失敗しない離乳食!月齢ごとの進み方と注意点について解説

失敗しない離乳食!月齢ごとの進み方と注意点について解説

月齢ごとの離乳食の進め方をご存じでしょうか。この記事では、月齢ごとの離乳食の進め方やポイント、離乳食期間中に与えてはいけないものなどの注意点を紹介しています。赤ちゃんの負担にならない離乳食の進め方を知りたい方は、こちらをお読みください。

「離乳食は、いつからはじめたらよいの?」

「食材の大きさやかたさ、1回分の分量の目安が知りたい」

「離乳食期間中に与えてはいけない食材はある?」

 離乳食をはじめようとしている方のなかには、このような疑問や不安を抱えている方もいるでしょう。

本記事では、離乳食をはじめる目安や月齢ごとの進め方を紹介します。この記事を読むことで、月齢ごとの離乳食の進め方を把握できるので、離乳食をスムーズに進められるでしょう。

また、離乳食期間中に与えてはいけない食材や注意すべき点についても紹介しているので、赤ちゃんにかかる負担を減らせます。

離乳食の進め方に疑問がある方や、はじめての離乳食に不安がある方は、ぜひ、この記事を参考にしてください。

記事のまとめ

  • 月齢ごとに離乳食の進め方や与える食材のポイントを詳しく解説している。
  • 離乳食期間中に与えてはいけない食材や注意点を紹介し、赤ちゃんに負担をかけない方法も解説している。
  • 食材の大きさやかたさ、調理法など、離乳食をスムーズに進めるための具体的なアドバイスが得られる。

胎動はいつから感じはじめる?時期ごとの感じ方の変化と胎動カウント方法をご紹介

胎動はいつから感じはじめる?時期ごとの感じ方の変化と胎動カウント方法をご紹介

学齢別子育てガイド 2024.11.28

離乳食は「生後5~6か月」からはじめる

一般的に離乳食をはじめる目安は、生後5~6か月といわれています。

しかし、生後5か月になったからすぐにはじめなくてはいけない、というわけではありません。以下のようなサインがみえたら、赤ちゃんの体調や機嫌がよい日を選び、離乳食をはじめましょう。

・しっかり首が座っている

・寝返りができる

・支えると座れる

・食べ物に興味を示す(大人が食べている様子に興味を示すなど)

・スプーンなどを口に入れても、押し出そうとしなくなる

出典:離乳食のすすめ方について | 岡崎市ホームページ

月齢ごとの離乳食

赤ちゃんは成長するにつれ、母乳やミルクだけでは栄養を補えなくなります。そのため、離乳食で、大人と同じように食べ物から栄養を摂る練習をしなくてはいけません。

いきなり大人と同じものを食べることはできないので、月齢に合ったかたさ、大きさ、分量を与えることが大切です。

ここでは、月齢ごとの離乳食の進め方を紹介していきます。

以下で紹介する内容は、あくまでも目安です。赤ちゃんの成長や食べるペースには、個人差があります。焦らずゆっくり様子をみながら進めてください。

出典:離乳食のすすめ方について | 岡崎市ホームページ

生後5~6か月

生後5~6か月は、食材の味や舌ざわりに慣れ、口に入ってきたものを上手に飲み込むための時期です。1日1回小さじ1からはじめ、母乳やミルクは飲みたいだけ与えましょう。

食材は、すりつぶすか裏ごししてポタージュ状にします。離乳食に慣れたら、水分を減らしヨーグルトぐらいのかたさにしましょう。最初の1か月は、赤ちゃんの様子をみながら以下のようなスケジュールで進めてみてください。

・1週目:10倍がゆ(米1を10倍の水で炊いたもの。1~2日目は小さじ1、3~4日目は小さじ2といったスケジュールで、量を徐々に増やしていく)

・2週目:10倍がゆと、すりつぶした野菜

・3、4週目:10倍がゆと、すりつぶした野菜、舌でつぶせるかたさの豆腐、白身魚、卵黄

この時期は調味料を使った味つけは不要です。茹でるかだしで煮て、柔らかくしましょう。

離乳食を与える時間ですが、午前中の授乳前が望ましいでしょう。離乳食の目安時間は以下のとおりです。

・6時:母乳やミルク

・10時:離乳食と母乳やミルク

・14時:母乳やミルク

・18時:母乳やミルク

・22時:母乳やミルク

与える時間を決めたら、できるだけ毎日、同じ時間に食べさせてください。また、離乳食開始から1か月経ち、赤ちゃんが食べることに慣れてきたら、2回食に移行しましょう。

なお、生後5~6か月になる赤ちゃんの生活について、より詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。

出典:離乳食のしおり(p.6~7:5~6か月頃)|京田辺市

生後7~8か月

生後7~8か月は、歯が生えはじめ、食べ物を上あごと舌でつぶして食べられるようになる時期です。食材は、豆腐ぐらいのかたさにし、2~4mm程度の細かいみじん切りか、フォークでつぶして小さくします。

この時期は、食材の種類を増やして、赤ちゃんが舌ざわりや味を楽しめるようにしてあげましょう。また、赤ちゃんの食いつきが悪いようであれば、醤油や味噌などの調味料を数滴使用し、味付けても構いません。

離乳食の回数は1日2回で、食後は母乳やミルクを与えましょう。1回あたりの離乳食の目安量は、以下のとおりです。

・主食:全がゆ50~80g

・副菜:野菜と果物は20~30g

・主菜:魚もしくは肉なら10~15g、豆腐なら30~40g、卵なら卵黄1~全卵3/1個分、乳製品なら50~70g

出典:生後5か月からの「離乳スタートガイド」 別添スケジュール(p.1:中期(生後7~8か月頃))|こども家庭庁

生後9~11か月

生後9~11か月は、前歯で食べ物を噛み切り、歯ぐきを使ってモグモグ食べられるようになる時期です。食材のかたさは、歯ぐきでつぶせる熟したバナナぐらいにします。大きさは5mm程度の角切りから徐々に大きくしていきましょう。

離乳食の回数は3回で、1回あたりの離乳食の目安量は以下のとおりです。

・主食:全がゆ90g~軟飯80g

・副菜:野菜と果物は30~40g

・主菜:魚もしくは肉なら15g、豆腐なら45g、卵なら全卵1/2個分、乳製品なら80g

この時期は、栄養源が母乳・ミルクから離乳食へと移り、鉄分不足になってしまうこともあります。鉄分を多く含む食材を積極的に使いましょう。

出典:離乳食のしおり(p.10:9~11か月頃)|京田辺市

生後12~18か月

生後12~18か月は、形のあるものでも上手に噛んで食べられるようになる時期です。食材のかたさは、歯ぐきと歯を使って噛める、肉団子ぐらいを目安にしましょう。大きさは、1cm程度の角切りからスタートし、徐々に手づかみで食べられるようにスティック状にしていきます。

離乳食の回数は3回ですが、赤ちゃんの様子をみながら間食(果物やいも類など)を1~2回与えましょう。

1回あたりの離乳食の目安量は以下のとおりです。

・主食:軟飯90g~ご飯80g

・副菜:野菜と果物は40~50g

・主菜:魚もしくは肉なら15~20g、豆腐なら50~55g、卵なら全卵1/2~1個分、乳製品なら100g

出典:生後5か月からの「離乳スタートガイド」 別添スケジュール(p.2:完了期(生後12~18か月頃))|こども家庭庁

離乳食のポイント

赤ちゃんには個性があり、1食分の目安量を食べられない小食の子もいたり、日によって食べてくれない子もいたりします。食べてくれないからと無理強いしてしまえば、食べることが嫌になる恐れもあるでしょう。

離乳食は、焦らず赤ちゃんのペースに合わせて、食べる楽しさを伝えながら進めることが大切です。

食べなくても神経質にならず、ゆったりと構えて、少しでも食べたら褒めてあげるようにしましょう。

離乳食の注意点

離乳食がはじまることは、母乳やミルクだけで成長してきた赤ちゃんにとって大きな変化です。しかし、注意すべき要点はあり、理解せずに進めてしまうと、赤ちゃんに負担をかけてしまうことになります。

赤ちゃんの負担を減らし、離乳食の時間を楽しいものにするためには、以下で紹介する注意点を守るようにしてください。

大人用のものは赤ちゃんの体に負担になる

大人用に作られたものや濃い味のものは、味覚形成に悪影響を与え、赤ちゃんの未熟な内臓に大きな負担をかけます。

生後7~8か月から調味料を使えますが、大人でも味を感じないくらいの薄味を心がけましょう。生後12~18か月の離乳食完了期でも、大人の1/3程度の味付けにとどめてください。

出典:こどもの食事(離乳食)| 弘前市

出典:離乳食のしおり(p.8:7~8か月頃|p.10:12~18か月頃)|京田辺市

食材や食器などの衛生面に注意する

赤ちゃんは細菌への抵抗力が弱いので、食材や食器などの衛生面には、十分注意しましょう。

食中毒予防のために、菌を「付けない」「増やさない」「やっつける」ということを意識して、以下のことを徹底してください。

・調理前と調理中は手をこまめに洗い、よくふき取る

・調理器具や食器は、消毒してしっかり乾燥させる

・食材は新鮮なものを選び、十分に加熱する

・食べ残しは与えない

出典:【こどもの食コラム】離乳食作りでの食中毒予防のポイント|摂津市

タンパク質の摂りすぎは食物アレルギーの原因になる

赤ちゃんの胃腸は未発達なので、タンパク質を十分に消化・吸収できません。消化できなかったタンパク質は、異物と認識され、アレルギーを引き起こしてしまう可能性があります。タンパク質の摂りすぎには注意してください。

しかし、アレルギーを気にしすぎてタンパク質を制限することは、栄養不足になりかねないので、極端な制限はやめましょう。アレルギーが気になる方は、専門医に相談してください。

出典:離乳食のすすめ方 – 安中市ホームページ

はじめての食材は少しずつあげる

体調が悪くなった場合に原因がわかるように、はじめての食材は1日1種類1さじから与えはじめましょう。体調に変化がみられたら速やかに医療機関を受診できるよう、なるべく午前中に与えてください。

なお、アレルギー反応を疑って離乳食の開始を遅らせることは、アレルギー予防にはなりません。時期が来たら離乳食を開始し、アレルギーが心配な食材も少量ずつ与えてみましょう。

もし、体調に変化がみられた場合には、勝手な判断をせず、専門医の指示に従ってください。

出典:離乳食をスタート~食の自立への初めての一歩~|相生市

はちみつや黒糖などNG食材に注意する

食材のなかには、赤ちゃんに与えてはいけないものがあります。

はちみつや黒糖には、ボツリヌス菌が含まれている可能性があります。1歳未満の赤ちゃんが摂取すると、乳児ボツリヌス菌症にかかる恐れがあるので、与えてはいけません。

また、のどに詰まりやすい食材にも注意が必要です。粘着性がある餅、弾力性があるかまぼこ、かみ砕かないと誤嚥の危険性があるナッツ類などの、かたい食材は避けてください。

さらに、刺身や生卵などの生ものは、食中毒の危険性があるので、与えないようにしましょう。

出典:ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。|厚生労働省

出典:【こどもの食コラム】離乳食で与えるのがNGな食品|摂津市

脂質は消化しにくいため少量にする

赤ちゃんは肝臓が発達しておらず、脂質を十分に消化することができません。脂質を大量に摂取すると、消化不良を起こしてしまう可能性があります。

消化器官が発達し脂質の消化がよくなる、生後9~11か月頃から少しずつ与えるようにしましょう。与える際は、調理に使う油だけでなく、食材に含まれる脂質にも注意してください。

出典:離乳食をはじめましょう!(p.2:発達にあった離乳食の進め方)|松阪市

出典:離乳食のすすめ方(p.1:生後9~11か月)|野々市市

離乳食は赤ちゃんにあわせたスピードで進めよう

一般的な離乳食開始時期は、生後5~6か月頃です。支えると座るなどのサインがみられたら、今回紹介した月齢ごとの離乳食を参考に進めていきましょう。

ただし、赤ちゃんの成長には個人差があり、離乳食の進み方も一人ひとり異なります。今回紹介したことは、あくまでも目安として認識しておきましょう。目安どおりに進まなくても赤ちゃんの個性と捉えて、気持ちに余裕を持って、離乳食の時間を楽しんでください。

出典:離乳食のすすめ方について | 岡崎市ホームページ

赤ちゃんの夜間授乳はいつまでするべき?やめるタイミングの目安や注意点をご紹介

赤ちゃんの夜間授乳はいつまでするべき?やめるタイミングの目安や注意点をご紹介

学齢別子育てガイド 2024.11.28