通知表はこう見る!見るべき項目とポイントを把握して子ども教育に活かそう
子どもから通知表を受け取ったけれど、見方がよくわからないという人はいませんか。この記事では通知表の見方や見るべきポイント、通知表を活用するために親ができることを紹介しています。通知表を正しく見られるようにしたいという人は、ぜひ、この記事をご覧ください。
「通知表ってどう見ればいいの?」
「通知表の評価方法や基準を教えてほしい」
「子どもの成績が悪い理由や悪かった時に保護者はどうすればよいか知りたい」
子どもが学校から持って帰ってくる通知表について、このような疑問を持っている保護者の方もいるのではないでしょうか。
本記事では、通知表の評価方法や基準などの基礎的な知識とともに、通知表の見方を解説しています。また、通知表で子どもの成績が悪い理由、悪かった場合の対応について紹介しています。
この記事を読むことで、評価方法や基準を踏まえて通知表を確認することが可能です。その知識をもとに、子どもの学校での成績を把握し、悪かった場合でも適切に対応できるでしょう。
通知表の見方がよくわからないという方は、ぜひ、この記事をチェックしてください。
通知表の見方
通知表は、子どもの学習状況や健康状態がまとめて記載されている書類です。通知表の結果を踏まえて、今後の子どもの学習に活用してほしいという意図や目的で渡されています。
通知表の見方がわからなければ、子どもの学習に活かせないため、保護者はまず通知表の見方を知っておく必要があります。
ここからは、評価方法や基準などの通知表の見方について解説します。
通知表の観点が2020年から変更された
通知表の評価や観点は2020年頃に変更されており、2020年以前とは内容が変わっているため、注意が必要です。
変更前は評価するための項目は、「興味・関心」「思考・判断」「技能」「知識」の4つの観点がありました。変更後には、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に取組む態度・人間性」の3つになった点が、大きな変更点です。
出典:2020年度、子どもの学びが進化します!新しい学習指導要領、スタート!|政府広報オンライン
通知表の評価基準
2020年度の変更後、通知表の評価基準は以下の3つの観点にもとづいています。
1.知識・技能
2.思考・判断・表現
3.主体的に学習に取組む態度
1.知識・技能は、計算や漢字などの基本的な知識や技術がどの程度習得できているのかという観点です。2.思考・判断・表現については、文章問題などの考えて答えていく応用問題や、発表の際に自分の意見や考えを表現できるかが評価されます。
そして、3.主体的に学習に取組む態度は変更後に新たに追加された観点で、普段の学習態度など、子どもの主体性を評価するための観点です。
通知表の評価方法
通知表の評価方法は、変更前に主流だった「相対評価」と変更後に主流となっている「絶対評価」の2種類にわけられています。
相対評価とは、子どもの成績や学習状況をクラス全体または、学年全体のなかで評価するものです。この評価方法の場合、全体で優秀な成績の子どもが多ければ多いほど、それ以外の子どもの評価が下がりやすい傾向になります。
それに対して絶対評価は、子ども個人の教科ごとの目標達成度合いを評価するものです。クラスや学年に関係なく個人を評価するため、子どもの成績の変化が見やすくなっています。
所見欄も確認するようにしよう
通知表には所見欄と呼ばれる評価のポイントもあります。これは、子どもの学校での様子や学習の様子、よいところや伸びているところなどが記載されているのがポイントです。
ただし、よいことばかりではなく、何らかの問題が見られる場合も記載されています。直接問題があるという書き方ではなく、褒めているようにもとれる書き方であったりと、婉曲的に表現されていたりする場合もあります。
成績以外の評価が記載されている部分であるため、普段の生活態度に問題がある子どもにとっては特に重要な評価ポイントです。
子どもの通知表の評価がよくない理由
子どもの通知表の評価がよくない場合もあるでしょう。そのときは子どもを叱るのではなく、まずはなぜ通知表の評価がよくないのか原因を把握することが必要です。
ここからは、子どもの通知表の評価がよくない理由として考えられる3つのポイントを解説します。
テストの成績が良くない
テストの成績が良くない場合、授業の内容を理解していない、一定の基準や学習の達成度を満たしていないと判断されやすいです。
特に絶対評価の場合は、クラスや学年全体ではなく個人の成績が重視されやすくなります。このため、テストの成績がそのまま評価に反映される可能性があります。
通知表で評価を得たい場合は、ある程度テストで安定した成績を取ることが大切です。
授業中の態度が悪い
通知表の評価基準のなかには、授業中の態度を評価する項目である「主体的に学習に取組む態度」があります。つまり、授業中に以下のような態度を取っていると通知表の評価に影響を与える可能性が高いです。
・居眠りをしている
・ふんぞりかえっている
・椅子に座らず走り回っている
・先生に対する言葉遣いが悪い
ほかにも授業に真面目に取組んでいたとしても、積極的に挙手や質問をしない場合も注意が必要です。これらは授業への積極性が低いと判断され、評価を落とされてしまう可能性があります。
学校生活の決まりを守っていない
ほかにも通知表の評価がよくない理由として挙げられるのが、学校生活での決まり(ルール)を守っていない場合です。
小学生の場合、時間を守れない、授業中の私語や廊下を走ってしまうなど、決まりを守らずに先生に怒られてしまうケースも珍しくありません。
学校生活での決まりを守れるかどうかは、社会の決まりを守れるかどうかで評価されている部分となっています。そのため、学校内での生活も通知表の評価に反映されるということを理解しておくことが大切です。
子どもの成績が悪い際に親ができること
子どもの通知表の評価が悪かったとしても落ち込むのではなく、子どもと一緒に次に活かせるようにどうすればよいのか考えていく必要があります。そのためには、まず保護者として通知表の評価を振り返って、何ができるのか意識することが大切です。
ここからは、子どもの成績が悪い際に保護者としてできることややった方がよいことを5つ紹介します。
子どもが努力した点を褒める
通知表を確認する際、ついつい学力に関する評価の部分ばかり気にしてしまう人が多いです。ただ所見欄を見てみると、子どもが頑張っているところや努力しているところ、よいところなどが書かれています。
このため、学力に関する評価ばかり意識するのではなく、まず子どもが学校生活のなかで頑張っているところや努力しているところを褒めましょう。子どもの成長を見つけて褒めることで、子どものよい成長につなげやすくなるのです。
通知表の結果よりも過程を評価する
子どもは結果だけを褒めてしまうと、努力しなくなる可能性があります。このため、通知表の結果ばかりを意識するのではなく、結果につながった過程(プロセス)を評価することも大切です。
結果につながった子どもの努力を誉めるようにすると、子どもは結果を出すための学習意欲を持ちやすくなります。そこから自主的に努力するようになれば、通知表の評価も上がるでしょう。
先生からのコメントを確認する
所見欄での先生からのコメントには、成績の評価だけでは伝えきれない学校生活における子どもの様子が、先生の目線から記載されています。
先生からのコメントを確認することで、普段学校で子どもがどのように過ごしているのか、よいところや問題がないかどうか知ることが可能です。
このような部分を確認することで、成績以外にも子どもを褒めるところがあるか、気を付けていくところがあるか把握しやすくなります。
通知表の項目を確認して目標を立てる
通知表は、ただ子どもの成績や学校生活での様子を評価するものではありません。評価を踏まえてどのように改善するのか、よいところを伸ばしていくのか検討するための材料です。
まずは、以前の通知表と比較して項目の判定が上下しているか・維持されているかなどの変化を確認しましょう。子どもの得手不得手な教科を把握し、次の通知表で評価を上げるなどの目標を立てるようにしていくことが望ましいです。
目標を立てるときは子どもに無理な内容にならないように、子どもと一緒に考えていく姿勢も大切です。
学校以外での勉強を勧める
学校での勉強だけでは苦手な科目を克服できない、上手く成績が伸びない場合、学校以外での勉強を勧めるのも保護者ができることのひとつです。
たとえば、学習塾であれば専門家が揃っているため、子どもの苦手な科目の克服や得意科目の強化などの対策がしやすくなります。
ほかにも自宅の方が勉強に集中しやすいのであれば、docomoが提供する「comotto」を活用してみることもおすすめです。comottoではお金やプログラミングに関する勉強ができるほか、自然や環境に関する体験学習イベントもあります。
学校では教えてくれない知識や体験できないことを勉強できるため、子どものよいところや得意とするところを伸ばせるチャンスになるでしょう。
通知表を活用して子どもの成長に役立てよう
通知表は子どもの成績や評価を確認するものというよりも、その内容を踏まえて子どもを褒めて成長させるための材料です。通知表をうまく活用するためには、保護者が通知表の評価を正しく読み取るための知識を身に付ける必要があります。
今回紹介した記事を参考にして、子どもと一緒に通知表の内容を確認し、子どもの成長に役立ててみてはいかがでしょうか。