子どもがゲームのように夢中になる!「知的わくわく」を引き出す教材のヒミツ
「子どもがゲームのように、学びにも夢中になって取組んでほしい。」そんな風に思ったことはありませんか。
そんな想いを体現した「ワンダーボックス」という教材があることをご存知でしょうか。
「ワンダーボックス」とは、ゲームのように楽しく学べると評判の思考力と創造力を育むSTEAM通信教育です。
「ワンダーボックス」を展開する「ワンダーファイ」で、コンテンツ開発全般の統括している神崎さんは、子どもたちがゲームのように夢中になって学ぶには「知的わくわく」が大事だとおっしゃいます。
そこで今回は、神崎さんに子どもの「知的わくわく」を引き出す方法をうかがっていきたいと思います。
<インタビューをさせていただいた方>
神崎 共哉さん。ワンダーファイ株式会社 / コンテンツ統括/コンテンツディレクター/コンテンツクリエイター。
積み木の遊び方を少し工夫するだけで、自宅でも「知的なわくわく」は引き出せる!
インタビュアー(※以下、イと表記): ワンダーボックスの教材は、ゲームのように楽しく学べるとうかがっています。教材はどのように作っているのでしょうか。
神崎さん(※以下、神表記):実は、ゲームのようにコンテンツを作りたいと思って作っているわけではなく、「知的わくわく」にフォーカスをして教材を作っています。
その結果、子どもにとってはゲームのように感じられるようなコンテンツに仕上がっているのだと思います。
また、社内では「知的好奇心」のことを「知的なわくわく」とも呼んでおり、学びにおいて「知的なわくわく」を経験することはとても重要だと考えています。
例えば、「ワンダーボックス」では、プログラミングやアートなどSTEAM分野でのコンテンツを提供していますが、それらを学ぶなかで「知的なわくわく」を経験したお子さまは、「プログラミングってこういう面白さがあるんだ!」「アートってこういう面白さがあるんだ!」と、面白さを感じる感覚が開いていき、さまざまなことに能動的に興味を持って学んでいくようになるイメージです。
イ: 保護者の方が、ご自宅でお子さまの「知的なわくわく」体験をさせたいと思った場合、できることはあるのでしょうか。
神:まずは、手元にあるものでどうにかすることはすごく大事な気がします。
たとえば、積み木があるとするじゃないですか。
その積み木の遊び方を、ただ単に積み上げていくだけでなく、他のおもちゃと組み合わせてみようなど、「ちょっと違う遊び方をしてみない?」と、保護者の方からお子さまへ働きかけてみるのはよいと思います。
そうするとお子さまのなかで、決められた遊び方じゃなくて「自分なりの遊び方」や、「遊び方を自分で考えていくきっかけ」になります。こういったことが「知的なわくわく」につながっていきます。
ルールは3行!?子どもが夢中になるボードゲーム教材とは
イ:ありがとうございます。ちなみに、神崎さんは子どもの「知的なわくわく」を引き出す、教材やコンテンツをどうやって作っているのでしょうか。
神:「子どもはこういうのが好きだろうな、面白がるだろうな」と考えて教材を作っているわけではなくて、大人が「これって面白いよね」と感じるものを子ども目線で落とし込んでいく形で教材を作っているんです。
自分たちが面白いと思うことを、そのまま教材に落とし込む感じですね。
ただ、教材やコンテンツを子どもに提示する際の、最初の提示の仕方はすごく意識しています。
具体的には「子どもが直感的にやりたい、やってみよう」と思える提示の仕方にこだわっています。たとえば、「ワンダーボックス」には「たいせんボードゲーム」というチャンネル(教材)があります。毎月オリジナルのボードゲームを楽しむことができるのですが、その中の1つ「トリプレット」を紹介します。
ボードゲームってルールが複雑なものからシンプルなものまでいろんな種類がありますよね。
ただ、あまりルールが複雑だと、ルールを理解するまでに、子どもたちの興味や関心がなくなってしまうかもしれないので、ボードゲームを作るときは、できるだけルールがシンプル(例えば3つだけ)になるように設計しています。
また、ルールはテキストだけでなく、動画でもみることができるようにして、できる限り直感的に理解できるように意識しています。
イ:「トリプレット」面白そうですね。
神:ありがとうございます。「トリプレット」は、子どもと大人で勝負しても、大人が負けることもあるんですよ。
イ:そうなんですね!
教材は「こうすれば絶対勝てる!」がないから楽しい
イ:ちなみに、教材を作る際に、難易度はどのように見極めをされているのでしょうか。
神:そこは社内のクリエイター同士で試しにプレイをしてみて、奥深さがあるかどうかを確認しています。
例えば、「トリプレット」のようなボードゲームですと、「こうすれば絶対勝てる!」といったものがあると面白くないので、そういうケースがないかを探す意味でも、試しにプレイすることを繰り返しています。
イ:教材やコンテンツを作成される際は、伸ばしたい力を考えながら作っていくものなのでしょうか。
神:「コンテンツにわくわくしてもらう、面白さを知ってもらうことが中心ではありますが、この力を伸ばしたいから、こういうコンテンツを作ろう」という狙いはもちろんあります。
たとえば、ボードゲームなら、ボードゲームの面白さを味わってもらううちに、「戦略的思考」などを育んでいけるといいなという想いがあります。また、アートのコンテンツでは、「自分らしさ」や「表現力・創造力」が伸びてくれるといいなと思って作成しています。
ただ、どの教材・コンテンツも一番は「知的なわくわく」を引き出せるかどうかにフォーカスしているので、「研究授業」も行いながら開発を進めています。
ワンダーファイが子どもの心を掴む理由!「研究授業」と「わくわくのひけつ」
イ:「研究授業」とは、いったいどういうものなのでしょうか。
神:「研究授業では、2週間に1回の頻度で、20-30人くらいの子どもたちを対象に開発中の教材・コンテンツを使った授業を行なっています。
6ヶ月間継続的に参加してくれる子どもたちを対象に開発中の教材・コンテンツを子どもたちに使ってもらうことで、子どもたちの反応を見ながら改良していきます。
この取組みは、創業当初当初からやっていまして、今年で10年目になります。
イ:子どもたちのリアルな反応が、教材・コンテンツ開発に活かされているんですね。
神:そうですね。やっぱり「知的なわくわく」を引き出せるかどうかは、子どもたちの反応を見ないとわからないので、「研究授業」の取組みは大切にしています。
また、「研究授業」では「ワンダーボックス」に取組む前に必ず「わくわくのひけつ」というものを子どもたちに最初に伝えています。
イ:「まちがえることは こわくない!」といってもらえると、大人でも取組みやすい気持ちになりますね。
神:そうですよね。
私たちは、子どもたちが「難しそうだからやらない」と構えるのではなくて、「触ってみたら楽しいから、とりあえず触ってみよう!」というスタンスで学びに取組んでほしいと考えています。
「わくわくのひけつ」は、「研究授業」では毎回最初に子どもたちに呼びかけていますが、「ワンダーボックス」ではパンフレットでお届けしています。
ご自宅で「ワンダーボックス」に取組む際にも意識していただきたいなと思っています。
インタビュー後記(まとめ)
神崎さんインタビューのなかで「積み木」を例にしてご紹介いただいたように、ご自宅でもお子さまの「知的なわくわく」を引き出すキッカケを作ることはできます。
また、神崎さんのお話にもあったように、「ワンダーボックス」には、子どもの「知的なわくわく」を引き出すさまざまな仕掛けがなされています。
ご自宅でのお子さまへの声かけ、あるいは「ワンダーボックス」を使って、みなさまもお子さまの「知的なわくわく知的」をぜひ引き出してみてくださいね。
<インタビューでご紹介した情報はこちらよりご覧ください>