子どもにお小遣いはいつから渡すべき?学年別の平均金額や渡す際に決めるべきルールをご紹介

子どもにお小遣いはいつから渡すべき?学年別の平均金額や渡す際に決めるべきルールをご紹介

子どもにいつからお小遣いを渡そうか、と悩みはじめた方も多いのではないでしょうか。本記事では、一般的なお小遣いの金額、どのくらいの頻度で渡すのか、お小遣いの渡し方についてメリットとデメリットなどを紹介します。子どものお小遣いに興味がある方は参考にしてください。

「子どものお小遣いはいつからあげようか迷う」

 「世間一般だと自分の子どもにどのくらいの金額のお小遣いを渡しているのかな?」

 「子どもはお金の管理ができるのかな?」

 このように、子どものお小遣いについて疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、子どものお小遣いの金額や、いつからお小遣いを渡すとよいのか、小学生の学年別に見たお小遣いの平均金額についてなどを紹介します。

この記事を読むことで、子どもへのお小遣いについて、渡しはじめる時期や金額をどのくらいにするかなど、見当がつくでしょう。

また、お小遣いの渡し方、渡したあとのお金の管理についても取上げています。子どもがお金の価値や大切さを考えるきっかけにもなるでしょう。興味がある方はぜひ、参考にしてください。

親はいつから子どもにお小遣いを渡しているのか?

子どものお小遣いを渡すと考えたとき、時期をいつからにするか気になる方も多いのではないでしょうか。あまりにも早かったりお金に興味がない場合、お金の意味や大切さがわからないこともあるでしょう。

ここでは、お小遣い制度を取入れている家庭はどの程度なのか、お小遣いを渡しはじめた年齢と併せて紹介します。一般的なお小遣いの傾向を見て、自分の家庭ではどうするか検討していきましょう。

子どもにお小遣いをあげている親は全体の3割程度

株式会社ラボネットワークの調査によると、子どもにお小遣いをあげている親は全体の3割程度、あげていないのは6割程度、非回答が1割程度となっています。子どもにお小遣いをあげていない親の方が多いことがわかります。

ただし、お小遣いをどうするかは各家庭の事情によって違ってくるため、自分の子どもの教育として必要か、まだ早いかなど考えるようにしましょう。

出典:【子育て世代】のママ/パパたちに聞いた!お小遣い事情2022|株式会社ラボネットワーク

お小遣いを渡しはじめる年齢は7歳が一番多い

株式会社ラボネットワークによる調査では、お小遣いを渡しはじめた年齢で一番多いのは7歳(小学1年生)となっています。早いうちからお金の使い方を学んでほしい家庭の場合は、幼い頃からお小遣い制度を導入しているようです。

お小遣いを渡しはじめる年齢で次に多いのは、10歳(小学4年生)です。その次は13歳(中学生)となっています。中学生になるまでお小遣いをあげていない家庭もあり、お小遣いに関する方針は各家庭によってさまざまです。

出典:【子育て世代】のママ/パパたちに聞いた!お小遣い事情2022|株式会社ラボネットワーク

子どもにお小遣いをあげるメリット

子どもにお小遣いを渡す事に対して、「まだ子どもにお金を持たせるのは早い」と考える方もいるでしょう。

しかし、お小遣いをあげることにはメリットがあります。計算力や交渉力、お金を管理する能力など社会に出たとき役に立つさまざまな力が身に付きます。

計算力については、買いたいものの値段とお小遣いの残金を計算するときや、2つ以上のものがほしいときなどに足し算、引き算にふれることが可能です。

交渉力は「お小遣いを早めにもらいたい」「お小遣いの額を少し上げてほしい」など、親にお願いをする際に必要になってくるでしょう。

お金の管理能力は、お小遣いの範囲でやりくりすることで養われます。お小遣いのなかでほしいものがあればそのなかから購入する、という習慣が身に付くことでお金を管理する能力も育っていくでしょう。

子どもにお小遣いをあげると、このようなさまざまな能力を養うことにつながります。

お小遣いの年齢別平均金額

お小遣いを渡すメリットがわかったところで、実際にお小遣いを渡すときのことを考えていきましょう。どの程度の期間をあけてお小遣いを渡すのか、具体的な金額はどのくらいなのか気になる方も多いのではないでしょうか。

一般的に見るとお小遣いの頻度は、毎月あげている人は全体の7割程度、必要になった場合だけあげる人は1割程度の家庭が多い傾向にあります。

平均額は年齢によって異なります。以下では小学生の学年にわけてお小遣いの金額を紹介します。

小学校低学年(1・2年生)

小学校低学年(1・2年生)では、毎月1回お小遣いを渡している場合は500円程度、時々渡す場合は150円程度です。ときどき渡す場合、子どもが何をほしがるかによって金額が1,000円程度まで上がることがあります。

小学校中学年(3・4年生)

小学校中学年(3・4年生)は、毎月1回お小遣いを渡している場合は500円程度、時々渡す場合は300円程度になります。定額制の場合は低学年と同じですが、時々になると低学年より金額が上がっています。

時々ほしがるお小遣いの値段が増したことは、中学年になると低学年のときよりもお小遣いを使う頻度が上がるためでしょう。

子どもだけで遊ぶことも増え、そのときにお菓子やジュースを自分で買うことも出てきます。そういった機会に応じて、お金をあげている家庭も多いでしょう。

小学校高学年(5・6年生)

小学校高学年(5・6年生)は、毎月1回お小遣いを渡している場合は1,000円程度、時々渡す場合は500円程度という家庭が多いです。

学年が上がったことで、雑誌やジュースなどほしいものもそれなりの値段がするものになります。また、計画性を持ってお小遣いを使える年齢になってきたという点も、渡す金額が上がった理由でしょう。

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お小遣いの3つの渡し方とそれぞれのメリット

お小遣いの渡し方によってメリット・デメリットが異なります。金融教育を意識する上でどこを重視するかによって、お小遣いの渡し方は変わってくるでしょう。

お小遣いを渡す方法については以下で紹介していきます。2つの方法を併用するという渡し方もあります。それぞれの特徴を知って渡し方を検討していきましょう。

決まった額を決まった日に渡す【定額制】

定額制は「毎月この日に○○円をお小遣いとして渡す」と、金額と日付を決める方法です。渡すタイミングと金額が決まっているため、親としてもお金の管理がしやすいでしょう。また、子どもにもわかりやすいルールです。

決まっている日になるまでお金が入ってこないため、計画的にお金を使う意識が芽生えやすいでしょう。また、ほしいものが1回で渡されるお小遣いの金額より高かった場合、「お金を貯めて買おう」という、お金を貯める思考も生まれます。

定額制のデメリットは、決められた額が決められた日にもらえるため、「その日になればあたり前にお金がもらえる」と子どもが認識してしまうことでしょう。

「何かをしたからお金をもらえる」という意識を学ぶには、定額制をベースとして、次に紹介する報酬都度制を取入れることをおすすめします。

親のお手伝いをしてその都度渡す【報酬都度制】

報酬都度制は、親のお手伝いや、頑張ったご褒美としてその都度お小遣いが発生する方法です。たとえば「お皿洗いをしたら○円」「テストで〇点以上をとったら○円」というように、子どもが頑張ったことの対価としてお小遣いを渡します。

報酬都度制のメリットは「お金は何もしないと入ってこない」という認識を持たせ、労働の対価として得られるものと教えられるところです。子どもはお小遣いをもらうために、積極的にお手伝いや勉強をするようになるでしょう。

デメリットとしては、お小遣いをもらえないとお手伝いや勉強をしなくなる可能性がある点です。子どもに打算的な思考を植えつけてしまう恐れがあります。

「お手伝いをするのはあたり前」「勉強は自分のためにするもの」という家庭の場合、報酬制は合っていないでしょう。

親のお手伝いをした分をまとめて渡す【報酬一括制】

報酬一括制は、お手伝いなど子どもが頑張った分のお小遣いを1年分まとめて渡す方法です。まとまったお金をもらえるため、お金をやりくりする期間が長く、高い管理能力を磨ける点がメリットでしょう。

デメリットは、お金の管理能力がない子どもの場合、すぐに使ってしまい足りなくなってしまう可能性が出てくることです。

「お金が足りなくて何もできなくなった」とならないように、足りなくなったらどうするかといったことも含めて、金銭管理について子どもに教えておく必要があります。

一括制の場合は、1年に1回しかもらう機会がないため、1か月に使える金額の程度、残金はどこに置くか、などあらかじめ決めておくことをおすすめします。

お小遣いを渡す際に決めるべきルールや管理方法

お小遣いを金融教育と考えると、一定のルールや管理方法を定める必要があります。子どもが自分の行動に責任を持つようになり、お小遣いについて「勝手に親からお金をもらえる」という勘違いを防止する上でも大切なことです。

ルールや管理方法を決める上で必要な点は、お小遣いをもらえるタイミング、何にどの程度お金を使ったかわかるようにしておくことでしょう。具体的には以下で説明します。

お小遣いを渡す頻度を決める

お小遣いの頻度に関して、子どもと話し合って共有することが大切です。お小遣いをもらえる頻度を決めることで、「お小遣いは制限なくもらえるものではない」「得られる金額は限られている」ということを子どもは知ります。

お小遣いを渡す頻度によって、自分にどの程度のお金が入ってくるかがわかり、何にいくら使うかもきちんと考えるようになるでしょう。収入と支出の認識が持てるようになれば、適切な金銭感覚を養うことが可能です。

お小遣いを使うときのルールを決める

子どもがどういうものにお金を使うのか把握しておくために、お小遣いを使うときのルールも決めておきます。

使ったものの報告は、購入品、使用金額、日付、残高がわかるようにお金を使ったときにレシートを持ってくるのか、お小遣い帳に書いて見せるのかなど方法を決めておきましょう。そのときの子どもの年齢や成長度合いに合わせて、適切な方法を選んでみてください。

子どものお金の教育方法

子どものお金の教育方法は、親が教えるものもあればアプリを活用するものもあります。子どもにお金について知っておいてほしいと思っても、具体的にどう家庭でお金の教育を進めていけばよいかわからない方もいるでしょう。

家庭状況、子どもの性格に合った教え方をしていきましょう。以下で詳しく紹介しますので、取入れやすいものを選んでみてください。

お小遣いのルールを決めて子どもに管理させる

お小遣いのルールを決めることで、「このルールにのっとってお金が自分のもとにくる」という仕組みを理解するきっかけになります。

そして、お小遣い帳を使ってお金の管理のやり方を教えてあげましょう。実際に入ってきたお金、ほしいものを買って減ったお金を記録できれば、計画的にお金を使うことを学べます。お金の大切さや貯金をする意識も芽生えやすいでしょう。

一緒に買いものに行く

一緒に買物に行くことで、「ほしいものを買うために、どれだけのお金が必要になるのか」という意識が身に付きます。

そのときに使う予算を事前に子どもに教えておくとよいでしょう。子どもにねだられたとき「これは○○円だから今日の予算を超えてしまう、買おうとしていたものが買えなくなる」という説明をしてみてください。予算について知る機会になります。

「○○円だと予算内に収まるから、違うものにできる?」など提案してみてもよいでしょう。買物によって金銭感覚を養う経験ができます。

サービスを通して学ぶ

子どもにどうやってお金の勉強を教えたらよいのかわからない、自分が教えられる範囲を超えたお金の知識をつけてほしいという方も多いのではないでしょうか。お金の知識を学べるアプリの活用を検討してみてください。なかでもおすすめは「comottoウォレット」です。

「comottoウォレット」は、おうちで気軽にお金のはたらきを学べるアプリです。ご家庭でのお手伝いやおこづかい管理を通じて、お金の教育をはじめることができます。詳細や利用条件等は下記リンク先よりご確認ください。

出典:comottoウォレット|comotto

しっかりルールを決めてお金の管理ができるようにしよう

子どもにお小遣いを渡すことで、お金を計画的に管理する能力や、計算力、交渉力などさまざまな能力が育ちます。子どもが大人になったとき、自分でお金を稼いで管理することになるため、磨いておくと役に立つ能力でしょう。

また、2022年4月から高校教育では資産運用の学習がスタートしています。早いうちにお金に対する知識を持っておくと、将来のお金に対する不安や苦手意識が軽減できるようになるでしょう。

ただし、お小遣いの金額や渡し方のルールに正解はないため、家庭によって決めていく必要があります。子どもに学んでほしいことや家庭の経済状況などを踏まえて、じっくり検討してみてください。

お小遣い制度は、子どもがお金の管理ができるようになるためにも、ルールを決めて教育していきましょう。

出典:高校向け 金融経済教育指導教材の公表について:金融庁

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