小学校1年生が「学校に行きたくない」といい出す理由とは?親がとるべき対応も併せて紹介
小学校1年生の子どもが学校に行きたくないといい出した場合、どうすればいいかわからないという人はいませんか。この記事では、小学校1年生の子どもが学校に行きたくない理由や親ができる対処法について紹介します。小学校1年生の子育てに不安がある人は、ぜひ、この記事をチェックしてみてください。
「小学校1年生の子どもが学校に行きたくないという場合、どんな理由があるの?」
「学校に行きたくないと感じている子どもに見られる状態って?」
「子どもが学校に行きたくないといった場合の対処法や親ができることを知りたい」
このように、小学校1年生の子どもが学校に行きたくないといい出した場合の疑問や不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、小学校1年生の子どもが学校に行きたくないという場合の理由や子どもに見られる状態や訴えのほか、親ができる対応や対処法について紹介しています。
この記事を読むことで、小学校1年生の子どもがなぜ学校に行きたくないのか把握できるでしょう。その知識をもとに、子どもの心に寄り添った適切な対応を検討しやすくなります。
小学校1年生の子どもの対応について興味があるという人は、ぜひ、この記事をチェックしてみてください。
小学校1年生が「学校に行きたくない」4つの理由
子どもは漠然とした不安やモヤモヤを抱えています。そこにさまざまな要因が加わった場合、「学校に行きたくない」と不登校につながってしまう可能性があるでしょう。
ここからは、小学校1年生の子どもが「学校に行きたくない」と思ってしまう理由として、主なものを4つ紹介します。
環境の変化をストレスに感じている
幼稚園や保育園では遊びが中心のシステムだったのに対し、小学校は学びが中心のシステムです。このシステムの変化に小さな子どもが対応できるようになるためには、ある程度の時間が必要になるでしょう。
学校があんしんできる場所と認識しない限り、慣れない環境に不安やストレスが募りやすく、結果不登校に発展しやすいです。
友達や先生との関係に困難を感じている
小学校という新しい環境への適応に時間がかかるなか、さらに不安要素となっているのが友達や先生との関係です。
人間は周りからの影響を受けやすいため、クラス全体の雰囲気や人間関係の良し悪しは大きな影響を与えます。このため、特に同い年の子どもやクラス唯一の大人である先生との相性によっては、人間関係の形成が困難になります。
人間関係が上手く行かなくなると、小学校1年生の子どもは学校生活がつまらないと感じてしまうでしょう。その結果、学校に行きたくないといい出すことがあります。
このため親は、まず子どもの話を聞いて共感することが大切です。その上で、「なぜつまらない学校に行かなければいけないのか」という部分をしっかり説明する必要があります。
授業が難しくてわからない
小学校での授業の内容は基本的に一律で進むため、子どもたちは一緒に同じ内容を学びます。
しかし、授業が難しくてわからない、内容についていけなくなってしまう子どももいます。逆に、授業の内容が簡単すぎて面白くないと感じる子どももいるでしょう。
このような状態から不安やストレスを感じた結果、勉強をしたくない・学校に行きたくないとなってしまう子どもも存在しています。
家庭環境に問題がある
小学校の環境や人間関係だけではなく、家庭環境が原因となっている場合もあります。親子関係や家庭環境に問題がある場合、子どもにとって学校で嫌なことがあってもあんしんできる居場所がなくなってしまいます。
家庭環境に原因があって学校に行きたくない場合、家庭環境が改善されない限り問題を解決できません。一度改善したと思ってもぶり返す恐れがあるため、注意が必要でしょう。
学校に行きたくないと感じているときの子どもの状態
学校に行きたくないと思っている、もしくは実際にいい出している子どもは、何らかの不調を訴えることが多いです。このため保護者はただ子どもの訴えだけを聞くのではなく、そのときの子どもの状態も踏まえて対応を検討する必要があります。
ここからは、学校に行きたくないと感じているときの子どもの状態(不調)として見られやすい4つのサインを紹介します。
睡眠不足
学校に行きたくないという気持ちから、夜に眠れなくなってしまう子どもは多いです。そうして眠れないまま朝を迎えてしまった結果、睡眠不足でなかなか布団から出られなくなってしまいます。
睡眠不足で朝起きれないと、学校に行く気が失せるなどの悪循環に陥ってしまうでしょう。
食欲がない
学校に行きたくないという不安やストレスから、身体的な症状を訴える子どももいます。そのような身体的な症状として多いものの一つが、食欲不振です。
これは心身症の症状の一つである可能性があり、強いストレスが体に悪影響を与えているために起こるものです。放置していると体調不良につながり、ほかの心身症の症状につながる場合があるため、早めに対処する必要があります。
集中力に欠ける
睡眠不足や食欲不振が続くと、集中力が途切れて注意散漫になる可能性があります。
これは睡眠不足によって脳が休めていないことや、食欲不振によって脳に必要な栄養が回っていないなど、脳が疲れている状態が原因で起きる症状です。このまま放置していると勉強だけではなく、日常的な会話にも影響を及ぼしかねません。
出典:集中力が続かない!そんなときに考えられる5つの原因と対処法について解説|あらたまこころのクリニック
親の顔を見て会話をしない
子どもにとって、親に学校に行きたくないという気持ちは打ち明けにくいでしょう。これは子ども自身が学校に行きたくないという気持ちと、行かなければいけない気持ちに挟まれているためだと考えられます。
この相反する2つの気持ちがせめぎ合い、メンタルがすり減ってしまいます。結果、親の顔を見ることや学校の話題が出ることがつらいといった気持ちから、親の顔を見て話せなくなるでしょう
小学校1年生の子どもが「学校へ行きたくない」といい出したときの対処法
小学校1年生の子どもが学校に行きたくないと思う理由は不明瞭なことも多く、子どもによってさまざまです。ただ実際に自分の子どもにいわれてしまうと、どのように対応すればよいのか悩む保護者は多いのではないでしょうか。
ここからは、小学校1年生の子どもが「学校へ行きたくない」といい出した場合の対処法として4つ紹介します。
なぜ「学校へ行きたくない」のか話をしっかり聞く
はじめに親としてやっておきたいことが、なぜ学校に行きたくないのかという話を子どもからしっかり聞くことです。
ここで注意したいのは、話を聞く理由は原因の究明や解決のためではないという点です。子どもの心に寄り添って共感し、味方であることを伝えることが重要となります。
まずは、親として子どもを受け入れる姿勢を見せる必要があるでしょう。
子どもと登下校を一緒にする
子どもの学校への不安を解消するための対処法として、子どもと一緒に登下校をしてみる方法もあります。
子どもが学校に行きたいけれども怖いと感じているのであれば、親が一緒に登下校することで、あんしんできる可能性があるでしょう。子どもが望む場合は、可能な限りそばにいてあげるのは大切な対処法の一つです。
学校の先生に相談する
学校に行きたくないという問題は当然学校側も無関係ではないため、担任の先生に相談することも必要な対処法です。
相談することで子どもの様子を聞くことができるほか、気にかけてもらえるなどの対応が望めます。家庭だけではなく、学校でも子どものことを見守ることが可能でしょう。
担任の先生に相談しにくい場合は、養護教諭やスクールカウンセラーなどに相談してみるのも効果的でしょう。
子どもに無理をさせず休ませる
学校に行きたくないと子どもが訴えた場合、無理に学校に行かせる行動は子どもからの信用を失ってしまいます。学校に行かせるのではなく、無理をさせずに休ませる対処法が必要です。
しかし、ただ休ませるのではなく学校に行きたくない理由や原因を聞く対処も必要となってきます。理由も聞かず、休ませてしまうと休み癖がつく可能性もあるため、原因を聞く姿勢を忘れないことが大切です。
子どもの不安を減らすために親ができること
小学校1年生の子どもが学校に行きたくない理由の根本には、さまざまな不安があります。そのため、保護者ができることは、子どもの不安を減らしていくことでしょう。
実際にどのようにして子どもの不安を減らしていけばよいのか、親ができることを5つ紹介していきます。
子どもに「できる」自信を持たせる
学校に行きたくないと悩む子どもは、不安から自分への自信がなくなり、自己肯定感が低くなっている場合があります。そのまま放置しているとどんどん自己肯定感が下がり、何もやる気がなくなってしまう恐れがあるので、注意が必要です。
このような状態を回避するためにも、小さな日常的なことからできたことを褒めていきます。些細なことでも褒めていくことで、子どもは自信を持てるようになるでしょう。その結果、自己肯定感も高まるので不安の解消につながりやすいです。
子どもの生活リズムを整える
昼夜逆転など生活リズムが狂ってしまうと、睡眠不足などになりやすいです。そうすると学校に行く気力が湧かない、授業に集中できないなどの支障が出やすくなります。
一度生活リズムが崩れるともとに戻すことは難しいため、そこから不安が高まり、不登校につながりやすいです。
このため、子どもの生活リズムを整えることは、子どもが学校へ行く気力を取り戻すために必要な対応となるでしょう。
信頼し合える親子関係を築く
親として重要になるのは、子どもとの信頼し合える親子関係を築くことです。
そのため、子どもに寄り添うことと甘やかすことは違うと、理解することが必要です。その上で、子どもがあんしんできる環境を提供できる親子関係を築いていく努力が求められます。
子どもに考える余裕を与える
子どもが不安を感じているからといって、大人があれこれ口出しやアドバイスをしてしまうと、ただ指示を出すだけで終わってしまいます。
このため、まずは子どもに考える余裕や時間を与えて、自分で答えが出せるように待ってあげる姿勢も大切です。質問形式で問いかければ、子どもも自分の頭で考えて答えを出しやすくなります。
学校に行かなくても学習が遅れないように工夫する
ほかにも子どもの不安を減らすためにできることとしては、学習の遅れを解消するための工夫が挙げられます。
学習面を放置していると、ほかの子どもとの差が出てきてしまいます。そのなかで無理に学校の授業に合わせようとしても難しい場合もあるため、まずはこれまで習ってきたことを復習するところからはじめるのがおすすめです。
ほかにも通信教育などの教材を活用することで、学校に行かなくても自宅でゆっくり学習できます。
小学校低学年向けの「comottoでのまなび」では、タブレットや手に取って遊べる教材を使い、お金やプログラミングなどについて学べます。また、自然体験などのイベントも行われており、五感を使った学習を楽しむことが可能です。
出典:小学校低学年comotto でのまなび|comotto
「学校に行きたくない」といい出したらまずは子どもの話を聞こう
少し前まで幼稚園児・保育園児だった小学校1年生の子どもにとって、学校に行きたくないと思えるほどの不安やストレスは大人が思っている以上に重いものでしょう。特に不調が見られる場合は、助けてほしいとサインを出している可能性があります。
子どもの訴えを放置するのではなく、まずは話を聞いて不安を取り除いてあげることが大切です。
今回紹介した内容を参考に、子どもの味方としてしっかり向き合って対応してみてはいかがでしょうか。