カブトムシの平均寿命はどのくらい?少しでも寿命を延ばすコツもご紹介!
カブトムシの平均寿命がどれくらいかご存じでしょうか。この記事では、カブトムシの成虫の平均寿命や寿命が近づいたカブトムシに見られるサイン、長生きさせるための飼育のコツなどを紹介していきます。カブトムシの飼育に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
「カブトムシはクワガタよりも平均寿命が短いって聞いたけど、本当?」
「カブトムシってどれぐらいの期間、生きられるの?」
「カブトムシが長生きできるように、私たちにできることはない?」
カブトムシの寿命について、このような不安や疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、カブトムシの成虫の平均寿命やクワガタの寿命との違い、寿命が近づいたサイン、寿命を伸ばすためにできることなどをまとめています。
この記事を読むことで、カブトムシの平均寿命や寿命を伸ばすためにできることがわかるでしょう。この知識があることで、カブトムシをていねいに育てることができ、寿命を伸ばせるでしょう。
現在カブトムシを飼育している方はもちろん、カブトムシの飼育を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
カブトムシ成虫の平均寿命はなぜ短いのか
カブトムシを自宅で飼育する上で気になるのが寿命です。カブトムシの寿命はクワガタに比べて短いといわれており、子どもの悲しむ顔を見たくないからと飼育を躊躇している方もいるでしょう。
ここでは、カブトムシの成虫のオスとメスの平均寿命と何月まで生きられるのかを紹介します。
カブトムシの平均寿命が短い理由も併せて紹介しているため、飼育する際の参考にしてください。
オスとメスの平均寿命
成虫のカブトムシの平均寿命は2~3か月で、メスはオスよりも約1か月長生きするといわれています。
なぜメスの方が長生きするのかというと、オスと交尾後、卵を産むという重要な役割があるためです。また、オスはメスやエサを巡って戦いを頻繁に行わないといけません。戦うことで体力が消耗し、メスよりも短命になってしまうのです。
さらに、性別に関係なく交尾や産卵を経験した個体は経験していない個体よりも短命の傾向があります。これは交尾や産卵は体力を消耗してしまうためです。
何月まで生きられる?
カブトムシが生きられる時期は、飼育状況によって変わります。
自然のなかで生きているカブトムシの多くは8月いっぱいで姿を見せなくなりますが、飼育下にあるカブトムシは9月下旬頃まで生きられるでしょう。
自然のなかで生きているカブトムシは、夏の暑さやエサを巡る争い、天敵による襲撃などにより体力を消耗してしまうため短命になってしまいます。
一方、飼育下にあるカブトムシは、エサや気温が管理された快適な環境であるため、長生きできます。羽化時期が遅れた個体であれば、11月頃まで生きられるでしょう。
冬眠するクワガタは長寿命
カブトムシと並び、子どもたちに人気がある夏の昆虫にクワガタがいるでしょう。クワガタには、冬眠する種類と冬眠しない種類がおり、冬眠の有無で寿命が大きく変わるという特徴があります。
冬眠しない種類のクワガタの寿命は、カブトムシと同じぐらいです。一方、冬眠する種類のクワガタはカブトムシよりも長生きで、長寿の個体になると約5年ほど生きることもあるでしょう。
ここでは、冬眠するクワガタの種類と寿命などを紹介していきます。
クワガタは種類によって冬眠するかわかれる
クワガタには冬眠する種類と冬眠しない種類があり、大きく寿命が変わってきます。
冬眠とは、寒い冬の時期に活動を停止することです。国産のクワガタは一般的に15℃を下回ると冬眠をはじめるといわれており、11月~3月頃が冬眠時期です。冬眠している時期は、体力の消費量が低下するため冬眠しない種類よりも長生きできます。
冬眠するクワガタの種類と寿命は
代表的な冬眠するクワガタの種類には、オオクワガタ、ヒラタクワガタ、コクワガタ、アカアシクワガタなどがいます。
オオクワガタは約2~5年、ヒラタクワガタは約2~3年、コクワガタは約1~3年、アカアシクワガタは約1~3年が寿命です。
一方、ノコギリクワガタやミヤマクワガタは冬眠しないため、カブトムシと同じように約3か月で寿命を迎えてしまうため注意してください。
カブトムシの一生
カブトムシは、卵→幼虫→蛹(さなぎ)→成虫といった成長過程をたどります。
カブトムシの交尾・産卵の時期は、7~8月頃です。交尾から1~2週間するとメスは、腐葉土や朽ち木の下に約2〜5mmの白色の卵を産みます。1日に2~3個の卵を産むことを何日も繰り返し、多い個体で100個の卵を産むでしょう。
産卵から2週間すると、卵から幼虫が誕生します。カブトムシの幼虫は、はじめから成虫と同じ大きさというわけではありません。脱皮を繰り返すことで徐々に大きくなります。
卵から誕生した直後の幼虫は初令といい、約8~10mmの大きさしかありません。初令は、約1週間で最初の脱皮をします。最初の脱皮後の幼虫を二令といい、約3週間で2度目の脱皮を迎えることになるでしょう。
2度目の脱皮後の幼虫を三令といい、約4cmの大きさにまで成長します。この頃には、ペットショップなどで見かける乳白色の芋虫型になるでしょう。蛹になるまでの約7か月間、腐葉土などのエサを食べて、約8~12cmにまで成長します。
翌年の梅雨の時期になると、幼虫は三度目の脱皮を行い蛹へと成長し、7月頃に羽化し、土から出て成虫になった姿を現すのです。成虫になったカブトムシは約2~3週間で成熟し、繁殖できるようになります。
成虫になるまで土のなかで過ごすため、飼育する際は透明のケースを利用して成長過程を楽しむのもよいでしょう。
寿命が来たサインと飼育のコツ
カブトムシは短命な生き物だとわかっていても、寿命を迎えると悲しくなってしまうものです。カブトムシは寿命を迎えるといくつかのサインを見せてくれます。寿命が来たサインを事前に理解しておき、心の準備をしましょう。
また、カブトムシを飼育する場合はできるだけ長生きできるような環境で飼育してあげることも大切です。
最後に、寿命を伸ばすためのコツと寿命が近づいてきたサインを紹介していきます。ぜひ、参考にしてください。
寿命が近づいたサイン集
寿命が近づいたカブトムシは、「ひっくり返ることが多くなる」「食欲がなくなる」「ふ節が取れる」といったサインを見せます。
寿命が近づいたカブトムシは衰えてバランスを取ることが難しくなるため、よくひっくり返るようになります。年老いた個体は、脚先にある爪のような形の「ふ節」が取れてしまい、ひっくり返っても起き上がれなくなり、死んでしまう個体もいるでしょう。
さらに、寿命が来たカブトムシの食欲は落ちてしまいます。食欲旺盛でよく食べていたゼリーを残す姿が見られるようになったら、心の準備をしましょう。
寿命を伸ばすコツ
寿命を伸ばすためには、飼育温度やケース内の清掃を徹底することはもちろん、ケガをさせない環境や体力を消耗させない環境を作ることが大切です。
複数の個体を一緒に飼育するとけんかをして、ケガをしてしまう可能性があります。カブトムシはケガを治す力を持っていないため、少しの傷が寿命を大きく縮めてしまうでしょう。1匹ずつ広いケースで飼育し、ケガのリスクを減らしてください。
また、体力はカブトムシの寿命を大きく左右します。体力を激しく消耗する交尾や産卵には注意しましょう。繁殖させる予定がない場合には、オスとメスは別々に飼育するのがおすすめです。
なお、繁殖させたい場合には、交尾後や産卵後にオスとメスをわけ、栄養価の高いエサを与えるようにしましょう。
ていねいに飼育して長く一緒に過ごそう
ここまで、カブトムシの平均寿命や寿命が来たサイン、寿命を伸ばすためのコツなどを紹介してきました。
カブトムシの平均寿命は短く、飼育下でも冬を迎える前に死んでしまうでしょう。できるだけ長生きしてもらうためには、飼育環境を整えてていねいに飼育してあげることが大切です。
今回紹介したことを参考に、お子さんと一緒にカブトムシが喜ぶ飼育環境を整えましょう。