赤ちゃんのずりばいはいつからはじまる?期待できるメリットや注意点をご紹介
赤ちゃんの「ずりばい」について詳しいことをご存じでしょうか。この記事では、ずりばいがはじまる時期や、練習させるときの注意点などを紹介しています。また、ずりばいのメリットについてもふれているため、赤ちゃんのずりばいに興味のある方は、ぜひ、参考にしてください。
「赤ちゃんっていつからずりばいするの?」
「ずりばいとハイハイって何が違うの?」
赤ちゃんのずりばいについて、疑問や不安がある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、赤ちゃん特有の行動である「ずりばい」について、詳しく紹介しています。
この記事を読めば、赤ちゃんのずりばいがはじまる時期の目安や、ずりばいとハイハイの違いのほか、ずりばいにはどのような効果があるかが理解できるでしょう。
また、赤ちゃんにずりばいさせる方法や注意点なども紹介しているので、実際に赤ちゃんのずりばいがはじまったときに、これらの知識が役立ちます。
赤ちゃんのずりばいについて知りたい方や、疑問や不安がある方は、ぜひ、こちらの記事をチェックしてみてください。
ずりばいとはなにか
「ずりばい」とは、うつぶせになった赤ちゃんが、顔だけを上げた状態で、腕や足の力で前に進むことです。そのため、ずりばいしている赤ちゃんのお腹や足は、床にべったりついています。
基本的にずりばいは前に進みますが、左右の腕の力が違ったり、腕と足でちぐはぐな動きをしたりすると、その場で回ったり後ろに下がったりすることもあるでしょう。
ハイハイとの違い
ずりばいとハイハイの違いは、お腹が床についているかどうかです。
ずりばいの場合、赤ちゃんは顔しか持ち上げられないので、お腹は床につけたままで動きます。一方、ハイハイしている赤ちゃんは四つ這いになることができて、床につくのは手のひらと膝下で、お腹は浮いています。
赤ちゃんの発達では、ずりばいがハイハイの前段階です。ずりばいで腰回りの筋力をつけた赤ちゃんは、自然にハイハイの体勢がとれるようになるでしょう。
出典:お子さんの発達が気になる ハイハイ おすわりをしない 発達の月齢 最近早すぎ!|よしだクリニック
赤ちゃんはずりばいをいつからはじめる?
赤ちゃんがずりばいをはじめるのは、生後6か月頃からでしょう。
ただし、赤ちゃんの成長には個人差があります。生後11か月頃になってから、ようやくずりばいをはじめる子どももいれば、ハイハイのような動作を一切しないで、歩き出す子どももいます。
ずりばいをはじめる時期については、あくまで目安と捉えておきましょう。
出典:お子さんの発達が気になる ハイハイ おすわりをしない 発達の月齢 最近早すぎ!|よしだクリニック
ずりばいをすることで得られるメリット
赤ちゃんは、ずりばいをすることで運動量が増えるので、脳や身体機能の発達に、よい影響をもたらすことが期待できるでしょう。
ここでは、ずりばいが赤ちゃんにもたらすメリットを紹介します。以下に挙げる3つの内容を参考にしながら、赤ちゃんの健やかな成長を見守ってあげましょう。
脳の発達を促す
ずりばいする赤ちゃんの目線は上がるので、周りの様子が違って見えたり、手を伸ばせる範囲が変わったりなど、視覚や触覚に新しい刺激を受けます。それらの刺激は、赤ちゃんの脳の発達を促してくれるでしょう。
また、興味をひくおもちゃがある場所や、家族がいるところへ、自分でずりばいしながら進めるようになるので、情緒を安定させる効果も期待できます。
全身の機能が鍛えられる
ずりばいには、運動機能が鍛えられるというメリットがあります。これは、「ずりばい」という動作の特徴によってもたらされる効果といえるでしょう。
ずりばいの特徴は、うつぶせの姿勢を保ちながら、手と肘の力だけで這って移動することです。両手を前に出し、手のひらを床を押しつけながら体を引きずるという動作を繰り返すので、赤ちゃんの首や、肩まわりの筋肉が発達します。
また、仰向けでいるときとは異なり、背中の圧迫がないことも、ずりばいのメリットです。うつぶせの姿勢には、背中の近くにある肺が広がりやすくなるという効果があります。
呼吸がしやすくなり、心肺機能が向上するなど、呼吸器の発達によい影響をもたらすことが期待できるでしょう。
出典:『タミータイム(うつぶせ遊び)』赤ちゃんの発達を促す⁉ |すくすくまことくりにっく
赤ちゃんに楽しくずりばいさせる方法
ずりばいは、赤ちゃんの成長によい影響を与えるとされています。しかし、赤ちゃんの発達には個人差があるので、なかなかずりばいしない赤ちゃんもいるでしょう。
ここからは、赤ちゃんにずりばいを促すための方法を紹介します。以下に挙げる方法を参考に、赤ちゃんが楽しくずりばいできるようにサポートしてあげましょう。
まずはうつぶせに慣れさせる
赤ちゃんにずりばいを促すためには、うつぶせの姿勢に慣れさせることからはじめましょう。
赤ちゃんが寝返りできるようになったら、少しうつぶせにして様子をみます。1日約1~2回を目安にするとよいでしょう。
うつぶせの姿勢の注意点は、赤ちゃんが自分で頭の重さを支える必要があることです。少しでも辛そうな様子を見せたら、すぐにやめるようにしましょう。
また、うつぶせ寝のままにしておくと「乳幼児突然死症候群(SIDS)」の発症率が高くなるため、赤ちゃんが起きているときに行うことを心掛けてください。
赤ちゃんに目線を合わせて呼び寄せる
赤ちゃんがうつぶせを楽しめるようになったら、赤ちゃんと同じ高さに目線を合わせて、少し離れた場所から名前を呼んでみましょう。赤ちゃんの目線に合わせることで、アイコンタクトもとれます。
名前を呼んだり、おもちゃを使って音を出したりすることで、赤ちゃんが「こちらに来たい」という素振りを見せる可能性があります。少しでも近づいて来たら、赤ちゃんをしっかり褒めてあげましょう。
大人が手本を見せる
赤ちゃんは周囲にいる人の真似をするので、大人がずりばいのお手本を見せてあげることも効果的でしょう。
赤ちゃんをうつぶせにしたら、大人もうつぶせになり、ずりばいのように前に動いてみてください。赤ちゃんがすぐに真似してくれるとは限らないので、何度もやって見せてあげましょう。
あんぜんにずりばいさせるための注意点
赤ちゃんのずりばいがはじまる頃は、さまざまなものに興味をもち、口に入れるような素振りを見せる時期でもあります。ずりばいの練習をさせるときは、赤ちゃんのあんぜんにしっかり注意を払いましょう。
ここからは、赤ちゃんにずりばいさせるときの注意点を紹介します。以下に挙げる注意点を参考に、赤ちゃんにとって、あんぜんな環境を作ってあげましょう。
赤ちゃんから目を離さない
赤ちゃんにずりばいさせるときは、赤ちゃんから目を離さず見守るようにしましょう。
赤ちゃんは、大人が思いもしない行動をとることがあります。近くにあるものを誤飲する可能性もあるので、赤ちゃんにとって危険なものは、手が届かないところに移動するなどの対処が必要です。
また、うつぶせの状態で頭を上げられなくなる可能性もあるので、「何かおかしい」と感じたらすぐに助けられるように、赤ちゃんのそばにいましょう。
広いスペースを確保する
赤ちゃんが動きやすいように、ずりばいのためのスペースは広く確保しましょう。
赤ちゃんが動くと考えられる範囲には、ぬいぐるみや布団を置かないようにすることも大切です。たとえば、柔らかなぬいぐるみや布団の上で赤ちゃんがうずくまってしまうと、窒息してしまう可能性があります。
赤ちゃんがいるスペースのなかに、窒息の可能性のあるものがないかも確認しておいてください。
怪我をしそうな角にはクッションをつける
赤ちゃんの怪我を防ぐために、角や出っ張りがある家具にはクッションをつけておきましょう。
また、階段が近い場合はフェンスなどを設置して、そちらへは行けないようにすることも大切です。
もし周囲があんぜんでない場合は、ベビーサークルやベビーゲートを用意して、あんぜんに練習できるスペースを確保しましょう。
コード類や熱湯などには特に気をつける
床に這っているコードや、床よりも少し高い位置にあるコンセントは、ずりばいをしている赤ちゃんに近い位置になります。
ずりばいの練習をさせるときは、床にあるコードをよけたり、コンセントにはキャップをつけて差し込み口を塞いでおくなどの工夫をしましょう。
特に、電気ケトルやポットなどは要注意です。万が一赤ちゃんがコードを引っ張ってしまった場合、熱湯でやけどしてしまう可能性もあります。赤ちゃんがいるときには、コードを外しておくなどの対策をしておきましょう。
あんぜんに気をつけてずりばいの時期を楽しもう
「ずりばい」は、赤ちゃんがうつぶせになり、顔だけ上げた状態で、腕や足の力のみで前進することです。
赤ちゃんがいつからすりばいをするかは個人差があるので、焦らず、自然にできるようにサポートしてあげることが大切です。
ただし、赤ちゃんは大人が予想もしない行動をとることがあります。ずりばいの練習をするときはそばで見守り、赤ちゃんがあんぜんに動き回れるよう、環境を整えてあげましょう。