【小学生向け】家でできる実験10選!子どもが実験をすることのメリットもご紹介
子どもの能力を伸ばすために実験に取組んでほしいと考えている方もいるでしょう。この記事では、家でできる小学生向けの実験10選と、子どもが実験をすることのメリットを紹介しています。気になる方は、ぜひチェックしてチャレンジしてみてください。
「子どもが理科の実験に興味を持っているけれど、家でできるの?」
「子どもの成長になることをしたいけれど、何をしたらよいの?」
「自由研究や自学で使える実験が知りたい」
このように子どもが楽しく学んで、熱中して取組める実験を提案したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、小学生向けの家でできる実験10選と、子どもが実験をすることのメリットを紹介しています。この記事を読むことで、家でできる実験の種類やメリットについて把握できるでしょう。
家ではできないと考えていた理科の実験も、家でできるものがあります。理科への興味を深めたり、子どもの能力を伸ばすきっかけになるため、ぜひこの記事を参考に、チャレンジしてみてください。
小学生が家で実験をするメリット
小学生が家で実験をするメリットについて、詳しく解説していきます。
家で実験ができるのかと不安になることもあるでしょう。しかし、実際に取組むことで、子どもにはさまざまな力が身に付いていきます。
メリットを正しく理解して、この機会に実験に取組んでみましょう。
課題に取組む力が身に付く
学校であれば、先生の指導のもと実験を行いますが、自宅で実験を行う場合は、自分が主体になって動く必要があります。
実験の答えに対して仮説や予想を立て、積極的に実験に向き合う必要があります。そのため、課題に取組む力が身に付いていきます。
日常で使える知識が身に付く
私たちの日常には、科学的な情報が溢れています。たとえば天気予報や栄養表示、機械の取扱い方法などです。
理系の専門職でなくても、天気や食品に関することを学びます。将来、商品開発の職に就かなくても、就職した会社の商品や使用しているテクノロジーを知る必要が出てくるでしょう。
日常生活や将来のために、理科や科学への理解は重要です。
忍耐力や集中力を養える
実験を行う際には、答えや結果が出るまでに時間がかかる場合があります。失敗してしまうと、繰り返し同じ実験を行うことや、一瞬の反応を見逃さないように集中し続ける必要があります。
そのため、実験を行うことで、忍耐力や集中力を養える可能性があるでしょう。
発想力や創造力が豊かになる
実験を行う際には、自分でどうしたらよいか考え、最適な結果を得るために工夫や創造が必要になることから、発想力や想像力が身に付きます。
この力は、AIの活用が活発化する未来において、必要とされる能力だといわれています。実験を通して身に付けたい能力の一つです。
周囲の環境を気にせずに取組める
学校の授業で一つの実験を行う際には、何人かのグループで工程をわけて、実験を行うことがほとんどです。
一人でやってみたいと思うことも、ほかの子どもと一緒にやらなければならない場合もあるでしょう。
自宅で実験を行う場合は、大人のサポートが必要な場合もありますが、自分が主体になって行うことができます。
小学生が家でできる実験10選
ここからは、小学生が家でできる実験を10個ご紹介します。
家にある身近な材料や手に入りやすい材料を使った実験など、手軽にはじめられるものばかりです。気になるものがあれば、ぜひ、チャレンジしてみてください。
ドライヤーで揚力を発生させよう
ドライヤーの風の力を使って揚力を発生させ、ものを浮かせてみましょう。
丸くて軽いものを風の力で浮かせると、上側を流れる風が速くなって気圧が低くなります。その力によって揚力が生まれ、上にものを持ち上げることができます。実際に実験をしてみて、揚力を発生させてみましょう。
ドライヤーを傾けたり、上から風を当てたりして、丸いものが浮き続けるか実験で確認しましょう。なお、温風で実験を行うとやけどの原因にもなるため、必ず冷風で行ってください。
・ドライヤー
・紙風船やピンポン玉などの丸くて軽いもの
1.ドライヤーを冷風にセットして風を出す。
2.風が出ているところを上に向け、丸いものをのせる。
カラフルな液体タワーを作ろう
密度が違う液体を使って、カラフルな液体タワーを作ってみましょう。
密度が高い液体は下の方へ、低い液体は上の方に留まります。
コップのなかに、密度が高い液体と低い液体を入れて層を作り、そのなかにピンポン玉やミニトマト、クリップを入れて、密度が違うとどのようなことが起こるか確かめてみましょう。
・縦に長い形のコップ
・液体(はちみつ、牛乳、食器用洗剤、オリーブオイル、水など)
・食品着色料
・物体(ピンポン玉、ミニトマト、クリップなど)
1.縦に長いコップのなかに、はちみつ、牛乳、食器用洗剤、食品着色料で色をつけた水、オリーブオイルの順番で、静かに入れる。
2.1のなかにピンポン玉、ミニトマト、クリップを入れる。
グミでマシュマロを作ろう
グミは弾力がある食感で、マシュマロは柔らかい食感をしています。全く違う食べ物ですが、どちらもゼラチンでできているため、グミでマシュマロを作ることができます。
ゼラチンの働きや変化について考えてみましょう。
・好きなグミ 約50g
・卵 1個
・砂糖 約10g
・コーンスターチ(もしくは片栗粉)
・ハンドミキサー
・泡立て器
・ボウル
・バット
・耐熱容器
・スプーン
1.卵を割り、卵白だけをボウルに入れたあと、砂糖を加えてハンドミキサーで泡立て、ツノが立ったらやめる。
2.耐熱容器にグミを入れ、電子レンジで600W30秒加熱する。
3.2を泡立て器で混ぜ粗熱を取る。
4.1の卵白を3の粗熱を取ったグミに入れて、泡立て器で混ぜる。
5.バットにコーンスターチもしくは片栗粉を、1cm程度の厚さで敷き、くぼみをつけておく。
6.4を5のくぼみのなかに落として、冷蔵庫で冷やす。
7.固まったら全体にコーンスターチもしくは片栗粉をまぶして完成。
水のボールを作ろう
水のボールを作り、食べることができる水の様子について学んでみましょう。
食用のアルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムを使って、水の周りに被膜を作ると、持ち運びができる不思議な水のボールを作ることができます。
食用のアルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムは、インターネットなどで手に入れられます。その際に、食用かよく確認しましょう。
作った水のボールを1日冷蔵庫で保管してみて変化があるかまとめたり、水以外の液体で作れるかなど、応用の実験もあります。
・食用アルギン酸ナトリウム 1g
・食用乳酸カルシウム 5g
・水
・おたま
・ボウル 2個(1個は大きめ)
・はかり
・計量カップ
・ハンドミキサー
1.ボウルのなかに、水1カップ、アルギン酸ナトリウム1gを計って入れる。
2.1をハンドミキサーを使ってとろみが出てくるまで混ぜ、気泡がなくなるまで15分程度待つ。
3.大きめのボウルに水4カップ、乳酸カルシウム5gを計って入れて混ぜる。
4.2の液体をおたまですくい、3のボウルにゆっくり沈めて3分程度待つ。
5.4でできたものをおたまですくって別の容器に入れて、表面の乳酸カルシウム水溶液を洗い流して完成。
空き缶をぺしゃんこにしよう
空気には重さがあり、大気圧という大きな力を持っています。地球は普段、巨大な重さの空気に押しつぶされていますが、その力と同じだけ、なかから押返すことで、ものが潰れずにいます。
この実験では、空気の圧力を利用して空き缶をぺしゃんこに潰すため、空気の重さを実感できるでしょう。
火を使う実験のため、必ず大人と一緒に行い、やけどには十分注意しましょう。
・アルミ製の飲料用の空き缶(スクリューキャップ)
・ガスコンロ
・網
・耐熱手袋
・洗面器
・水
1.ラベルを剥がし、なかをきれいに洗った空き缶の蓋を外して、底が隠れる程度の水を入れる。
2.コンロの上に網を置き、その上に1の空き缶を置いて火をつける。
3.缶のなかの水が沸騰し、湯気が見えたら火を止める。
4.耐熱手袋をつけ、外しておいた蓋を空き缶につけてしっかりしめる。
5.洗面器のなかに水を少し入れ、そのなかに4の缶を立てる。
6.立てた缶に水を少しずつかけると、缶がぺしゃんこになる。
電気でモノを動かそう
電気は機械を動かす動力を生み出しますが、一体どのようにして電気が動力になるのか実験してみましょう。
導線に電気を流すと、磁力が働く空間ができます。導線をコイル状に巻いて電気を流すことで、コイルが磁石のようになり、ものを動かす力が生まれます。
実際に作ってみて、どのようにものが動いているか確かめてみましょう。
・通常よりも大きな紙コップ
・表面がコーティングされたアルミ線 太さ1mm
・磁石
・単2用の電池ボックス
・単2乾電池 1本
・クリップがついたリード線 2本
・クリップ(細長い針金でできているもの) 2個
・ペンチ
・紙やすり
・カッター
・はさみ
1.紙コップを裏返し、底の部分をカッターでくりぬく。
2.紙コップの正面と背面を、幅4~5cm程度切り取り、側面の2か所は幅2cm程度で同じように切り取る。
3.幅2cm程度で切り取った側面の2か所の上部に、クリップをさす。
4.15cm程度アルミ線の端を残した状態で、単2電池に5回半巻きつけ、コイル状にする。
5.4のコイルから電池を取り外し、アルミ線を15cm程度残して切り、電池に巻きはじめた場所と巻き終わった場所にアルミ線を2回巻きつけて、余った部分を輪の上に伸ばす。
6.紙コップの真ん中に磁石を置く。
7.クリップの一番下の部分にアルミ線の端と端をそれぞれ引っかけ、6で置いた磁石とコイルの間が少し空くような位置に高さを調整し、アルミ線の端をペンチを使って左右に曲げる。
8.7で左右に曲げたアルミ線のクリップにふれる部分を紙やすりで削って、コーティングを剥がす。
9.8のアルミ線をクリップに引っかけてブランコ状にする。左右にはみ出たアルミ線は、落ちないようにペンチで下方に曲げる。
10.リード線をクリップの上部と、電池ボックスの端子につなぐ。
11.電池ボックスに電池を入れ、コイルで作ったブランコの下に磁石を置いて完成。
ペットボトルで風船を膨らませよう
ペットボトルと重曹と酢を使って、息を吹き込まずに風船を膨らませてみましょう。
重曹と酢がふれると、化学反応を起こして気体が発生し、風船が膨らみます。化学反応を起こす過程を体験してみましょう。その際、発生した気体が何か調べてみるのをおすすめします。
気体が発生している最中に、ペットボトルの蓋をしめると破裂するので危険です。必ず蓋は外した状態で実験を行いましょう。
・500mlのペットボトル
・ろうと
・重曹 5g
・酢 120ml
・風船
1.ペットボトルのキャップを外し、なかに酢を入れる。
2.ろうとを使い、風船のなかに重曹を入れ、こぼれないように気をつけてペットボトルの口に風船をかぶせる。
3.重曹がペットボトルのなかに落ちたら完成。
真っ白な紙に絵や文字を浮かばせよう
見た目は何も書かれていないのに、熱を加えてみると文字や絵が浮かび上がる実験を行ってみましょう。
みかんの果汁を用意し、熱を加えるだけの簡単な実験ですが、加熱時のやけどや紙が燃えないように注意してください。
みかんの果汁以外にも、砂糖水や酢、塩水などを用意し、みかんの果汁で書いた場合と比べてみるのもおすすめです。
なぜ、火であぶると何もない場所に文字が浮かび上がるのか、みかんの果汁を使う理由などを考察してみましょう。
・みかんの果汁
・筆
・白い紙
・オーブントースターもしくはオーブンレンジ
1.白い紙を用意し、筆にみかんの果汁をつけて文字や絵を描く。
2.オーブントースターで3分程度熱を加える。燃えないように注意する。
3.文字が浮かび上がってきたら完成。
氷のでき方を観察しよう
氷がどのようにできていくのか、氷のカップを作って観察してみましょう。
一番はじめに凍るのは、どの場所からなのか、どのように氷ができていくのか、まとめるのが実験内容としておすすめです。
最後に、できた氷のカップにジュースを注いでみるとどうなるのか、反応も観察しましょう。
・透明なプラスチックのコップ 5個
・色のついたジュース
・水
1.プラスチックのコップを5個用意し、それぞれ同じ量の水をコップの1/3程度入れて、冷凍庫に入れる。
2.外側が凍り出したら時間差でコップを1個ずつ取り出し、写真を撮る。
3.最後の5個目のコップに入れた水が凍りはじめ、周りが全部凍ったら取り出す。
4.上部に穴を開けてなかの水を出して、代わりにジュースを注ぐ。
5.真ん中の部分にジュースが残ったら完成。
ろ過実験をしよう
ろ過について学び、あんぜんな水を作ってみましょう。
ろ過実験をし、実際に泥水をきれいな水にしてみることで、今飲んでいる水がどのようにして家庭に届けられているのか理解が深まるでしょう。
SDGsの観点から、すべての人にあんぜんな水がいきわたることを考察するのもおすすめです。
・350mlのペットボトル 2本
・砂
・小石
・活性炭
・カット綿
・カッター
・ビニールテープ
・ガーゼ
・輪ゴム
・泥水
1.2本のペットボトルのうち、1本は上部を、もう1本は下部をカッターで切って切り口をビニールテープで貼って保護する。
2.ペットボトルの注ぎ口部分にガーゼを被せ、取れないように輪ゴムで留める。
3.ガーゼを被せたボトルの注ぎ口を下に向け、小石→カット綿→活性炭→カット綿→砂の順で入れる。この際、活性炭は小石の1.5倍程度にする。
4.切り取って下部だけになったペットボトルに、3で作ったろ過装置をはめ込む。
5.上から泥水を少しずつ流し入れ、出てきた水がどのような色をしているか泥水と比較して完成。
家でできる小学生向けの実験で子どもの成長につなげよう
この記事では、小学生向けの家でできる実験10選と、子どもが実験をすることのメリットをご紹介しました。
自宅で実験に取組むと、子どもにとって日常で使える知識が増えたり、発想力や創造力が豊かになったりと、子どもの成長につながっていくでしょう。
子ども自身も周囲の環境を気にすることなく実験に取組むことができ、理科や勉強への興味が増す可能性があります。
この記事で紹介した家でできる実験を参考に、ぜひチャレンジしてみてください。