中学生にスマホは持たせるべき?必要な機能やメリット・デメリットを紹介
中学生の子どもがスマホを欲しがり、お困りの方もいるのではないでしょうか。本記事では中学生にスマホを持たせるべきか、メリットやデメリット、持たせる際に気をつけることなどを紹介します。安全にスマホを利用させたい方は、ぜひこちらをご覧ください。
「中学生の子どもがスマホを欲しがるんだけど、持たせてよいのかな?」
「中学生にスマホを持たせることになったけど、気をつけておいた方がよいことって何かあるの?」
中学生になると、スマホを欲しがる子どもが増えてきますが、本当に持たせてよいかと疑問や不安のある方も多いではないでしょうか
本記事では、中学生にスマホを持たせてよいか、持たせた場合のメリットやデメリットを紹介しています。この記事を読むことで、中学生にスマホを持たせることのメリットやデメリットを把握でき、持たせるべきか判断できるようになるでしょう。
スマホにつけておきたい機能や、決めておきたいルールについても紹介しているので、スマホを中学生に与えても、不適切な使い方を防げます。
中学生にスマホを持たせるべきか迷っている方はぜひ、こちらの記事をチェックしてみてください。
記事のまとめ
- 中学生にスマホを持たせる際は、メリットとデメリットを把握することが重要である。スマホの利用率は高く、子どもにとって一般的な存在になっている。
- スマホにはフィルタリングや利用制限、位置情報取得などの機能をつけることで、リスクを軽減できる。具体的な制限を設けることも大切だ。
- スマホはSNS利用や学習の役に立つが、依存やトラブルに巻き込まれるリスクも存在する。保護者は安全に使わせるためにルールを設定するべきである。
中学生にスマホは持たせるべき?
中学生の子どもに、スマホを持たせてよいか悩んでいる方もいるでしょう。
令和5年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」報告書によると、中学生のスマホ利用率は79.9%です。しかも、このうち91.9%が自分専用のスマホを使っています。中学生でスマホを持つことは、一般的なことになっているといえるでしょう。
しかし、中学生にスマホを持たせることにはデメリットもあり、よいことばかりではありません。
中学生にスマホを持たせるかどうかは、メリットとデメリットを把握したうえで、決めましょう。
出典:令和5年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」報告書|こども家庭庁
中学生のスマホはiPhoneとAndroidどっちが多い?
スマホ機種にはiPhoneとAndroidがあります。とある民間企業が行った調査結果によると、中学生の場合、AndroidよりもiPhoneの人気が高いでしょう。
ただし、iPhoneとAndroidの所持率については、性別による違いもあります。
男子中学生は、AndroidよりもiPhoneを持っている子どもが多い傾向です。一方で、女子中学生は圧倒的に、AndroidよりもiPhoneを持っている子どもが多くなっています。
中学生にスマホを持たせる際につけるべき機能
中学生の子どもにスマホを持たせることには、心配ごともあるでしょう。インターネットやSNSを利用できるようになることで、事件に巻き込まれる可能性があります。子どもが勝手に好きなものを購入したり、ゲームの課金をしたりするリスクもあるでしょう。
しかし、持たせるスマホにいくつかの機能をつけておくと、そのリスクを軽減できます。
中学生にスマホを持たせる場合は、以下の機能をつけておきましょう。
フィルタリング機能
有害なサイト、不適切なサイトおよびアプリの利用を制限する機能です。スマホに搭載されている機能やアプリサービスの利用を制限でき、アプリの課金を防げます。基本的にどのスマホでも、フィルタリング機能は利用可能です。
「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」の第15条により、販売事業者には、青少年が使用する場合にフィルタリングサービスの提供が義務づけられました。
フィルタリング機能をつけることで、中学生がリスクのあるサイトやアプリを利用する可能性が減るでしょう。
出典:青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律|e-Gov法令検索サイト
利用制限機能
子どものスマホ使いすぎや夜更かしの防止を目的とした、スマホの利用時間を制限する機能です。
フィルタリング機能を使って、スマホを利用できる時間を設定しておく方法があります。iPhoneの場合は、スクリーンタイム機能を使ってスマホの休止時間を設定し、利用時間を制限できます。
曜日によってスマホの利用時間を設定できるものもあるので、平日は少なくして休日だけ利用時間を増やしてあげるといった使い方も可能です。
U15はじめてスマホプランとは、15歳以下のお子さまにあんしん、かつおトクにスマホデビューしていただけるプランです。使いすぎや有害サイトへのアクセスに対応できるフィルタリング機能や、危険サイトやウイルスなどの脅威からお守りするセキュリティサービスを提供し、親子で安心してスマートフォンを利用できます。
プランや料金に関する詳細は、下記よりご覧ください。
出典:iPhone や iPad でスクリーンタイムを使う|Apple サポート(日本)
位置情報を取得する機能
子どもが現在どこにいるか、GPSを利用して現在地を確認できる機能です。スマホの位置情報サービスをONにしておくことで、利用可能になります。
中学生にスマホを持たせることを考えたとき、持たせた方がよいと考える理由の一つに、この機能の有用性が挙げられるでしょう。いつでも子どもの現在地を確認し、学校や塾が遅くなったとき、遊びに行ったときにどこにいるかがわかります。
位置情報を確認できれば、子どもと連絡が取れない状況でも、あんしんできるでしょう。
中学生のスマホにかけるべき具体的な制限とは
具体的に、スマホにかけておきたい制限は以下の6つです。
・利用時間を制限
・有害サイトのアクセスや閲覧を制限
・課金の制限や無効を設定
・アプリのインストールや利用を制限
・スマホ利用状況の確認を保護者が把握
・位置情報の通知が保護者へ届くよう設定
これらの制限を設ければ、あんしんできる範囲内で中学生に使用させることが可能です。
ただし、子どものスマホの利用状況を確認できるようにしておきつつも、子どものプライバシーは守らなければなりません。制限が必要である理由を子どもに伝えましょう。
中学生にスマホを持たせるメリット
ここからは、中学生にスマホを持たせるとどのようなメリットがあるか紹介します。
中学生にスマホを持たせることについて、まだ早いのではないかと考える方もいるでしょう。しかし、スマホを持たせれば、さまざまな恩恵が受けられます。子どもにスマホを持たせるべきかどうか悩んでいる方は、以下を参考にしてみてください。
SNSが利用できる
中学生がスマホを持つことで、SNSを利用できるようになります。SNSというコミュニケーションツールを利用することで、子どもがさまざまなコミュニケーション方法や、それに付随するマナーなどを学べるでしょう。
中学生になると、SNSを使ったコミュニケーションを取る機会が増えます。ネットを通じたコミュニケーションの取り方を中学生から身に付けていけることは、メリットになりえます。
子どもの学習に役立てることができる
スマホがあれば、知りたいことがあるとすぐに、手元にあるスマホで調べられます。速やかに自分が知りたい情報を得られるほか、ネットから情報収集する能力が身に付くメリットがあるでしょう。
また、わからないことがあったときはすぐに調べるという習慣も身に付くので、勉強する際にも役立つでしょう。
今どこにいるのかを確認できる
中学生にスマホを持たせれば、スマホの位置情報によって、子どもの所在をすぐに確認できます。
中学生になると部活したり習いごとに通ったりして、帰宅が遅くなることもあります。そんなときでもスマホを持たせていれば、まだ現地にいるか・帰宅途中か、といった情報をすぐに確認できるのであんしんです。
万が一、子どもが事件や事故に巻き込まれるようなことがあったとしても、足取りを追えるでしょう。
中学生にスマホを持たせるデメリット
ここでは、中学生にスマホを持たせることのデメリットについて紹介します。
中学生にスマホを持たせることにメリットはありますが、同時にさまざまなデメリットも存在します。スマホを持たせたことで生活リズムを崩してしまったり、予期せぬ事故や犯罪に巻き込まれたりする可能性があるでしょう。
事前にメリットと併せて、デメリットも押さえておいてください。
スマホに依存する可能性がある
スマホを利用すると、ゲームで遊んだり面白い動画を見たりといったことが簡単にできることから、スマホばかり見るようになってしまう可能性があります。
スマホに依存するあまり、勉強をおろそかにすると、学力が低下してしまうでしょう。また、睡眠不足や視力低下につながるおそれもあります。
スマホへの依存は大人でも問題になっているので、中学生自身に自制させることは難しい場合があるでしょう。
トラブルに巻き込まれる可能性がある
スマホを使うことでネットの世界につながれるようになることから、個人情報のトラブルや犯罪に巻き込まれるといった可能性があります。
ネットを使う人の数は膨大なので、よい人もいれば悪い人もいます。もし悪い人とネットで出会ってしまうと、個人情報を取られてしまったり、知らないうちに犯罪に巻き込まれたりする可能性があるでしょう。
友だちとのSNSを通じたコミュニケーションで、意図せず傷付けてしまうようなこともあります。
子どもがネットで罪を犯す可能性がある
子どもが深く考えずに行った行動によって、みずから犯罪を犯してしまう可能性があります。
これまでにも、ネットでの注目を集めたいために非行して、その様子をSNSに投稿する事例がありました。出会い系サイトに登録して、大人の男性から金品を受け取ろうと誘引する犯罪も起こっています。
ネット上で学校のシステムに侵入し、住所や成績といった個人情報を大量に盗み出す犯罪も起こりました。
子どもがスマホで何をしているか把握していないと、保護者の知らないうちに、子ども自身が加害者となっている可能性があるでしょう。
出典:あなたのお子さんは大丈夫?スマホ、携帯にご注意を!ネット犯罪の落とし穴|内閣府大臣官房政府広報室
保護者がスマホのルールを決めるときに気をつけるべきこと
子どもをトラブルや犯罪から守るためには、あらかじめ、保護者がスマホの利用に関するルールを決めておく必要があります。
しかし、保護者が決めたルールをただ頭ごなしに伝えるだけでは、効果があまり見込めない可能性もあるでしょう。ルールを守らせるには、子ども自身にもルールに納得してもらわなければなりません。
ここからは、ルールを決める際の進め方を紹介しますので、参考にしてみてください。
ルールを定める理由を子どもに説明する
スマホを使う際の危険性をしっかり説明したうえで、なぜスマホの利用にルールが必要なのかを伝えるようにしましょう。
中学生の年齢では、まだネットに対する認識が甘く、警戒心の薄い場合が多いでしょう。ネットにはさまざまな危険があり、それらを回避する必要があると伝えることが大切です。
ただし、親の指示に従うことに反発を感じてしまう子どももいます。そのような子どもには、ルールを守らせつつ、ある一定の自由は認めて、自尊心を尊重してあげましょう。
子どものスマホの利用時間を決める
スマホへの依存を防ぐために、子どもがスマホを利用できる時間をルールで決めておきましょう。
決める内容は「毎日○時以降は使わない」あるいは「一日○時間しか使わない」などです。ほかのやるべきことをおろそかにしてまで使わせず、子どもに生活のメリハリをつけられるよう、覚えさせましょう。
メリットやデメリットを把握したうえで安全に使わせよう
中学生になるとスマホを持つ割合が増えていきますが、スマホの使用により生活の利便性が向上したり能力が身に付いたりする一方で、スマホへの依存や犯罪に巻き込まれるリスクも生まれます。
それらを防ぐためにも、スマホにはさまざまな機能制限をかけてください。これにより、子どもが危険なサイトやアプリを利用したり、学力が低下したりするリスクを減らせるでしょう。
保護者は子どもに対してスマホの使い方をていねいに説明し、安全に使わせましょう。