子どもの好奇心を育む声かけ

イ:たしかに、大人にとっては当たり前のことでも、子どもの学びになることはたくさんありますね。「なんでこうなるのかな?」と一言いってあげるだけで、子どもが考えるきっかけを作れそうですね。

小:そうですね。また、子どもが言葉を発するようになってきて「ママ、これ何?」と聞かれた時には、保護者の方も一緒に興味を持って子どもの疑問に答えてあげることが、好奇心を育み、いろいろなものに興味を持つきっかけになると思います。

教材を使わない!遊び道具で楽しく英語を学ぶ

イ:小川さんの提供されている「STEAM English for kids」では、どのようなレッスンをされているのでしょうか。

小:子ども一人ひとりの個性・興味を中心におき、レベルに合わせた、オーダーメイド型のレッスンを提供しています。


例えば、乗り物に興味がある子には乗り物を題材としたり、植物に興味を示す子には実際に植物観察などをレッスンや家庭学習に取り入れたりします。


基本的に教材はなく、ご家庭にある遊び道具などを活用して学んだりもします。例えば、動物カードがお気に入りのお子さまには、動物カードを取入れたり、乗り物のおもちゃがお気に入りの子には、そのおもちゃを活用して学びます。

また、英語は日本人にとっての第二言語ということもあり、週1回や2回で習得できるほど簡単なものではありません。お子さまの成長やレベルなどに合わせた適切な学習内容を選び、継続していくことが大切です。そのため、家庭学習のサポートも行い、英語学習を習慣化するための支援までさせていただいています。


子どもたちが英語を楽しみながら学び、将来の可能性を広げていくサポートができればと思っています。

インタビュー後記(まとめ)

小川さんのお話にもあったように、幼児期の教育は教えて学ばせるのではなく、親子でしっかりコミュニケーションを取りながら子どもの興味に沿って遊びながら学んでいくことが大切です。

ご紹介いただいたようにお子さまの興味のある遊びやお手伝いなどを通して学ぶこともできますし、日々の生活のなかでできることはたくさんあります。

また、小川さんの運営する「STEAM English for kids」でも、遊びを通して楽しく英語を学ぶことができます。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

<インタビューでご紹介した「STEAM English for kids」の情報はこちらよりご覧ください>

STEAM English for kids – Connect-ed株式会社