知的好奇心とは?7つの高める方法やその際に気をつけるべきことをご紹介

知的好奇心とは?7つの高める方法やその際に気をつけるべきことをご紹介

知的好奇心とはどのようなもので、どうかかわっていくのが適切であるかをご存じでしょうか。本記事では、知的好奇心の概要や子どもとの関係、子どもの知的好奇心を高める方法を紹介しています。子どもがいる方や、子どもの教育方針でお悩みの方は、ぜひ、参考にしてみてください。

「子どもの知的好奇心を高めるために、親ができることは何?」

 「子どもの知的好奇心が低いが、どうしたらよい?」

 このように、知的好奇心やその子どもとの関係について、疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、知的好奇心の概要をはじめ、知的好奇心と子どもの関係や、子どもの知的好奇心を高める親の行動とNG行動について紹介しています。

記事を読むことで、子どもにとっての知的好奇心の重要性がわかるでしょう。さらに、子どもの知的好奇心を高める方法についても紹介しているため、家庭で取組む際の参考にできます。

子どもの知的好奇心の伸ばし方を知りたいという方は、ぜひ、本記事を参考にしてみてください。

知的好奇心とは

「知的好奇心」とは、自分が興味・関心を持った物事について、より深く知りたいと思う気持ちや、欲求のことをさします。

この言葉は、単なる「好奇心」とは異なり、主に知的分野についての好奇心を表しています。

子どもの知的好奇心は、成長において重要な役割を担っているため、本記事を参考にして、正しく理解できるようにしましょう。

知的好奇心の2つの種類と違い

知的好奇心には、「拡散的好奇心」と「特殊的好奇心」の2種類があります。

2種類とも、子どもの知的好奇心を高めることに変わりはありませんが、それぞれの特徴を理解しておくことで、子どもの言動への理解を深められるでしょう。

ここからは、2種類の好奇心の概要について、詳しく見ていきます。ぜひ、参考にしてください。

「拡散的好奇心」とは

「拡散的好奇心」とは、新しいものや情報について、幅広く探したくなったり、知りたくなったりする気持ちや欲求のことです。

拡散的好奇心が強い場合は、新しい刺激を求める傾向があるため、ジャンルを限定せず、多くのことにふれようとするでしょう。

たとえば、時間があるタイミングで本を読もうとする、スマートフォンでネットを何気なく見るなどの行動が、「拡散的好奇心」に該当します。

出典:知的好奇心尺度の作成|教育心理学研究

「特殊的好奇心」とは

「特殊的好奇心」とは、認知の部分での不一致を解消するために、特定の情報を知りたくなる気持ちや欲求のことです。特殊的好奇心の場合は、本当に必要で、知りたい情報を求めているため、目標を決めて情報を探します。

たとえば、ネット上で見つけた情報の真偽について、確証を得るためにさらに調べる行動は「特殊的好奇心」に該当します。この傾向が強い場合は、矛盾点をなくすことをめざして、知識や情報の継続的な獲得を行うでしょう。

出典:知的好奇心尺度の作成|教育心理学研究

子どもの好奇心が高いことによる4つのメリット

子どもの好奇心が高いことには、4つのメリットがあります。

4つのメリットとは、主体性を持てることや課題を発見できること、能動的に学習できること、多様な価値観を受け入れられることがあります。

以下で、それぞれについて詳しく解説するので、ぜひ、参考にしてみてください。

  • 主体性のある行動ができる
  • 課題を発見する能力を身に付けることができる
  • 能動的に学習に取組むことができる
  • 多様な価値観を受け入れることができる

主体性のある行動ができる

知的好奇心が高い子どもは、感じた疑問を解消しようと行動するため、主体的な行動ができるようになります。

たとえば、1つの物事について、より詳しく知りたい場合に、図書館に行って調べたり、現地まで行って自分の目で確かめたりなどの行動をとるでしょう。

主体性とはどんな意味?高い人の特徴や子どもの主体性を高める方法をご紹介

主体性とはどんな意味?高い人の特徴や子どもの主体性を高める方法をご紹介

子どもの資質 2024.03.25

課題を発見する能力を身に付けることができる

近年では、学校でも社会でも、「問題解決能力」が重視されています。その前提にある「課題発見能力」を身に付けられることも、知的好奇心が高いことのメリットでしょう。

知的好奇心が高まれば、問題があった際に、「どこを改善したら解決するのか」に注目し、探すようになります。課題を見つける力を養うことで、課題を解決する力も培われるでしょう。

能動的に学習に取組むことができる

知的好奇心が高いことで、学習に対しても主体的・能動的に取組むことができます。この意欲は、内発的な動機であるため、学習へのモチベーション維持が容易です。

この傾向がある子どもは、親や教師から勉強を強いられなくても、自主的に学習します。また、ほかの子どもと比較して、学習でのストレスも感じにくいでしょう。

多様な価値観を受け入れることができる

多様な物事や価値観に興味を持つ傾向があることも、知的好奇心が高い子どもの特徴です。

そのような子どもは、歴史やスポーツ、ゲーム、アニメ、動物など、さまざまなことに興味を持つでしょう。

知的好奇心が高いため、「より深く知りたい」「知ることがおもしろい」と思いながら、物事にふれていきます。

その結果、知見が広がり、多様な価値観を受け入れられるようになるでしょう。

知的好奇心が低い子どもの特徴とその影響

知的好奇心が低い場合には、学習や成長過程において影響が出る場合もあります。子どもが成長したのちに影響があるのであれば、早めにサポートをしてあげるとよいでしょう。

ここでは、知的好奇心が低い子どもの特徴と、その特徴によって生じる可能性のある影響について紹介します。子どもの特徴や言動を照らし合わせてみるとよいでしょう。

知的好奇心が低い子どもの特徴とその影響

  • 変化や刺激を嫌がる場合が多い
  • 物事や他人への興味や関心が湧きにくい
  • 日常生活のなかでストレスを感じやすい

変化や刺激を嫌がる場合が多い

自分が置かれている環境であんしんできるため、知的好奇心が低い人は変化や刺激を嫌う傾向にあります。

このような場合、外出を嫌うなどの傾向もあります。自分から変化を求めて動くことが少ないため、行動力も低い傾向にあるでしょう。

物事や他人への興味や関心が湧きにくい

知的好奇心が低いことで、他人や自分の周囲の物事へ関心が向きにくく、新しいことにも興味を持てない状態になる可能性があります。

知的好奇心は「より深く知りたい」と思う気持ちですので、低い場合には学習意欲が湧きにくい状態にもつながるでしょう。その結果、子ども自身で考えて行動する力も低くなってしまいます。

日常生活のなかでストレスを感じやすい

知的好奇心が低い場合、自分が熱中できることや夢中になれることを見つけにくいという特徴もあります。

そのため、趣味などもできないことから日常生活を退屈に思い、ストレスを感じてしまう傾向があります。他人との交友関係も築きにくいため、状態に変化を与えることが難しいでしょう。

【7選】子どもの知的好奇心を高めるおすすめの方法

ここまで、子どもにとっての知的好奇心の重要性について紹介してきました。

ここからは、実際に子どもの知的好奇心を高めるための方法について紹介します。家庭内でもできる方法を7つ紹介していますので、子どもがいる方や、子どもの知的好奇心をより高めたいと考えている方は、ぜひ、参考にしてみてください。

子どもの疑問にしっかりと向き合う

知的好奇心が高まるのは、子どもが疑問を持ったときです。そのタイミングを逃さずに、親が向き合ってあげるようにしましょう。

「忙しいからあとでね」「そんなことどうだっていいでしょう」などのように答えることは避けるべきです。知的好奇心を高めるチャンスを大切にしましょう。

本や図鑑・新聞・旅行のガイドブックなどを用意しておく

本や図鑑・新聞・旅行のガイドブックを用意しておくことで、子どもの興味・関心を広げることができます。写真が多く掲載されているものであれば、より興味を持ちやすくなります。

本や図鑑・新聞・旅行のガイドブックなどは、子どもが知りたい情報以外にも幅広い情報が掲載されているため、新しい情報との出会いにもなります。家庭に投函されるチラシや広告などを子どもに渡してみることもおすすめです。

子どもが興味を持った場所へ出かける

子どもが興味を持った場所へは、直接出かけてみるとよいでしょう。

動物園や水族館、美術館、博物館などへ行くことで、子どもの知的好奇心をより強く刺激することができるでしょう。図鑑や新聞、旅行ガイドブックなどで得ていた情報と現実世界が結びつくことで、より深い理解にもつながります。

実際に経験するまでの知識とは違うことに気づくこともあるかもしれません。その場合には、特殊的好奇心が高まることも期待できるでしょう。

外遊びなど自然とふれあう習慣を作る

外遊びなどを通して、自然とふれあう経験・体験を子どもにさせてあげることは、知的好奇心を高める方法としておすすめです。

自然のなかには、子どもの知的好奇心を刺激するものがたくさんあります。本などによる知識のインプットだけではなく、直接的な経験・体験によって、知的好奇心の向上をめざすとよいでしょう。

大人が学びを楽しむ姿を見せる

大人が学びを楽しんでいる姿を見せることで、子どもは自然とその姿を真似するようになります。親が勤勉であれば、子どもにもその傾向が表れる場合が多いでしょう。

大人が子どもに対して「こうあってほしい」「こうなってほしい」と思うのであれば、その姿を大人が実践し、子どもに見せるようにしましょう。

多くの人の価値観にふれる経験をさせる

知的好奇心を刺激するためには、「この世界には自分が知らないことがたくさんある」と子どもに認識させることが大切です。そのためにも、多くの人の価値観にふれる経験をさせることはおすすめです。

子どもの人間関係は学校と家族が中心になります。基本的には、それ以外の人間関係にふれることが少ないため、習いごとやボランティア、イベントなどに参加して、別の人の価値観にふれられるようにしましょう。

知的好奇心を育てる教材を利用する

知的好奇心を育てるような教材を活用することもおすすめです。その際には、子どもだけではなく、できるだけ親子一緒に楽しみながら学習ができるとよいでしょう。

五感を使って、手を動かして試行錯誤ができるアナログの良さと、デジタルの良さを掛け合わせた新感覚の学びをSTEAM領域のバラエティ豊かなテーマでお届けします。(※対象年齢4歳〜10歳)

詳細や利用条件等は下記リンク先よりご確認ください。

出典:ワンダーボックス for docomo|comotto

知的好奇心を高める方法を実践する際に気をつけるべきこと

子どもの知的好奇心を高める際には、注意するべきこともあります。ここからは、知的好奇心を高める方法を実践する際に気をつけるべき3つのことを紹介します。

子どもの知的好奇心を高めることだけに集中するのではなく、気をつけるべきことも把握した上で子どもとかかわれるようにしましょう。

子どもの疑問に対して答えを簡単に提示しないようにする

子どもの疑問に対して、簡単に答えを提示することは避けましょう。親がすぐに回答してしまうことで、子どもが自分で考えることができなくなってしまいます。

親から答えを教えてもらえることで、それだけで満足し、深く考える習慣がつきません。子どもの疑問に対しては、質問をしたりヒントをあげたりして、子どもが自分で考える力を身に付けられるようにしましょう。

子どもの行動を制限しないようにする

知的好奇心が刺激され、高まった場合には、子どもは意欲的に行動するようになります。この際に、親が子どもの行動を制限しないことが大切です。

親が子どもに、何かを押し付ける、制限することは、子どもの知的好奇心を奪う可能性もあります。子どもの興味・関心は尊重し、のびのびと行動させてあげるようにしましょう。

子どもの「知りたい」気持ちを大切にする

「知的好奇心」は子どもの「知りたい」という気持ちです。その気持ちを大切にし、親がサポートしてあげることが大切です。

日常生活のなかでも、たくさんの経験・体験をさせてあげたり、子どもの感情やリアクションには共感してあげたりしましょう。その際、子どもによって反応する事象は異なりますので、よく子どもの様子を観察するとよいでしょう。

知的好奇心を育てて子どもの可能性を広げよう

ここまで、知的好奇心の概要や、知的好奇心が子どもにとって重要である理由、子どもの知的好奇心を高めるためにできることなどを紹介してきました。

子どもの知的好奇心を高めるためには、子どもの様子をよく観察し、子どもの成長速度や興味・関心に合わせて親がサポートしてあげることが大切です。親が適切なサポートをすることで、子どもの知的好奇心は高めることができます。

子どもがいる方や、子どもの知的好奇心をより高めたいと考えている方は、本記事の内容を、ぜひ、参考にしてみてください。

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