カブトムシの飼い方とは?必要な道具や幼虫から育てる場合についてもご紹介!

カブトムシの飼い方とは?必要な道具や幼虫から育てる場合についてもご紹介!

カブトムシの飼育方法がわからずに、困っている方もいるのではないでしょうか。この記事では、カブトムシの成虫飼育に必要な用品や幼虫から育てる方法などを紹介しています。子どもと一緒にカブトムシの飼育にチャレンジしようと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

「カブトムシを捕まえたけど、どうやって飼えばいいのかわからない」

 「飼育ケースとエサがあれば、カブトムシを飼うことはできる?」

 「メスが卵を産んだみたい。来年までどうやって飼育すればいい?」

 生きものを飼育することは子どもたちにさまざまな学びを与えてくれるため、カブトムシを飼いたいと考えるものの、飼い方がわからず困っている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、カブトムシの飼育に必要な用品や幼虫から育てる場合の飼い方について紹介しています。この記事を読むことでカブトムシの飼い方がわかるだけでなく、子どもが生きものの飼育や生態について興味を持つきっかけになるでしょう。

カブトムシの飼育に興味がある方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

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カブトムシとクワガタの基本的な飼い方

カブトムシもクワガタも、マットを敷いた蓋つきの飼育ケースのなかで育てます。どちらも夏を代表する昆虫ですが、気温が30度を超えるような場所で飼うのはやめましょう。直射日光が当たらず30度以下をキープできる、風通しのよい環境で育ててください。

飼育環境が準備できたら生体を入れ、エサをこまめに交換し(1匹に対し1日1個が目安)、一定の湿度を保てるように霧吹きで水分を補うなど日々の管理をしましょう。

カブトムシの寿命は成虫になってから約2~3か月で、多くが夏の間に姿を消します。一方、クワガタのなかにはオオクワガタ・ヒラタクワガタ・コクワガタなど越冬する種類がいるため飼育には注意が必要です。

越冬する種類を飼う場合は、気温が下がる前に越冬できる環境を整えておくようにしましょう。

成虫飼育に必要な用品

カブトムシを飼育する場合、適切な飼育用品を用意してあげることが大切です。適切な飼育用品でないと、カブトムシが体力を消耗したり、ケガをしたりする恐れがあるでしょう。

ここでは、カブトムシの成虫飼育に必要な用品を紹介します。ここで紹介することを参考に、カブトムシが快適に過ごせる環境を用意してあげましょう。

成虫管理用マット

飼育ケースのなかには、成虫管理用マットを敷きましょう。マットは、保湿と成虫の隠れ家の役目を果たす重要な飼育用品です。

カブトムシを乾燥した環境で飼育すると衰弱してしまう恐れがあるため、マットを敷いて湿度を保たなくてはいけません。また、マットは夜行性のカブトムシが昼間に休むための隠れ家にもなります。

マットは握って形が崩れない程度に湿らせ、成虫が潜れるくらいの深さまで敷いてください。地表が乾燥したら、霧吹きで湿らせ湿度を保つようにしましょう。

エサ台

エサ台は、昆虫ゼリーをセットするためのものです。

昆虫ゼリーをマットの上に直接置くと、カブトムシがゼリーをひっくり返す恐れがあります。ゼリーがひっくり返るとマットが汚れて不衛生になり、食べづらくなってしまいます。エサ台に昆虫ゼリーをセットすることで、ひっくり返される心配が少なくなるでしょう。

またエサ台は、昼間の隠れ場所や転倒した時の足場の役目も果たすため、できるだけ用意した方が望ましいです。

なお、エサ台には木製とプラスチック製のものがあります。木製はある程度の重さがあるため安定しますが、カビやすいという欠点があるでしょう。一方、プラスチック製はカビが発生しにくく汚れても丸洗いできますが、力の強い個体にひっくり返される恐れがあります。

プラスチック製のものを設置してひっくり返されるようであれば、木製に変更するとよいでしょう。

昆虫ゼリー

カブトムシのエサというと、スイカやキュウリといった野菜でもよいのではと思う方もいるでしょう。しかし、スイカなどの水分量の多い野菜や果物は、カブトムシがお腹を壊す原因になり、必要な栄養素が足りず栄養失調に陥ってしまう危険があります。

カブトムシのエサには、必要な栄養や水分が含まれている昆虫ゼリーが最適です。

昆虫ゼリーには、通常飼育用のゼリーと産卵前後のメスの栄養補給や体力回復を目的としたタンパク補充用の2種類があります。繁殖の予定がない個体には通常飼育用のゼリーを与え、繁殖を予定しているメスにはタンパク補充用のゼリーを与えましょう。

また、昆虫ゼリーには果汁が含まれているもの、樹液が含まれているものなどさまざまな味があります。カブトムシにも味の好みがあるため、食いつきのよいものを与えるようにしましょう。

なお、昆虫ゼリーは開封後約3日で腐ってしまいます。食べ残しを放置すると不衛生になるだけでなく、カブトムシが体調を崩す原因にもなるため、こまめに交換してください。

転倒防止材

カブトムシは、よく転ぶわりに起き上がるのが下手です。転倒防止材がないと起き上がるためにジタバタともがき続けなくてはいけません。もがくと体力が消耗し、衰弱して死に至ることもあります。

どの場所で転んでもすぐに起き上がれるように、転倒防止材をケースのなかに均等に配置しましょう。

飼育ケース

複数の個体を一緒に飼育するとケンカしてケガをしてしまうリスクがあります。できれば、1匹に1つずつ飼育ケースを用意しましょう。

飼育ケースにはいくつか種類がありますが、コバエの侵入を防ぐ工夫が施されているケースを選ぶのがおすすめです。

また、カブトムシはよく動くため、狭いケースのなかで飼育するとケガをしてしまう恐れがあります。カブトムシが快適に動けるように、十分な広さが確保できる大きめのサイズを用意してあげましょう。

幼虫から育てる場合

カブトムシを幼虫から育てたいと考える方もいるでしょう。カブトムシの幼虫は秋頃から春先まで購入できるほか、成虫のオスとメスを一緒に飼育し、交尾させることで誕生させることもできます。

ここでは、幼虫から育てる場合の飼い方を順番に紹介していきます。幼虫と成虫とでは管理方法や必要なものが異なるので、ここで紹介することを参考に用品を揃え、カブトムシが快適に過ごせる環境を整えてください。

幼虫の4月までの飼育方法

幼虫も成虫と同様に飼育ケースのなかで飼育します。中サイズのケースで約8匹、小サイズで約4匹の幼虫が目安です。なかに敷くマットは幼虫育成用のものを使用してください。

幼虫育成用マットは、手で握って形が崩れない程度まで水で湿らせてから敷きましょう。マットのなかにはよく湿らせた朽ち木を埋めて、保水管理をしてください。マットや朽ち木がセットできたら幼虫を入れ、直射日光が当たらず温度変化が少ない薄暗い場所で管理しましょう。

幼虫は、幼虫育成マットを食べて成長します。4月末までは、地表に幼虫のフンが目立つようになってきたら新しいマットに交換する程度の世話で構いません。

4月末には一度、幼虫を取出してマットをすべて新しいものに交換しましょう。それ以降は、地表に出たフンを取り除き、マットを追加するようにしてください。

幼虫の7月までの飼育方法

幼虫は、気温が25度以上になるとサナギになるための準備をはじめます。体を縦にし、いく度も回転させ土まゆを作り前蛹(ぜんよう)になり、6月頃にはサナギへと変化するでしょう。

土まゆが壊れてしまうと、再び同じものを作ることはできません。マット交換などで壊してしまうことがないように注意しましょう。

サナギになった幼虫は、約3週間経つと羽化し成虫になります。サナギは非常にデリケートな生きものであるため、衝撃を与えないようにしましょう。

また、サナギの間はエサを食べることはないため、マット交換は控え、地表に出てくるのを静かに見守ってください。

なお、羽化直後の成虫は体が柔らかいため、触らないようにしましょう。体が硬くなり、自力で地上に出てくるまで待つようにしてください。

成虫になったら、成虫管理用マットや転倒防止材などで環境を整えて飼育します。

翌年2月までの飼育方法

オスとメスを一緒に飼育すると、交尾・産卵してくれる場合があるでしょう。メスは約2~5mmの白い卵を20~30個産みます。産卵が確認できたら、成虫が卵を傷つけてしまう前に幼虫用のマットを敷いた別のケースに移すようにしましょう。

約2週間すると卵から幼虫が生まれます。冬の間、幼虫は冬眠するため、エサをあまり食べなくなるでしょう。この時期は、乾燥しないようにケースと蓋の間に小さな穴を空けたビニールを入れたり、昆虫ウォーターを利用して水分を補充したりしてください。

しっかりと準備して暖かく迎えよう

ここまで、カブトムシの飼育に必要な用品や育て方について紹介してきました。

カブトムシは必要な用品を揃え、適切な環境を整えることができれば、初心者でも飼育できるでしょう。成虫の寿命は短いですが、夏の間にオスとメスが交尾をして産卵をしてくれれば、来年以降も飼育を楽しめます。

この記事を参考に飼育に必要な用品をしっかり準備して、親子で一緒にカブトムシ飼育にチャレンジしましょう。

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